クリスティアフリー 参加者 なし ROM 1人
お知らせ > fruuyfyzfykさんが来ました。 『heYJdtoAMrOeu』 [Sat 30 Jun 2012 08:02:03]
お知らせ > frqsvhsさんが入室されました。 『keEwPAlMbCAjitu』 [Sat 30 Jun 2012 08:01:44]
お知らせ > セレニア@城下町さんが帰りました。 『( 怒りがくすんでいない事に、ほっとした。 )』 [Fri 18 Nov 2011 21:16:06]
セレニア@城下町 > ( …でも、まだだ。 コートの前を合わせたまま、飛び出そうとする脚にそっと手を置いて、ここで白昼堂々殺しても、あの一匹で終わりじゃないかと言い聞かせる。 けれどこれは先送りじゃない。 あの男をマークしていれば、もっと元16課に近付けるかもしれない。 こちらから姿を見せずに、対象を絞って探りを入れられるチャンスだ。 …自棄を起こすような突撃ではなく、殺すべき相手を殺すための手順。 そこには後ろめたさもなく、具体的な目標を得て暗い活力が湧いてくる。 ) [Fri 18 Nov 2011 21:05:50]
セレニア@城下町 > ( 興味も無い陶芸の屋台を覗くふりをして、フードの下から二人をうかがっていた。 …いずれにせよ、胸糞悪い。 あれがまた16課でしていたような事の一環ならもちろん、ただの家族だとしても、16課にいた者が安らぐのは何であれ許せない。 )   ( 自分の体を抱くように、胴に吊るした剣に触れる。 その気になれば今この場で殺ることもできるだろう。 男の気配はまるで隙だらけ、子どもの方も戦うには体格が問題外だ。 ) [Fri 18 Nov 2011 20:56:30]
セレニア@城下町 > ( まだ家族構成も把握できていないが、あれはやはり孫なのか。 息子という可能性もあるけれど、まあどちらでも良い。 問題はただの血縁者・家族なのか、それともあの子が私達のような存在なのかという事。 16課で前科があるだけに、自宅… というか一般住宅を拠点にしているからといって、一般的な生活を送っているとは考え難い。 ただ――― )   ( 一見して二人は、ごく普通の幸せそうな家族に見えた。 生クリームで汚れた子どもの口元を拭ってやる男はいかにも優しげで、子どももすっかり信頼した笑顔を浮かべている。 ) [Fri 18 Nov 2011 20:38:20]
セレニア@城下町 > ( ここ2日、先日偶然見かけた元16課の男をマークしている。 てっきり見かけた付近にある16課縁の施設に勤めているものと思っていたが、今のところその施設に立ち寄る事は無く、僧衣で自宅と教会を往復し、帰宅すると孫だろうか、幼い男の子と連れ立って外出するという生活を送っていた。 )   ( ―――今日もそう。 僧衣から平服に着替えて、男の子の手を引き散歩している。 目的があるわけではないようで、昨日は公園で遊ばせていたけれど今日は立ち寄らず、代わりにというか、屋台でクレープを買い食いしているところだ。 ) [Fri 18 Nov 2011 20:30:39]
セレニア@城下町 > ( 買い出しをほっぽり出して帰りが遅くなった翌日から、少女は体調が悪いと休暇を申し出ていた。 そのくせ外出していることは、店主宅に居候していればすぐにバレるのだけれど。 問いただされても頑として答えず、大事な用があるとだけ言って押し通している。 親戚づてに紹介されたこともあり店主はやんわりと対応してくれているが、追い出されても文句は言えないところ。 しかしそれでも構わないと思っていた。 ) [Fri 18 Nov 2011 20:15:51]
お知らせ > セレニア@城下町さんが入室されました。 『( 男を尾ける。 )』 [Fri 18 Nov 2011 20:07:37]
お知らせ > セレニア@城下町さんが帰りました。 『( 16課で見覚えのある男の顔に、すれ違った背中を振り返る。 )』 [Wed 16 Nov 2011 20:22:33]
セレニア@城下町 > ( 聖女セレスティアの教会を出てすぐに、セレニアと呼ばれている少女の足取りは消えている。 少なくとも教会縁の施設を頼ってはおらず、最後に尼僧服で確認されたのは、廃墟と化した故郷の付近まで行く乗合馬車で。 異様な雰囲気と、走行中の馬車から途中下車するという奇行のせいで御者の記憶に残っていた。 周辺の人里で当たってみれば、もしかしたら世話をしたという夫婦に出会えるかもしれない。 夫婦の信頼を得られれば、今どこに居るのかも分かるかもしれないが… あるいはそれよりも、教会が生存を確認する方が先かもしれない。 )   ( ―――踏み越えられない事に慣れてしまった一線を背に、重たい足取りでカートを押す。 この程度の重量何でもないのだけれど、時折何もかもが億劫になる。 もう少し早くこんな気分になってくれれば、そのうちいつかあそこに踏み込めるのではないかと思うけど、こうなるのは決まって諦めた後だ。 )   …っあ。   ( 俯いていた。 ぼんやりしていた。 通行人に気付くのが遅れた。 小さな子どもがひょこひょことカートの前に躍り出る。 ―――別に、それで事故になるほど速く動いていない。 重たい足取りはすぐにカートを止めさせて、明るい幼児は邪魔をしたのにも気付かない風に笑っていた。 父親が、子どもを諌めながら手を引き一言詫びる。 何の変哲も無い一幕。 )   いえ…   ―――?   ( だが――― ) [Wed 16 Nov 2011 20:19:43]
セレニア@城下町 > ( …まだ、帰れるとどこかで思っている。 マリア様のところへ帰って、元の鞘に納まるなんていうのはありえないのに、どうしても。 帰りさえすれば、あとはマリア様が良い方に導いてくれるかもしれないと、そんな夢を見る。 だから別れの挨拶もできない音信不通。 とうに死んだと思われているかもしれないのに、別れを告げていないのだからまた繋がっているという自分本位で、甘い夢を見てしまう。 戦争があったヴェイトス市で、そのマリア様が今も無事かどうかすら分からないというのに。 ) [Wed 16 Nov 2011 19:54:30]
セレニア@城下町 > ( 夫妻が少女を止めると、少女はその手を振り払いはしなかった。 行く当てが無いのなら何とか働き口を世話してみようと言われると、大人しくそれを待ち、今は夫妻が親戚を頼って渡りを付けた王都の食堂で働いている。 …暗い子で接客はへたくそだし、年頃の娘のように遊んだりもしていないようだけれど、仕事は一応真面目にやるというのが当面の評価。 看板娘にはならないが、愛想を付かして追い出されるほどの事もない。 )   ( ―――何をしているんだろう、と思う。 本当に、まったく、他にしようもないくせにぐずぐずと。 戦うべき相手は分かり易過ぎるほど明白なのに。 …勝算が無い、なんて言い訳にならない。 勝てなくても、16課の消滅を生き延びた、知っている顔をいくつか踏みつけられればそれで良いはずだ。 いくつ残っているのかも知らないのだから、それを把握する必要があると言えばあるけれど、16課縁の施設が分かっているのなら、そこへ乗り込めばじきに会えるはず。 それなのに。 ) [Wed 16 Nov 2011 19:43:18]
セレニア@城下町 > ( 廃墟と化した故郷でかつての使用人夫妻に発見された少女は、夫妻の家で世話になり廃人のように寝込んだ後、やがて唐突に出て行くと言い出した。 夫妻が働く農場での仕事を手伝うようになるなど、ようやく何かから立ち直りつつあるのではないかと思われた矢先。 夫妻はどこへ行くのかと尋ねたが、少女は答えず、俯く先にはベルトに吊るされた銃と剣があった。 )   ( ―――決着を付けるつもりだった。 他にやる事なんて、やっぱり無いし。 何もかも手遅れでも手遅れなりに清算しようと、自棄になって踏み出そうとした。 それがどれだけ不毛でも、意味だとか理屈が無くっても、私が我慢できないのだからしょうがない。 どうしようもない。 …けれど癇癪を起こすような勢いは、ただの勢いでしかなく。 実は未練もあって。 ) [Wed 16 Nov 2011 19:04:55]
セレニア@城下町 > ( 聖教会縁の社会福祉施設。 その前に、ショッピングカートを押してコートの人影がやって来る。 フードを目深にかぶった小柄な姿から性別は分からない。 立て付けの悪い車輪をガタガタいわせて一度止まり、ぎこちなく方向転換。 …どこかで店でもやっているのだろう。 一家族分にしては多い食材を積んで、カートは昨日も一昨日もそうして通り過ぎて行った。 )   ( ―――昨日も一昨日もそうしたように、その建物が変わらずそこにある事を確認して、フードの下から死んだ魚のような目で一瞬睨む。 しかし未練が踏み越えさせない一線を今日も越えられず、儀式のように目の前で折り返す。 ) [Wed 16 Nov 2011 18:48:13]
お知らせ > セレニア@城下町さんが入室されました。 『( 目的地を通り過ぎる。 )』 [Wed 16 Nov 2011 18:26:27]
お知らせ > セレニアさんが帰りました。 『( 悪いのは誰だ、という。 )』 [Mon 27 Dec 2010 19:11:28]
セレニア > ( …性格というもの。 決断を下すのに重要な部分に、感情による靄をかけて判断を誤る。 理屈屋のようで、求めているのは万事に応用できる単純な一義。 それさえ通せば良いという絶対の道理。 ―――条件付けが解けた今、それを自覚して改めることもできるのかもしれないけれど。 かつての使用人夫妻は、訳ありらしい主人の忘れ形見を、今のところそっとしておいてくれる。 セレニアと呼ばれていた少女にも話すつもりはなく、一人だった。 )   ( 先送りにして、先送りにして… しかしどうしてそんなに悩んでいたのかも考えず、見切りをつけて、やがて単純な答えに至ろうとする。 ) [Mon 27 Dec 2010 19:10:08]
セレニア > ( 本当は、もうパプテスの奇跡による意識操作は解けている。 破れて消えて跡形も残っていないし、そもそも定期的な最適化を行っておらず、ここしばらくの意識は、セレニアという個人が抱いたものだ。 …どこまでを混じりっけなしの本人の意識かと考えると、人は色々なものに影響を受けるから難しいけれど、記憶を取り戻して以来、抱く感情の全ては自分のものと言えるはず。 …目を曇らせ視野を狭くするのは、今までの現実を否定したいという怯えや怒り。 判断を誤るのはそれこそもう解けている呪術に屈することといえるけれど…   セレニアにはそれが分からない。   根本的な気質は、セレニアも、記憶を得て認識を新たにした意識も、そう変わるものではなかった。 ) [Mon 27 Dec 2010 18:32:37]
セレニア > ( 自主的にするような事じゃない。 気持ちの伴わない、家族への義理。 …だからそんなものをありがたがるとすれば、それはセクスやセレニアの感覚で、都合良く植え付けられたもので、私の価値観ではありえないから偽物で、だったら私が何者かを思い出した今、消えても良さそうなものなのに。 胸の内に確かに残っている。 )   ( …それは支配の名残りだと思うから、受け入れ難い。 その気持ちを認めることは、支配を受け入れることだと思ってしまう。 …そんな風に意地を張らなければ、家族が大切にしていたパプテスと、セクスを作ったパプテスは違うと分かるはず。 セクスを作ったパプテスと、マリア様や他の人達が大切にしているパプテスも違うと分かるはずなのに。 パプテス嫌い、大嫌い、あれは敵だぶっ殺してやるという怒りが邪魔をする。 ) [Mon 27 Dec 2010 18:04:47]
セレニア > ( パプテスは嫌いなのに、聖誕祭のミサに行かなかったことは、ひどく気持ちを落ち着かなくさせた。 生活の折々にはさんでいた祈りも止めてしまいたいのに、つい口をついて出そうになるし、ただ形式を守るだけではなく、それをすれば安らぎを得られるという感覚も残っている。 ―――でも、私自身が確かにそう感じていても、それらはセクスやセレニアと呼ばれている間に培われた感覚だ。 ヴァンパイアハンターの家に生まれて、物心ついた頃からパプテスは身近なものだし、ヴィエドゴニャという特徴もあったために戒律は守るよう厳しく躾けられたけれど、反抗するみたいにぞんざいにしていた記憶しかない。 私がヴィエドゴニャなのも神様の気まぐれでしょうと、祈ったからといって家族の一員としてヴァンパイアハンターになれるわけでもないから、せいぜい手を抜いていた。 ) [Mon 27 Dec 2010 17:46:11]
セレニア > ( ヴェイトス市を離れてクリスティアに向かったのは今年の初めだった。 マリア様が聖教会の聖剣を見に行くだけの旅だったはずが、私の出自を知るためにと伸びに伸び、それを思い出した私は身動き取れなくなっている。 廃墟になっていた故郷にほど近い地方村で、かつての使用人夫妻に厄介になって、野良仕事の手伝いなどしてお茶を濁しながら一日また一日と決断を先送りにしていた。 教会とは一切の連絡を取っておらず、夫妻から行商人の話を又聞きしてヴェイトス市で戦争が始まったことは知っているけれど、主人と慕うマリア様の身を案じて一刻も早く帰らなければと思う、その気持ちは本物なのか。 どこからくるのか。 価値観を塗り替え人間を変えてしまう条件付けの影響を実感してしまうと、セクスあるいはセレニアとして感じていたものの全てが、改めてどう受け止めたら良いのか分からない。 ) [Mon 27 Dec 2010 17:32:55]
お知らせ > セレニアさんが来ました。 『( 一年が経とうとしている。 )』 [Mon 27 Dec 2010 17:22:11]
お知らせ > セレニアさんが退室されました。 『( 私はあの人のことを、どう思えば良いんだろう。 )』 [Sun 26 Dec 2010 17:30:33]
セレニア > ( もう一つは、このまま大人しくマリア様のもとへ帰ること。 故郷見てきました色々思い出しました懐かしかったですとかいって。 でもヴィエドゴニャだったので後はよろしくとお願いすれば、きっときちんと殺して、滅ぼしてくれるんじゃないか。 …そうすれば誰に迷惑かけることもない。 …教会ゆかりの者を殺したりしたら、その累はマリア様にも及ぶかもしれないし――― だから、そんなことどうでも良いんだけど。 …マリア様になら、殺されても良いし――― でも、あの人はお姉ちゃんなんかじゃなくて。 ) [Sun 26 Dec 2010 17:26:08]
セレニア > ( 意固地になってしまうのを堪えて考えるなら、選択肢は二つ。 ―――マリア様は、改めて教会に帰属するための道として、かつての16課にゆかりの部署と渡りをつける方法も用意してくれた。 …危ない橋を渡ったのではないかとか、でも彼女がどんな目に遭っても私には関係ないし、とか。 どうやったのか、色々考えてしまうとひどく哀しい気持ちになるのは一先ずおいといて。 ここへ行くのが一つ。 …もちろん条件付けを受け直すなんてごめんだから、そこへ向かうとすれば目的は報復。 どこまで出来るか分からないけれど、一人でも多く殺して殺されて、また殺してやる。 ヴァンパイアになった私が、この私の意識を持ち続けられるわけではないけれど… それでも人類共通の敵であれば、連中だっていつかどこかで殺さざるを得ないはずだ。 …もっと早くにそう決心して手向かっておけば良かった。 もしかしたら不幸な犠牲者も出るかもしれないけれど、そんなの私は知らない。 私を殺して放置したやつらが悪いんだから。 ―――過去に、怯えて選べなかった選択をもう一度。 形はどうあれ過ちを犯してしまった私は、もうあの時のように家族の思いや価値観に縛られることはない。 どうにでもなれって。 ) [Sun 26 Dec 2010 17:16:23]
セレニア > ( 申し訳程度に野良仕事を手伝ってみたりした。 病弱だったお嬢様がこんなに力持ちにと喜んでもらえるのは、酷く気が滅入った。 子供のない夫婦だけれど、ここでこのまま何もなかった事にして生きていくなんてありえない。 妻がどんなに情に厚くても、ヴァンパイアに滅ぼされた村の生き残りということで苦労したらしい夫の方はさすがにそこまで許さないだろうし… 何より私は、ヴィエドゴニャなのだから。 )   ( 聖夜が過ぎてしまうと、特に時間を意識する。 くそったれパプテスの祭りなんか知ったこっちゃないはずなのに、そんな風に考えると寂しい気持ちになるのは、まだセレニアの意識を引き摺っているのだろうか。 セレニアは全部まやかしのお人形。 どこ一つ取っても私なんかではないはずなのに。 ) [Sun 26 Dec 2010 16:16:47]
セレニア > ( 廃墟の我が家でどれくらいの時間を過ごしていたのか。 意識はもうろうとしていて定かでないけれど、栄養補給もなく衰弱するには十分な時間だったらしい。 しばらく床に伏せてしまい、その間にヴェイトス市で戦争が始まった。 今度は水魔だとか。 …カーンはどうするのだろうと、いやそれよりゴウテンジの事はどうなっただろうと、どうしたって気になるけれど自分が何に属するべきなのか分からず、ベッドの中へ逃げ込んでしまっていた。 ―――気に入らないと不貞寝していた昔と何も変わらない。 閉じ篭って先送りにしたって何にもならないのだと、気まずい思いでベッドから出る度に反省するのにまたこれだ。 …そんな嫌悪感もどこか懐かしく、浸っていれば悪夢からさめるような妄想抱いてしまうけれど、ただ時間ばかりが過ぎていく。 )   ( …豊かな家ではないから、マリア様が持たせてくれた路銀は全て渡してしまった。 私には療養が必要だし、とか。 帰るにしてもお金ないと無理だし、とか。 ここでもまたそんな言い訳しているのかもしれないけれど、もう一事が万事逃避に入ってしまっていて、一々あげつらうのもばからしい。 ) [Sun 26 Dec 2010 16:04:26]
セレニア > ( 彼女は墓守のように、あの村と屋敷に花を手向け続けてくれていた。 同じく庭師として家に入っていた夫とともに、今は畑をしているのだとか。 ―――そんな話を聞かされているけれど、こちらから話せることは何もない。 ヴィエドゴニャの事など使用人に一々説明していなかっただろうし、今はヴァンパイアハンターをしていて、でも教会は嫌いだなんて話をしてもしょうがない。 武器を携帯していたこともあって、夫の方には煙たがられているけれど、同情的な妻への遠慮もあってか何も聞かれないのを良いことに、押し黙っていた。 ) [Sun 26 Dec 2010 15:47:54]
セレニア > ( クリスティア地方村。 滅びた故郷にほど近い村で、セレニアと呼ばれている少女は厄介になっていた。 崩れ落ちた我が家のバスタブに居たところを見つけたのは、かつての使用人。 事件の夜には里帰りしていて、たまたま難を逃れたらしい。 成長期の子供はしばらく会わなければ別人だけれど、再会した場所が場所だし薄紅色の髪というのはあまりなく、すぐにそれが主の娘だと分かったという。 …昔から手のかかるお子でしたと、ちっとも変わらないと、涙ながらに言う手に引かれてここまで来てしまい、そして動けなくなった。 ) [Sun 26 Dec 2010 15:26:54]
お知らせ > セレニアさんが入室されました。 『( ―――そしてクリスマスが過ぎた。 )』 [Sun 26 Dec 2010 15:14:07]
お知らせ > セレニアさんが帰りました。 『( お嬢様?と悲鳴のような声が上がり、また少し過去へ引き戻される。 )』 [Sat 25 Dec 2010 16:13:55]
セレニア > ( 水につかるのが好きだった。 洗い清めれば少しはヴァンパイアになり難いんじゃないかって。 )   ( 空っぽのバスタブで暴れ、頭を打ちつけ蹴っ飛ばす。 どこか裂けたのか薄紅色の髪を血が伝い… 何もかもどうでも良くて、でも良くなくて、手一杯で。 こんな廃墟で、誰が来るとも思っていなかった。 だから息を殺して人が動く微かな気配にも気付かず、接近を許してしまい。 ) [Sat 25 Dec 2010 16:12:52]
セレニア > ( ヴァンパイアを殺すことが嬉しくてたまらなかった。 それだけが生きる喜びで、正当な役割だと信じてた。 …ヴァンパイアになった者は、元の人物とは別物だから、それなら何をどうしたって良いんだと頭では理解してるけど。 そんな理屈関係なくとにかくヴァンパイアになったからって軽んじられるのが嫌だったのに。 嫌で嫌でたまらなくてぶっ殺してやりたいやつらと同じことをして、みんなの願いもないがしろにして、そんなんじゃもう何も残っていないのに嬉しいような気になっていた。 )   ( ―――取り返しがつかな過ぎてどうすれば良いのか分からない。 ) [Sat 25 Dec 2010 16:00:25]
セレニア > ( 家族の一員としてハンターになりたかったけれど、禁じられていた。 私は死ぬとヴァンパイアになるから、いつか二度殺されるはずだった。 だけど、いつか殺すことを約束して生かしてくれたお姉ちゃんは、先にヴァンパイアにされて。 みんなもそう。 家族も村の人もみんなみんな。 殺されて変わって誰も残らなかった。 …私が殺されなかったのは、放っておけばそのうちいつか変わるから。 …変わってしまったみんなを殺してくれた教会は、でも、笑っていたのがとてもとても嫌で。 許せなかった。 どうせ私も殺してもらわなきゃならないし、せっかくだからぶん殴ったら、私のことは一度しか殺さないって。 ヴァンパイアになりたくなければハンターになれと言われて… そんな事を全部忘れて、ハンターしていた。 …みんなからだめだって言われてたハンターになって。 そりゃなりたかったけど、仲間に入れて欲しかった人達はもういなくて。 みんなを嬉しそうに殺した連中の言いなりで。 そんなの冗談じゃないのに良い子になろうと必死で。 ) [Sat 25 Dec 2010 15:49:34]
セレニア > ( 震える息をゆっくりと吸い込みながら、身を仰け反らせた。 低く呻いて、頭を浴槽に打ちつける。 固く握った拳が重厚な石壁を叩くと、爪に破れた掌から流れる血が点々と廃墟に飛んだ。 )   ( 故郷に帰り着き、弱まっていた条件付けは破れて消えた。 認識の外にあった情報が叩き付けられ、処理できず、あるいは理解を拒み意識が落ちること数度。 眠りから目覚める度に現実は色鮮やかなものになり、自分自身や世界を再認識した意識は外へ外へと広がっていく。 価値観による制限はなく、自由に関心を抱けるようになった世界。 しかし記憶は、同時に今までの何もかもが破綻していたという事実を突きつけてくる。 ) [Sat 25 Dec 2010 15:30:51]
セレニア > ( とうの昔に滅ぼされていた集落の我が家へ帰り着き、セレニアと呼ばれている少女は、産まれたままの姿で灰をかぶった浴槽に身を横たえていた。 虚ろな瞳が夢うつつで見上げる天井は崩れ落ち、冬の澄んだ日差しが線を描いてさしこんでいる。 クリスティアの厳しい冬に、そんなことをしていたら間も無く死んでしまいそうだけれど、生体の防御反応として身体を震わせながら、その顔は分かっているのかいないのか。 無表情のまま、じっと宙を仰いでいた。 …しかしかつての人形には戻れない。 尼僧服は引き裂かんばかりの乱雑さで脱ぎ散らかされて、胸の内も千千に乱れている。 放心しているような顔はその実一触即発。 封じられていた記憶の想起に伴うショックからも脱しつつあり、もう気を失って逃避することは許されない。 ) [Sat 25 Dec 2010 15:14:08]
セレニア > ( 都市部から離れた地方村が消えるのは、この島ではよくある話だ。 そうそう頻発されてもたまらないし社会が立ち行かなくなるから、それを防ぐための備えは当然するけれど。 力及ばなかったり間が悪かったり運も悪かったり、どうしようもなく消えてしまうこともある。 ヴァンパイアハンターの血が濃い集落がヴァンパイアに滅ぼされるのなら、まだ因果関係がある方かもしれない。 力関係を考えれば受け入れ難いことでも、積年の恨みがあったのだろうとか、振って湧いた災難よりは納得できるものもあるような気がする。 ―――しかし、認めたくない。 負けた事実を否定したいとかそんな次元ではなく、現実丸ごとなかったことにして懐かしい思い出の中で目覚めたい。 全て悪い夢で、でも物語として悪くなかった気がするから忘れないうちに書いておこうとして、ペンを取ったらもう思い出せないような。 朝食をとれと急かされて、あんまり急かされるのが面白くなくて二度寝して、誰かが起こしに来てくれても意地張って、そんなことしちゃったものだからお昼になってお腹が空いてもベッドを出られないような。 なんかままならなくて、面白くない毎日が続けば良い。 ) [Sat 25 Dec 2010 14:20:52]
お知らせ > セレニアさんが来ました。 『( 崩れた天井から空を見ていた。 )』 [Sat 25 Dec 2010 14:03:51]
お知らせ > オリヴィア@邸宅客間さんが帰りました。 『とりあえず、やたらと長くなった滞在でしたが、最後まで頑張りましょう』 [Wed 22 Dec 2010 00:28:51]
オリヴィア@邸宅客間 > (さすがに、エールとは違うのでゆっくり楽しんで欲しいと言うのもありますが…まぁ、勝利を祝える事と比べたら、些細、ですよね)…ロサさんが、物欲しそうにしていましたから(私のせいではないですよ、ロサさんが悪いんですと責任転嫁。私に付き合って頑張ってくれた事への報酬があっても、いいじゃないですか…と思ったところで、そっと手を触れられてキスを返されて…)もう…、おやすみなさい、ロサさん(こういうのは主従としてどうかと思わなくもないですけども…仕方ありませんよね?) [Wed 22 Dec 2010 00:25:38]
お知らせ > ロサ・ガリカさんが退室されました。 『 その後、顔の赤みを他のメイドに指摘されうろたえることになる。 』 [Wed 22 Dec 2010 00:20:19]
ロサ・ガリカ > ( 奥様の贈り物は勝利の祝い酒として皆に喜ばれるだろう。もっとも美味しいワインなので、できればらっぱ飲みするのではなくグラスに注いで味わってもらいたいものだが――まあ、別に些細なことか。 ) 勿論ですわ、奥様。 ( それが私の役割だ。その事は良く理解している。大丈夫、私は冷静だ。触れ合えぬことに対して子供のように駄々をこねることもなければ、人の目を盗んで自分の感情を発露させることもない。さて、荷物を纏めに行こう――と思った、その時だ。 ) おくさ、  …ま ( 失礼させて頂こうとした時、突然扉のノブを掴むから何事かと思ったら、奥様の顔が近づき、唇に甘く柔らかな感触が触れる。 ) ( そうなってしまってはもう駄目だ。有能なメイドの鉄面皮があっというまに崩れ、顔が赤くなっていく。不意打ちは卑怯だ。奥様ったら。 ) ………。 ( 扉のノブを掴む奥様の手に掌を重ねると、すっと奥様の肩に手を置いて、私からも小さく口付けを。そうじゃないと不公平だ。…この場所での口付けは背徳的で、危険な香りがした。 ) …それでは、奥様―― 失礼します。 ( 上ずる声でそう言うと、顔を赤らめたまま部屋をあとにした。 ) [Wed 22 Dec 2010 00:19:03]
オリヴィア@邸宅客間 > そうですね。ここにいると、それをついつい忘れてしまいそうになります…(晴れた日に台風の被害を想定するのが普段の仕事。そして、いざその時になれば、離れた所の台風被害を軽減する為に絶え間ない支援を引き出すのが仕事…。確かに雨に濡れる事はありませんが…楽では、ないですね)はい、それまでロサさんもロサさんの役目をきちんと果たしてくれる事を望みます(寝る部屋も別ですからロサさんを見送りがてら…不意に、扉のノブをしっかりと掴んで外から開けられないようにして…軽く唇にキス)報酬の前渡しです…(下手に暴発してしまうよりは、いいと思います。報酬と言うのは気が引けますが…場所柄、納得してもらうしかありません) [Wed 22 Dec 2010 00:03:49]
ロサ・ガリカ > いえ、きっと皆様喜ばれると思いますよ。戦時下ということで、物資も不足していましたから自由にお酒も飲めなかったと思いますし――。 ( 戦争には詳しくないが、補給路の確保は軍隊にとって重要だと聞く。メイドはまだ知らないことだが、海底軍も補給路を断たれて追い詰められた。それを考えれば奥様のお仕事は大切なことなのだ。例え前線の一兵卒が馬鹿にしようと、それを束ねる指揮官とこの私だけはそうはしないだろう。奥様は周囲から賞賛されることだけを望んでいるわけではないだろうが、それでも最低限、周りの人達には重要性の理解だけはして貰いたい。 ) はい。とびきり美味しい紅茶を淹れさせて頂きます。腕がなりますわ、奥様。 ( そう。そういういつもの日常が遅れなかった。家に戻れば、そんな距離感を気にする必要もなくなるのだ。もう少しだけの我慢 ) ………。 ( 不意の沈黙。私は奥様の唇を見ていた。 ) [Tue 21 Dec 2010 23:55:39]
オリヴィア@邸宅客間 > はい、お願いします。命を懸けてあの街を守ってくださった方達にはワイン一本では安いかも知れませんけども(慰労も兼ねて、クリスティアの土産とする次第です。こちらはこちらで戦場ではありましたが、現場で動いている方達からすれば気楽に見えるでしょうし、遊んでいたと思われるとちょっと不本意ですが…勝利を祝うにも必要なものですから)…その前に、ロサさんの淹れてくれた紅茶をゆっくりと、二人で飲みたいです…(ここでは、それが適わない。主人とメイドが席を同じくして茶を味わうなど…その距離感をずっと保っていた故郷の滞在はなんとももどかしい気持ちだったのはこちらも同じで…)楽しみ、ですね…(さて、それがあるなら、私は両親や親族相手に言葉での大立ち回りだってしてみせます) [Tue 21 Dec 2010 23:45:21]
ロサ・ガリカ > ―――。はい、畏まりました。それでは丁寧に梱包して馬車に載せます。 ( 表情は相変わらず変わらなかったが、声色がほんの少しだけ可笑しそうに。多分、ずっと一緒だった奥様でないとわからないぐらいの変化だ。 折角奥様が楽しみになさっているワインなのだから、馬車の揺れでも割れぬようしっかりと梱包しよう。クリスティアからヴェイトス市までそれ程時間はかからないが、念のため温度の変化を抑えるように。まあ、夏場と違って寒いので大丈夫だと思うが、冷やしすぎるのも良くない。 ) 畏まりました。 ( 微笑を返しながらも頭を垂れる。そう、奥様は意外と頑固で我がままだ。こう言っては何だが、見合いをしろとお話しを持ちかけてくるご親族の方と似ているかもしれない。両方譲らないところとか。それでもしっかり話をしてから帰るというのも、奥様の誠実さなのだろう。 ああ、家に帰るのだ。奥様と私の家へ。 ) 家に戻ったら、真っ先に掃除をしなくてはなりませんね。きっと少し埃をかぶってしまっていると思います。奥様のお部屋のシーツも交換して、毛布も干して―― ヴェイトス市に着く日が晴れだといいのですが。 ( ヴェイトス市程の激しさは無いが、こちらも天気は悪い。だが、まあ、よしとしよう。家に帰れるのであれば些細な問題だ。 ) [Tue 21 Dec 2010 23:37:57]
オリヴィア@邸宅客間 > (私は騎士として戻ってきたわけで、任務に附随する会合やパーティなら出ますけども、それ以外までこなすのは体力的にも精神的にも無理です。かと言ってなしのつぶてでは失礼にあたりますので、代筆を頼む事になったりと本当にヴェイトス市とはまた違った苦労をかけっぱなしと言うわけで…申し訳ないと思うし、感謝の気持ちも一杯ですが、どうしてもそれくらいはしてもらって当然的な態度を見せねばならない部分もあるわけで…そう言う部分がやっぱり息苦しいわけです)ええ、この客間以外に荷物はほとんどございませんので…ああ、えっと…無理やり奪った今年のワインが追加されるくらいで…(後半はちょっと視線をそらした…。報復も兼ねてたっぷり実家から奪ったとか、そう言うところに有能さを出さなくていいとかは聞こえません。ともすれば、私とロサさんとの繋がりを引き裂こうとする者がいるかも知れませんのでその牽制の意味も考えたのですけども…そこまではさすがにないとは思いますし、うん)それは私の方からきちんと、話をつけておきます。実家からこそこそ逃げ出す必要はありませんので…大丈夫ですよ、私は意外と頑固で我が侭ですから(くすっと笑って…何があっても、戻りますと宣言するように。一緒に帰りましょう、我が家へ、と。ロサさんはその為の手筈を滞りなく進めていただければ大丈夫です) [Tue 21 Dec 2010 23:21:34]
ロサ・ガリカ > ( 勿論、奥様の為ならと沢山代筆した。私の一生であんなに手紙を書いたのは初めてかもしれない。理由は色々使った―― 体調不良が中心だが。パーティともなれば他の殿方を紹介される機会も多いのだろうし、与えられる役割がメイドと侍女の両方の側面を持っているとしても、やはりメイドはメイド。奥様のパーティに付き添って身の回りのお世話をすることはここでは叶わないだろう。そんな状態で家でやきもきするよりかは、喜んで代筆をしよう。…いや、メイドとしてあるまじき感情なのはわかっているが、口に出さなければそれで良いのだ…。 ) そうですね。アイリーン様はクリスティアの騎士団の隊長なのですから。何かあればすぐに報せがくるはず。 ( その言葉を肯定するように頷いて。 ) 畏まりました、奥様。すぐに馬車の手配と荷物の整理を致します。 ( いつ戻ることになってもいいよう、その準備はしておいた。私はロサ・ガリカ、プロ意識の高い有能なメイドなのである。そして折角自分の望む主のもとで働けているのに、他のメイドなどに奪われてたまるものですか。奥様は代わりの者と拒むのと同時に、私が有能なメイドであることを証明すれば、もはや誰も何もいうまい。そう思いながら。 ) ――それで、奥様。ご親族の方へのご挨拶はいかが致しましょう。急な事態ということですし――。 ( 要するに、帰るということに、なってあれこれ引き止められる前に出発してしまいますか?と暗に聞いている。はっきりいうのは、メイドとしての立場からは許されないので。 ) [Tue 21 Dec 2010 23:10:20]
オリヴィア@邸宅客間 > (どうなるかは流動的ですが、一応は私達人間の勝利と見てよろしいと思いますし、復興などの人手の手配などもしなくてはいけませんし、こちらから技師を送る代わりに騎士を引き上げる事になるのか、それともあの島にはまだ何かあるのか…ともあれ、現場から離れたここではわからない事だらけです。わからない事が多いから、ここの方向性がちんぷんかんぷんになってしまうのも仕方ないとはいえますが、その認識を改めたり説明したりと言う日々が続くと流石に疲れます。そして実家では追い討ちが色々きますし…ロサさんにはパーティに不参加の旨の代筆をたっぷり頼んだ事でしょう)…大丈夫、です。もし、万が一の事があったなら、もっとはっきりした形で火急の早馬が届くはずですから、大丈夫、です(自分に言い聞かせるように、ロサさんにもそれで納得してもらうように、力強く言いましょう。特別親しいわけではありませんが、騎士としての任務で色々お世話になったのも事実ですし…それにロサさんが言うとおり、ここで散るには惜しい年齢ですし)…早晩、ヴェイトス市に戻りますので…その手配をお願いします。何でしたら書面で渡しますから(馬車とか荷物の整頓とか。後半の念押しは、この際にヴェイトス市で拾ったメイドより実家で良く働いている者を代わりに連れて行ってはどうかと言う親や家政婦達を黙らせる意味で、です。こんな事を言う事自体色々毒されている気がします) [Tue 21 Dec 2010 22:54:49]
ロサ・ガリカ > ( 都市の中でゲリラ的に戦闘が多発したと聞けば、ヴェイトス市を出て正解だったかとは思う。思うだけだ、口にはしない。街を守る義務を負った奥様にとっては痛ましい出来事なのだから。私たちの家は無事だろうか? それでもアイリーン様や騎士団の方々が敵将を討ち取ったのならば、今回の戦いは人間側の勝利といえよう。 ) ――はい、心配ですね…。アイリーン様は勇ましい方ではありますが、それでもまだ17歳の少女には違いないのですから。 ( こういう事はメイドの口からは滅多に言ってはならないことだが、今は客間で奥様と二人きりである。奥様の傍らに待機しつつ、奥様の方を見て。 …奥様の実家が、全く窮屈ではないかというとそうではない。やはり他者の目はあるし、ここでは他のメイド長に従わなければならず、また以前勤めていた職場のことが知れ渡らないかと不安に思う部分もあった。しかし何よりは……。いや、こういった感情は押し留めるのが吉ということはわかっているのだが。…ここ最近暫くは、奥様と触れ合えていない。もし他人に見られでもしたらただ事ではすまないため、鋼の精神でそれを押しとどめている。無論、表情は変えず表面的にはそんな素振りは一切みせぬまま。 ) [Tue 21 Dec 2010 22:46:05]
お知らせ > ロサ・ガリカさんが来ました。 『 その報せを聞いて安堵しつつも―― 』 [Tue 21 Dec 2010 22:38:24]
オリヴィア@邸宅客間 > (当初、海産物たちの軍とこちらの軍が正面からぶつかり合いながら都市を防衛していくものかと思っていたものの、いざ蓋を開けてみたら防壁はあっさり破られ、都市の中でのゲリラ戦と相成って大層手を焼く事になってしまったようで、派遣した騎士の中には戦場を馬で駆れない事に大いに不満がもれたとか…。それでも、肝心な部分は壊される事なく、敵の将軍も討ち取ったと聞けば状況は変わったと認識せざるを得ません)…アイリーンお嬢様は大丈夫でしょうか(情報がいささか錯綜しておりまして、はっきりとした事はわかりませんが、負傷・戦線離脱とか言う話もありますし不安で仕方ありません。もっとも、これからの対応に向けて協議するためにもヴェイトス市に戻る必要はあると思います。あると言ったらあります。決して、実家や故郷が息苦しいわけではありません) [Tue 21 Dec 2010 22:36:43]
お知らせ > オリヴィア@邸宅客間さんが来ました。 『(状況が、大きく動いたようです)』 [Tue 21 Dec 2010 22:31:39]
お知らせ > セレニアさんが帰りました。 『( やがて、廃墟となった我が家へ。 )』 [Sun 19 Dec 2010 17:57:07]
セレニア > ( 思考は凪いでいた。 主からの手紙にはそこへの正確な道順も記されていて、最寄の村で馬を借りて行けばもっとスムーズに辿り着けたかもしれない。 しかし、いっそ危険なくらいのルートを選んでしまうのは、ここを知っているという直感に突き動かされて。 ―――目的地に早く辿り着かなければならないというより、知っている道を通って早く帰りたいという感覚。 目指すところは同じはずなのだけれど… 知っている帰り道を使わなければそこには帰り着けないという、いつも馴染みの道を使うことが習慣になっているような感覚で、地に足つかない直感を頼りに進む。 )   …ただい、ま…   ( 道が消えてしまっていて分かり難いけれど、ここまで近付けば後は目印頼りに辿り着ける。 初めて訪れるとなると使えないが、熟知している者なら選択肢に入る最短ルート。 …徒歩で、目的地に到着した後、人里へ帰り着くまでの足がないというのは考えなしな行動だけれどそんな事を気にしている余裕はなく。 焼け出されたような風情で、道無き道をぽつんと歩く。 ) [Sun 19 Dec 2010 17:53:02]
セレニア > ( 馬車を見送るでもなく道端に立ち尽くしていた少女は、やがて手にしていた手紙を几帳面に荷物へ押し込んだ。 神経質なくらいそこにしっかり納まっているのを確認して口を閉じる。 …舗装などされていない馬車道を外れて草原を突っ切り林に入り――― 時折脚を止めながら、妙に覚束ない足取りで進んでいると、人の手が及ばない土地をでたらめに歩いているようにしか見えないけれど、やがて草に覆われた道の跡に辿り着く。 ) [Sun 19 Dec 2010 17:37:10]
セレニア > ―――…   ( 上の空といった様子で少女が挙げた名に、青年はどこだと首を傾げ、女性は黙り込んだ。 …たっぷり間を開けて、聞いていた御者がそこにはもう何も無いと言い、もう誰も住んでいないと言い直す。 だからそこには立ち寄らないとも言い添えたところで、少女は揺れる座席から腰を浮かせた。 )   …じゃあ、ここでいい。   ( 何をしに行くのか、危ないから止めておいた方が良いと女性、御者も帰りはどうするのかと困惑したように振り返る。 )   ここでいい。   ( ぶっきらぼうというか、やはり心ここにあらずと言った様子で呟き、少女は鞄を手に、ひょいと馬車から跳んだ。 危なげなく着地。 少し離れて馬車は止まってくれるけれど… 鞄に括り付けられた、剣と銃のベルトでとりあえず了解した様子。 それじゃあ気をつけてと言い残して、すぐに動き出す。 ) [Sun 19 Dec 2010 17:28:15]
セレニア > …はい?   ( シスター? 私が? と何か違和感を覚えるけれど、尼僧服を着ていれば普通そう見える。 定まらない意識に首を振り… そんな仕草が、元々あまり血色のよろしくない顔を青ざめて見させたのかもしれない。 『気分でも悪いのかい』 とこちらを幼く見てか語調を変える女性に、何でもないと改めて頷いて、再び風景に視線を戻した。 )   …私はここを、知っている。   ( 懐かしい、という思いはそんな言葉に変わった。 誰にとなく呟いた声に 『どこも似たようなものじゃないか、シスターはどこまで』 と一人分空けて隣に腰掛けていた青年が答える。 ) [Sun 19 Dec 2010 17:02:27]
セレニア > ( クリスティア地方村を行く乗合馬車に揺られて、尼僧服をウィンプルまでかっちりと着込んだ少女は景色に目を奪われていた。 膝に置かれた手元には、繰り返し繰り返し読み返していた主からの置手紙。 風に飛ばされぬようしっかり押さえてはいるけれど、しばらく前から目を落としていない。 )   …。   ( 何の変哲もない、大雪山を遠くに臨むクリスティアの風景。 しかし少女は薄紅色の目をみはって、何か特別なものでも見つけたかのように、どこか緊張した様子で凝視している。 …それはもう風景を眺めていると言えるのか。 ピンと背筋を伸ばして置き物のように微動だにしない様子はある種異様。 まばらに乗り合わせた客の視線をちらちらと集めているけれど意に介さず、対面の中年女性から 『大丈夫ですか、シスター』 と声をかけられ、ようやく我に返るように首を動かした。 ) [Sun 19 Dec 2010 16:53:21]
お知らせ > セレニアさんが入室されました。 『( ヴェイトス市が、まだ開戦に至らぬうちに。 )』 [Sun 19 Dec 2010 16:40:46]
お知らせ > セレニアさんが帰りました。 『( まだ戦争の予感も、なかった頃。 )』 [Thu 16 Dec 2010 11:12:29]
セレニア > ( ―――また。 そんな機会もあるだろうと、具体的に考えたわけではないけれど、ある程度楽観視してしまっていた。 聖女様のことはよく知らないけれど、悪魔祓いに関わる奇跡ならば命を落とすこともあるだろう。 私も今まで無事だったとはいえ、ヴァンパイアハンターとして戦いに身を置いているのだから、いつ死んでもおかしくはないのに。 しばらく実戦から外れていて意識が甘くなったのか、それとも。 )   ( 乗合馬車に揺られて自分のルーツだという土地を目指しながら、そこに何があるのか、不安はあるものの、激的な変化をもたらすとは、思っていなかった。 ) [Thu 16 Dec 2010 11:10:31]
セレニア > ( 書き綴られていたのは気遣いの言葉。 私を傷付けてしまったとか、そんなことばかりで、会話の中で感じたつもりになっていた、もう帰って来なくても良いというようなニュアンスも、どこにも見当たらなかった。 十分な路銀と、でもいつでも帰って来るようにという注釈つき。 …ふんだ。 そうやって良い人ぶっても、結局はゴウテンジの事があるからと先に帰ってここにはいない。 ゴウテンジより私の方が大切なら、あんなの放っておいて残ってくれたはずだと… 意地になってみても、もうさすがに長続きしなくって。 挨拶もそこそこに、修道院を出た。)   ( 聖女様に一言もなく逃げ出してしまったのは気懸かりだけれど、何を言えば良いのかよく分からないし、会いたいと願い出ても、狼藉働いた後では許されなかったかもしれない。 そもそもゴウテンジの件でヴェイトス市に行くようなことも言っていたから、もう修道院には居なかったかも。 …言い訳しないで、一言ごめんなさいと対面で謝れたなら、マリア様に押し付けっ放しにならず、もう少し何かが変わったかもしれないけれど、それはまた。 ) [Thu 16 Dec 2010 10:35:02]
セレニア > ( どうせ三行半だと思っていた。 そんな訳ないと分かっているはずなのに、投げやりな意識は どうせどうせ と全てを塗り替えてしまう。 マリア様に無礼をしたし、それだけなら許してくれたかもしれないけれど、仲良しの聖女様にも手を上げたから、どうせ私なんかより彼女の方が大切で、だから私は切り捨てられてしまうと思っていた。 お前なんかもういらないもう知らないどこへとなり消えろと、置手紙にはそんなことが書いてあるに違いないと思っていた。 聖女様なり修道院の誰かは、マリア様が私を責めないように言っていたと伝えてくれたかもしれないけれど、それが伝えられたとしても、どうせ期待させておいて、突き落とすのが目的なんだろうとか。 皆でグルになってがっかりさせようとしてるんだ、笑いものにしたいんだとか。 とにかく悪い方にしか考えられず手が付けられなくなっていた。 …けれど蓋を開けてみれば、やっぱりそんな訳はなく。 ) [Thu 16 Dec 2010 10:08:05]
セレニア > ( 幻覚を見たり記憶障害を起こしたり、そんな私の失調が、失くしてしまった記憶に由来するのではないかと、それはなんとなく自覚していた。 何より、せっかくマリア様が私のために時間をかけて調べてくれたものを、無駄にすることはできない。 失調から脱しなければヴァンパイアハンターとして使いものにならないというのも、分かっていた。 だからマリア様の指示はもっともで、他にどうしようもないし、むしろ手掛かりが見つかったことを喜ぶべきだと思うのだけど。 …理屈ではなくて。 久し振りに会えて、ずっと待っていたのに会いたかったのに、まず出て来たのが他人の話だったのが、悔しかった。 友人と多くの命に関わる緊急事態なのだし、当然だけど、そちらを優先して私の事は放り投げるのかなんていう風に、ヘソを曲げてしまった。 私のこともちゃんと気にかけてくれていたのに、気にかけていないわけないのに、一点気に入らなかったから自棄になり、全てを悪意で歪めて考えてしまう。 そんな癇癪を子供っぽい駄々だと省みることができるようになるのも、しばらく引き篭もって、ようやくマリア様からの置手紙を開封してからのことだった。 ) [Thu 16 Dec 2010 09:50:05]
セレニア > ( 時はウォータリアンの襲撃によってヴェイトス島がてんやわんやになる少し前。 ツヤコ・ゴウテンジがヴァンパイア化した少し後。 クリスティアから南下した常世の森の入り口にある、聖女セレスティアを擁する修道院で、自らの主にホットミルクをぶっかけ、聖女様にもカップを投げつけるという狼藉を働いた少女は、逃げるようにしばらくお世話になっていた修道院を後にした。 )   ( 元々望んで留まっていたわけではなく、主人がクリスティアで用事を済ませるのを待っていた形。 素性の知れない自分の事を調べてくれていた訳だけれど、失調をきたしていたため同行できず、主が再び修道院を訪れた時は、久し振りの再会になった。 …しかし開口一番告げられたのは、共通の知人がヴァンパイアになったらしいという事。 それはそれで一大事だし、ヴァンパイア化したのが腕の立つゴウテンジであれば尚更だけど、共に戻ろうとして与えられた指示は、自らのルーツについて知るために、主が調べてくれた土地を見てくるようにというものだった。 ) [Thu 16 Dec 2010 09:20:36]
お知らせ > セレニアさんが来ました。 『( ―――しばらく遡って。 )』 [Thu 16 Dec 2010 08:52:04]
お知らせ > オリヴィア@邸宅客間さんが帰りました。 『(そんな事をつらつらと考えているうちに眠ってしまって…翌朝ロサさんがびっくりする事に?)』 [Mon 29 Nov 2010 22:33:43]
オリヴィア@邸宅客間 > (ロサさんはロサさんで、我が家で苦労はしていないでしょうか…。まぁ、能力に関しては問題は何もないと思っておりますが、余計な詮索とかされてないでしょうか、とか…) [Mon 29 Nov 2010 22:32:51]
オリヴィア@邸宅客間 > はぁ…もう、戻りたいです…(ロサさんと一緒にヴェイトスで暮らしていた時の方がずっとずっと気が休まっていた気がします。実家と故郷がこんなに息苦しいと感じるのは、ヴェイトス市の解放された空気に毒されすぎたせいなのかも知りませんが…) [Mon 29 Nov 2010 22:27:04]
オリヴィア@邸宅客間 > (そして、思わぬ長期滞在になって実家からも見合い話とか持ち込まれたりで、もう疲れてしまいます。特に父方の伯母などは「もう先方に話を通してある」とか本当に勘弁して欲しいです、私の意志はないのでしょうか。まぁ、両親が決めた許婚と文句も言わず結婚したから、そー言う人間だと思われているのかも知れませんが…はっきり言って幼馴染であった許婚と、見ず知らずの見合い話とではまっっっったく違うモノであるのをそろそろ認識して欲しいです) [Mon 29 Nov 2010 22:24:34]
オリヴィア@邸宅客間 > (そのような方々にいつまでも亡くなった人の事ばかり…だの言われるのは我慢がなりません。再婚する気がない自分が悪いとは言え、私とあの人との想いも知らずに、よくそんな事を言えるモノだと思います。さらに、自分に声をかけてくる男性も、バツイチの若い男とかで前から貴方の事が…とか言ってましたが、どう考えても遊びにしか見えませんのが腹立たしいです) [Mon 29 Nov 2010 22:21:12]
オリヴィア@邸宅客間 > (元々の性格の問題もありますが…、そう言う場に出てくるご夫人達の視線と言うか、殊更人のあら探しをして笑いものにしようとする点と言うか、内輪だけで固まったその意識と言うか…まぁ、本当に苦手なわけですが…そんな方々に、軍務に関してごり押しした点とかその態度とかあーだこーだ、当人に聞こえないように言ってるようでしたが、まぁ分かるものです…それも、いいですが…) [Mon 29 Nov 2010 22:16:58]
オリヴィア@邸宅客間 > (まぁ、不機嫌の原因は、久方ぶりに社交場に顔を出した事に起因するのですけども…。武門と言うか軍閥な我が家ですから、社交界での地位は高くはありません。なのであまり社交場に顔を出す機会はなかったのですが…まぁ、やはり、軍を動かす以上は、上の方の方々に渡りをつける必要もありまして…スポンサーがいなければなりませんし、国王様への働きかけに協力願うだのありますから…) [Mon 29 Nov 2010 22:09:26]
オリヴィア@邸宅客間 > (まぁ、それは、いいんです。確かに、結果だけ見たら軽率の誹りを免れない部分はありますから。初期派遣の人員もごっそり削り取った手前、反論のしようもありませんし、私に対して文句や皮肉を言う程度で収まるなら、我慢もします)・・・・・・・・・っ!(思い出して、思いっきり枕を扉にぶつける八つ当たり) [Mon 29 Nov 2010 22:03:29]
オリヴィア@邸宅客間 > (ウォータリアンの宣戦布告を受け、大々的に援軍を送るように働きかけたもののいざ蓋を開けてみれば、平穏無事な日常が続くばかりで、虚報に踊らされただの、派遣の維持費はだの、あーだこーだと机の上だけで戦争している人間に揶揄され詰られだのして、辛い日々が続いているわけで…こんな状況ではヴェイトス市に戻るわけにもいきません) [Mon 29 Nov 2010 21:59:56]
オリヴィア@邸宅客間 > (自宅に戻るなり一言も口を利かずに、口先を尖らせふくれっ面で客間に戻って、ドレス姿のままベッドに仰向けになって)・・・・・・・・・・・むー・・・(腕で顔を隠したまま、思い返すだけでも腹立たしくて) [Mon 29 Nov 2010 21:57:34]
お知らせ > オリヴィア@邸宅客間さんが入室されました。 『不機嫌』 [Mon 29 Nov 2010 21:54:41]
お知らせ > ロサ・ガリカさんが帰りました。 『 元メイド長の心の中に、不安の種が一つ芽生えた。 』 [Sun 21 Nov 2010 23:59:12]
ロサ・ガリカ > …さあ、身に覚えはありませんが…。 ( そう言って私は誤魔化した。まさか、そういう形で見られていたことがあったとは。見られていたとしても、そこで覚えていたとは。主人と不義の恋愛に至ったメイドなど家にとっては恥であるので、広がらぬように関係者には漏らさぬよう徹底しただろうから、そんな話までこの娘や他のメイド達が知っているとは思えない。だが、噂に戸は立てられない。一度誰かがその話をすれば、あっという間に広がってしまうだろう。 ) ………。 ( そうなれば、奥様に迷惑がかかる。奥様付きのメイドとしては不適切と判断されるかもしれない。代わりに他のメイドをヴェイトス市に寄越すかも。 ) [Sun 21 Nov 2010 23:58:27]
ロサ・ガリカ > ( 今お茶を出してくれたメイドは好奇心旺盛だ。色んな話を聞いてくる。でも、その態度は好意的で何かと親切にしてくれるのはありがたい。今もヴェイトス市で起きた出来事や、珍しいアマウラの食べ物の話なんかを聞かせている。――だが、彼女の口から飛び出た言葉に私は一瞬固まった。 「ロサさんて、クラウゼヴィッツさんの所で働いていたの?」って。 ) ………え? ( どきんと心臓が跳ね上がる。けれども表情の変わらぬ自分の特技を今は褒めたい。――クラウゼヴィッツは、紛れも無く私が仕えていた貴族の家の名前だ。彼女が言うには、前にお供でクラウゼヴィッツ家に行ったメイドが居て、彼女がそこで私を見たのだという。 ) [Sun 21 Nov 2010 23:50:31]
ロサ・ガリカ > ( ヴェイトス市からオリヴィア様がつれてきたメイドということで、私に向けられる視線は様々。ヴェイトス市はどんな街なのか好奇心を持って尋ねてくるメイドや、猥雑なヴェイトス市出身のメイドなんて使い物になるのかという懐疑的な視線。それに似たようなものだが、自分たちの方が仕事はしっかり出来るんだぞという空気も感じられる。特に―― ルイーシャだったか。彼女は少しあからさまだ。ライバル意識のようなものを感じる。 しかし、残念ながら私はクリスティアの貴族の中でメイド長を勤めていた実績があり、慣れぬ環境の中でもミス無く仕事をこなしているという自負がある。…けれど、私はその事は伏せておいた。きっとどこで勤めていたのか、何故ヴェイトス市に移ったのかという話題になり、その中で「主人の不義の恋に落ち、解雇させられたメイド長である」ということにたどり着くだろう。 ) [Sun 21 Nov 2010 23:45:15]
ロサ・ガリカ > ( 今は奥様の実家に、オリヴィア様の直属のメイドとして身を置かせて貰っている。基本的には奥様の身の回りのお世話や、客間の整理や―― 或いは奥様のご親族の来室を、留守や多忙ということでそれとなくお断りしたり。やはり奥様は旦那様を失われたということで、再婚の話を持ってこられることが多いのだ。ここに来て数日になるが、奥様のご親族のどなたが一番見合い話を持ってくるかがわかった。そしてその方が”良い縁談の話を用意している”という空気も。なので大変申し訳ないのだが、少なくとも奥様が仕事の時はお引取り願おう。…私も、奥様には再婚はしないで欲しい。私と奥様の時間を取らないでほしい。こんな事を思うのは、メイドとして失格だけど――。 ) …ああ、ありがとうございます。 ( この家に仕えている他のメイドの一人が、私に紅茶を勧めてきた。寒い夜だ、是非頂こう。 こうして他のメイド達と共に働くのは本当に久しぶりだ。自分より上の立場のメイドの下で働くのも。 ) [Sun 21 Nov 2010 23:36:16]
ロサ・ガリカ > ( 私は昔、クリスティアのある貴族のところで働くメイド長だったのだ。しかし主との恋を噂され、奥様に解雇されてしまった。それからヴェイトス市へと流れ、そこでオリヴィア様に雇っていただくことになったのだが。まさかこんなに早くクリスティアへ戻ることになるとは思っていなかった。懐かしいといえば懐かしい。この凍てつくような寒さや、ヴェイトス市とは違いしんと静まり返る夜の空気。雪がどさりと落ちる音や、少し余所余所しい街の人達の気質や、話しかたや、独特の語彙や――。 ) ( 眼鏡を外し、ふうと一息つく。メイド達に与えられた休憩室にて、今日の仕事の記録を書いていたのだ。 ) [Sun 21 Nov 2010 23:27:51]
お知らせ > ロサ・ガリカさんが来ました。 『 そして私は再びクリスティアへと戻ってきた。 』 [Sun 21 Nov 2010 23:19:26]
お知らせ > オリヴィア@邸宅客間さんが退室されました。 『(ともあれランプに火を灯せば、そのまま部屋を出て…それこそ根こそぎ奪い取る勢いでっ)』 [Fri 19 Nov 2010 01:01:52]
オリヴィア@邸宅客間 > (気がかりと言えば、そのルイーシャがロサさんを見る目が厳しいと言うところでしょうか? ロサさんは十分にやってくださっていると思うのですけども…元々、人の内面とか機微に疎めの私にはよくわかりませんが…まぁそのうちで良いので仲良くしてもらえればいいのですけども) [Fri 19 Nov 2010 01:01:38]
オリヴィア@邸宅客間 > (私が結婚する少し前に、先代の侍女が腰を痛めまして彼女に代わったわけですが…急な雇いもあってしばらく粗相はありましたが、結婚する頃には十分な侍女として頑張ってくれていました。まだ若かったので私が結婚して仕事がなくなった時にも我が家でメイドとしてのステップアップを積むといいでしょうと言う計らいで、その後も頑張ってくれていたようです。今はハウスキーパーを補佐するメイド長のような立場だったはずです) [Fri 19 Nov 2010 00:51:21]
オリヴィア@邸宅客間 > …ルイーシャなら、知ってる…かしら?(ふむ、と勝手知ったる我が家です。使用人も覚えてます。結婚する前まで私の侍女をしておりまして、私が結婚して主人の家に入った時に我が家でハウスメイドとして継続雇用して今に至るわけですが…彼女なら私の我が侭にもいやとは言わないと信じてます) [Fri 19 Nov 2010 00:44:37]
オリヴィア@邸宅客間 > (くるんっと毛布で身体をくるんでベッドにぽふんと横になったはいいものの…思い返すと、なんか無性に悔しくなってきました。毎年楽しみにしていましたのに、それを知らないわけではないでしょうに…食べ物の恨みは怖いんです。コノウラミハラサデオクベキカ…)・・・・・・・・・・(むっくり起き上がれば、決めました。今からワインをせしめてきます。実家のキッチンの位置やお酒の保管場所は十分に知ってます。問題はそこに掛かっている鍵ですが…) [Fri 19 Nov 2010 00:34:14]
オリヴィア@邸宅客間 > (ロサさんの立場としては実家のハウスキーパーの指示の元働くと言う事になりますが、実質私の直属として、朝起こしたりとか身の回りの世話をしたり、この客間のベッドメイクなど基本的な仕事は普段と変わりません。ただ、私が家を空けている時にはハウスキーパーの命令で色々手伝ってもらう事になるでしょう。ですので、この時間はここには私一人です) [Fri 19 Nov 2010 00:27:47]
オリヴィア@邸宅客間 > (実家のワイナリーからも今年は去年のような長雨に祟られなかったので、良いものが出来たと聞いていたから楽しみにしていましたのに…のに…)……くすん(もう、不貞寝してしまいましょうかとかそんな勢いで…どうせ、解禁日は過ぎましたし、それはどう足掻いても仕方のない事です。あ、因みにロサさんは他の使用者達と同じ部屋で寝ている事でしょう。さすがに、侍女扱いとして連れてきましたが、他の使用人との格差をあまりつけるわけにもいきませんし、客間に二人で寝泊りと言うのも変ですので) [Fri 19 Nov 2010 00:21:57]
オリヴィア@邸宅客間 > (毎日遅くまで城にて遣り合っているせいで、実家に帰ってからも家族と食事を取るのは朝食のみで、それも早々に出かけてしまいますので縁談だのなんだのから都合よく逃げ出せていました。また、帰ってくるのも遅いので明日も早いと言う理由でこうして客間を拠点にある種絶賛引き篭もり中だったのですが…)迂闊…。まさか、こんな手段に出るなんて…(日々ヴェイトス市の為に奔走しているのにこの仕打ちとか。まぁ私が実家に行っている仕打ちからすれば当然の報復なのかも知れませんが…それにしても、そう言うところで兵糧攻めとか酷いと思う次第です) [Fri 19 Nov 2010 00:15:33]
オリヴィア@邸宅客間 > (もう日が過ぎている頃…昨日の18日がどのような日か、それを私がどれほど楽しみにしていたか家族だってわかっていたはず…それなのに、それなのに…)…今年の新酒ワイン…(解禁日に飲み損ねたショックに、こうして座り込んでしまうわけです) [Fri 19 Nov 2010 00:09:47]
オリヴィア@邸宅客間 > (うっかりへっしょり床に座っちゃう勢いで、身体から力が抜けて…)・・・やられました(実家に帰ったにも関わらず、客間をわざわざ使っているのは長く逗留するつもりはないと言うアピールで、再婚しろとか、いきなり見合いだの縁談だの持ってくる身内から隠れる意味もありましたが…迂闊にも、そのせいで大事な事を見逃したいたのを気付いたのは、本国の騎士団本部にて支援の為の兵器・兵力・物資について根こそぎ奪い取らんばかりにタフネゴシエーター振りを発揮しやりあった後で遅く帰宅した後…) [Fri 19 Nov 2010 00:07:32]
お知らせ > オリヴィア@邸宅客間さんが入室されました。 『あああっ…しまった…(そう言って自室にて…くずおれて…)』 [Fri 19 Nov 2010 00:02:12]
お知らせ > セレニアさんが帰りました。 『( それでもいい加減渇きくらい覚えれば、何か口にして少しは落ち着くか。 )』 [Sat 9 Oct 2010 21:35:26]
セレニア > ( しかしそれでも、一人にしておいたのは正解かもしれない。 甘えがある以上、構えば構うほど逆効果ということもある。 これ以上歪みようのないところまで捻じ曲げていても、何らかの行動を起こしてしまうかもしれないし、それでなくてもいくらか頭を冷やして自然な軌道修正が入るのにかかる時間を、長くしてしまうだろう。 …本人にも、周りにも、どうしようもない時間。 ) [Sat 9 Oct 2010 21:34:18]
セレニア > ( ―――聖女様は、さぞやいい気分だろうなと思う。 彼女はマリア様のお気に入りで、ゴウテンジの件にかこつけて付いて行くのは状況が許さないような事を言い勿体つけていたけれど、仮にも聖女が願い出て教会が叶えない願いなどあるものか。 優位に立って、取り乱して失敗した私を哂っているんだろう。 情けをかければマリア様の覚えも良くなるし――― いや、どうだろう。 私がどうなろうと、もうそんな事は、どうでも良いのかもしれないけれど。 )   ( …おそらくは、一から十まで邪推の被害妄想。 しかし甘えを含み自棄になって、いくところまでいっている意識にはそれが真実。 一歩引いて客観的になるような真似はできなかった。 ) [Sat 9 Oct 2010 21:29:49]
セレニア > ( これからどうしよう。 …まさかマリア様の後を追ってヴェイトス市へ戻るわけにもいかないし、ここに留まることもできない。 拘束を解いてくれたのは聖女様だという話だけれど、それならもう処刑でも良かったと投げやりに考えてしまう。 言いつけ通りクリスティアに行ったところで、帰る場所はないのだし。 本音では家族の事、故郷の事、自分の事を知りたいとも思うけれど、それで今が変わったりはしないのも本当だ。 …どこかに家族が生きていて、そこで暮らすなんて考えられない。 断片的なイメージだけで、断言はできないものの、幻覚が定着した記憶らしきものが伝える状況は絶望的。 ―――何より、やはり一番欲しいものはマリア様で。 ) [Sat 9 Oct 2010 21:07:45]
セレニア > ( …何て事をしてしまったんだろうと、何度悔いてももう遅い。 マリア様は火傷しなかっただろうか… それほどの熱さはなかったと思うけれど、傷にならなくたって熱いのはもちろんだし、仮に熱くなくてもミルクを浴びせるなんてとんでもない。 )   …。   ( 嫌われた。 もうだめだ。 絶対嫌われた。 改めて嫌われなくたって、もうマリア様は私の事なんかどうでも良いと思っていたのかもしれないけれど、でも、それ以上にもっと嫌われたはず。 …どうして素直にしていられなかったのか。 そもそも的外れな意識を延々とループさせて、はまった深みから出られなかった。 ) [Sat 9 Oct 2010 20:40:25]
セレニア > ( 追って来た衛兵に拘束されてお説教。 その後拘束を解かれてまたお説教。 聖女様に暴行を加えた少女はその後一日与えられた居室に閉じこもり、食事にも手をつけなかった。 )   ( 一日程度で、精神状態次第では空腹感など感じない。 ベッドの中で丸くなって動かなければ尚更。 …マリア様が出立するらしい物音には、よっぽど出て行こうかと思ったけれど。 その機を逃してしまったら出るに出られず、日暮れまで。 思考や感情を放棄するように何度も眠りに落ちたけれどそれも限界で、再び闇に包まれたベッドの中、何度目かの寝返りをうった。 いい加減、横になりっ放しの身体も痛くなる。 ) [Sat 9 Oct 2010 20:17:00]
お知らせ > セレニアさんが入室されました。 『( 翌日、日暮れ。 )』 [Sat 9 Oct 2010 19:52:00]
お知らせ > アレックスさんが退室されました。 『( それでも翌日には発つ事になる。セレニアには手紙を残して。 )』 [Wed 6 Oct 2010 02:43:58]
お知らせ > セレスさんが退室されました。 『私は大丈夫です。皆にも荒立てないよう伝えます。(そう言って暫し彼女の手を握っていよう)』 [Wed 6 Oct 2010 02:38:40]
アレックス > ( きっと、追い詰めすぎてしまったのだろう、条件付けの綻びにより精神的な安定が微妙なバランスで成立していたセレニアには酷は選択だったのだ。 緊急を要したとは言え、傷付けてしまった。 自分の至らなさが招いた結果であれば、責める気にはならなかった。 包帯が取り去られ、頭から被せられ、髪を伝い落ちるミルクをタオルを押し当て拭いながら、体に重さを感じる。 それが悲しさだという事に、私は気付かなかった。 ) ・・・ 母親の?( 母親というのは私だろうか。取られる手とその言葉に惑う。 ) 彼女は・・・ 私を姉と重ねているようです。 でも・・・ ( 私は彼女の姉にはなれない。 )――・・・ セレスティア様。無理なお願いと判ってお願いします・・・ セレニアを、責めないで頂けますか。 罰ならば私が―― ( 言ってから自分が肩代わりしたとて、何になるのか、と唇を噛む。 ) 私は、いたらない人間です・・・( そう呟き、タオルに顔を埋める。 この半年、私は一体何をしていたのだろう。 こんな事でくじけている暇はないのに、今は、立ち上がる力が出てこない。 ) [Wed 6 Oct 2010 02:34:47]
セレス > ( 普段、同じ日々が永遠に繰り返されているかのように何事も起こらない、静かで穏やかな場所だ。 こんなアクシデントはそうそう起こらないし、修道女達も戸惑っている。 セレニアの後を追った衛士は彼女を拘束するだろうか? 自由に歩き回らせられない程度の事はしてしまったと思う。 此処では私に手を上げるのは、不信心と取られかねない行為だ。 私自身がそれほど大事だと思っていなくても。 ) …子供のようでした。 母親の気を引きたい小さな子供。 ( ああいうものだろう。 忙しい母親が何故自分の方を向かないのか理解出来ない子供というのは。 いそいそと修道女達がアレッサンドラ様の包帯を取ってしまう間、私は何となくアレッサンドラ様の横に座り直して手を取った。 呆然とする彼女からも動揺が感じ取れる。 包帯で隠れがちだった表情が晒されれば、尚の事。 ) [Wed 6 Oct 2010 02:15:10]
アレックス > ( セレニアの返事次第で、時間が前後するにせよこのままヴェイトス市に戻るつもりだ。セレニアも戻るのであれば、クリスティアで馬を調達しなければ、と考えていた矢先、セレニアの言動が加速する。 ) え――・・・ そんなつもりでは ――ッ ぁ!( 音も高く、興奮したセレニアが席を立ち、次の瞬間には 熱い、という感覚で思考が塗りつぶされる。 カップの中身をモロ受け、今更のように顔を庇い、鋭い痛みを感じるそこに触れられずに、痛みをこらえ息を殺し―― 鈍い音と小さな悲鳴、陶器の割れる音が聞こえる。 めがあかない。いたい。あつい。 )――・・・ セレ・・・ ( 呼ぶ声を遮るように、乱暴にドアが閉められる。 薄く目を開いて確認する室内に、呆然とドアを見つめるセレスティア様と、慌てた様子の修道女と、砕け散ったカップ。 嗚呼、と状況を理解する。 ) っ・・・ はい・・・。 セレスティア様、お怪我は・・・? すみません 包帯を、取るのを・・・ 手伝って 頂けますか( タオルを片手に近づくセレスティア様を認め、付き人の修道女に手伝いを頼む。 水気を吸って解くのが難しい。切ってしまった方が速いだろうか ) [Wed 6 Oct 2010 02:02:07]
セレス > ( 話は纏まった、と思って一先ずミルクを飲み干して一息吐いた。 セレニアは思ったようにすれば良いし、私は今後の事を整理できた。 あとはゴウテンジツヤコの無事を祈るくらいのものだ。 アレッサンドラ様は今日はどうするのだろう? 本気で急ぐのならまた直ぐにこのままとんぼ返りしなければならないだろうし、遅い時間だしお泊りになるのならもう少し色々話したいとも思う。 そういう流れになるものだと静観していれば、不意にセレニアの口から出た言葉に酷く違和感を覚える。 こういう言葉使いをする娘だっただろうか、と―――次の瞬間、信じられないような暴挙に思わず立ち上がりかけ、その矛先が此方に向けられて咄嗟に顔をかばった。 ) っ…!! ( カップは腕に当たって少し残っていた飛沫を頬に散らし、床に落ちて割れた。 そのままの勢いで出て行くセレニアにかける言葉も無く、暫し呆然とする。 室内に待機していた衛士の一人が続いて彼女を追いかけていった。 ) …あ、アレッサンドラ様、大丈夫ですか? ( 何か拭くもの、と探し、世話役の修道女に手渡されたタオルを受け取ってアレッサンドラ様に近付く。 ) [Wed 6 Oct 2010 01:35:36]
お知らせ > セレニアさんが退室されました。 『( 建物全体軋ませるような勢いで、乱暴にドアが閉ざされた。 )』 [Wed 6 Oct 2010 01:28:19]
セレニア > ( どうでも、いいけれど… 聖女様の方はまだ脈がありそうだ。 客観的に見ることができれば、聖女様のヴェイトス市訪問も容易な事ではなく、むしろ自分がクリスティアで言いつけを守ってからヴェイトス市へ戻る方がよほど簡単なのに。 突き放されたような気分でいると、二人に対して中味としてはそう大差ないマリア様の対応も、聖女様については心底惜しんでいるように見えてきてしまう。 それに比べて私は… という悪循環。 …今更同行するのならそれも良しと言われたって、望まれていないと知りながら付いて行くことはできない。 …言いつけを守りクリスティアへ行ったとして、その後どうすれば良いのかも分からないが。 そこで何か… それに何の意味があるのかと今は反感を持ってしまうけれど、素性なり何なりを思い出すことができれば、マリア様はそれで、また拾ってくれるのだろうか――― 拾う… そうか、捨てられるのかと、また一段深みにはまる。 そんな事は言っていないのに、突き放されるのが哀しくて悔しいという自棄。 )   ―――…いいよ、別に。 どうせ迷惑なんだから…   ( 何を言えば良いのか分からない。 頭の中はぐちゃぐちゃで、出て来る言葉も意味があるんだかないんだか。 ただ… 無理に同行しようという気はないようだ。 ―――自分の声が震えていることに驚いて、それが更にパニックへ繋がる。 …席を立って、口をつけていないミルクのカップをひったくり――― マリア様に向けて、振った。 たくさん残っていた中味は当然、浴びせるように飛ぶ。 )   ―――…どうせ、どうせ要らないんだから! 邪魔なんだからっ! 面倒くさいんでしょもうだったら殺してよッ! 殺せばいいじゃないそれで――― それで…   自由… ッ   ( 癇癪を起こした子供のように肩をわななかせ… 空になったカップは聖女様の方に投げつける。 コントロールも何もあったものではないが、あえて外そうともしていない。 …そのまま足音も荒く、応接室を出て行こう。 ) [Wed 6 Oct 2010 01:20:59]
アレックス > 了解しました。 ご協力の申し出をありがたく思います。 きっと、豪天寺艶子も喜ぶでしょう。 また、アクセラレーターという吸血鬼がもし、強力な固体であるのならば、被害はヴェイトス市だけに留まらない可能性もあります。 ご助力頂けるのならば心強い事この上ありません。( 果たして、協力が実現するかどうかは不明だが、セレスティア様のご好意と協力の意思は間違いのないものだ。 ヴェイトス市を訪れる際には色々と配慮が必要だろうが、できる限り配慮しよう。 ) [Wed 6 Oct 2010 00:50:19]
アレックス > ( 彼女の事を案じている事を言葉に含め、配慮したつもりだが、ネガティブな面のみが強調されて伝わったようで取り乱し、声を荒げるセレニアの様子に目を閉じる。 やはり、安定を欠く。 長く離れていた自分が、彼女の状態がどのようになっているかを短時間で見極められないのも確かであり、クルースニックを自称する彼女が本当は何者であるのかもわからない。 特務16課で運用されていた事や、VHGでの働きを考えれば、何らかの特殊な能力を持っている事は確かだが―― 得体が知れないのだ。 吸血鬼の存在を察知するという、常人に比べて膂力に優れる、それはむしろ吸血鬼の性質に近いのではないか。であるのならば―― 情はさておき、彼女の存在に一定の危機感を抱かずにはいられない。 ) 私は選択肢を示したに過ぎません。 私自身、何が正解なのか判断する事ができませんし、貴女が自分のルーツを知った所で一体何が変わるのか、といった事も間違いのないことです。 ならばあなたが後悔しない選択をするのが一番でしょう。 このまま私に同行し、吸血鬼を打ち倒すというのならば、それも選択でしょう。( あまり賛成はしないが、譲らぬというのならば自分がそれを押しとどめる事はできない。 ここに居たからといってどうにかなるものでもないし、どちらにせよ出なければならないのだから。 ) [Wed 6 Oct 2010 00:50:11]
セレス > ( セレニアを連れて行かない、という話は意外だ。 一時期の混乱に比べればまだ彼女は快方に向かっているように見えるし――戦力として数えられる物だと認識していた。 セレニアの方から話しかけてくる事は余程の事が無ければ無いし、地下室を訪れる事も無い。 修道院に居ても彼女の現状を私は把握してない。 これだけ市に戻って一緒に戦いたいと意思をはっきりさせているのだから、連れて行ってあげれば、と思わなくもないのだけれど―――私は物知らずなのだ。 それを自覚する事だけが唯一救いと言えるレベルの。 ) …掛け合ってみます。 偶にヴェイトス市の聖教会施設を回る事も有意義な事ですし、暫く此処で大人しくしていましたから。 アレッサンドラ様が急ぎ戻られた後、追う形になるかもしれませんが…。 ( 過去3度、ヴェイトス市を訪れる機会はあったのだ。 もう金輪際駄目だという事はないだろう。 そりゃあ、確かに一度は危険な目にもあったりしたけれど。 それは私の様な性質の人間ならば何処に居ても結局同じ事だろう。 これといって何もせず、この地下牢で歳をとり続けろというのでなければ聖教会はもっと私を使い、動かすべきだ。 動くうちに。 ) [Wed 6 Oct 2010 00:23:01]
セレニア > ―――。   ( む、と聖女様の言葉にそちらを睨む。 口を挟むな、ヴェイトス市で起きた問題なのだしここで大人しくしていれば良いのだと。 しかし… 邪魔になるどころか自分が置いて行かれてしまいそうな状況で、とりあえずそちらはいい。 どうでもいい。 温めてくれたミルクにも口をつけず、マリア様の話を聞いていた。 …尼僧服の膝に乗せた両手へ視線を落とし、きつく握り締める。 冗談なのであるわけがないし… また別行動、放り出されるのかと、唇を震わせた。 )   …そんな、事は―――   ( 意識を操作されていたとしても、そんな事は今どうでも良いだろうと口を開く。 教会の操作ならば大枠として問題ないはずだし――― マリア様が言っているのはそこではないと、どこかで分かっていても、置いて行かれるのを防ごうとする方向に働く意識が、都合の悪い事から目を逸らさせた。 )   ―――そんな事はっ!   ( しかし続けられる、誰でも答えることができるはずの問い。 ぼんやりと浮かぶシルエットは形にならず、声を荒げて顔を上げる、頭を振る。 )   全てを覚えている人間なんかいません、産湯につかった時の事を覚えていなくたって戦えます! ヴァンパイアの殺し方さえ知っていれば―――   ( 今は有事だ。 戦力を遊ばせておくのかと食い下がろうとするけれど… 口数多く食い下がるのもそうなら、ヴァンパイアを 『殺す』 と表現するのも珍しい。 細かい事だがセレニアは、あれらが生きているとは認めないために 『滅ぼす』 という言い方をするのが常だ。 …自らの表現に思わず黙り――― マリア様は曲げないのだろうと思う。 …許される行動は告げられた二つのどちらか。 それも承服できないけれど――― 何よりも、戻らなくとも良いと言われることが辛かった。 )   …。   ( 別にいらない、ということかと。 ネガティブな意識で細部を省いてしまい、抜け殻のように黙り込む。 ) [Wed 6 Oct 2010 00:11:09]
アレックス > ( 話を聞いていたセレスティア様から、同行の申し出がでた事に驚き、同席する修道女に視線をやる。あまり良い顔はしていないようだ ) セレスティア様が同行してくださるなら心強い事この上ありません。 豪天寺艶子が吸血鬼化を克服―― 克服する事ができなくとも、進行を遅らせる事ができるかもしれませんし―― ですが、セレスティア様はクリスティア聖教会の管理下にあるお方、正式な訪問以外の用向きで外出の許可を得られるかどうか・・・。( せっかくの申し出であるのに、力添えする事が適わないのが口惜しい。 聖教会の客と認められはしたものの、聖女を借り出すほどの発言力は持ちえていない。 また、それは大聖堂に関しても同じだ。 両者の間には長い年月に渡って確執や権力闘争があり、難色を示す事は明らかであるが・・・ ) [Tue 5 Oct 2010 23:48:13]
アレックス > ( 予想通り、セレニアが同行を固持するのを聞いて、目を伏せる。艶子の事は伏せておくべきだったか―― 何にせよ、艶子の感染は予想外の出来事だった。 ) セレニア、貴方は聖教会の施した条件付けによって意識を操作されています。しかし、時間の経過や外的要因によりその効力は失われつつあり、それによって記憶の混乱や頭痛などと言った症状を発症していたのだと私は感じます。 たとえ不調が無くなったとしても、そんな不安定な人材を吸血鬼との戦いに投入はできません。 貴女が私との同行を望み、戦力になろうとしてくれる事は嬉しいです、しかし、それが元で貴女が死ぬ事になったら、私は悔やんでも悔やみきれない。( 結局の所、本本的な解決はしていない、と首を振る。 ) セレニア、貴女は一体、誰なのですか。 何処で生まれ、何をして過ごしてきたのですか。 親は、兄弟は。( おそらく、答えられない質問を重ねる。 ) この数ヶ月、私はクリスティア国内を回り、 特務16課とクルースニクについて調べていました。 成果は芳しいものとはいえませんでしたが―― 特務十六課の跡地と、クルースニクに関係の深い土地を訪ねる事ができました。 貴女にも、そこを訪ねて欲しいと考えていました。 さもなくば、聖教会で条件付けを今一度受けるか。 その後で、私の元に戻ってきてくれれば良い。勿論、戻らなくとも恨みはしません。 貴女の事です。 自分で選びなさい。( 駄々を捏ねても、実戦投入はしない、という点は譲れない。 現時点では不安定要素でしかないのだ。 ) [Tue 5 Oct 2010 23:48:06]
セレス > ( こうして応接室に集まって話すのも何だか随分と久しく感じる。 修道女達が持ってきた暖かいミルクがテーブルに並べられ、そっと一つ手に取る。 ) ( アレッサンドラ様の説明には黙って耳を傾ける。 元々私から言い出せるような知識や提案はそう多くないし、この件に関しては特にそうだろう。 ヴェイトス市の吸血鬼事情はアレッサンドラ様が此処に滞在していた時に幾らか聞いていた程度で、アクセラレーターという名前も覚えがない。 ) ( セレニアの件も同様だ。 私が口出しできる事は殆ど無く、口を出したとして経験上、セレニアは私の提案を聞いてくれるとは思えない。 彼女が共に戻ると判断したのなら、それで良いのだろう。 ) ――――あの。 私も同行できないでしょうか? その、アクセラレーターという吸血鬼の件もそうですが、ツヤコさんの事もありますし。 ( 人手は多くて越した事はないんじゃないか、と。 おずおずと言い出すのはアレッサンドラ様とセレニアと、同室する修道女達に向けて。 修道女達はあまりいい顔をして居ない。 クリスティア国内でそういう悪魔払いの類をするのは私の仕事として彼女らも理解しているが、国外の事にまで首を突っ込むとなるといつもこの調子だ。 聖教会からの指示でもない限り。 ) [Tue 5 Oct 2010 23:11:16]
セレニア > ( 普通に考えれば、マリア様がここに立ち寄ったのは自分のためだ。 だからその点はゴウテンジよりも優先されているし、それがなければ聖女様との対面も成立しない。 …そもそも、人の命に関わるところで嫉妬するというのがおかしいのだけれど――― 子供じみた意識は我慢を知らず周りを見られず、一途に狭い視野で、自滅的に気分を害していく。 )   …。   ( 『急ぐのではないのですか?』 私達の話は道中で良いし、さっさとここを出ようと言いたいけれど、さすがにそれは非礼か。 …未だに表情は薄いけれど、しかしいっそ露骨なほど感情を露にするようになった顔で、さも不本意そうに応接室へ付いて行った。   …アクセラレーター? どこかで耳にしただろうか、記憶を探ってみるけれどすぐには出て来ない。 ギルドを空けているのもあって何とも言えないが、ゴウテンジをヴァンパイア化させたのが不意をついたものでなければ、こちらも厄介かもしれない。   …ゴウテンジが拘束されているというのは、自ら求めての事だろうか。 ギルドでなく病院に、というのが気になるところだが。 聞いてみたいのだけれど、むっつりと黙り込んでしまった口はそんなことで開けなかった。 )   ―――…は?   ( しかし… ふと向けられた視線に、間の抜けた声を漏らしてしまった。 ツレテイクツモリハアリマセン…? 何を言っているのか、意味が分からない。 )   何、を…   いえ、お供します。 私の事は… もう、問題ありません。 幻覚は、ほとんどなくなりました。   ( ルーツなどどうでも良い。 これが別の機会であれば悩んだかもしれないけれど、また置いて行かれるのは嫌だ。 今のままで構わないから同行できるはずだと、首を振る。 ) [Tue 5 Oct 2010 22:59:40]
アレックス > セレスティア様の計らいのおかげで、クリスティアに居ても不自由する事なく滞在する事ができました。また、セレニアを置いて下さった事にも重ねて感謝致します。( 再度頭を垂れ、立ち話も体に障るだろう、と立ち上がる。 なんだかセレニアは不機嫌そうであるし、セレスティア様の表情にも陰りが見える。 表情のみで二人の心中を察する事はかなわないが、暗く重い話を切り出したばかりであるし、致し方ないのだろう、と申し訳なく想う。 さて、話があると告げれば修道女の案内で滞在時に使っていた応接室へと通される事になるか。さて、各々席に着いたのを見計らい、口を開く ) ヴェイトス市に帰らなければならないのは、先ほども申し上げた通り―― 豪天寺艶子の感染は、アクセラレーターと名乗る吸血鬼によるもののようです。( 記憶を探ってみてもあまり印象の強い名前ではない、新たに渡ってきた部類だろうか。 ) 吸血鬼への対処と、必要であれば、豪天寺艶子にも手を下さねばなりません。幸い、彼女は病院に拘束されているようです。( 艶子は彼女らとも面識があるため、説明をして置く事とする。セレスティア様にとっては今生の別れともなるやもしれぬ事であるし。 ) そこで、私はヴェイトス市へ戻るのですが、セレニア。 私はこの場で貴方を連れて行くつもりはありません。( と、セレニアに目をやる。 ) 貴方は、自分自身で選ばなければならない。 自らのルーツを知る切欠を得るか、それとも、知らぬまま教会に帰属して生きてゆくか。( セレスティア様には、記憶が操作されている事は話していたはずだが、本人には言っていなかったはずだ。 ) [Tue 5 Oct 2010 22:40:51]
セレス > ( きっとこのまま二人で何か話をして、私には一言二言声をかけて行ってしまうんだ、と勝手に思い込んで悲しくなって逃げ出したくなった。 どうしてこんな風に思うのかも分からない。 ただ、それは幸いにも本当にただの杞憂だったようだ。 ) ―――いえ、またお会い出来て嬉しく思います。 御変りはありませんか? ( あまり丈夫な身体でもない。 再会の約束も確かではない程度に。 だからこの言葉は本当だ。 続くアレッサンドラ様の言葉は重く、予想していた以上に良くない話だった。 ) …彼女が? そう、それでは戻らなければいけませんね。 出来るだけ、急ぎで。 ( それは私の個人的な私情を挟む余地のない事態だ。 急を要するだろうし、アレッサンドラ様とセレニアは元々吸血鬼狩りギルドの人間だ。 ふとセレニアの顔を確めると、いつものように機嫌の悪そうな顔で此方を見ていた。 彼女の思う所は少し分かり難い。 ) [Tue 5 Oct 2010 22:18:54]
セレニア > ―――。   ( 転等は免れるけれど、修道女に支えられなければならない状態。 それを認識してもマリア様への応答を優先し――― その後で、聖女様にも一応非礼を詫びようと口を開きかけるのだけど。 )   …。   ( 隣に並んで聖女様へ頭を下げるマリア様を見つめて、つい黙ってしまう。   …面白くない。 開口一番ゴウテンジで、おまけに聖女様。 転びはしなかったのだし良いじゃないか。 だいたい尻餅くらいで死ぬわけじゃなし、こんな役立たずのために―――   役立たず?   どうして私は、聖女様をそう思うのだろう。 )   …。   ( もたもたしている暇はないのでしょう? では、とにかく支度をと、荷物を取りに行こうかと思うけど… 自分の処遇についても話があると言うのなら、突っ立っていよう。 …私にではなく、聖女様に話すのかと――― 睨みつけながら。 ) [Tue 5 Oct 2010 22:07:50]
アレックス > ( どうやら、激突は免れ 虚弱体質の聖女様の安全は守られたようだ。 無意識に止めていた息を吐き出し、胸をなでおろす。 此方を向くセレニアにそのまま待て、と指示を送り、セレニアの隣へと移動し、聖女の前に膝を着き頭を垂れる。 ) 連絡もなしに夜分に押しかける不躾、お許し下さい、セレスティア様―― 急ぎヴェイトス市に戻らなければならない用事ができまして、お別れを言いに参りました。 お怪我はありませんか? ( 顔を上げ、怪我のない事を確認する。 ここを訪れるのも数ヶ月ぶりになる。 お変わりないだろうか。 あまり仲が良好とは言えないセレニアに苛められたりしてないだろうか。 ) 先ほど、セレニアにも伝えましたが、私に同行していた豪天寺艶子が、吸血鬼に感染したとの連絡がありました。 私は急ぎヴェイトス市に戻らなければなりません。 それについて、セレニアの処遇も含め、お話が―― ( 今まで無理を言って預かってもらっていたのだ、用事ができたからハイさようならという訳にもいくまい ) [Tue 5 Oct 2010 21:59:14]
セレス > ( 世話役の修道女に素早く肩を支えられながら、薄紅色の正体を理解する。 セレニアが先に来ていたようだ。 私は支度に時間がかかったし、それはそうか。 ―――もしかしたらアレッサンドラ様は私ではなくて、彼女に会いに来たのかも知れない。 ヴェイトス市に帰らない理由は主にそこにあったし、経過を診に来たか、それとも連れて帰るのか。 ) ( アレッサンドラ様が居る。 何ヶ月かぶりに見る姿はお変わりないようだ。 既にセレニアとなにかやり取りがあったのか、続けてセレニアに声をかけている。 私は何となく口を開く機会を逸して、黙って少し下がった。 何故だかこのまま、地下に戻ってしまいたいとも思った。 ) [Tue 5 Oct 2010 21:46:35]
セレニア > ―――。   ( 聖女様がたたらを踏んでくれるのならば、接触は避けられるだろうか。 出会い頭にぶつかりそうになるけれど、音もある。 それなりの戦士であるのなら、踏み止まれて当然。   ―――しかし、身体のキレはやや悪い。   鍛錬を欠いてしまったのか、それとも、この慌しい時にマリア様が大事にしている聖女様が出てくるのが面白くなかったのか。 故意にぶつかろうとしないまでも… おどかしてやろう、程度の意地悪は無意識にしてしまったかもしれない。 いずれにせよ、歩みはマリア様の声で止められるのだけれど。 )   …。   ( 聖女様が立っていられれば、マリア様の方へ振り返り 『はい?』 と入力待ちになる方が先だろう。 けれど転ばせてしまったりしたら 『申し訳ありません』 と先にくる。 ) [Tue 5 Oct 2010 21:37:00]
アレックス > ( セレニアの顔色はずいぶんと良くなったようだ。カウンセリングを試みた時のような錯乱も見て取れない。が、様子が違うように見える。角が取れ、いくらか人間的になったような―― 条件付けの枷が外れてきているのか。 和らいだ表情に、現実を突きつける事に胸が痛む。 ) セレニア、待ちなさい。( が、思っていたよりもすんなりと了承し、速やかに荷物を取りに行くセレニアを呼び止める。 条件付けの綻びによる記憶障害は収まって見える、が、この行動によればヴァンパイアハンターとしての記憶も確か・・・ どのような形で決着が付いたのかは興味は沸くが、詳しく話している暇が惜しい。 と、きびすを返したセレニアの向こう、特徴的なちゃりちゃりという金属音と、銀色が踊る。 はっと息を呑む、ぶつかっては居まいか―― ) [Tue 5 Oct 2010 21:26:07]
セレス > ( 時間の止まったような、変わらない日々が続いていた。 修道院の地下に籠る生活は既に10年以上続いていて、それが私の日常だ。 外に出るだけでも私にとってはあまり身体によくはないのだから仕方がないこと―――此処暫くは具合も悪く、修道院に残っていたセレニアとも顔を合わせる機会は稀だった。 勿論、世間が今どうなっているかなどあまりわからないし、増してや遠いヴェイトス市で起きた事が耳に入るわけもない。 ) ( 久し振りにそんな生活に動きが起きた。 クリスティア城下町に戻ったアレッサンドラ様がまた此方に来ているという。 私は急いで身体を洗って、着替えを済ませ、何日かぶりに地下室の鍵を開けて貰う。 世話役の修道女たちに付き添われて階段を上がり、細い隠し通路のような廊下を抜けて正門に向かう足取りは少し早足。 今少し急いだからといって何があるわけでもないだろうに、まるで要件を告げて直ぐに彼女が出発してしまうかのような何か、少しよくない予感がする。 ) ( 廊下を1つ曲がり、其処に居る筈のアレッサンドラ様を探そうとして―――何か薄紅色のカタマリに衝突しそうになって踏鞴を踏んだ。 ) [Tue 5 Oct 2010 21:20:36]
お知らせ > セレスさんが入室されました。 『 ばったり 』 [Tue 5 Oct 2010 21:11:42]
セレニア > ( ―――何かが、おかしい。 マリア様の姿が見えるところまで駆けつけて… しかし修道女達に何事か伝えているところに、割り込むことができなかった。 …尻尾振って飛び付きたいような衝動は以前に増して強くなっているのに、それは無礼だと制するのとは別の感覚で、踏み出せない。 迎えに来てくれたのだから、それで十分なはずなのに… 何故か 『遅い』 と、今更どうでもいいはずの苛立ちが募ってしまう。 ―――それでも… こちらを見てくれるのが、声をかけてくれるのが、掛け値なしに嬉しい事にも変わりない。 )   ―――おかえりなさい…?   ( 何かを伝えるために視線を合わせれば、どこかむくれているようだった表情もすぐに和らいだ。 いつもの仰々しい臣下の礼はないけれど、それは意図して省くのではなく、すっかり忘れているような様子。 …ああ、この声だとほんのり頬染めて… しかし、マリア様のどこか緊張した様子に、表情翳らせて首を傾げる。 )   ―――…ゴウテンジ、が。   分かりました。 支度をします。   ( 口にされた内容は、すぐに事実として了解した。 ゴウテンジほどの戦士がヴァンパイア化するというのは、ただ事ではない。 ヴァンパイアとして戦い方なんてものを身に付けられる前に、すぐに滅ぼさなければ。 …支度と言っても、鞄一つ持って来れば済むことだ。 久し振りに会って口をきくのがこんな内容というのは… 少し、残念だけれど… 良い。 しょうがない。 すぐに戻りますと、踵を返そうとする。 ) [Tue 5 Oct 2010 21:09:38]
アレックス > ( アポもなく、到着は不躾な時間になってしまい、修道院では出迎えの準備もままならない。せめてお別れを、と寄ったものの、セレスティア様は地下へと降りてしまわれたかも知れぬ。 出迎える修道女らに非礼を詫びながらも、急ぎの用だと押し通した。 そして、出迎えに現れたセレニアの姿を認め、言いよどむ様な素振りを見せてから、表情を引き締め、顔を上げる。 彼女に伝える必要はないのかもしれない。しかし、彼女にも、縁のある話。 ) セレニア、エリエッタからの報告です。 豪天寺艶子が吸血鬼に感染しました。 私はヴェイトス市に戻らねばなりません。( セレニアも、軟禁生活を強いられたせいか多少何か含んだ所のある態度だが、今は駄々に付き合っている時ではない。 部下へ用件を伝える強さで、用件を述べた。 ) [Tue 5 Oct 2010 20:51:50]
セレニア > ( アレッサンドラ・M・クレメンテの供として扱われているセレニアに、その報せは届かない。 聖女セレスティアを擁する修道院にも、特に報せようという者はなかったかもしれない。 …あるいは修道院には報せがあったかもしれないけれど、そうだとしてもそれは知らされないまま。 セレニアは修道院で、変わらぬ日々を悶々と過ごしていた。 便りの無い不安はあるけれど、居残りを命じられている以上破る事はできない。 いっそ聖女様なりここの修道女達なり、誰かが出て行けと口走ってくれたなら、体よくその命令に従う事もできたのだけれど。 …対人関係に多々難があるものの、畑の畝を何本か増やす程度にはよく働いて、状態も幻覚を見てどうしようもなくなるような事はなくなっていた。 ただ反復する生活の中でフラッシュバックを繰り返し、幻覚を見なくなったというのは、そうして想起される場面を記憶し自分のものにしたという事かもしれない。 )   ( ―――マリア様が戻られた! …言いつけ通り修道院に留まっていて正解だったと安堵する瞬間は、しかし破ろうと考えてしまったこともある罪悪感と――― 今まで感じた事のないマリア様への反発で、頭から喜べるものではなくなっている。 そんな感情に戸惑いながら、主を迎えよう。 ) [Tue 5 Oct 2010 20:36:54]
お知らせ > セレニアさんが来ました。 『( 停滞。 )』 [Tue 5 Oct 2010 20:20:09]
アレックス > ( そう思い至り、行動を再開するまでどれだけの時間を浪費してしまったかはわからないが、私は廃墟から戻ったその足で馬を駆り、セレスティア様の修道院を訪れたのだった。 別れを告げる為に。 ) [Tue 5 Oct 2010 20:19:07]
アレックス > ( 雨の廃墟から寄宿先の教会へ戻った私を待っていたエリエッタ・嘉村からの手紙には、アクセラレーターという吸血鬼の存在の確認と、豪天寺艶子の感染が、特徴のない無個性な筆記で綴られていた。 何度読み返しても、その文章は変わる事はなく、私はその日程、自分の愚かさを悔いた日はなかったように思う。 ) ( 何故、一人で帰してしまったのか、と。 しかし、悔いても悔いても取り返しはつかない。 遡れば、吸血鬼との接点を作ってしまった私の責任―― 私は予想していたのだ。 いつかこんな日が来る事を。 だからこそ、彼女の肩を貫いた。 手加減したつもりはない。 剣士として再起不能にするつもりで刺したのだ。 それでも、止められはしなかった―― ) ( 感染から大分経過している様子で、吸血鬼化するのも時間の問題だろう。 せめて、私が救ってやらなくては。 ) [Tue 5 Oct 2010 20:15:53]
お知らせ > アレックスさんが入室されました。 『 遡る事、半月前の出来事―― 』 [Tue 5 Oct 2010 20:00:36]
お知らせ > セレニアさんが退室されました。 『( 記録によれば、事件の晩 『その町』 で生き残った者はいない。 )』 [Sun 19 Sep 2010 05:26:46]
セレニア > ( ―――所変わって、クリスティアから南下した常世の森外周にある修道院。 聖女セレスティアを擁するその場所で、居残りを命じられた少女はその日も絵を描いていた。 紙やインクを使うなど贅沢だから、ぬかるんだ地面に棒を突き立てるだけ。 幼児のような絵だけれど、最低限何を描いているのかは分かる。 テーマは決まってどこかの町だ。 家々が並び、外れに教会、いびつな円は湖だろうか… そして、てっぺんにはいつも一際大きな、しかし城にしては素っ気無い箱のような建物が乗る。 …その砦のようなシルエットや、大雑把な配置には、知っている者が見れば分かる特徴もあるだろう。 ) [Sun 19 Sep 2010 05:25:11]
( 花束 ) > ( その町には教会があり、住民はパプテス教徒だった。 クリスティアに属する土地であれば当然。 ヴァンパイアハンターを多く育てているというのなら尚更、パプテスの奇跡は身近なものだ。 しかし、その町にはクルースニックという特異性があった。 天性の素質を神に授けられた奇跡と捉える事もできるけれど、クルースニックがそれだけで聖人として扱われるとは限らない。 獣に身を変じるという、人間よりも下位の存在に姿を変える特徴は、パプテス教会から諸手を挙げて歓迎されるものではなく、それに対する反発か、その町は派閥として、パプテス教会よりもクリスティア王家寄りの立場を取っていた。 ―――ゴシップである。 裏のありそうな話はいくらでも。 そこにちょっと想像力を働かせればどんな事でも起こり得る。 だから、気にかけるような事じゃない。 異常な状況なんて運が悪ければそんなものだろうし、良かったところもちゃんとあるのだ。 悲劇は一晩で幕を閉じた。 町一つなくなってしまったけれど、町が一つなくなるだけで周囲に被害は広がらなかった。 たまたま聖堂騎士団が近隣に来ていたおかげで、奇跡的に迅速な対処ができたのだ。 ) [Sun 19 Sep 2010 05:13:40]
( 花束 ) > ( 末席とはいえ、クリスティア王家に認められたヴァンパイアハンターの名門が無能であるわけがない。 同様に、クルースニックの話がホラであるわけもない。 その町には確かにヴァンパイアに対するこの上ない備えがあったはず。 これが他の何かに滅ぼされたというのならまだ頷ける話だが、よりによってヴァンパイアに滅ぼされるとはどういう事なのか。 ―――ヴァンパイアハンターであれば、ヴァンパイアに恨まれる事もあるだろう。 類似した被害が続かなくとも、特に怒りを買ってしまったのだと考えれば頷ける。 しかし、そこで振るわれた力があまりにも度外れていたという点について、推測の域を出るものではないけれど、こう考えることもできる。 クルースニックの集まるその町であったからこそ、ヴァンパイアにもそれだけの力が発揮できたのではないか、と。 クルースニックにはヴィエドゴニャという対と呼べる存在があり、互いに宿命の対決では、より以上の力を発揮するとされている。   …とはいえ、そんな話が囁かれる裏には、その町を貶めようという政治的な思惑があるのかもしれない。 ) [Sun 19 Sep 2010 04:54:06]
( 花束 ) > ( 決して広いとは言えないヴェイトス島の領土を取り合っていた時代のいつかでは、ここが前哨基地として機能したこともあったのだろう。 しかし滅んだ当時の領主は騎士でなく、あろう事かヴァンパイアハンターだった。 戦士ではあるけれど、人外の、特定種族を対象にする狩人。 クリスティアのために功績を挙げれば、そのような者が貴族となり領土を得てもおかしくはないけれど、これと言って目立った産業もない町の特色はその一点。 領主一族として名を連ねる者だけでなく、町の主だった住人の殆どが少なからず領主一族の血を受けている。 そして――― 町で産まれた子の中には 『クルースニック』 と呼ばれる対ヴァンパイアの特殊な素質を有する者が、多くいた。 多く、とは言っても世代ごとに数えるほどという割合だけれど、それでも自然な状況よりは遥かに高確率で、パプテス教会などヴァンパイアハンターに纏わる組織ではそれなりに名を知られた存在だったらしい。 そんな町がヴァンパイアに滅ぼされたと言うのだから、その名声も地に落ちたが。 それだけに、現在ではその状況の異常さを伝え、先天型ヴァンパイアハンターの在り方を問うものになっている。 ) [Sun 19 Sep 2010 04:27:23]
( 花束 ) > ( 町の外れに、焦げて錆びた大きな十字架が横たえられている廃墟がある。 おそらく教会だったのだろう、小さな廃墟の周りには不釣合いに広大な墓地が広がっていた。 もはや土地を区切る必要などないから墓が続く限り墓地になったその場所だけは、整然として、風雨にさらされ雑草など伸び放題でも荒らされた様子はない。 処理された元住人達が改めて埋葬された場所。 そこに、まだ瑞々しい花束が供えられている。 教会から落ちたと思しき大きな十字架の前、代表するように置かれた一点の彩りは目を引くが、それをアレッサンドラが見つけたかどうかは分からない。 ただ、同じような作りの花束がもう一つ。 土地の名士が住まいそうな、街で一際大きな建物の前にも供えられていた。 ―――まるで砦のようなその館は小高い丘の上にあり、石造りの建物は焼き払われてなおかつての外観をしのばせている。 ) [Sun 19 Sep 2010 04:02:36]
( 花束 ) > ( 王都クリスティアを離れた地方領。 小さな領土がひしめき合う土地でありながら、数年前一夜にして壊滅したその町は、未だに誰の手が入る事もなく朽ちるに任されていた。 圧倒的な暴力と、それによって引き起こされた混乱と、その混乱を鎮圧するための処理で、町は徹底的に破壊し尽されている。 ―――町を襲ったのはヴァンパイア。 人を喰らい人から変じる化け物は、手ずから危害を加えるだけでなく、住民達を下僕に変え、殺し合わせ、住民が変わるか死ぬかしたところで、他の土地の者に滅ぼさせた。 縁のない者が忘れるには十分な時間が過ぎたけれど、残骸はそこにあり、人類の敵に対して備えを有していたはずの町が容易く滅ぼされてしまった恐怖は消えない。 ヴァンパイアに汚染されたこの町が二度と災厄の種にならぬよう… わざわざ焼いて消毒されたような土地には、消毒されたところで人は寄り付かない。 しかし――― ) [Sun 19 Sep 2010 03:41:07]
お知らせ > ( 花束 )さんが来ました。 『( アレッサンドラ・マリア・クレメンテが訪れた町。 )』 [Sun 19 Sep 2010 03:10:43]
お知らせ > アレックス@廃墟さんが帰りました。 『 徒然なるまま帰路についた己を待っていたのは、豪天寺艶子、吸血鬼感染の報――― 』 [Fri 17 Sep 2010 19:03:57]
アレックス@廃墟 > ( ふと、自分は何をしているのかと思う。 自分の目的は「吸血鬼の絶滅」であった筈―― にも関わらず、こうして時間を浪費している。 この時間が一体、何になるのか。 自分の事を姉と呼んだあの少女に情が移ったか、それとも、他人の詮索によって己の知的好奇心を浅ましく満足させるためか―― じくじくとこの身を焼いた火傷が痛む気がする。 こんな雨の中、憶測の域を出ない考えで人っ子一人いない片田舎の廃墟を狗のようにうろつき回り、何をしているのか。 ここには朽ちた建物と、墓標しか残っていない。 血の匂いも、炎の熱も、悲鳴も、何も無い。 すべては過ぎ去った事だ。 )・・・・・・・・・ 潮時、か。( 溜息のように語散る。 少ない情報の中、ここまではたどり着いた。もう十分だろう。 伝えるべきを伝え、秘めるべきを秘め、長すぎるバカンスを終わらせなくては―― ) [Fri 17 Sep 2010 19:02:31]
アレックス@廃墟 > ( もし、セレニアがこの町の生き残りであるのならば―― この場に連れてくる事で何か反応があるのだろうか。 セレニアの不調や異変は、記憶の混乱を見るに、記憶操作による弊害のようである。 しかし、町がこの有様では思い出したとして、果たしてそれが幸せな事だろうか。 もはや、セレニアはおそらく人生の1/3ほどを「別の人間」として過ごしているのである。 であるのならば、6(セクス)もしくはセレニアとして生きる事は間違いであると言えるのか――― ) ( 雨が降り注ぐ ) ( 自身の感慨は差し置けば、選択肢は二つ。 新たに条件付け―― 洗脳を受け、不安定な人格を補完する。 これには専門知識を持った施術者が必要だ。 二つ目は時間の経過や外的要因による記憶の喚起により記憶の混乱が収まり、人格の安定を待つ事。 この迷いは調査の間ずっと付きまとったものだが、未だ正解を見極める事ができない。 ) [Fri 17 Sep 2010 18:50:18]
アレックス@廃墟 > ( 以前、クリスティアには「クルースニック」と呼ばれるハンターを何名も輩出した町があった。 しかし、その町は吸血鬼の襲撃により一夜にして壊滅、死都と化し、その事件は聖教会の討伐隊により鎮圧されたのだという――  それは、10年も辿る事のない出来事だ。 特務16課に辿るものが無い以上、こちらの所在を調べ、訪ねてきたのだが、残っているのは緑に飲み込まれつつある廃墟の町・・・ 火の手でも上がったのだろうか、家屋の体を保った建物はなく、再興の気配どころか人の出入りがあった形跡もない。 住人皆殺しでは仕方の無い事とはいえ、無情なものだ―― このまま、呪われた町として記憶から忘れられてゆくのだろう。 ) [Fri 17 Sep 2010 18:38:34]
アレックス@廃墟 > ( この事から特務16課は、対吸血鬼の―― 少なくとも対吸血鬼も視野に入れた組織であったのだと思われる。 しかし、記憶にある限りセレニアが伝承のように白い獣に姿を変えた所を見た覚えはないし、話も聞いた事はない。 クルースニックとは便宜上付けられた役割の名前のようなものなのか―― そして、6(セクス)という名前がナンバリングなのだとすれば、少なくとも他に5人(人とは限らないが)が存在した事になる。 それも、無機質なナンバーによって人格を否定され、過激な教理の洗脳を受けた上で。 特務16課の素性とはそういったものであったようだ。 そしてもう一つ、クルースニックというキーワードから浮かんできたのが、この壊滅した町の事。 ) [Fri 17 Sep 2010 18:30:32]
アレックス@廃墟 > ( 僥倖であったのは、その跡地の所在を知る事ができ、この身で訪ねる事ができた事である。とはいえ、残っているのは伽藍堂の建物だけであり、その施設で何が行われていたかを想像する事は困難であった。 しかし、教会や修道院といった趣ではなかったのは確か―― その内容については次なるキーワードである「クルースニック」が導いてくれるのだろう。 クルースニックとは中欧に伝わる存在であり、白い羊膜に包まれて生まれ、生まれついて吸血鬼と戦う事を宿命づけられた者であり、白い獣に姿を変え、吸血鬼と戦うのだという。 そして、セレニアは真偽の程は知れないものの、クルースニックを自称しており、ヴェイトス市に放逐されるまで6(セクス)という名で16課により「運用」されていたのだと言う。 ) [Fri 17 Sep 2010 18:23:45]
アレックス@廃墟 > ( しかし、セレニアの異変に端を発したクリスティアへの長期滞在の成果は芳しいものではなかった。 豪天寺艶子のヴェイトス市帰還とともにセレスティアの修道院を離れ、「教皇庁 異端審問局 ヴェイトス島聖教会支部 特務16課」と「クルースニック」というキーワードを元にセレニアの素性を調べ始め、この廃墟にたどり着くまでにかなりの時間を浪費してしまった。 特務16課については自分がセレニアを監督すると引き受けた際にも耳にした組織であり、異端審問局の支部にも関わらず異端審問により壊滅しており、その特異性が知れる。 一般に知られるような組織ではなく、教会内であっても限られた人間しか知らない上、上記のよう獅子身中の蟲、的な消滅の仕方をした故か誰もが口を閉ざす有様で、聖教会とは聖女認定セレスティア以外のコネクションを持たない身ではその素性や壊滅に至る内部事情まで知る事はかなわなかった。 ) [Fri 17 Sep 2010 18:13:39]
アレックス@廃墟 > ( クリスティア聖教会が自身の素性を見極め、聖剣や聖女認定セレスティアに接するに相応しいかを見定めるまでに多少時間を要したが、目的を達成し、此度の巡礼の最終地点である聖女認定セレスティアの修道院を訪ねた後に帰る筈であったが――・・・ 供に連れたセレニアの様子の変化から長居をする事になり、もはや夏も越してしまった。 長らく留守にしているヴェイトス市の事が気になるが、規模は大きいとは言えなくとも「カーン」とて専門技術を持ったプロ集団であるし、吸血鬼根絶のプロパガンダに使われるも所詮外様である自分が居らずとも機能していると思いたい。 ) [Fri 17 Sep 2010 18:02:06]
アレックス@廃墟 > ( 供もつれずに訪れた馬上の人物は、ヴェイトス市より訪れているアレッサンドラ・M・クレメンテ。 クリスティア聖教会の「聖女認定」セレスティアの元を訪ねる為、ヴェイトス市より北へ北へとパプテスの聖地や教会の巡礼を行いながらクリスティアにたどり着いたのは年の始めの頃。 その旅の目的は「吸血鬼を滅ぼす手段」を得るためにクリスティア聖教会に保管されている「聖剣」を訪ねる事にあり、その仲介を、聖剣の使い手であった「聖女認定」セレスティアに頼んだのであった。 ) [Fri 17 Sep 2010 17:58:37]
アレックス@廃墟 > ( 人の足が途絶えて久しく、緑に飲み込まれつつある道を馬の背に揺られ、たどり着いたの廃墟の町―― 例年にない猛烈な暑さに負けずに朽ちた家々を飲み込んでゆくその情景は、天候に恵まれてさえいればある種の感動を与えたかも知れないが、厚い雲により主の恵みが遮られ、その闇から注ぐ雨に沈み、聞こえるものは雨音だけ、という情景は、この先に待つものの薄暗さを思わせる。 )―――・・・          ( しっとりと雨を吸い、重く張り付いたクロークのフードを少しだけ除け、空を仰ぐ。 )( 月並みな感想だが、泣いているようだ―― そう思った。 ) [Fri 17 Sep 2010 17:38:06]
お知らせ > アレックス@廃墟さんが入室されました。 『 振り続ける雨の中―― 』 [Fri 17 Sep 2010 17:33:09]
お知らせ > セレニアさんが退室されました。 『( …それに、私は私とあの人達を、知りたいのに。 知ってるはずなのに。 )』 [Thu 9 Sep 2010 23:59:52]
セレニア > ( …エピソードが、思い出せない。 紙芝居の中から一枚だけを、順序も何もなく渡されているような感覚。 場面や人の動きは分かるのだけれど、どうしてそうなったのかは分からない。 登場人物の顔もぼやけ、そこに抱く印象は確かに覚えているのに、名前どころか、ほとんどは自分との間柄すら分からない。 )   ( 何を、なくしたのか。 …マリア様を、こんな他所事で煩わせないためにも、早く思い出さなければならないのに。 もっとちゃんと思い出せれば、マリア様に伝えるためと、ここを出られるのに。 ) [Thu 9 Sep 2010 23:56:20]
セレニア > …違う。   ( 湖の位置は違う。 こんなにしっくりこないのだから、絶対に違うはず。 でも―――   ぐしゃぐしゃとかき回される 『村』 は、違うような、そんなに違わないような。 )   …ちがう。   ( ありえない視点から見下ろす村を知っている。 月の綺麗な青い夜。 月影は家々と、そこから飛び出し動き回る人々の影をくっきりと映していた。 やがて火の手が上がり、影がひしゃげる。 )   …。   ( 意識の中にある絵がこんなにも歪んでいるのは涙のせいかと気付いたら、今の、自分の頬にも滴が伝っていた。 ) [Thu 9 Sep 2010 23:46:46]
セレニア > ( 空を仰いでいた視線を、木の棒で擦っていた地面に戻す。 一度目を閉じて――― 子どもの落書きのような 『村』 の絵の外れに、丸を一つ描き込んだ。 湖のつもりで。 )   …違う。   ( 何かしっくりこなくて、ぐにゃぐにゃと周りをなぞり、水場っぽい雰囲気を出そうとしてみる。 でもダメで、丸を描き込む場所を変えてみた。 やっぱりダメで――― )   違う。 違う、違う…   ( ざり、ざり、静かな声で癇癪を起こすように呟きながら、木の棒を 『村』 の絵の上にデタラメに走らせる。 ) [Thu 9 Sep 2010 23:35:53]
セレニア > ( あまり口を開かないセレニアは誰にも話していないけれど、突然何かを振り払うように首を振ることは少なくなった。 虚空を見つめて、訳の分からない事を言い出すことも。 それは、一度現在の状況との関連性を断たれた記憶を、幻覚として何度か再生することで、改めて記憶に定着させる過程だったのかもしれない。 当初他人のもののように感じていた映像は、今では自分が覚えているのだと考えられる。 それにしては頼りないけれど… それでも私は、夜の、一人の、こんな時を、いつかどこかで知っていたのだろう。 ―――風に吹かれると切ない気持ちになった。 くすぐったがりだったから、そのせいかもしれない。 そういえば、風に吹かれるだけで怖がる子どもだったと言っていたっけ。 それは覚えていないけれど、水に入るのは物心ついてからも怖かった。 …お姉ちゃんが水の中から大丈夫よと両手を出して、しがみつきながら入ったのを覚えてる。 それでもやっぱり大泣きしてしまったのを覚えてる。 バカな子だ、マリア様が大丈夫と言うのなら――― いや、水は、そんなに怖くない。 溺れたら死ぬけれど、保護者同伴なら、別に。 )   …水?   ( 川? いや、湖だ。 どこにあった? 遠くない――― 湖からの帰り道、拭いたばかりの髪や肌、裸足で踏む地面、見える家は――― ) [Thu 9 Sep 2010 23:25:27]
セレニア > ( 地面を擦っていた木の棒を止めて、尼僧服に身を包んだ薄紅色の髪の少女は夜空を見上げた。 細い月も雲に隠れた暗い夜。 クリスティア側に面した常世の森は、ヴェイトス市よりも一足早い涼やかな風が吹く。 )   ( 心地好くもあるのだけれど、何故だか懐かしく、切ない感覚。 この風を、この森の匂いを知っているという、そんな漠然とした印象を抱いてしまう事が、最近増えていた。 幻覚に惑わされる事は少なくなって、それとは対照的に… 本来ならば記憶として想起されるはずのものに形が与えられない、もどかしさが大きくなっている。 ) [Thu 9 Sep 2010 23:09:30]
お知らせ > セレニアさんが来ました。 『( 虫の知らせだとか、そんな風には思いたくないけれど。 )』 [Thu 9 Sep 2010 22:57:14]
お知らせ > セレニアさんが退室されました。 『( …こうして迎えを待つ感じを、知っている。 )』 [Fri 13 Aug 2010 00:14:00]
セレニア > ( …さっさと踵を返して、僧院へ入る間際、道なき道の向こうを見つめる。 …マリア様がクリスティアへと戻って行ってから、これといった便りはない。 無事なのかどうかも、分からない。 …ここで待てと命じられて、ここの者も出て行けとは言わず、身動きが取れなかった。 …いつ、迎えに来てくれるのか。 本当に、迎えに来てくれるのか。 …もしかしたら、クリスティアへなど戻っておらず、ここで厄介払いしてヴェイトス市へ帰ってしまったのではないかとも思う。 あの聖女ならへらへらして受け入れそうだし――― どうせ私は、邪魔者だ。 )   ( …でも良いの? いいなら、いいけど。 お姉ちゃんのせいで私はここにいるんだよ。 ちゃんと責任とって。 とってくれなきゃ―――… )   …。   (   ここで死んじゃおうかな。   )   …ばかな。   ( 意味が分からない。 当てつけにもほどがある。 …幼い、どこか懐かしいような気持ちと合わせて抱く意識に、首を振った。 ) [Fri 13 Aug 2010 00:10:37]
セレニア > ( しかし、それにしても可愛げがない。 未だにまともに笑ったところを見た者はなく、笑ったかと思えば、嘲笑がせいぜい。 包帯の、火傷のヴァンパイアハンターが居た間はまだ微笑みのようなものも見せていたが、それが出て行ってからは頑なに塞いでいる。 )   ―――…遅い。   ( 声をかけて来た方を手加減抜きで… とはいえ怪我しない程度に打ち倒し、それに怯んだもう一人は、適当にあしらった。 …彼女達が負傷への気遣いなどをなくして、本当に殺し合うつもりで対峙したのなら、二対一になればどうなるか分からないが。 実戦経験も、訓練そのものの練度も違う。 ) [Thu 12 Aug 2010 23:56:44]
セレニア > ( クリスティアから南下した常世の森の入り口。 原生生物にもさほど危険なものはないが、人の立ち寄らぬ土地にある修道院。 聖女セレスティアを擁する聖教会の施設に、数ヶ月前から大聖堂の客が滞在している。 聖女その人に招かれた三人は、イエロティアの女傭兵が先に帰路へつき、顔半分を包帯で覆ったヴァンパイアハンターが供を残してクリスティアへ戻り、この薄紅色の少女だけになっている。 )   ( どこかに病でも患っているのか、時折頭が痛いと苦しみだしたり、人が変わったようになっていた少女の状態は、時が経つにつれ落ち着いてきていた。 何かに憑かれでもしたかのように訳の分からない言動を見せることは少なくなり、未だに妙なところは多々あれど、突発的な激しさはなりを潜めている。 ただの、と言うには異常だが、それでも難しい子という事でどうにかなる程度。 言動には問題あるが決定的な行動を起こす事はなく、言われた手伝いはきちんとするし、細い体に見合わぬ膂力は、女所帯では重宝していた。 基本的に自給自足の畑がいくらか広がる程度には。 ) [Thu 12 Aug 2010 23:45:45]
セレニア > ( 『はい死んだ!』 とか 『聖女の守りがこんなもの?』 なんて口走りそうになるのは堪えるけれど、堪えられない時もあるし、それがなくても言動の端々に相手を軽んじるものは滲み出ているだろう。 なのに付き合ってくれるのは、博愛の精神か、それとも戦士としての危機感か。 おそらく集団戦闘を前提に訓練されている彼女達に対して、一対一で勝ったからと言って誇れるものもないのだけれど、つい苛立ちをぶつけてしまう。 )   ( それじゃあ、と助け起こしもせずにさっさと背中を向けたところに、別の修道女から、私はまだ相手してもらってないと声がかかった。 どこか意地になる風な、ぎすぎすした空気。 そんな中で元凶は面倒くさそうに振り返り――― )   …なら、二人同時に。 早く済ませよう。   ( 火に油を注ぐ。 ) [Thu 12 Aug 2010 23:26:47]
セレニア > ( 悠長に振り上げられたメイスが下ろされるよりも早く、懐に飛び込んで当て身を入れる。 格下相手の訓練で防具もあればダメージはないだろうけれど、たたらを踏んで転倒した修道女に、ほとんど出番の無かった木剣を突きつけた。 )   …ありがとう。 もういい。   ( 冷ややかに見下ろす一瞬の間を空けた後、他の修道女達とは異なる尼僧服を着た薄紅色の髪と瞳の少女は、さも 『飽きた』 『つまらない』 と言いたげな調子で呟き、剣を引きながら首を振った。 ) [Thu 12 Aug 2010 23:08:38]
お知らせ > セレニアさんが入室されました。 『( ―――遅い。 )』 [Thu 12 Aug 2010 22:59:08]
お知らせ > セレニアさんが退室されました。 『( 混乱しつつある思考は放棄した。 …すがるように、道の先を見つめてる。 )』 [Fri 28 May 2010 03:36:27]
セレニア > ( 当時の私はヴァンパイアを前にして歯止めなんかきかなかったけれど、大抵の任務では、可能な限り捕縛せよという条件が付いていたように思う。 16課は研究機関。 捕縛したヴァンパイアは、モルグと呼ばれる施設に移送していた。 …訓練施設兼宿舎は襲撃されたが、それら他の施設がどうなったのかは知らない。 )   ( 私はクルースニックだ。 )   ( ―――クルースニックと○。○○○○。… 赤い髪と瞳は呪われている。 …祝福と、呪い。   …私は、呪われている。   ) [Fri 28 May 2010 03:29:33]
セレニア > ( 16課の中での事は、今もあまり思い出さない… というか、それはとても単調な生活で、ピックアップするこれといった思い出がないのかもしれないとも思う。 修道院の体をした訓練施設兼宿舎で、さほど歳の変わらない子どもと寝起きしていた。 1(unus:ウヌス) から 8(octo:オクト) までの数字で呼ばれる少年少女と、それぞれの教育を担当する大人=審問官。 子どもの錬度は様々で、審問官補として第一線で任務に就く者もいれば、ひたすら基礎体力の訓練を課される者もいる。 …数字の名前は変わらないが、顔ぶれは時折変わり、大抵の場合新しく番号を与えられてやってくる子どもは一から教育が必要だった。 )   ( 施設の一角には、個人のものでない番号の墓がある。 9(novem:ノウェム) は永久欠番と認識しているけれど、理由は思い出せなかった。 そもそも知らないのかもしれないが。 )   ( 教会の敵は様々あれど、任務の対象はヴァンパイアに限定され、施される訓練もハンターとしてのもの。 本来ならば教会内部を相手取る 『審問官』 とその補佐官が何故そのような位置にいたのか判然としないが、本態は教育課程の研究だとか――― そうだ、先天型ヴァンパイアハンターの、能力究明にあったと認識している。   私は、クルースニックだから。   ) [Fri 28 May 2010 03:18:38]
セレニア > ( まるで他人事のように思い出とやらの断片らしきものを取り戻しても、肝心な部分には靄がかかったままだ。 …そこさえはっきりすることができれば、もう頭痛や幻覚に悩まされることはないのではと、漠然と思う。 マリア様の手を煩わせることもないのに。 )   ( どうやら全員殺害されたらしい、とりあえずそのように認識している家族や隣人は、なぜそんな事になったのか。 )   ( おそらく思い出したつもりになっている事の中にも、混乱している部分があるのだろう。 姉が私を殺すとはどういう訳か。 教会も同様、それこそ処分する気になればいつでもできたはずなのに、こうしてここに居る。 ) [Fri 28 May 2010 01:51:27]
セレニア > ( そんなにぶきっちょではないと思うのだけれど、前に回して編んでいくからか、後ろに戻すとどうもダメだ。 それを意識してやってみてもやっぱりダメ。 …この髪が好きじゃないというのもあるのかもしれない。   ―――そう、好きじゃなかった。   だから坊主頭は切ないけれど、せめて自分の目に入らないくらい短くすれば良いのに、あてつけみたいに伸ばしている。 …女は髪を伸ばすものだし、綺麗で好きだと言ってくれる人もいたし、長ければ梳いたり編んだりしてもらえる。 人にやってもらえると気持ちが良くて、あの頃は自分からせがんでいたものだ。   ―――あの頃。 私はいくつだったのだろう。 …今、いくつになったのだろう。 些細な事だけれど。 )   ( 不吉な赤い髪。 赤い瞳は呪われている。 …でもどうしてだっけ。 白子のようなものか。 一般的なそれと異なる色素は忌避される。   そんなことよりもっと、重大な意味を持っていたように思うのだけど。   ) [Fri 28 May 2010 01:15:36]
セレニア > ( 家族の迎え、あるいは帰りを待つ子どものように。 張り出した木の根に腰を下ろして膝を抱える背中は、歳相応に小さく頼りない。 手持ち無沙汰な風に、もう隠そうとしていない薄紅色の髪を編もうとするけれど、いつものように変に反り返ってしまうエビテール。 どうして自分でやると上手くいかないのだろう。   …そういえばこれは、昔からだ。   夢のあの子は――― 私は――― 人にしてもらうと髪がすっきりしている。 ) [Fri 28 May 2010 00:55:47]
お知らせ > セレニアさんが入室されました。 『( 道なき道の先を見つめていた。 )』 [Fri 28 May 2010 00:43:23]
お知らせ > セレニアさんが帰りました。 『( とはいえそれが必要になる機会はまだなく。 気付けば介抱されていた。 )』 [Sun 23 May 2010 00:44:25]
セレニア > ( …このような状態では一人旅など不可能だっただろう。 あるいは他の事に気を取られていれば、ここまでにはならなかったのかもしれないが。 負荷を与えられる機会というのは、そのまま記憶を想起する機会。 それを得るために行動を起こそうというのなら、確かにここに留まることこそ、早道なのかもしれない。 )   ( この少女が癇癪を起こした時、それを制止できる者がいないというのは危険だが。 …聖女を擁する修道院ならば、単純な腕力もそれなりのものだろう。 ) [Sun 23 May 2010 00:43:17]
セレニア > ―――ァあああッ…!   ( 骨や関節包は無事。 靭帯も、部分断裂にさえ至らない軽度の損傷だろう。 …であれば声を上げて痛がるような事でもないのに、何故だか、痛い。 痛い。 痛い。 我慢できなくて、涙まで溢れてくる。 …それが後に続くのは、そんな自分のありさまが情けないからか。 それともそんな風に感じる余裕も無く、ただ混乱してしまったからか。 )   ( 声を上げたのにお姉ちゃんが来てくれないのが、許せなかったからか。 ―――…痛いよ。 死んじゃう。 私が死ぬなら…   お姉ちゃんは私を殺さないと。 だからそばにいてくれないと。   )   ( …混乱している。 脈絡がないと首を振る。 お姉ちゃんはもういない。 私はマリア様とその人を混同しているだけで――― )   ( お姉ちゃんは、もう、いない? )   ( いないのは困る。 私が殺されたら――― だってここは教会なのに。 教会は、言う事きかないと私を――― 教会の役に立てないと、私を――― )   ( みんなを殺したように。 ) [Sun 23 May 2010 00:36:24]
セレニア > ( ―――でも本当は。 もちろん、先に帰って欲しくなんてなくて。 ゴウテンジと二人というのも気に入らないし、私が一人になるというのも寂しかった。 …もしも私からの申し出をマリア様が受け入れていたら、それはそれで、不満だっただろうと思う。 自分で言い出しておいて 『行くの?』 とか言って困らせたに決まってる。 ―――私のために困ってくれるのが好きなんだ。 私のため以外に、困ってなんて欲しくなかったんだ。 …私の人生はお姉ちゃんのものなんだから、お姉ちゃんの人生は―――…   お姉ちゃん?   マリア様?   )   ( ゴッ! と鈍い音。 骨の芯に響いて反響するような振動。 …手元が狂い、力ばかり強く変な方向に入った斧は、手首を無理に捻りながら薪を押し倒した。 ) [Sun 23 May 2010 00:10:14]
セレニア > ( マリア様にはヴェイトス市へ戻って欲しかった。 私のためにこれ以上、対吸血鬼の貴重な戦力を割かせるわけにはいかない。 そのためには護衛が必要だけれど、丁度ゴウテンジもいる。 だから二人には先に帰ってもらって、私は、自分のことは自分でするつもりでいた。 つまり、自分のルーツを探るために王都クリスティアへ戻ろうと。 )   ( ―――それなのに。 )   ( マリア様はゴウテンジを先に帰し、自身は私の事を調べると、再度クリスティアへ向かってしまった。 …当の私はここに留まることを命じられて、何から何まで不本意だ。 一番避けたい方向に、図ったように事態が転がっている。 ) [Sat 22 May 2010 23:52:39]
セレニア > ( クリスティアから南下した、常世の森と外界の緩衝域になっているような林の中、ひっそりと佇む修道院がある。 聖女セレスティアが日々を送るその場所に、当の聖女の客として長逗留していた三人は、一人減り二人減り、ついに一人きりになっていた。 …何故まだ残っているのか。 訝る声も聞こえてきそうだけれど、そんなもの本人だって納得していない。 自分の来歴を忘れている少女にとって、ここの環境が記憶の想起に役立っているのは確かなようだけれど、今は大聖堂所属の修道女に、聖教会の修道院が面倒を見る義理があるのか。 )   ( ただの修道女ならまだしも、薄紅色の髪と瞳が奇妙な少女は教会の戦士であるらしく、見た目に反した膂力が女所帯の助けになるものの、始終苛立ちそれを隠そうともしない。 ) [Sat 22 May 2010 23:43:27]
セレニア > ( バン! と乱暴な音を立て、綺麗に断ち割られた薪が宙を飛んだ。 片方は修道院の外壁にぶつかり、片方はそのまま地面に転がる。 拾い集めるのは後回しにして、斧を手にした少女はさっさと次の薪を切り株の上にセットする。 …すかさず振りかぶり、八つ当たりのような一撃。 成果だけを見ればきびきびとよく働くといったところだけれど、発散する雰囲気があまりにもあんまりで、ほとんどの者があえて近付こうとせず避けている。 ) [Sat 22 May 2010 23:28:48]
お知らせ > セレニアさんが来ました。 『( 不満だ。 不服と言ってもいい。 )』 [Sat 22 May 2010 23:21:29]
お知らせ > 艶子さんが退室されました。 『 彼女との出会いは、良いものになったと思うのだ。 』 [Wed 21 Apr 2010 00:44:20]
お知らせ > セレスさんが帰りました。 『 はい、お休みなさい。(少し悩んでやっぱり十字を切る。帰路も良い旅になる事を祈って) 』 [Wed 21 Apr 2010 00:43:11]
艶子 > 私のような人間は難しくしようと思っても出来ないので、その点有利ですよ。ふふふ。 ( でも、その言葉は少し深く私の心に響いた。とても大切なことを聞いた気がする。 ――馬鹿にしようというつもりは全く無いが、こうやって修道院のような閉ざされた環境に居ても、人をはっとさせるような言葉を言う。 ) それなら安心です。お姉さんにお任せすれば―― はははっ、それは頼もしい。あの娘が笑顔満面になったら、とても凄いことですよ。 ( でもこういう悪意や害意の無い人なら、そういうのも出来るんじゃないかって思うんだ。 ――世話係の人がセレスティアさんに耳打ちする。もう遅い時間になってしまったか。時が経つのは早い。まだ色々お話ししたかったけれど、仕方が無い。 ) ――はい、ありがとうございました。今日はゆっくり休んで、明日の朝元気にここを出ます。 ――おやすみなさい。 ( そう言って見送ることになるだろうか。私は教会の人間じゃないし、宗教も違うけれど、十字を切るぐらいきっと大丈夫だろうと――。 ) [Wed 21 Apr 2010 00:38:51]
セレス > 大抵のことはそんなものです。 難しくしたい人が難しいという事にしているだけで。 ( 物事を難しくしたい人、難しいという事にして堂々巡りを楽しんでいる人、本当は真実に辿り着きたくないと思っている人、事実を枉げてしまう人、そういう人達の言葉に惑わされてはいけない。 ) よく言われます。 本当はセレニアさんよりずっと年上なんですよ? ( おねえさんなのだ。 私がしっかり世話をしないと。 妹というのは噛みついて来るものだと、修道女から聞いた事があるけれど。 ) お任せ下さい。 次にセレニアさんに会う時は笑顔満面になっています。 ( 根拠も無くレベルの高い宣言をして胸を張った。 きっと後で後悔するが、今現在は素面で自信満々である。 ) ( 少し会話が途切れたタイミングで、世話係が「そろそろ」と耳打ちする。 普通に言ってくれても良いのに。 会話に加わっても。 彼女らは私を一人にさせない為に居るけれど、それを煩わしく思わせないようにか、日頃からこうして空気のように振舞っている。 居ないようなものと思って下さい、とばかりに。 少し不満だ。 ) …それでは、準備もまだあるでしょうし、出発前にゆっくりお休みした方が良いでしょう。 名残惜しいですが、そろそろ。 ( ちゃり、と小さな金属音を響かせて椅子を立つ。 こういう時はどうするべきだろう? やっぱり胸の前で十字を切っても良いのだろうか? ) [Wed 21 Apr 2010 00:29:54]
艶子 > 世の中は結構シンプルなものですよね。でも、うっかりするとそんな簡単なことも忘れてしまいそうになる。 ( そこには黒だの白だの黄色だの関係ない。信じてる神様も関係ない。それって素敵なことじゃないか。こうして異文化に触れた後だから、余計にそう思うのだ。 ) ――えっ、19歳? セレスティアさん、私と同い年だったんだ…。 てっきり、もっと年下だと思っていました。 ( へぇー、と声をあげて。そうか、それなら背の高さが同じでも頷ける? ) ――お願いします。セレニアはああ見えて、結構うっかりものっていうか―― いつも仏頂面で恐く見えるかもしれませんが、全然そんなこと無いんですよ。「アレックスに言いつけるよ!」っていうと、いつも黙っちゃうんです。 ( 冗談のように言った。でも、最近はそんな反応を見せなくなってしまったし。 ) …セレスティアさんが着いててくれるなら、私もアレックスも安心です。私がこういうのもおかしいかもしれませんが、宜しくお願いします。 [Wed 21 Apr 2010 00:15:21]
セレス > はい、とても簡単でシンプルな答えです。 ( 喜びは隣人に伝わり、悲しみも隣人に伝わるのだ。 これはきっと人種なんて関係なく、言葉や文化の壁も突き破って至る、とても簡単で誰でも出来る真理だ。 ) あ。 19歳? ( ふと。 でしたっけ、という風にまた世話係に振りかえり、ですよ、という頷きが返って来た。 時間の感覚が曖昧で、よく忘れるのだけれど。 ) 同い年だったんですね。 私もです。 ( あと30年生きるかどうかは兎も角、ちょっとした偶然に和んだ。 同じ年数生きてもこんなに違ってくるものかと。 腕も足もあんなに固くて強そう。 ) はい、私の事は。 それと、セレニアさんの事も此処にいる間は私がしっかり見ていますから。 [Wed 21 Apr 2010 00:09:32]
艶子 > ( それは確かに危険である――。大福にイチゴを投入するというセンスは恐ろしい。 ) なるほど、そうだったんですか…。それじゃあ、私もセレスティアさんを倣って、困っている人が居たら親切にします。そうしたらきっと、次の人も誰かに親切するでしょう?セレスティアさんが繋げた親切の輪がどんどん広がっていきます。これって、凄いことですよ! ( 私は親切とかそういうのが広がっていくっていう話が大好きだ。セレスティアさんがそのアマウラの人に良い印象を持ったように、私も彼女に良い印象を与えられればと思うのだ。 ――セレスティアさんが居なかったら、私のクリスティアに対する心証は良くなかっただろう。そういう意味では、セレスティアさんはクリスティア代表として凄い務めを果たしたんだと思う。 ) ――そうですねっ。また会えますよ!私の国の言葉に「人間五十年」っていうのがあるんです。私はまだ19歳だから、あと30年近く余裕があります。その間に会えますよ! ( 何だか凄く先の長い話になってしまったが、こうして一度会えたのだから、二度目があってもおかしくない。なぁに、生き物に触らせてもらえなくても竹とんぼに竹馬にちゃんばら、楽しい遊びは沢山ある。 ) ――じゃあ、私もあまり心配しないようにします。 ( こんな風に言われるのは初めてなんじゃないかなって思って、笑いながら言ってみた。 ) [Tue 20 Apr 2010 23:56:50]
セレス > ( あんまり関係ないが、以前ヴェイトス市で食べた「いちごだいふく」の甘さときたら、危険過ぎて絶対に修道院には持ち込めない代物だった。 あれは 修道女を 狂わせる。 ) 前にヴェイトス市に滞在した時も何人かのイエロティア―――確か皆、アマウラの方でしたけれど。 何人かとお話しをしました。 道に迷っていれば教会まで案内してくれましたし、一度たりとも嫌な思いをさせられませんでしたから。 私も倣わなければと思っていました。 上手く出来たのなら嬉しいです。 ( 最も、自分は殆ど身の回りの人間にそういう風に接して欲しいと言って回っただけで、直接彼女らの身の回りを案内したり世話をしたりを出来なかったけれど。 道とか、聞かれても、わからないし。 ) ―――きっとまた次が、次の機会があります。 その時沢山遊びましょう。 ( 修道院の外で生き物に触るような事はきっと許して貰えないし、次の機会があるかは本当の所わからない。 彼女らと二度と会う機会が無いと言われても、そうかもしれない、と思う。 それでもこの答えが正しいと思った。 ) …大丈夫です。 皆、心配性なんですよ? ( 困ったように笑って世話係に振り返り、和やかに、と眼で諌める。 微熱はあるが、地下に戻れば収まるだろう。 ) [Tue 20 Apr 2010 23:42:39]
艶子 > ( ここでの料理に少し舌が慣れてしまったのも事実だ。暫くは私もヴェイトスの料理の味付けを濃く感じるかもしれない。 ) そう言ってくれると私も嬉しいです。 ――私は…その…。 ( 窮屈だったのでは、という言葉に対して、何か言葉を探すように視線を彷徨わせ、両手を組んだり離したりしながら、やがて意を決したように。 ) ――嬉しかったんですよ。セレスティアさんは私のこと悪く言ったり思ったりせず、お客として持て成してくれたのが。 ( これは昨日も思った事だけど、アレックスもセレニアも私がイエロティアという理由で馬鹿にしたりはしない。…こんな事を口にすると、他の人たちの態度が悪かったみたいな事になってしまいそうで、言うのを迷ったのだけれど。でも、これはちゃんとセレスティアさん本人に伝えたいことだったんだ。 ) ええ。トンボの捕まえ方とか、魚の釣り方とか、蛙の捕まえ方とか――。色んな遊びを。 ( ちらりと世話係の方に視線を向ける。こ、これぐらいなら大丈夫かな?っていう。でも、トンボはこっちじゃ不吉の象徴なんだっけか。 ) ――あ、ご、ごめんなさい気付かなくて。お体の具合はどうですか? ( こういうのは最初に確認しないと。私ったら。 ) [Tue 20 Apr 2010 23:26:49]
セレス > ( この湖畔の修道院では海で獲れるような物は一切持ち込まれない。 北に向かえば海はあるが、それは切り立った断崖絶壁の下。 果ての地だ。 だから此処では畑と、森と、川で得られるものを食料とし、僅かな香草と天然自然の塩分で味をつける。 ヴェイトス市の食事が全て濃い味に感じるのも無理のない事。 ゴウテンジツヤコから感じる異質は海と都会から感じるものも多いのかもしれない。 ) いえ、たまにこうして誰かが訪れてくれるのは嬉しいことです。 此方から伺う事はなかなか出来ませんから。 此方こそ貴女には特に窮屈だったのではないかと。 ( クリスティアによくない印象を持たれてしまったんじゃないかと思う。 ドルーチの事とか、教会の事とか、街や修道院の人々の視線とか。 ) 色々? もっとお話し出来れば良かったのに。 ( あまり世話係は良い顔をしていないが、聖女の後ろに立っている都合、気付かない。 一人の世話係が痺れを切らしたように椅子をひいて、聖女を座らせた。 いつも通りと言えばいつも通りだが、具合は良くないようだ。 ) [Tue 20 Apr 2010 23:15:31]
艶子 > ( 海の香り。妙に訛りのある言葉の喋り方。女にしては筋肉質な身体と、割と感覚でものを言ったり、その場の空気を読もうとして失敗する感じとか。喜怒哀楽の表情はわかりやすく、それらはイエロティアだからというよりも、豪天寺艶子だからといった方が良いのかも知れない。 ) ( 世話係が一緒なのはまあ仕方の無いことだけれど、とうとう色んな遊びを教えそこなったなあと少し残念に思うのだった。 ) セレスティアさん、今までお世話になりました。このご恩は忘れません。 …色々、ご迷惑かけたと思います。 ( やっぱりイエロティアだからという理由で迷惑は掛けているだろうと、少し言葉を濁してそう言うのだった。 ) お礼に色々教えたいことがあったんですけれど、堪忍してください。 [Tue 20 Apr 2010 23:01:05]
セレス > ( こんな事を当人に言ったら失礼だとは思うけれど、未だにイエロティアという人種は私にはなにか全然別のイキモノのように見える。 ずっと読んで来た本の影響もあるだろうけれど、私の目から見たゴウテンジツヤコは肌の色どころか目鼻口の形状から声の質とか発音、匂い、着ているもの、食事の仕方、難解なゼスチュアや生活習慣、言葉の端々から窺える奇妙な思考パターン、何処を取っても同じ生物として認識し難い。 言葉が通じて居るのに感覚を共有し難いというのは少し難しく、ある意味面白くもあった。 今も室内から帰って来た返事のイントネーションから扉を開けて現れた顔から、室内の匂いまでどれも異質で、住み慣れた修道院の中なのに不思議な感じだ。 ) はい、お話しはだいたい聞かせて頂きました。 私も挨拶をしておかないとと思って。 ( 招かれ、室内へ。 世話係二人も会釈をして続く。 ) [Tue 20 Apr 2010 22:52:32]
艶子 > ( セレニアは恐らくこの修道院に残り、アレックスも調べものをする為にヴェイトスには戻らずクリスティアに滞在する。正直言えば心配だし不安もあったが、セレニアはここに居れば安心だと思うし、アレックスも私なんかよりずっと慎重な人だ。きっと大丈夫。 ) それよりも、私は二人がヴェイトスに戻ってきた時のことを考えよう。 ( 二人は必ずあそこに戻ってくるのだから、あの街の平和を守るのが私の勤めじゃないか。何せ私は豪天寺艶子なんだから。 ) ( 履いていくブーツ。毛布。コート。一応、地図。ナイフ。着替え。下着。水筒。お弁当は穴あきチーズに黒パン。ペンとインク壷―― そういえばこの護衛の途中に日記をつけるつもりで持ってきていたんだった――。それらをベッドの上に並べるのだ。こういう準備って何だかいつもわくわくする。まあ、後はもう帰るだけなんだけど。 ) ( もう少しここの人たちと仲良くしたかったな、というのは本音だ。色んなことを聞きたかったし、色んなことを話したかった。でも、それが難しいというのは良くわかる。それが少し寂しいといえば――。 ) あ、はい! ( ベッドの上のものをそのままに、扉のほうまで歩いて行って開いた。そこに立っている小さな…とはいっても背丈は私と同じぐらいなんだけど、どうしても小さく見えてしまうセレスティアさんが立っていて。 ) こんばんは、セレスティアさん。出る前にご挨拶に行こうと思ってたところなんですよ。 ( どうぞ、と言って部屋の中へ。ベッドの上が色々凄いが、まあ気にしない。 ) [Tue 20 Apr 2010 22:39:15]
セレス > ( 来客達の各々の指針がひとまず決まったようだ。 アレッサンドラ様はセレニアの為にクリスティアに戻って調べ物を続け、予定よりも滞在が長引きすぎて居るツヤコは一旦ヴェイトス市に帰還するという。 それが良い。 ただでさえ修道院にとって、100日1000日と変わらない緩やかな日々の連続の中で彼女らは異質過ぎるし、それは外に興味を持つべきではない修道女達の心をざわつかせる。 私がそうであるように、外界に興味を持ち過ぎると、多くの誘惑に心を乱されるものだ。 そして大抵の人間は長くそれらに触れ続ける事でその誘惑に簡単に負けてしまうだろう。 だから院長は彼女ら―――特にゴウテンジツヤコと必要以上に接触する事を修道女達に禁じた。 こうして直接挨拶に出られるのは私が既に修道院の外に何度も出ているというのと、彼女が私の客人であるということ、それから一応、形式上私が教会では高い地位を持つというのがあるからだ。 こんな時くらいしか役に立たない、飾りの身分ではあるけれど。 ) ―――こんばんは、セレスティアです。 ( 一つ呼吸を置いて扉をノックし、挨拶を。 あまりアレッサンドラ様抜きで彼女と話した事が無いし、少し緊張するけれど。 当然二人きりではない。 今日も私の傍には二人の世話役が控えている。 ) [Tue 20 Apr 2010 22:34:05]
お知らせ > セレスさんが来ました。 『 ヒョコ 』 [Tue 20 Apr 2010 22:19:53]
艶子 > ( 出発の準備。とはいっても、荷物はそれほど多くは無い。ヴェイトスへと戻るのは馬車の旅になるとはいえ、道中何者かに襲われないとも限らないし、気を緩めるのだけは禁物だ。 ) …どうも、ドルーチの連中に襲われてから周りを警戒するようになってしまったな。 ( 今もどこかに潜んでいて、私が単独でここを出るのを待っているのではないか――なんて。 ) まっ、そうなったらそうなったで、返り討ちにしてやるけどな。一歩外に出て何でもありになったら、有利なのは私のほうさ! ( ぱちんと刀を納め、それをベッドに置いて。 ) [Tue 20 Apr 2010 22:13:20]
お知らせ > 艶子さんが入室されました。 『 自室にて。 』 [Tue 20 Apr 2010 22:09:15]
お知らせ > 艶子さんが退室されました。 『 ――ああ。 ( そう頷き、暫しの別れを惜しんだ。 )』 [Tue 20 Apr 2010 03:11:16]
お知らせ > アレックスさんが帰りました。 『お元気で。また何時か、お互い無事な姿で会える事を( されるに任せ、身を預けて。 )』 [Tue 20 Apr 2010 03:09:47]
艶子 > ―――あっ。 あ、ああっ か、髪が――。 ( そこでようやく私も気づいた。怪我が無かったのは何よりだが、髪を切ってしまったのは申し訳ない気持ちになって。髪は女の命、なんて言葉があるけれど…。 ) えへへ、特訓したもの。色んな戦いにだって勝ち抜いてきた。みんなのお陰さ。 ( てっきり、という言葉の後に続く台詞は何となく想像出来た。真剣でやりあうなんて愚かだと思われてしまうかもしれないけれど―― 良いじゃないか。こういうのも。それに、お互い怪我はなかったんだし、凄く気持ちよかった。アレックスとこういうことが出来るとは思ってなかったから、余計にそう思えた。 ) ――うん。 …きっとセレニアも、自分のことを知りたいって思っていると思う。 私のことはいいのさ。でも、ヴェイトスに戻って来るときは連絡ぐらいするんだぞ。なんなら迎えに行ってもいい。 ( 最後まで一緒に居たい、護衛したいという思いはあったが、私が居ることでのデメリットは承知しているつもりだ。私はそれを受け入れられるぐらいには、大人になったつもり。…大丈夫。天下無双の豪天寺艶子から一本とれる力量を、彼女は持っているんだから。 ) ………。 ( 歩み寄り、少しだけ遠慮がちにその肩を抱こうとした。 ) [Tue 20 Apr 2010 03:03:21]
アレックス > ( お互いにたどたどしく剣を収め、ようやく非戦闘状態になれば 思い出したように自分の体が斬られていないかを確認し始める。 実はバッサリとやられていても、おかしくはない。 どうやら、体に異常は無さそうだが―― )・・・ ぁ 。( 膝の裏ほどまで垂れる長く編まれたおさげの一本が解け、よくよく見れば一握り分ほど異様な鋭利さで斬り捨てられている。 まあ、仕方ない。 命があった事を喜ぼう。 そして、なんだか興奮気味な、艶子の声に振り返り ) ふふ、ふふふ、艶子さんこそ 一段と腕を上げられて。 私、てっきり―― ( 斬られてしまったものと、とまでは、あまりにその恐怖がリアルすぎて口にできなかった。 冷たい汗で背が濡れているのを感じる。 それに、艶子が「参った」と声を上げるまで我を忘れていた気まずさもあり、あははは、と乾いた笑いを浮べ、過ちを犯さなかったことへの安堵の息を付く。 ) ・・・ 教会の暗部を曝け出そうというつもりはありません。ただ、彼女のことを知りたいだけなのです。( その暗部はあって当然とも思う。光が強いほどに影も濃くなるものだ。クリスティアのような街では、特に。 ) 艶子さんには、長い間つき合わせてしまった挙句に途中で帰らせるような事になってしまって、申し訳ありません。( しかし、今後の活動に艶子が居ては差し障る。人種の違いはそう易々と乗り越えられる壁ではない。 ) [Tue 20 Apr 2010 02:51:29]
艶子 > ( 二刀流―― 厳密には私の知る二刀流とは少し違うのかもしれないが、参ったの声が遅かったら容赦なく繰り出されていたであろう一撃にどっと嫌な汗が噴出す。かなり危なかったのでは無かろうか。その瞳の色を見ればわかる。 ――呼吸は乱れ、刀を弾かれた時の衝撃がまだ腕に残っているかのようだった。 本気で戦っただけに消耗は激しく、私もまた相手と同じような状態だ。特に刀を握ってる間隔が怪しくて、刀を納めようとするのだけれど中々刃先を鞘の口に合わせることが出来ない。ようやくぱちんを刀を納めれば、震える手を隠すように掌を刀の柄に置いて。 ) ふ、ふふ 流石だなあ、アレックス。ますます好きになっちゃいそう。 ( 物言いが妙に慣れ慣れしいのは、戦った後の高揚感に包まれているからだ。すんと鼻をならせば、濃い薔薇の香りが感じられそうで。 ) …クリスティアでは、気をつけろよ。セレニアのことを調べるんなら…。 ( 教会の暗部とやらに触れるのなら。私はそれを心配していた。 ) [Tue 20 Apr 2010 02:28:08]
アレックス > ( あまりに必死すぎて、寸止めの手合せだと忘れかける程だった。 艶子には最後の一瞬、目が本気だった事が判るだろう。 ) [Tue 20 Apr 2010 02:22:17]
アレックス > ( 今一度、金属が金属を叩く音が響き、ぱっと火花が舞い、お互いの姿を一瞬浮かび上がらせる。 じぃん、と剣先から伝わる振動がグリップを握る手に伝わり、骨の芯が痺れる感触。 しかし、剣を打ち払う事叶わず、剣と剣が交差する。 ) ( ここぞとばかりにレイピアを引き、必殺の左を繰り出さんとした所、大きく「参った」の声が上がる。 )―― ッ は・・・・・・ はぁ・・・・・・ ( 夜の静寂に響いたその声に、目の色を変えてしまうような高揚とともに、全身の力が抜けてゆく。 同時に今の今まで呼吸を止めていた事に気付いた。 都合3合切り結んだ事になるが、ほんの瞬く様な間の事であったに違いない。 ) ( 必死だった。 ) はー・・・・・・・ ( 剣と剣を触れ合わせたまま、何度か呼吸を繰り返し シャラァ―― ァン と金属同士をすり合わせながら剣を引く。 今になって初撃に刻み付けられた恐怖がぶり返し、膝が笑う。 ) ・・・ お疲れ様でした。 ( 呼吸が少し落ち着いた所で、ようやく目を合わせ、脱力した笑みを浮べ。 ) [Tue 20 Apr 2010 02:15:54]
艶子 > ま  …っ  参った――ッ! ( ――何故なら、そう。次に来るであろうスティレットに対処する術が無かったからだ。彼女が左手に持つ刃は、相変わらずこの半分だけの視界では捉えられなかった。抜いたのは見えたが、こうも接近した状態では――っ。 ) [Tue 20 Apr 2010 01:49:50]
艶子 > ( 月明かりに鉄の粉が反射し、流れる。擦れあった金属は火花を散らし、薄暗い中で一瞬二人の姿を映し出すだろう。私はこの一瞬、瞬間が好きだ。それがこちらの一手を払う一撃でさえなければ、それを楽しむ余裕もあったのだろうが。 ) ( ざっ、と後ろに足を踏ん張ろうとしたがそれも怪しく、ここからでは如何なる攻撃も頼りない一撃になりかねない。間を置いて体制を立て直したいところだが、それを許してくれるだろうか? ――許してくれそうにない! ) う ッ!? ( 次の瞬間、引き戻そうとした刀に二度目の衝撃。なんて奴だ、もう一度刀を叩くなんて!腕力を頼りにその衝撃を堪え、再び剣が交差する。だが、私はわかっていた。 ――これまでだ。 ) [Tue 20 Apr 2010 01:48:30]
アレックス > ( チ゛ィィン!と鋼と鋼が擦れ合う甲高い音と、振動による残響を残しながら剣は触れ合い、静まり返った森の空気に拡散する。 )( 起き上がりざまに跳ね上げた剣、艶子の態勢が崩れる。 胴が開かれ、踏ん張りは利くまい。 しかし此方も苦し紛れ、必殺に持ち込むには態勢が悪い。 ) ッ はぁッ! ( 剣を振り上げると同時に起き上がった態勢から左手で腰に帯びたスティレットを引き抜きながら、剣を持つ手の手首を返し、引き戻そうする刀を更に打ち払わんと斬り返す! ) [Tue 20 Apr 2010 01:37:40]
艶子 > ( 向き直ればようやくアレックスの姿を捉える。どうやら大きく身を投げ出したようで、向き直った直後は背面を見せていた。そこを突ければ絶好のチャンスなのは間違いないが、流石に上段からの一撃を放った後にそんな機敏には動けないし、だからこそ彼女もそうしたのだろう。だが、相手の体制は不安定だ。追撃すれば、有効打を与えられないにせよ更に相手の体制を崩すなりして、戦いを有利に持っていくことが出来るはずだ。相手が揺らいでいるときは、押すべしッ!押すべしだッ! …しかし――。 ) しま…っ! ( 死角に入り込まれたとはいえ、安易な攻撃は避けるべきだった。半端な一撃はレイピアの切っ先に捕らえられ、大きく跳ね上がってしまった。辛うじて剣を手放すのは避けたが、大きく胴を開いてしまった状態だ。しかもアレックスの左手が、腰に伸びているのも見えた。 ) ―――…ッ! ( 急いで刀を引き戻そうとするが…っ! ) [Tue 20 Apr 2010 01:24:16]
アレックス > ( 躊躇い無く飛び込んだ土の上、体を丸め、受身を取り、すぐさま体を起こし、体勢を整える。 無事を確認している余裕はない―― 大上段の袈裟懸けから此方側へ切り返す事はそう簡単ではないにせよ、艶子もすぐに体勢を立て直すだろう。 ハンデを抱える死角であればなおさらだ。 ) ッ・・・ く! ( 膝を付き、体を起こしかけた状態から背面の艶子を振り返れば、苦し紛れに払いに来る切っ先を目が捕らえ―― 起き上がりざまに、不十分な体制からの不安定なその一撃を、レイピアの切っ先で下から上へと跳ね上げんとッ ) ( 左手は、獲物を抜くため、腰の裏側へと向かう。 ) [Tue 20 Apr 2010 01:13:55]
艶子 > ( その刀の茎の部分には、この刀の元の持ち主であった剣士の名前が刻まれている。前の刀にも「ALEX」の文字が刻まれていると知ったら、彼女はどんな顔をするだろう? ――相手が受ける事が出来ない以上、往なすか避けるかのどちらかになるが、相手が選択したのは後者。しかも彼女から見て左側―― つまり、私の潰れた眼の方へ。びゅッ、と刀が鋭く空を切る音がした。 …こちらに避けられるのは弱い。その弱点を突いてくるだろうということを予測できても、対処する術はそうそう無い。 ) く…ッ ( それにしても、思いのほかアレックスは身軽だ!素早い!死角の暗闇にちりちりと気配を感じながら、相手が身を投げ出した方に向き直りつつ、相手の動きを牽制する為に軽く払う。しかし姿が見えない内からの払いでは正確性に欠けるだろう。 ) [Tue 20 Apr 2010 00:57:34]
アレックス > ( 豪天寺艶子の持つ獲物はカタナ。 見た所以前使っていたものよりも薄刃のようだが、いかなる変化か。 名の通り剛を好むと思っていたが―― 何か縁のあるものかも知れぬ。 豪天寺艶子は、文化的な背景からか、縁や気持ちと言った形の無いものを大切にする人間だ。 しかし相手がいかな薄刃といえ、此方は細身のレイピアである。 鋼とは言え、豪天寺艶子ほどの力量であれば両断する事は容易いだろう。 あの十分な体勢から発せられる剣戟を剣で受ける事は考えてはならない。 ちらちらと何時切りかかるのか、目障りに剣先を揺らしながら機を伺えば―― )   ! !( 来る ) ( 空気すら凍らせるような 裂帛の気迫とともに、艶子が仕掛けた。 瞬間、ぞッと背筋を駆け抜ける悪寒。 皮膚が泡立ち、瞬時に死を予感する。 その刹那、先の先に勝機を見出す事もせず躊躇い無く、袈裟懸けの太刀筋の死角である左やや前方へ、低く、身を投げ出す。 ) [Tue 20 Apr 2010 00:47:15]
艶子 > ( 脳裏に過ぎるのは、以前肩をアレックスに貫かれた時のことだ。此方が刀を納めていた状態だったとはいえ、その鋭さ、速さは驚くべきものであり、結果私は避けることも防ぐことも出来なかった。突きというのはそれほど恐ろしいのだ。けれどもそれと同時に、私はアレックスの剣士としての力量を信じている。だからこそ、失礼の無いように本気で行くのだ。 相手は正中線をずらしながら移動しつつの誘い。念の篭った切っ先が私を誘っているのだ。こちらの剣は猪突猛進というわけではないが、迂闊に飛び込めばその刃の餌食になりかねないのは良くわかる。しかし私の剣は、そういう剣なのだ。折角のお誘いは、受けねばなるまいよッ! ) ( 豪天寺艶子の筋肉が硬直する。握る両手が柄をみしりと鳴らし、歯を食いしばり、見開かれた瞳は烈火の如く燃えて、アレッサンドラを捕らえる。瞬間、大きく前に踏み出し――。 ) ぁ ッ!! ( 気合の篭った奇声と共に、上段から真っ直ぐ剣を振り下ろした。 ) [Tue 20 Apr 2010 00:19:15]
アレックス > ( お互い、剣を抜いた。 豪天寺艶子の発した「いざ」という言葉の後、それまでの暢気な空気は引き締まり、空間に緊張感が張り詰める。 豪天寺艶子は手練だ。 決して恵まれていない体格ながら幾つもの個人的決闘と、いくつかの戦に練磨され、此処まで彼女を生かしてきた剣技は伊達ではない。 それこそ、彼女の人生の全てと言えるほどに極まり、彼女が持つ人間味や甘さを切り捨て、人を斬る事に躊躇いを持たないならば、恐らく斬られた相手がその事実に気付かないほどの鋭さを持つことだろう。 ) ( それに対し、己の剣は未熟。 一端の剣士の域にも及ばない程度の、貴族の手習い程度の剣技である。 以前相対した時には、彼女が躊躇う間に肩を串刺しにした。 自分が豪天寺艶子を剣士として上回る部分は、斬ると決めた相手を躊躇い無く斬る事のできる非情さだけだろう―― 右手に握った剣を大上段へと掲げ、柄の下方に左手を添える独特の構えは、一撃必殺の威力を秘める事は容易に察する事ができる。 ゆらりと一歩踏み出す彼女に対し、剣を握った右手、右足を前に円を描くように横へずれ チラチラと誘うように剣先を揺らす。 下手に仕掛ければ、待ち受けるのは両断されるイメージ。 まず一刀を退けなくては。 ) [Tue 20 Apr 2010 00:07:22]
艶子 > うん。私はもう友達のつもりだよ。後はどうやってセレニアの口からそれを認めさせるか…。 ( あいつの口からそんな言葉を引き出すのは難しいが! そして年上ぶるところまで相手に見抜かれているとは、思ってもいなかった。何故なら豪天寺艶子だからである。 ) う、うぬーっ。なるほど。お前が言うともっともに聞こえるな。でも同じ言葉を私が言ったらどうだろう?きっと皆不安になる!だからと言って私が綿密な計画を立ててもにっちもさっちもいかなくなることは目に見えているからな。…私も節目節目で決めるようにしよう。 ( 節目節目というよりは、その場その場でと言った方が傭兵の場合正しいのかもしれない。 ) ( 二人の足は森へと向かい、開けた場所にきた。 ) うん? ( と、アレックスの言葉に首を傾げれば―― 彼女は剣を抜いた。 ) お、おい―― ( 一瞬冗談かと思ったが、剣先から放たれる念はそうではないことを告げていた。私は困ったような顔を作ろうとして、笑ってしまったのだ。だってこういうの、凄く好きだから。 ) しょうがないなあ。天下無双の大剣豪の特別講義だけど、親友のよしみだ。 ( 同じように刀を抜き放ち、トンボの構えを。 ) ――いざ。 ( と、宣言してから。…ゆらりと歩くように一歩、前に出た。 ) [Mon 19 Apr 2010 23:42:26]
アレックス > ( 艶子がセレニアのことを口にするのを聞いて、自然と顔が綻ぶ。こうして他者に理解され、好意を持たれるという事は彼女にとって、また関わる者たちにとっても掛け替えの無い財産となるだろう。 主の祝福はこんな所にも惜しみなく降り注いでいる。 ) そう、それでいいのです。 艶子さんさえよろしければ、セレニアの良き友人であってください。( 艶子さんの事だから、仕方の無い奴だ、なんて年上ぶりながら、大人気なく張り合ったりするのだろう。 それで良いと思う。 私は、その二人の関係を守らなくてはならない。 ) そうですか?これから動き出そうという時に、綿密な計画はかえって邪魔になるものですわ? 機に臨み変に応ずとも申します。大まかな方針以外は、節目節目にその場で決めるぐらいで良いのです。( と、得意げに言ってみても、材料が乏しい事は変わりない。 何もかもが不確かだ。 そんな事を話しているうちに、修道院を抜け、周囲に広がる森へと差し掛かる。 少し開けた場所を選び、足を止める。 ) さて、この辺で良いでしょう。 ( 腰に手を当て、周囲を見回して十分なスペースがある事を確認し、少し離れてからまるで玩具を扱うように剣を抜き、くるくると弄び。 ) とりあえず、艶子さんにはヴェイトス市にお帰り願う事にしようと思います。 そして、セレニアはセレスティア様にお預けし、私は調べものの為にクリスティアへと戻ります。( と、「大まかな方針」を説明し、ひゅんひゅん、と重さを確かめるように剣を振って、構え(En garde) 無論、真剣だ。 ) その前に―― 一手、ご指南頂けませんか? ( 冗談めいているが、剣気が張り詰める。 たとえ豪天寺艶子が抜かなずとも、往く。 ) [Mon 19 Apr 2010 23:32:41]
艶子 > ( 私もまた得たものは沢山あった。パプテスというもの。クリスティアというもの。ホワイティアというもの。…でも、たったそれだけの知識で彼らを理解した気でいるわけではない。私はちゃあんと、みんなの良い所だってわかってる。 ) う、ん。そこのところは、多分大丈夫。ただちょっと心配になってるだけで。…私、この旅であいつとその、  …なんだ。ちょっと仲良くなれた気がするよ。 ( こういうことを改めて口にするのはちょっと恥ずかしいが。そっぽを向きながらそう言った。 確かに、教会の環境は特殊だと思う。外から見ると、何だか秘密めいていて焦がれるものもあるのだが。 ) セレニアは…結構わがままさんだな。あと、ああ見えて表情豊かだ。それに負けず嫌い。セレニアが拗ねてる時の顔とか見たことあるかい? ふふふっ ( そんなところばかりに気付いているのも何だが。 ) ――あいつはいつも張り詰めていて、多分教会の事とかVHGの事とかで、一杯一杯なんじゃないかな。でも私何かが「肩の力を抜けよ」って言っても、逆に余計に張り詰めようとするんだろうし。…天邪鬼だな。 ( でももっとしゃきっとしろと言っても張り詰める。 ) ア、アレックスったら…! ――お前も、昔とは随分変わったな。 ( その投げっぱなしなお返事を聞いて笑った。何だか私が口にしそうな台詞だ。 ) [Mon 19 Apr 2010 23:07:43]
アレックス > ( この旅で自分が得たものは大きい。彼女にも得るものがあれば良かったのだが、すでに沢山のものを得た自分がこれ以上を望むのは不遜な事。彼女が得たものが、ふとした弾みで命を失ってしまいそうな彼女を少しでも長く生かす事につながれば、と願うばかりだ。 ) 艶子さんには、そんな事に囚われずにセレニアと関わっていただきたいのです。 貴女もこの旅の中で目にした通り、教会という環境は特殊なものですから―― ( と、その最たるものである修道院の廊下を眺める。 俗世と交わらぬこの牢獄のような建物の中で、神を想って一生を修道に捧げて過ごす。 そんな環境が異常でない訳が無い。 ) 艶子さんはセレニアを見て、どう思います?( と、突然な質問を投げかける。教会外の人間の目で見て、彼女はどうだ。 ) これからの事は、これから考えます。( そして、質問にはにっこりと笑顔で投げっぱなしなお返事。 ) [Mon 19 Apr 2010 22:53:48]
艶子 > ( 居心地の悪さは正直言えば想像以上だったかもしれない。ずっと前に別の用事でクリスティアに来た時は、滞在時間も短かったし、ずっと宿に篭りきりだったから。――でも、私は気にしていない。アレックスも、セレニアも、セレスティアさんも、私が黄色だって理由で馬鹿にしないから。それだけで十分だ。 ) ――そうか。何か解決の糸口が見つけられたのなら、良かったんだが…。 ( 彼女が行ったという”かうんせりんぐ”というのが効果なのか。最初は指輪の類かと思っていたのは笑われると恥ずかしいので口にはしないでおこう。 ) ( 廊下は静まり返っており、二人の足音と話し声がよく響く。その中でふと彼女は声を潜めて。 ) ……。 ( 教会の暗部。その言葉を聞いて私は少し動揺したように一つだけ残った視線をさまよわせる。そんなことに首を突っ込んで、アレックスやセレニアは危険ではないのか。心配したが、私にはそれ以上尋ねることは出来なかった。 ) …わかった。聞かないでおく。 ( でもアレックスが危ないようだったら、何も尋ねずに協力したいところだが。 ) それで―― これから、どうするんだ? ( これもその暗部に関わる質問になるかもしれないので、自然と声は小さくなってしまったが。 ) [Mon 19 Apr 2010 22:39:37]
アレックス > ( この旅の間、豪天寺艶子は自ら護衛を買って出てくれたが、なんとも居心地の悪い旅であった事だろう。 異郷の巡礼につき合わされて聖地を巡り、その間、パプテスの流儀での生活に付き合わされたのだ。 都市に入ってもクリスティアと教会で過ごした日々は彼女の欲求を満足はさせなかったし、黄色人種だという事で面倒ごとにも巻き込まれた。 見識を広める事にはなっただろうが、それがもう4ヶ月にもなれば、いい加減辟易する事だろう。 しかし彼女は不平を言うどころか、こうして私に理解を示し、笑いかけてくれる。 こういう所は豪胆ぶっていても、けなげな娘だと思う。 ) 正直申し上げまして、良くは在りません。 しかし、得られたものも多かった。 ( 別棟と修道院をつなぐ廊下を歩きながら口にするのは、ここに長逗留する事になった懸念事項の事。 靴音の合間、すこし、考えるような間が空く。 ) ・・・艶子さんがセレニアの事を気にかけて下さっているのに、こんな事を言うのは心苦しいのですが・・・( 一度足を止め、豪天寺艶子を見て、声を潜める。 ) 彼女の背景には教会の暗部が見え隠れします。 あまり、深く知らない方が艶子さんのため。( 自分には責任があるが、彼女は違う。 お察しください、と目を伏せ、足を進める。 ) [Mon 19 Apr 2010 22:30:11]
艶子 > ( セレニアの様子は私から見ても良いものとは言えなかった。旅のはじめには調子が悪そうだったが、ここ最近は特に様子がおかしい。アレックスはそんな彼女の解決の糸口を何とか探ろうとしているのだが――。 ) ううん。 ( アレックスの部屋を訪れた私はそう言って首を横に振った。気にしないで、と。笑いかけてアレックスの悩みが解決するわけでもないが、それでも私は笑いかけた。 …その格好は、初めて私達が出会った時のようで何だか懐かしい気がした。 ) わかった。 ( そう頷くと、私は部屋を出て歩き出す。 ) …セレニアの様子はどうだい。何かわかったこととか、あった? ( 歩きながらそう話しかけよう。 ) [Mon 19 Apr 2010 22:11:42]
アレックス > ( セレニアが変調をきたし、一向に回復の兆候を見せないまま時間を浪費している。 先日行った見よう見まねのセラピーにおいて得られたものは多く、今後の行動の指針となるだろう。 しかし情報は断片的。 裏付けと奥行きが必要だ。 ) ( まず、身軽になる必要がある。 )―― 艶子さん、呼び立ててすみません。 ( 逗留している間、貸し与えられている修道院とは別棟の、応接室。 この旅に護衛として同行してくれた豪天寺艶子を部屋へと招いた。 しかし、お茶の準備をして待っていた訳ではない。 この旅の間は巡礼用の法衣を着ていたが、今はフリルのブラウスをコルセットで締め付け、ケープを羽織り、細身のパンツに膝までのブーツという今から夜警に向かうようなスタイル。 髪も細く長く結い、二本のお下げにしている。 艶子の姿を確認すれば、椅子に立て掛けてあった剣を手に取り、腰に帯びる。 ) 外へ出ましょう。 ( と言えば、外へ出るよう促した。 ) [Mon 19 Apr 2010 22:05:52]
艶子 > ( 物事を解決してくれる時もある。急がば回れ、果報は寝て待て、なんていう言葉もあったか。私もまた、そうやって何かが解決するのを期待していた部分もあった。――だが、ただ待っていても解決しないものは、この世の中に確実にあり、そして恐らくはそれが大半を占める。いや、「待つ」だなんてことは自分の力ではどうすることも出来ないものに対する、ただの気休めに過ぎないのかもしれない。 ) ( 今まで何もせずにただ待っていた訳ではないが、私の親友であるアレッサンドラは何かを選択するようだった。 ) [Mon 19 Apr 2010 21:44:58]
お知らせ > 艶子さんが来ました。 『 時間の経過が。 』 [Mon 19 Apr 2010 21:39:38]
アレックス > ( 自ら何かを得ようとするのであれば、人生はその連続である。 選ぶという事は違う選択肢、別の可能性を切り捨てるという事であり、また、自らの選択であればそれに責任を負わなくてはならない。 それは辛く苦しい事であり、何も選ばないで居れるのであればどれだけ安楽な事だろう。 しかし、何も選ばないものは何物も得られまい。 少なくとも、己の望むものや、満足のゆくものは―― そして恐らく、可能性だけを持て余す。 選択しない事でじりじりと失われてゆく可能性を気付かぬまま。 ) ( この私、アレッサンドラ・クレメンテも、今、この状況に置いて選択しなければならない。 すでにかなりの時間を浪費してしまっている。 このままの状態を維持しても得られるものは少なかろう。 ) ( 私は選択する。 ) [Mon 19 Apr 2010 21:38:07]
お知らせ > アレックスさんが入室されました。 『 選択し、決定する。 』 [Mon 19 Apr 2010 21:37:59]
お知らせ > セレニアさんが退室されました。 『( 『マスター帰って』 『16課』 『モルグ』 『クリスティア地方村』 『全滅?』 )』 [Mon 19 Apr 2010 00:26:40]
セレニア > ( 袖で乱暴に涙を拭いながら、こんな感情は違う、違う、マリア様には帰っていただかなければと、何度も強くかぶりを振った。 )   ―――…!   ( 荷物からペンとインクを掴み取って、火傷を負っていない左手にメモを取る。 ) [Mon 19 Apr 2010 00:26:18]
セレニア > ( …急ごう。   マリア様 = アレッサンドラ・M・クレメンテ = マスターに、話をしなければ。   またあの人を、誰かの・私の、姉と錯覚してしまうようになる前に。 )   ( ようやくゴウテンジから目を離して、窓辺を離れた。 マリア様はどこにいるだろう―――… なんて、考えて愕然とする。 私は、護衛だというのに何をしているのか。 ゴウテンジが窓の向こうにいるということは、今、お一人なのに。 )   ―――っく…!   ( 足早に歩き出してすぐに、強くかぶりを振った。   『一緒にいてくれるって言ったのに!』   非難するようなトーンでそんなことを考えてしまう。 非があるのは離れてしまった自分だというのに… これは、夢の少女が 『お姉ちゃん』 に対して抱く感情だ。 『私だけひどい』 『みんなずるい』 『どうして』   『私なんかさっさと●せばいいじゃない』   …そんなことを言いたいんじゃない。 言ってはいけないことを、言いたくもないのに言ってしまう。 ただむしゃくしゃして、とても意地の悪い気持ちになって、そんなの嫌なのに、分かってるのに、言ってしまう。 …そんな自分が情けなくて、哀しくなって、もっとむしゃくしゃして、もう何もかもどうでもよくて。 …よくないのに、いいんだから、いいんだからと癇癪を起こしちゃって――― )   …お姉―――   ( 尼僧服の裾をきつく握り締め、見開いた目から大粒の涙が頬をつたった。 )   ちが… 違うっ!   マリア様。   マスター…   ( 『どこ?』 『行かないで』 ―――離れて欲しくないという感情は、セレニアと夢の少女、どちらのものか。 ) [Mon 19 Apr 2010 00:21:17]
セレニア > ( ―――現状で私に、マリア様を護衛する任は果たせない。 マリア様には、ゴウテンジと共に帰ってもらわなければならない。 そして私は―――   一人ならば多少前後不覚であっても、何とかなるだろう。   ここで幻覚が悪化したように、そのような作用をもたらす場所へ行ってみようと思う。 …実際、どの程度の効果が得られるかは分からない。 ここも来てみるまで、こんな場所を知っているという認識さえ持っていなかったのだし、現時点で当てがあると考えるような場所へ行ってみたところで空振りかもしれないが、行ってみなければ分からない。 ) [Sun 18 Apr 2010 23:53:53]
セレニア > ( そもそも自分が役に立たないなどという状況を許せないが、かといって現状で解決策は見当たらなかった。 …ある日ふとこの幻覚が消えてくれないかと思うこともあるけれど、胸にわいてくる想いを実感した今、過去など不要と切り捨てることもできない。 …幻覚の彼ら、彼女、大切だと認識する人達の感触はまだとても遠く、おぼろげで、不確かなものだけれど、おそらく一般的には思い出と呼ばれているそれらを失いたくなかった。 このような感覚を人々はどのように制御しているのか疑問だが、大部分の人間が過去の記憶を持ち思い出とやらを語るからには、付き合い方はあるのだと考える。 …それを、何とかして身につけなければならない。 身につけたい。 しかし時間は残されていないどころかマイナスで、猶予はなく、身を案じてくれるマスターと離れ難くとも、これ以上は甘えられない。 迷惑をかけられない。 対ヴァンパイアの貴重な戦力を浪費させるわけにはいかない。 ―――ゴウテンジにしてもいい迷惑のはずだ。 せめて手合わせできればと思うが、不用意にもらってしまった一撃の痣が、今はそれさえも不可能だと、とうに消えているはずの痛みを思い出させた。 ) [Sun 18 Apr 2010 23:33:33]
セレニア > ( ―――比較的意識の清明な瞬間。 外よりはまだ暖かな屋内から、剣を振るうツヤコ・ゴーテンジを眺めて考える。 ―――マリア様は聖剣を手にして、迎えてくれた聖女様も無事に送り届けた。 …というよりも、ここにもやはり招かれている形だが、義理は果たせていると思うし、むしろ長逗留にもほどがある。 留まる理由はもはやなく、それをさせているのはひとえに自分の不調があるからだろう。 …こんな事を考えられるのも稀になるほど、意識は混濁して夢の中にいるようだった。 もう眠り続けるようなことはなく、受け答えもできるのだけれど、周囲の状況や相手に対する認識が、ふと切り替わってしまうことがある。 セレニアのそれと、夢の少女のそれとに。 )   ( 屋内から眺めるだけの剣術訓練。 …なぜか感じる懐かしさに、今はそれを意識するなと首を振った。 )   ( マリア様は、この状態の私を置いて行こうとはしないだろう。 けれど帰ってもらうしかない。 他にやりようもなく、こうして考えることができると、マリア様を拘束するという取り返しのつかない損失を招いているのが自分だという事実が、恐ろしい。 ) [Sun 18 Apr 2010 23:14:59]
お知らせ > セレニアさんが入室されました。 『( それではこれから、どうするか。 )』 [Sun 18 Apr 2010 23:02:34]
お知らせ > 艶子さんが帰りました。 『( ひゅ、と刀を払うとくるんと手元で回転させ、腰の鞘に収めた。 )』 [Sun 18 Apr 2010 21:40:25]
艶子 > 強くなってるんだろうなあ、あいつ。ちょっと目を離した隙にどんどん強くなってたもんな。一度目より二度目に戦ったときの方がずっと強くなってた。 ( 自分に憧れてくれるっていうのが凄くくすぐったくて、でも凄く嬉しくて、負けないようにしようって思った。彼女にとって英雄であり続ける為に。 ――あいつに見せてやろう。豪剣術、天下無双刀。リコが私に見せたあの爆発的なエネルギーの発揮にヒントを得て編み出した、全身にみなぎる一時的な力の解放。恐らくは、リコに注がれこの身体に作られた魔法経路を利用して可能になった必殺技。そうさ、そうやって私もリコから受け継いだものがあるんだ。私が放つ一撃は、リコの一撃でもあるんだ。 ) [Sun 18 Apr 2010 21:39:18]
艶子 > ( 人がその想いを託す。その感動に私は胸を熱くするのだ。私にはそれを継いでいける力と機会を与えられている。父上も水無月もアレックスも、私にその想いを託したのだ。そして私もまた、誰かに自分の想いを託す。 ) ( リカルド・アンブロッシオという戦士がいる。彼女が放つ一撃は、私の一撃でもあるのだ。何故ならリコが振るう刀には、私の想いが込められているから。 ) ( ――その刀身の茎に自分の名前が彫ってあるということは、未だ知らぬことだけど。 ) ( 豪天寺艶子は信じていた。今日も彼女が街を駆け、暗闇に向かって刀を振るっていることを。自分が託したものは、今も刀身に反射する太陽の光のように輝いているのだと。それがどんなに自分のエゴにまみれたものだったとしても。 ) [Sun 18 Apr 2010 21:30:58]
艶子 > ( ここは修道院の外。吐く息は未だ白いが、それでも幾分か暖かくなってきたような気がする。修道院の入り口の雪が少し溶けて、いつもよりべちゃりとした感触だった。ヴェイトス市のほうはもう春だろうか。 ) ( 放った刀を返し、今一度一閃。――既に武器としての寿命を終え、折れてしまった刀がある。それは父親が私を賊から護るために挑んだ、最期の戦いに振るっていた刀だった。その戦いで折れてしまった刀の柄に新たな刀身を取り付け、茎の部分に「Alex」という字を彫った。そう、あの刀は彼女の思いと共に託してくれたものなのだ。あの刀を振るっている時、私は常にアレックスと共にあった。私の一撃は、アレックスの一撃なのだ。刀を折ってしまった後も、その時の思いは未だ私の胸の中にある。 ) [Sun 18 Apr 2010 21:24:23]
艶子 > ( 地下迷宮で出会った抜刀術使い、水無月理沙の抜刀術は恐るべき速さでこの私の首に迫り、既に抜刀状態であった私の剣閃よりも早く迫った。抜刀術というのは恐ろしいもので、あえて納刀しているという状態を作り出すことで、相手を優位に立たせてしまう。この優位と言う奴が恐ろしい。相手が刀を納めているのだから、自分の剣の方が先に届くと思わせてしまうのである。例えそれが抜刀術使いの思惑だと見抜いたとしても、それを覆すことができない。だから見誤る。 …彼女の刀は私の剣の威力が乗り切る前にこちらの刀を捕らえ、完全に勢いを殺してしまったのだ。――私が今抜き放ち、振るった刀はその水無月理沙のものだ。刀の茎の部分には水無月の名前が彫られている。彼女の魂はこの刀と共に今も私と一緒なのだ。私の一撃は、水無月理沙の一撃なのだ。 ) [Sun 18 Apr 2010 21:19:02]
お知らせ > 艶子さんが入室されました。 『 抜刀。 』 [Sun 18 Apr 2010 21:11:40]
お知らせ > セレニアさんが帰りました。 『( 錯覚だけれど、真実も半分。 安らげる人の腕の中で、寝息は静かに。 )』 [Mon 12 Apr 2010 03:38:23]
お知らせ > アレックスさんが退室されました。 『 浮ぶハイロゥを認め、その性質を知る。少女の負う宿命に胸が痛い。せめて助けとなれるよう――』 [Mon 12 Apr 2010 03:27:42]
セレニア > ( こんなにも恋しいのに、名前さえ思い出せない。 『恋しい』 という感情ばかりが溢れて来るのに、何が恋しいのかすら分からない。 恐れもそう。 死にたくない、殺さないで、ちゃんと殺して、お姉ちゃんなら良いよ… 死なないで。 激情とともにある一言のイメージは、自分よりも幼い少女の声で想起されるのに、そう言わせたものが何であるかは判然としなかった。 )   ( がむしゃらにしがみつきはするけれど、憎らしい髪とは違う。 それを締め上げるような意図はなく――― やがて、セレニアとして慣れ親しんだ… もしかしたらそれ以前からも生活とともにあった、主の祈りに少しずつ気持ちを静められていく。 …聞き手がいてくれるという甘えが、余計に感情の抑制をなくさせたのかもしれない。 専門知識を持った術者などであっても、マスターと慕う相手ほどの効果を引き出せたかどうか。 …どこかの少女一色から、再びセレニアの感覚と混在し始める意識で――― 姉と錯覚することもできてしまう腕の中、どこかすねたような響きもある声でぽつりと言った。 )   ―――教会は嫌いよ。   ( 『お姉ちゃん』 と寝言のような呟きは掻き消えそうなほど小さく――― そのまま気を失うように、眠りに落ちる。 )   ( ―――ジジジと風に吹き消されそうな蝋燭のような音を立てて、セレニアの頭上に天使のような輪が揺れ、すぐに消えた。 今にも消えようとしている、聖教会によるパプテス呪術の精神支配。 …そこまで判別できるかどうかは分からないけれど、そこに働いている力は、れっきとしたパプテスに属するもので――― ) [Mon 12 Apr 2010 03:18:13]
アレックス > ( まず、年端も行かない娘の膂力とは思えない力に驚いた、自分もそれなりに鍛えている自覚があるのにも関わらずとても静止できるものではないけれど、何とか阻止することに成功した。 そして、錯乱し、堰を切ったように言葉があふれ出し止らず、感情の嵐に突き動かされたまましがみ付く少女を胸に抱き、その腕の強さに苦しさを覚えながらも静止した手を撫でさする。 ) ええ・・・    うん・・・   うん――・・・ ( 溢れ出る言葉の持つイメージは強い。一言一言がナイフのような鋭さを持って、吹き荒れている。死にたくない―― ちゃんと殺して、とは・・・? )( 赤い目と赤い髪を持って生まれた少女の特殊性は、死を定められる程に深刻なものであったようだ。 しかしそれ以上は、錯乱する少女を前に考えられなかった。 彼女を鎮めてあげなければ、辛い思いをさせてしまった、とそれで胸がいっぱいになってしまう。 これ以上はもうやめておこう。 彼女が落ち着くまでこうして彼女を抱いて、眠るまで傍に居て、悪い夢に苛まれる事のないよう、その眠りが穏やかであるように祈り朝を迎えよう。 )Pater noster, qui es in caelis, sanctificetur nomen tuum, adveniat regnum tuum, fiat voluntas tua sicut in caelo et in terra. Panem nostrum quotidianum da nobis hodie; et dimitte nobis debita nostra, sicut et nos dimittimus debitoribus nostris, et ne nos inducas in tentationem, sed libera nos a malo. Amen. [Mon 12 Apr 2010 02:51:29]
セレニア > ( 躊躇うようなところのない素直な笑顔も、自棄を起こすままに顔を顰めて行動に移るのも、あまりみられなかった事。 セレニアとしての意識はそんな感情に戸惑いながら、しかし湧き出てくるものはどうしようもなく、髪を引く。 …ただの子どもが癇癪を起こしているわけではない。 その膂力は髪ごと頭皮を剥ぎかねないけれど、痛みに止められ、そしてそれ以上は、抱擁に阻まれ続けられなかった。 )   ―――どうして私ばっかり違うの… 何にも悪いことしてない… 生まれつきなんてそんなのない… 知らない、知らない… 悪い事なんて絶対しないのに! 死にたくない―――   ( 言葉を嗚咽に変えて――― 死にたくない、と言った口で 『殺して』 と零しながら、背に腕を回してしがみつく。 )   ―――分からない… 分からないよ… 何が違うの、どこが! どうして、どうなるの…   ( みんなは夜に勉強する。 剣の練習もある。 でも… それで何をするのか思い出せない。 自分がどうしてそれをしてはいけないのか、思い出せない。 大切なことなのに… こんなにも 『それがどんな気持ちのするものか』 知っているのに、思い出せない。 わけがわからなくて、相手の肩に押し付けた頭をぶるぶる振った。 )   …殺して、殺して、ちゃんと殺して、死なないで―――   死なな…   死…   みんな―――   みんな、死んじゃった―――   ( 搾り出すような声。 出るに任せる言葉は、何かを伝えるためのものでなく… それもすぐに潰れて、後には嗚咽のみ。 ) [Mon 12 Apr 2010 02:22:18]
アレックス > ( 記憶の中の自分と、今現在の自分の狭間を往来しているような印象だ。その立ち居地によって捕らえ方が異なるのだろう―― 不安定だ。これが後天的に記憶を改ざんされた事によるものだとして、その枷を解く事が良い事なのか、わからない。 それは地獄の釜の蓋を開けるようなものかもしれないが、心配と口で言いながら、知的好奇心が勝っているのだろう。 それは何という裏切りだろうか。 きっと、私は許されない。 自分の言葉に安心したような無防備な笑顔と、握り返される確かさと、その温度に充足感を得ながらも、鈍い痛みが、羊皮紙におちたインクのようにじわりと胸に広がる。 それは何て、甘い毒―― )――・・・  そう、その子だけ・・・     っ ( 奇異な瞳と髪の色の事に差し掛かった途端、咲き零れた笑顔が萎れ、枯れてゆくような気配に息を呑む。 呼吸が速く、体は硬く―― いけない。 悪いものを引き当てたようだ。 ) ( きつく握られる手を握り返しながら、椅子から腰を浮かせ、ベッドの上に膝をかけて体を丸める彼女の傍らに寄り、抱擁する。 髪を引っ張る手は拘束してしまわぬように、できるだけやんわりと引き止めよう。 ) 乱暴にしては髪が痛んでしまうわ。ああ、どうか落ち着いて――  大丈夫、ここには誰もあなたを咎める人は居ないわ( 何と名前を呼べば良いだろう。セレニアと呼べば誘導が無になってしまう。さりとて彼女の本当の名を知らない。打ち切るのがいいのだろうが、惜しい気がして踏み出せない。 ) [Mon 12 Apr 2010 01:54:19]
セレニア > …うん。 ―――ん?   ( 確認するように口にしてもらえると、照れた風な色を強めながらも、こくんとはっきり頷いた。 けれど――― その子? その子って、誰が私のお姉ちゃんを大好きなんだろう。 お姉ちゃんは私だけ――― …束の間割り込んだ主体の入れ替わる意識が、そんな言葉に反応する。 とはいえ長持ちはしないから、やはりきょとんとするのは変わらない。 )   ( 髪についての問いはひとまずそっちのけで、思考に没頭してしまった。 ―――約束だから一緒に居てくれた? 約束でなかったら? ようやく発した問いへの答えに、心底安心しきったような、無防備な笑顔を向ける。 重ねた手を、両手で握り締めた。 …危惧される通りになっているだろう。 とはいえ、依存は、今に始まったことでもないけれど。 )   …髪――― 髪は、はい。   ( そしてふと口を開くのは… そのまま流してもおかしくなさそうな、最前の問いに対して。 ―――引っかかるものがあった。 その子の姉は、マリア様と似ている。 髪の色も。 マリア様と似ているから… 私とは違う。 )   …私、だけ――― その子だけ、違う色をしています。   赤い髪は…   赤い、髪と、目は…   ( …寂しそうに目を伏せ、引き結んだ口元がその形で固まった。 虚空を見つめて、少しずつ息が上がる。 )   ―――いけないもの良くないものなのにどうしてどうしてどうして私だけ…   ( その声は、なくした物が見つからない子どもの癇癪のような勢いで… けれど小さく細く、嗚咽のように。 ベッドの上で体を丸め、きつく目を瞑って、片手は重ねられた手を握りしめたまま、もう片方の手は離してしまった。 一房に結い肩に垂らしていた薄紅色の髪を掴む。 ぐい、ぐい、と引っ張るような力がかけられる。 ) [Mon 12 Apr 2010 01:27:16]
アレックス > その子は本当にお姉さまが大好きだったのですね。( 嬉しそうに、でも恥ずかしそうに語る幼い仕草が微笑ましく釣られて微笑んでしまう。しかし、変化は急激。笑っていた次の瞬間には不思議そうに中空を見つめるので、つい心配になってしまう。 ) そう・・・ きっと、お姉さまにとっても大切な時間だったのでしょう。お姉さまも、同じ色の髪をしていたのですか?( と、つい自分の髪に触れながら問う。 )―― そう。( やはり、その子は特別だったのだろう。危険から遠ざけられ、皆と違う教育を受け、生活を監視されていた。クルースニックを自称していた事を思い出す。それ故か・・・?しかし、クルースニックは吸血鬼との戦いを宿命付けられた運命にある。それならば、むしろ積極的に訓練を施し、危険から遠ざけるような事にはならないのではないか。そんな疑問が浮かぶ――。恐らく、その子には、危険が及んではならない理由があったのだ。 と、そこまで推測したところで、不安そうな桃色の瞳と目が合った。) ( 「約束だから一緒に居たの?」 )―― え 。( 不意のことに、面食らう。 恐らく、私と、姉とを重ねているのだろう。 胸が締め付けられる。 ) いいえ。 あなたが心配だったから。 ( ゆっくりと首を横に振り、そっと彼女の手に手を重ねる。 内面を打ち明ける過程で、依存を起こしてしまう事があるという。 それに飲まれてしまうのは、施術者として失格であるとわかってはいても、引きずられてしまう。 いけないと思いながら、彼女の力になりたかった。 ) [Mon 12 Apr 2010 00:54:41]
セレニア > …正義の味方。 あな…   マリア様に、よく似ています。   きちんと筋を通す人。 強い人だから分かり難いけど… とっても優しいの。 …でも私には―――   その子には、甘くて。   ( はにかむように微笑んで、嬉しそうに毛布を口元まで引き上げる。 そして次の瞬間には、きょとんと首を傾げていた。 )   …髪を、編んでくれました。 自分でできることは、自分でさせる人なのに… その子が、下手だったからかもしれません。 自分ですると、いつも―――   ( これは、今でも同じかもしれない。 自分で編むとエビテール。 マリア様に編んでもらえた日はすっきりしているという。 …自分とその子の類似点に、どこかほっとするように、表情を和らげる。 )   …仲間外れでした。 みんな家で勉強するのに、その子は教会に行って、村の子と一緒に。 …でも――― 姉は、起きていてくれます。 家に帰る頃はまだみんな寝てるのに、起きていてくれて… 勉強は教えてもらえなかったけど、一緒に居てくれました。   約束だから。   私―――   …その子が起きている間は、目を離さない、約束です。   その子は―――   ( なぜ一緒にいなければならなかったのか… どうして目を離してはいけないのか… 考えようとするのだけれど、それよりも―――   『約束だから一緒にいてくれたのかな』 『約束がなければ一緒に居たくなんてなかったのかな』 という疑問が、そこまで明確に言語化されない漠然とした不安感になって押し寄せてくる。 定まらない思考に落ち着かなさげに視線をさ迷わせて… その視線が、ついと目の間の相手に合わされた。 )   ―――約束だから一緒に居たの? [Mon 12 Apr 2010 00:29:22]
アレックス > ( ベッドの傍らの椅子の上、お行儀良く腿の上に手を揃え、相槌を打つ。 ) 両親と、ご兄弟と、その家族と――・・・ そう、沢山の家族が居たのですね。 お姉さまは、どのような方だったのですか?( 言葉を繰り返し、自問自答を促し、質問により焦点を定め、明確化する。カウンセリングの基礎技法だが、意識的にするとなるとなかなか難しいものだ。言葉尻を捕まえ焦点がブレないように気をつけなくては。 ) ええ、不思議な感覚。 ( 自分の事である出来事を、自分の事だと思えないのは何かしらの手法で後天的に設定されたセクス、セレニアという人格とは異なり、連続性が断たれている為に違和感を感じているのだろうか、と推測する。少なくとも、彼女が大聖堂に訪れるまでに、2度は人為的な操作があると見て間違いないが―― ) そう・・・ 「その子」は特別だった?それでも、お姉さまは一緒に居て、遊んでくれたのですね――・・・ 何か、約束をしていたのですか?( 彼女の違和感のある口調を咎める事なく、「その子」という呼び名を使い、ストーリーを追って行く事とする。 どうやら、特別な事情があったようだ。 特別な環境と、姉というのがキーワードになるだろうか。 ) [Mon 12 Apr 2010 00:03:11]
セレニア > ( すすめられるまま、毛布を肩まで引っ張り上げる。 上体を起こしていられるよう枕を積んだベッドの上で、体を話す相手の方へ向けた。 )   お姉―――… 姉、と… 兄も、両親も、あと叔父… その、両親の、兄弟と、その子どもと、それから祖母…   たくさん…   多いなあ…   父上… 父が、おっかなかった。 姉が、大好きでした。   ( 強烈な印象は、姉を筆頭に次いで父。 母や兄に祖父母など近しいところは明確にそれと認識するけれど、どういった立場か曖昧な顔もある。 キリキリと、倒れて以来控えめになっていた頭痛がぶり返し、不快そうに顔を顰めた。 耐えるでもなく、露骨な表情変化。 )   でも名前が――― 家族、のも… 土地の名前も、分かりません。 ただここに居ると… 今もそこに居るような気がして… でも、そこに居るのは、まるで私ではないみたいで――― 思い出す、と言うには、なんだか遠くて… でも私が 『思い出す』 のは大聖堂へ移った頃からのものだけだから… 昔の事を思い出すのって、こういう感じなのかな。   ( それにしては生々し過ぎる、追体験と言った方が良いような記憶の想起だが、断片的で、現在と混同されて、戸惑うばかり。 自信なさげに目を瞑る。 )   …父は、その子が――― いえ、父は私が、剣を持つと怒ります。 みんな練習してるのに私は除け者で… 夜は早く寝ないといけなくて… 朝になったら教会へ行って…   でもお姉――― 姉は、遊んでくれた。 一緒に居て…   あれ。   うん。 居ないといけない約束だから… 約束…   ( ―――どうしてそんな約束したのだろう。 呼び名は安定せず、自分のことを話すのに、中心に立つ人物を指して 『その子』 となってしまう。 不確かで曖昧で、だから思い出す部分についても自信はない。 ) [Sun 11 Apr 2010 23:43:16]
アレックス > ( やはり、反応に混乱が見える。見慣れた気を張った彼女の姿はそこになく、年齢相応の少女の顔を取り戻しかけているような、そんな印象。どこか心此処にあらずといった風で、不自然な緊張や機械的な反応が見られない。 少し寒いという彼女に毛布を勧め、ぽつりぽつりとこぼれる言葉に耳を傾ける。 ) ええ、私は大丈夫。 私は少し寒いくらいがちょうどいいのです。( 暑いのは苦手だ。暑気中りで伏せる事も度々あり、火傷を負ってからは体温の調整がうまくできなくなってしまって余計苦手になった。 ) いえ、構いません。思ったとおりに話してください。 ( 不確かでも、曖昧でも構わない、と鷹揚に頷き、相槌を打って言葉の先を促す。カウンセリングにおいて、聞くのではなく、聴く事が大切なことだ。 ) たくさんの家族と・・・?では、お父上と、母上、あとは兄弟でしょうか。 思い浮かぶのは? ( 針葉樹に囲まれた質素だが大きな家を思い浮かべながら、イメージを明確化させるべく言葉を絞ってゆく。 ) [Sun 11 Apr 2010 23:21:39]
セレニア > …ごめんなさい。   ( …そう呟いた自分を認識する感覚が、ひどく遠いところにあった。 目の前にいる人が誰で、自分にとってどういった立ち位置にある人か、認識していないわけではない。 しかし敬愛するマスターであると、対人関係の最上位として認識する反面… ―――もっと別の 『そんなところ』 よりも価値のあるところにいる人だという意識が、これは誰だと戸惑わせる。 ―――この相手が誰で… それを判断する自分が、誰なのか。 別人になる夢を見ているような感覚が、覚醒状態の意識と同居するような錯覚。 封じられた過去の記憶はもはやフラッシュバックとしてでなく、現在の認識に絡み付いていた。 )   …平気です。 少し寒いけど…   ―――いえ。 それよりも、マスターのお体に…   ( その体感温度が活動に支障をきたすかどうか、という具体的な返答ではなく。 どう感じているかというごく普通の答えを返し… はっとしたように 『体に障ります』 と言うけれど、その言葉は尻すぼみ。 )   …マリア様は、大丈夫ですか?   ( 言葉を選ぶように言い直して、他人行儀な言葉遣いはおかしいと判断する感覚が、わけがわからなくてしょうがない。 )   …こんな所に、住んでいました。   ( 迷うような間を開けてから、自分の膝に視線を落としてゆっくりと口を開いた。 )   …いえ、そんな気がするというだけで、申し訳ありません。   ( 不確定なことをそのまま伝えるというのは苦手で、言葉を切ろうとする。 けれど… 目を閉じて、深呼吸。 その香りに効果があるのかどうかは実感ないが、心理的な作用で良いなら、特別な人が何かをしてくれた証というだけで十分だ。 )   …こんな、背の高い尖った木と、雪と、石の家。 そんな所に、たくさんの家族と、住んでいたような気がします。 [Sun 11 Apr 2010 23:05:40]
アレックス > ( 火傷を隠す包帯は解き、拘束感のない白い長衣に赤いケープを纏い、金の髪はゆるく編んで背中に垂らす。 照明を抑え、間接的にろうそくの橙のみに照らされる応接室にゆっくりと影が揺れる。 火の具合と安定を確かめていれば、小さく呟かれる、幼げな謝罪に寝台の上に横たわる少女に視線を向け、穏やかに微笑んだ。 ) 寒くはないですか? 四月に入っても、クリスティアの夜は冷えますね。( と、言いながらケープを裾を引き寄せながらゆっくりと歩み寄り、寝台の傍らに置かれた椅子に腰を下ろす。 ) 謝る事はありません。 私は貴女のことが知りたかった―― あなたが何かを思い出そうとしているのが嬉しくもあるのです。( と、そっと寝台に手をかけ、意識的にゆっくりと声をかける。 ) 貴女のことを、聞かせてもらえますか? ( そのためにセラピーの真似事をはじめてみたのだが、はたしてうまくいくだろうか。 専門家や、彼女に縁の有るものに任せた方がいいのだが、自分の手で、と思うのは身近に感じるが故の単なる我侭だろう。 ) [Sun 11 Apr 2010 22:46:38]
セレニア > ( 香がたかれる様子をぼんやりと見つめる少女は、それだけで普段の様子ではありえない。 催眠… というほど専門的なものではないかもしれないが、いずれにせよ、主人と慕うアレッサンドラ・M・クレメンテの前では、心の安らぎこそ得られても、それで気を抜くことはしないし、できなかったから。 しかし――― )   ( 安楽にせよと言われるままに弛緩した様子で、簡素な寝間着のまま重ねた枕に背を預ける少女は、風車でも眺めるように作業を見守っている。 動くものをなんとなく目で追うだけ、そこに主を意識して張り詰めるようなところはなく… ただ時折、困っちゃったなと言うような視線を、相手に向けた。 )   …ごめんなさい。   ( のろのろと口を開いて、小さく呟くように言う。 積極的にダメだダメだと気負うような謝罪ではなく、途方に暮れる子どものような。 …知能の減退などはみられないものの、時折年齢相応に幼い様子を見せることもある。 ) [Sun 11 Apr 2010 22:34:05]
お知らせ > セレニアさんが入室されました。 『( ベッドの上で上体を起こし )』 [Sun 11 Apr 2010 22:23:18]
アレックス > ( 聖女認定セレスティア様の修道院に逗留してもうしばらくになる。本来であれば見学を終えて直ぐにクリスティアを経由してヴェイトスへ戻る算段であったのだが、護衛という名目で旅の供に連れてきたセレニアの様子が不審になり、言動や記憶の混乱が現れたため、様子を見るために出発を先延ばしにしていた。 元々クリスティアに縁のある者で、彼女の背後には何らかの秘密の空気が漂っていた。ヴェイトスで吸血鬼狩りとして活動するにあたって日に日に不調の度合いを増していく彼女を見て、クリスティアに連れて行けば何かわかるのではないか、と思い連れてきたが、確たる収穫もないまま混乱の度合いを増すばかり――・・・ 同じく供として同行した豪天寺艶子の話によれば、混乱は増し、身の上に関するらしき事を口にするようになったとの事。 そこでカウンセリングを試みようと、場を設定した。 ろうそくで炙られる湯面に落とした精油はサンダルウッド。 トキノミヤコでは白檀と言われ、ガンディアの寺院等でも瞑想の際に使われるなど古くから親しまれているものだ。 頭痛などの体調不良を緩和し、鎮静作用によってリラックスを促し、緊張や不安を緩和する作用がある。 ) [Sun 11 Apr 2010 22:19:40]
お知らせ > アレックスさんが入室されました。 『 湯面に精油を落とす 』 [Sun 11 Apr 2010 22:03:20]
お知らせ > 艶子さんが帰りました。 『 そうしてセレニアを部屋まで送り届けた。 』 [Fri 2 Apr 2010 03:43:10]
艶子 > ( これもだ。今までのセレニアなら、たとえ自分がどんな状態でも内心では手を取ることを拒んだだろうに。しかしそれだけでは終わらなかった。 ) ………。 ( 突然語られる言葉は脈絡がなく、そのせいか途中で話を聞き返したりして割って入ることが無かった。私は見ていただけ。剣をもってはいけないから。ずっと皆で練習しているのに。 ――と、確かにそう言った。 ) ( これはセレニアの改竄される前の記憶なのだろうか?剣を持つと叱られる?私には父親が居る? …私は、このことをアレックスに報告すべきか迷った。セレニアの秘密に繋がる事を誰かに漏らすことに抵抗を感じたのだ。だが、言わなければなるまい。 ) もういい、もういいから…。 今日は何も考えずに、とにかく休みなさい。 ( そう言って、労わるように肩を優しく叩いた。 ) [Fri 2 Apr 2010 03:41:30]
お知らせ > セレニアさんが退室されました。 『( 要領は得ないが――― セレニアが、自分のことをそう語る。 )』 [Fri 2 Apr 2010 03:37:06]
セレニア > ―――…はい。   ( 痛みを堪える顔で… でも目だけは呆気にとられたように。 そわそわと周囲を見回しながら、大人しく助け起こされる。 …差し出されるままに手を握って、立ち上がった。 )   ―――…私は、見ていただけ。   剣を持ってはいけないから。   ずっと… ずっと…   みんなで練習してるのに―――   ( 何事か呟いているが、脈絡はない。 促されるまま、中に戻ろう。 )   …持つと、叱られ―――   私には、父親がいます。   ( そりゃあ、処女懐胎でもしなければいるだろうけど。 驚いた風な、当たり前の独白がぽつぽつ続く。 ) [Fri 2 Apr 2010 03:36:21]
艶子 > ( 腕に伝わる鈍い感覚。鞘はセレニアの腕と胴を打つ。どちらか片方のみに直撃しなかった分だけ衝撃は分散されただろうが、それでも倒れこんでしまうぐらいの攻撃になってしまった。 ) だっ 大丈――― ( 大丈夫か、と問いかけるのとほぼ同じタイミングで大丈夫かと尋ねられた。私はそれに混乱してしまい、どう反応していいのかわからなくなる。視線は直前までどこぞを彷徨っていたし――…。 ) …今日はこれぐらいにしておこう。立てるか? …部屋まで送るよ。それで今日はもう休め。 ( 刀を腰に差し、手を差し伸べる。どんどん症状がおかしくなっているような気がする。アレックスに話を聞いてやれと言ったが、きちんと話せるのかどうか。とにかく、今は休ませよう。 ) [Fri 2 Apr 2010 03:25:51]
セレニア > ( ―――ここに立って剣を振るう感覚はあるのに、それをしているのが自分だということが信じられない。 …私は剣を持ってはいけなくて。 …いつも皆が練習しているのを見てるだけ。 そのはずなのに、どうして――― )   …ッ゛!   ( どす、と。 無防備な音を立てて、腕と胴をまとめて打った鞘の衝撃に、うっすら雪が積もる地面に倒れこんだ。 )   ―――〜っいッ… たぁ…   ( 思い切り顔をしかめて打たれた腕を押さえる様は子どものよう――― というか、つまり年相応。 …しかしその目は、痛がりながらもその場所を確認しようとせず、建物や、宙をさ迷っている。 ―――そんな中でゴウテンジと目が合えば。 )   ―――…大丈夫?   ( こちらがうっかり打たれただけなのに、痛みに震える声で、気遣うような言葉をかけた。 ―――自分がどこにいるのか混乱してしまい。 痛みがあるにも関わらず、まるでそれを見ている側のような――― )   …。   ( もちろん、自分自身のそんな混乱は認識している。 したところでどうしようもないとはいえ、何かがおかしいのは分かる。 …口を噤んで、痛みのせいばかりでもないだろう、何か考えを払いのけるように、頭を振った。 ) [Fri 2 Apr 2010 03:18:27]
艶子 > ( 大丈夫かな。まあ、うっかりぶつけてしまっても大丈夫なように加減するが。セレニアが構えてから、まずは一回目。――旋回する動きに私の攻撃は問題なく弾かれる。続いて、二回目。これも弾かれる。なるほど、こうしてみると守りという点に置いては隙が少ない。ぎこちなさは残るが――。どこから攻めても同じように防げるというのは、攻撃する側からするとやりにくい。 ) ( そうしてリズムよく攻撃を繰り返し、その度に弾かれていた。異変が起きたのは、横に薙いだ瞬間だった。 ) ―――っ!? ( こっちをまるで見ていないのである。建物の方を見ているのだ。しかしすぐには剣は止められず、そのままセレニアに刀の鞘が向かう。 ) [Fri 2 Apr 2010 03:02:21]
セレニア > ( ―――窓を順繰りに目で追って… 人影の映る一つを注視していたら、ゴウテンジから声をかけられる。 )   ―――…はい? ああ、はい。 分かりました。   ( 躊躇いがちに剣を抜き、形ばかり構えるが、本来慣れているはずの動作さえ、どこかぎこちない。 …それでも。 鉄の塊を振るうのに必要な筋力はあるし、一回、二回、三回――― 宣言通り繰り出される剣には、こちらは鞘から抜いている剣をぶつけることができた。 …旋回運動は見栄えがするけれど、まるでお芝居のようで、切り結ぶとはとても言えない。 )   ―――?   あれ?   ( そしてやはり建物の方が気になるのか、一巡したところで目を逸らした。 ―――誰かに見られてやしないか… 『剣を持っているのを見つかりはしないか』 と気にするのもそうだけど、今、ふと、自分が窓の向こうにいたような――― 手元は、お留守になる。 ) [Fri 2 Apr 2010 02:56:47]
艶子 > ( セレニアが戻ってくるまでに、刀を鞘に納め柄と鞘を紐で封印する。こうしておけば多少振り回しても抜けないだろう。 ――本当に誘ってよかったのかという思いはある。彼女の記憶に関わるということもそうだが、様子がおかしかったから。もし何かあったらすぐにでも練習を中断して休ませよう。 ――と、そうしているうちにセレニアが戻ってきた。 ) うん、よし。それじゃあまず上段から振り下ろして、次はお前から見て右からなぎ払う。その次は左からだ。それを繰り返すから…… どうした?はじめるぞ? ( 落ち着かない様子に声を掛ける。建物の方を見ているのか? ――こちらに意識を集中させるのを確認してから、宣言したとおりに上段からの攻撃を始めよう。力いっぱいではなく、幾分か加減して。まともにあたってもたんこぶぐらいで済む。 ) [Fri 2 Apr 2010 02:42:55]
セレニア > ( …良いのかな。 漠然とそんな風に考えてしまい、また首を傾げる。 …別に咎められることではないのだけれど、練習できるのが何だか妙に嬉しくて――― 同時に、なぜか後ろめたい。 …相手の意図するところは知らず、ほどなくして自分の剣を手に戻って来た。 防具はなく、盾もなし。 尼僧服は作業着でもあるので、運動性はさておき服装は問題ない。 前回クリスティアで剣を交えた時と、同じ状態だ。 )   …お待たせしました。   ( お願いします、と剣に手をかけ――― 落ち着かなさげに、そわそわ周囲を見回した。 それも修道院の裏手に広がる木立の方ではなく、主に建物の方に視線をさ迷わせる。 ) [Fri 2 Apr 2010 02:36:35]
艶子 > いや、問題ってわけじゃあ―― ないんだ。うん。 ( どうしよう、今日は早く休ませた方が良いのではないか。いつもつっけんどんな奴だったから、急にその態度が軟化するとこっちまで調子が狂ってしまう。 ) なるほど、守りの剣というわけか? ( 狭い奥内戦を想定することが多いトキノミヤコの剣術だ。セレニアの話は理解できる。 ) まあ手合わせなんて大げさなものでもないさ。練習の内だよ。 …お前の具合が良くないんなら、無理にとは―― ( そう言いかけたが… あれ、今こいつ、何ていった? …ありがとう? ) ………。 ( そんな言葉、私に対しては口が避けても言わない奴なのに。――本当に心配になってきた。だが、とりあえずは彼女が剣を持ってくるのを待とう。 ) [Fri 2 Apr 2010 02:25:28]
セレニア > …何が?   …ああ、いいえ。   始めるところを見ましたが、それから目を離していないわけではありません。 …問題ですか?   ( やがて満足したのか、最後に窓を閉め振り返るまで、何やら受け答えが噛み合わない。 しかし、見られたくなかったのだろうかと、杓子定規に問い返すのはいつもの通り。 どうして外に出たのだろうと足下見つめてから、ようやく傍に来るゴウテンジに顔を上げた。 )   …後手に回った上で、多角的な攻撃に対応するための型ではないかと思います。 運動範囲の限定される屋内などでも有用でしょう。   そう、思います。   ( 理解はしているし、形を覚えてもいる。 しかし身にはついておらず、どこで覚えたのかは覚えていない。 答えながら、自信なさそうに首を傾げた。 )   …私はあれの形を覚えていますが、経験はないようです。 ゴウテンジとの手合わせには―――   ( とても耐えないだろうと言うが… 競うのではなく、練習に付き合ってくれる? であれば少しくらい良いかと、悩む風に視線をさ迷わせた。 )   …剣を、持って来ます。   ありがとう。 [Fri 2 Apr 2010 02:20:27]
艶子 > う、嘘だったのか? ( 変だ。こんな風にからかうというか、フェイントというか、そういうのをする奴じゃなかったのに。それにどこかぼーっとしていて、やはり様子はおかしい。 相手の調子を伺いつつ、傍に近寄って。 ) ふぅん… そうなのか。色々私も試してみたけど、いまいちしっくりこないな。一体どんな戦い方なんだろうな? ( アレックスは記憶を改竄されている可能性を指摘していた。もしそれが本当だとしたら――。 ) な、なあ。もし良かったら、もう一度その戦い方をしてみないか。私が練習に付き合ってやるからさ。形稽古より相手が居たほうが学びも多いし。 ( 勿論まだ慣れぬ戦いだろうから、手合わせというのではなくてこちらが相手の動きに合わせて決まった間隔、決まった方法で攻撃をするというものを想定している。剣は――まあ、私の刀を貸してもいい。こっちは鞘だけでも出来るし。 無理にその部分を掘り起こそうとすることに躊躇いもあったが――。 ) [Fri 2 Apr 2010 02:06:14]
セレニア > …信じるの?   ( 立て付けでも悪いのか… 窓を閉めて、開けて、閉めて。 相手の方は振り返らずに、呟くような一言。 『ずっと見ていた』 という自分の発言にかかる言葉なのだけれど、それにしては独り言のように、声にあるべき誰かを弄ぶような方向性がない。 )   …え?   ( …開けて、閉めて。 ばたんばたんやりながら… 続く言葉に聞こえなかったかのような一音を返し振り返る。 …何の話してたっけ? …あなた誰? そんな風に言いたげな顔は、寝惚けているのかというところだ。 )   あれ? あれって…   ああ。   ええ―――   …あれは、私にもよく分かりません。 どこかで見て、覚えたのだと思うのですが、どこでだったか… あの型で訓練を受けたことは、ないはずです。 今取り入れているものでは、ありません。   ( そこに答えるのはいつもの調子。 ) [Fri 2 Apr 2010 01:56:17]
艶子 > ( 今までむすっとしていたり、具合が悪そうにしている事が多かったからその話し方は新鮮で少し驚きがあったが。 ) べ、別に… お前が前に修道院裏でやってた動きを真似してやろうと思ってな。 ( ずっと見てやがったのか、ちくしょう…。 ) あれは剣術なんだろう?私とて剣の道を志すもの。だ、だからきょ、興味があったんだよ…。 ( こうして口に出して言うとなんだか恥ずかしい。相手に興味があったんだよ、って言うのが。勿論セレニアの体調を心配し、それの解決の為にというのもあったが、それを口に出すのはもっと恥ずかしい。 ) ( 相手が窓を乗り越えてやってくれば、私は刀を鞘に納めて。 ) [Fri 2 Apr 2010 01:44:03]
セレニア > ( 声をかけられて、窓を開けた。 …流れ込んでくる冷気に、肩をすくませながら。 )   〜ずっと。 外を見ていたらあなたが始めた。 何をしていますか?   ( 表現はややライトに? 話下手な言葉遣いは変わらないが、そこにはどこか、面白がるような抑揚がある。   答えながら… よいしょと、窓を乗り越えて。   外に立ち、窓を閉めた。 …暖房効率とか考えるのは自然なことだけれど、入り口使わず乗り越えるという、なんというかお行儀のよろしくない行動。 …外から一度締めた窓を開け閉めして、何が気になるのか首を傾げている。 ) [Fri 2 Apr 2010 01:36:30]
艶子 > ( 誰かに見られているとも知らず、豪天寺艶子は再びむくりと起き上がり、刀を構えるとくるんと回りだす。いい加減くるくる回りすぎて気持ち悪くなってきたが、それでも止めない。痛い、苦しい、辛い、不快だ――そういったハードルを越えて続ける先に成果はある。だから回る。そのうち本当に足元がおぼつかなくなってきて、目を回してついには尻餅を付いた。さっきは勢いがつきすぎてバランスを保てず転倒したが、今度のは回りすぎで目をまわしての転倒だ。 ) …刀持ったまま転ぶっての、危ないな。 ( 鞘にしまってからやろうか…ああ、世界が回る。しばしその目が回るのを鎮めてからまた立ち上がり――ふと修道院の方に視線を向けると。 ) …。 ( …艶子は真っ赤になった。しかも笑ってやがった。私の前じゃ滅多に笑わないのに。 ) い…いつから見てた! [Fri 2 Apr 2010 01:25:59]
セレニア > ( ―――しばらく寝込んで目を覚まして以来、人間味が増している。 …と言えば聞こえは良いかもしれないが、だらけているとか、気が抜けているとか言われてしまえばそれまでか。 下手な芝居のように折り目正しい姿勢で、置物のようにそこに居るばかりだった少女は、この時も窓辺に頬杖をついた前傾姿勢で、爪先は落ち着きなく、こつこつと床を叩いていた。 顔にこれといった表情はなく、視線の先で剣の鍛錬に励む姿を見ているのかいないのか… 物思いに耽るようなやや焦点の合っていない視線を向けている。 ウィンプルまでかっちりと着込んだ尼僧服も変わらないけれど、それも姿勢のとり方からか、まるで糊がききすぎているような雰囲気は薄らいでいた。 )   …っふ。   ( 転ぶ様子に、笑うようなため息一つ。 ) [Fri 2 Apr 2010 01:21:35]
お知らせ > セレニアさんが来ました。 『( ―――見ている。 窓一枚隔てた屋内から、頬杖をついて。 )』 [Fri 2 Apr 2010 01:09:33]
艶子 > ………。 う〜〜〜ん……。 ( 雪の上でごろんと仰向けになって、唸る。確かに、確かに何度も練習すれば刀の制御が可能になって今の方法でも有効な一撃を繰り出せるかもしれないが、そういうんじゃ無いような気がする。 例えばだが、大上段の構えが後はそのまま振り下ろすだけの単なる捨て身の攻撃の型という訳ではない。捨て身と見せかけ剣が弧を描きそのまま横なぎに発展させたり、一歩後ろに引きつつの攻撃にも繋げられる。それと同じように、もっと深い意味があるような気がするのだ、あの回転には。 ) [Fri 2 Apr 2010 01:08:26]
艶子 > 例えば、敵に背を取られたとき。 ( 身体を反転させつつなぎ払い、牽制と攻撃と防御を同時に行う。だがそれはあくまで身体の反転であり、言ってしまえば向き直っただけ。回転とは呼べない気がする。 ) 例えば、剣に威力を乗せたいとき。 ( 剣先が円を描くように振られるということは、その分動線が増し、威力が乗るということだ。私はそれを腕で行うが、身体を回転させつつでも可能なのではないか? ) ………。 ( ぎり、と刀を腰溜めに構え、身体を捻る。それを逆方向に解き放ち、横に飛びつつ回転を加えた一閃――ッ!! ) ( だが、足元のバランスを保つのが難しく、私は転んで雪に埋もれる。 ) [Fri 2 Apr 2010 01:01:32]
艶子 > ( 一見しただけでは理解できぬであろう秘奥の型ですら、いつかその術理を誰かが解明することを恐れ、門外不出とするという話がある。型というのはそれほどまでに大きな情報なのだ。――セレニアは、この対艶子スペシャルを使用してくる筈だ。何も情報を得ていないゼロの状態で戦うのも一つの方法であり、礼儀であるが――。 ) …わからん。 ( しかし、私はその答えの糸口すら掴めないで居た。 この剣術の一番の特徴は何かと問われれば、回転だ。では、どういった時に回転を取り入れる? ) [Fri 2 Apr 2010 00:57:13]
艶子 > ( 対峙した時に相手と同じ構えをとると、相手の次の手が見えてくるというのがある。或いは初めて目にする構えや剣術を模倣すれば、その剣術がどんな部分で優れていて、どんな部分で劣っているのかが見えてくる。 ) ( 修道院の外で、私は剣を持ってくるりと踊るように回っては構えなおし、止まったと思えば首を傾げ―― それを何度も繰り返していた。…セレニアが見せた動きの模倣である。あれが剣術であるというのならば、私はそれに興味がある。勿論、それがセレニアが感じている苦痛の原因に繋がるかもしれないから、私なりの解決法の模索とも言えよう。だがそれと同じぐらいに興味があったのだ。 ) [Fri 2 Apr 2010 00:50:21]
お知らせ > 艶子さんが来ました。 『 トレース。 』 [Fri 2 Apr 2010 00:44:06]
お知らせ > セレスさんが退室されました。 『お腹の辺りは脱げないようになって(世話係に引きずられた)』 [Wed 31 Mar 2010 01:22:56]
お知らせ > 艶子さんが退室されました。 『 お腹出して寝ちゃ駄目ですよ? ( 何て言いながら部屋を後にした。 )』 [Wed 31 Mar 2010 01:20:41]
艶子 > そうだね。まあ、私なんかは反発されるだろうけど。 ( そう言って笑った。…それにしても…16課、クリスティア、パプテス、ドルーチ、聖女。面倒くさいな、そういうの。それがいつも私と皆との隔たりになっている。やっぱり全部脱ぎ捨てて丸裸になれるのは、命を懸けて戦う時だけだ。その瞬間だけは、人間は面倒くさいものを全て取り払った本当の姿を見せる。すっぽんぽんになれる。――でも、それは最後の手段だ。そうならない為に私達いは口が付いてるのに、その口が逆に隔たりを厚くする。 ) ( もっと知りたいなあ。 ) ( みんなのこと。 ) ………。 ( でも、セレニアを理解できる私なりのアプローチの仕方が一つあった。あの舞に対して立ち会ってみよう。これは私じゃなきゃ出来ないことだ。そうしたら、セレニアの記憶とやらに触れられるかも。いや、実のところは記憶のことより単純に剣士として興味があったのだ。あのくるくる回る踊りのような剣が、一体どれほどのものなのか。 ) ――セレスティアさんはもう部屋に戻られますか?その…ありがとうございました。 ( 心配して来てくれたのだろう。その心遣いは嬉しかった。 ) 今日も冷えるので、あったかくして休んでくださいね。 ――おやすみなさい。 ( 二人にそう告げて、私も休むとしよう。 ) [Wed 31 Mar 2010 01:17:01]
お知らせ > アレックスさんが退室されました。 『二人の言葉にほう、と息を付き、礼を述べ 休むことにする―― 推論が一つ。至る結論は――』 [Wed 31 Mar 2010 01:12:23]
セレス > ( 結局の所、現状をどうにかしなければいけないのは当人だ。 私が苦痛に身を捩っている間、周りの皆は出来る限りの事をしてくれるが―――実際に痛みに耐え、吐き気を堪え、怖じ気付く心を奮わせるのは私自身であるように。 私達に出来る事は手助けに過ぎない。 彼女はそこで抱え込まず、私達に出来る事を口にしてくれれば良いのだが。 どうも、セレニアはそういう時口を閉ざしてしまうのではないかと想像してしまう。 この数カ月の僅かな接触でも、何となくそう思えた。 ) …あまり周囲が深刻になり過ぎても良くは無いかもしれませんね。 もう少し様子を見て、皆がどう思っているかを正直に彼女に告げるのが良いかもしれません。 その方が彼女も喋り易いでしょうし。 ( ―――少し頭痛がする。 修道院施設内は比較的楽なのだが、まだ疲れが溜まっているようだ。 こんなにも長く来客と触れ合える事は貴重だが、やっぱり何処か体力を使っているらしい。 そろそろ戻ります、と世話係に目で合図して、黙った。 ) [Wed 31 Mar 2010 01:07:39]
艶子 > ( 豪天寺艶子のように帰属すべき故郷から出てきてしまった人間には、その権威を欲しがるという話は半分は理解できて、半分は理解できぬだろう。だが、ドルーチ派の狂信を理解する足掛かりにはなったかもしれない。だから彼らはああなのか、という。…この事について、傭兵はセレスティアから話を聞きたいと思っていたが――。 ) ……セレニアが一番信頼しているのは、アレックスだ。お前ならセレニアも話し易いだろう。 ( 幻覚のこと。おかしな舞のこと。セレニアに確認すべきことは確かにある。でも、アレックスが呟いた通り、薬物や暗示でセレニアをいいようにしていたとしたら、そいつはとんでも無い話だ。嫌悪する。許せない。 ) 連続性を失ったことで不調になっているのなら、今の状態が暫く続いた後にまた落ち着くといいんだけど――。 アレックス。…あんまりそう深く考え過ぎるなよ。セレスティアさんの言うとおり、本人に現状を喋らせるのが第一歩だと思う。考えるのはそれからでも遅くない。…じゃないと、お前まで参っちゃう。 ( 独り言のように呟き、そしてそれを否定する。先程から何度も見られるその仕草に少し心配をして。 ) [Wed 31 Mar 2010 00:54:08]
アレックス > お心遣い感謝致します―― ( 長期に渡る逗留への許しに礼を。とは言え、あまりゆるりと長居していられないのも事実だ。本来関係のないのにも関わらず、好意で護衛を勤めてくれている艶子をもうずいぶんと拘束してしまっているし、ヴェイトス市での吸血鬼の活動も心配だ。 ) 私をマスターと呼ぶのは16課からの慣習なのでしょう。 恐らく彼女は、先天的か後天的かは判りませんけれども吸血鬼に対して有効な素質を持っており、それ故に16課に組み込まれ、特定の人物に管理され、対吸血鬼の人員として運用されていたものと思います。 そして、道具として運用しやすくする為、薬物の投与や暗示等の手段により情緒の抑制や記憶の操作がされていた――・・・ それが、ヴェイトス市に来た事で連続性を失ったために不調として現れ始めた。 ( 現状、手中にある材料をくみ上げれば、そんな所か。 殆ど独り言のように呟き、否、と自分で推論を打ち消すように首を振り ) [Wed 31 Mar 2010 00:45:38]
セレス > ( 聖教会―――若しくはクリスティア王国という所は、何かと「権威」が欲しいのだ。 建国からたったの120年余のこの国は歴史も、文化も、具体的な権威も実際の所、口で言う程無い。 だから聖教会なんていうものがあって、聖女認定だとか聖典概念だとかを仰々しく名乗ってみせ、聖剣戦争の一枠に強引に捻じ込んでみたり、ドルーチや16課のような極端な思想に走る人間が無理を通してみせたりもする。 ある意味、セレニアも私も似たようなものかもしれない。 生まれの素性も知れぬ、という辺りからして。 ) 具合が良くなるまで滞在が伸びる事は気にしないでください。 ここ暫く慢性的なものなら―――いっそこの機に原因を取り除ければ良いものですが。 ( 記憶操作、となるとやはり専門外かもしれない。 解体された16課のその後に話が及ぶなら何らかの助力は出来るかもしれないが―――。 ) やはりここはご本人に現状を喋って頂くのが第一歩でしょうか? 彼女の状況をちゃんと理解できない事には。 [Wed 31 Mar 2010 00:25:56]
艶子 > セレニアは多分部屋で寝ています。そうでなければ――。 ( また剣を持ってくるくる回っているのかもしれない。セレスティア様もセレニアも具合が心配だ。やっぱりもっと肉喰った方がいいと思う。二人してもやしっ子なんだから――。 )( そして残念ながら、部屋にやってきたのはセレスティアさんだけじゃなかった。仕方ないといえば仕方ないのだけど、彼女のこの扱いには不満だ。だってそり遊びや雪合戦や、色んなことを教えたかったのに。 だが、セレスティアさん本人もそんな遊びの話をしに来たわけではないらしい。やはり、セレニアのことだった。 ) 16課? ( この傭兵もその二人の世話係の仲間入りだ。課というからには何かしらの役目を与えられた部署なのだろうけれど。とはいえ、それについて詳しく尋ねるべきでは無いかも知れない。 そしてアレックスの言葉から、セレニアがアレックスを慕う理由がなんとなくわかった気がした。 ) [Wed 31 Mar 2010 00:10:32]
アレックス > ( 艶子が驚きの声を上げ、見たという剣術の事に言及するも、セレスティアの来訪で会話は一度中断される。そして、訪れたセレスティアの口からも16課という言葉。自分も詳しくは知らないが、恐らく、無かった事にされてしまったクリスティア聖教会の支部、もしくは部署の事である。 お目付け役の二人を多少気にするが、聖女自らが16課の存在を口にした上、彼女らが知った所でどうにもなるまい、と気にしない事にし―― さて、3人顔をあわせ、何からどう話したものか。 ) そう聞いております。 けれど、不甲斐ないことに、私は彼女の素性について殆ど理解しておりません。 何らかの理由で聖教会から大聖堂へと追いやられ、後見人を失い、大聖堂でも持て余していた彼女が能力を発揮できる場に出ることを取り計らいましたが、吸血鬼狩りに挑むにはあまりに幼い彼女の年齢の事も考慮し、後見している・・・ それが正直な所でしょうか。 彼女は、彼女の流儀に従い、私をマスターと呼んでいますが―― ( そこまで口にして、目を伏せる。これでは余りに不甲斐ない。 ) [Wed 31 Mar 2010 00:05:02]
セレス > 大丈夫です、今はそんなに具合も悪くありませんし、敷地から出ないという条件で許可も頂きました。 遅くにすみません―――セレニアさんはお休み中でしょうか。 ( 扉が開けば、現れるのは聖女本人だけではなく、セレスティアの部屋まで入る事を許されている世話係が二名付き従う。 いくら来客とはいえ、部外者と聖女だけの状態を好しとしないのは当然の事。 聖女の身の安全もそうだし、部外者に唆される事で聖女自身に問題が起きないか見張る必要がある。 ) 丁度私もそういう話を聞きたくて参りました。 彼女の詳しい素性というの、知りませんけれど―――元は16課・・・の方なのでしょう? ( 招かれるまま暖炉傍の椅子に座り、さらりと出た言葉。 何処で聞いたんだったか、それで、ああいう風なのか、と勝手に納得した記憶がある。 二人の世話係達はその言葉の意味が分からないようで、何か3人にはわかるような言葉なのだろうとセレスティアの左右後ろに立ったまま黙って聞いている。 ) [Tue 30 Mar 2010 23:42:44]
艶子 > ! そんな能力が? ( ずるい、と思ったのは心の声だ。そんなのがあったら、沢山アレックスの役に立てるじゃないか。 ――アレックスは、また何かを考えるように言葉を切る。恐らくは彼女も確信が無いことなんだろう。私はじっとその言葉の続きを待ったが――それは驚くべき言葉だった。記憶操作、とは…。 ) …セレニアのその剣なんだけどさ。違和感があったんだ。鍛錬しているって感じじゃなかった。それが未完成の剣術なら、試行錯誤の中で苛立ったりだとかそういう表情をしてもいいのに、何ていうか―― 思い出そうとしているっていうのかな。 ( わかんない。ただ、青春を剣に捧げた私が見て感じた違和感がそれっていうだけだ。でも記憶操作っていうのがあるんだとしたら、操作される前の事とかを思い出そうとしているのかって、単純に結びつけて考えた。 と、そこでノックの音が聞こえてきて。 ) こんばんは、セレスティアさん。この部屋、あったかいですよ。どうぞどうぞ。 ( 扉の向こうから覗く姿に私もそう言って。 ) [Tue 30 Mar 2010 23:34:49]
アレックス > ―― 彼女には、吸血鬼を探知する直感のようなものがあるようです。それを指してクルースニックと言われていた事もありました。 けれど、本当にそのような天性の素質が備わっているのか、身についた方法論によるものかは判断がつきません。 が、本当に天性の素質であるのなら――( 艶子の心配そうな声を聞いて、揺らめく炎を眺めながら脈絡無く、そんな事を口にするが、推論に過ぎず確証の得られない話である事を表すように、言葉は歯切れ悪く尻切れになった。 それも、いつの頃からか訴えだした頭痛に代表される不調により一般のハンターよりも扱いにくい人材になっていた。 恐らく、不調の原因は彼女に備わった天性の素質と、そして・・・ )―― 恐らく、彼女は何らかの記憶操作を受けている。( これも、聖教会以前の記憶がないという彼女の記憶を元にした推論だ。 そうつぶやいた所で、静まり返った室内にノックの音と、控えめな声が響いた。 )――・・・ セレスティア様。このような夜更けに、出歩いても?( 体に障りはしまいか。 席を立ち、ドアを開いて ) まだ外は寒うございます、さあ、中にお入りください。( とりあえず、と室内へ招き入れ ) [Tue 30 Mar 2010 23:23:46]
セレス > ( アレッサンドラ様のご一行の滞在が長引いている。 物を知らない私でも、こんな何も無い辺境でそう長居するような用事などあり得ない事くらい分かるし、私、セレスティアも地下の自室に籠りがちなのだから余計にそう、私に用事が残っていてというわけでもないのも分かる。 其処で少し聞いて回れば、簡単に話は見えて来た。 どうも、セレニアさんの様子がおかしいようだ。 知らぬ間にペテロ様がいらっしゃった事も少し驚いたが、何かその時セレニアさんとひと騒ぎあったようだ。 何人かが目撃している。 日頃時間が止まったかのように波風無く暮らす修道女達は不穏な空気に敏感になっていて、戸惑っている様子が遠くからも分かる。 私に出来る事など知れているけれど、彼女らは私のお客様である。 私が放っておくのは無責任だろう。 長い来客と旅の疲れもあって私の具合もあまり良くはないが、兎も角話をしに数日ぶりに地下から出て、離れを訪れた。 ) こんばんは、セレスティアです。  [Tue 30 Mar 2010 23:15:17]
お知らせ > セレスさんが来ました。 『 ノック 』 [Tue 30 Mar 2010 23:07:02]
艶子 > ( アレッサンドラがこうして他の誰かに意識を注ぐことに、じりじりと胸を焼かれるような感覚がある。そうだ、まるでこの部屋の暖炉の炎のように。それを明け広げればきっと私にも注視してくれるだろう。だが、私は成長した。大人になったのだ。この旅の中では、私は負担になりに来た訳ではない。だから我慢しなくちゃ。大人なんだから。 ) 幻覚…。 ( そんなものまで見ていたのか。傭兵仲間がドラッグに溺れてそういうものを見てしまうようになったとか、酒に溺れてそういう風になっただとか聞いたことはあるが、セレニアは別に薬も酒もやっているようには見えない。それに頭痛も以前からあったようだ。 ) …この修道院に来てから特に様子がおかしくなったように見えるんだけど、何か心当たりはある? ( それとも、偶然なのだろうか。 ) …私、修道院の裏手でセレニアが旋回しつつ剣を振るう様子を見かけたんだ。手合わせした時はそんな剣は見せなかったし、対艶子用スペシャルでも考えているのかと思ったんだけど、少し様子がおかしかった。何だかぼんやりしてて…それに…。 ( 何だろう。剣を知っている私から見た妙な違和感。 ) [Tue 30 Mar 2010 23:05:38]
アレックス > ( 元より、同じような年頃の娘と比べても異質な―― 快活さや幼さといったものを感じることは少ない娘である。 いかに特殊な環境におかれているとはいえ、あの頑なさや、歪なものを感じる情緒的なものに理解を示さない機械的な物事の捉え方などが強い娘で、見た目ともども普通の娘ではないのは確かなことだが―― それを踏まえても、以前より訴えていた不調は悪化しているように感じる。 ここにきてからというもの、うなされる事も多く、うわごとを言っている事が多い。 )――・・・     ( 私は、彼女の事をあまり知らない。 マスターと慕われておきながら不甲斐ないにも程があるが、元々は聖教会から厄介払いされ、大聖堂でも特殊さ故に持て余されていた彼女を吸血鬼退治の役に立たないかとVHGに出向できるように取り計らったのが事の始まりだ。 )―― はい。( タイミングをうかがっていたような艶子の声に、ふと俯き加減だった顔を上げて。 ) ・・・ 内容までは聞いていませんが、よく幻覚を見る、と聞いています。 ヴェイトス市のVHGでの活動の間にも原因不明の頭痛に悩まされ、任務に支障をきたしていましたが―― ( 再び、視線を伏せ ゆれる炎を見ながら、言葉を続ける ) [Tue 30 Mar 2010 22:52:12]
艶子 > ( 背もたれの具合の悪さに何度か座りなおしながらも、私もまた暖炉の炎と――傍らに座るアレッサンドラの横顔を見ていた。何ごとも無くこの旅は終わり、護衛役としてもほっと安堵の吐息をついていたのだが――。今は丁度、セレニアのことについて話をしていたその合間だろうか。束の間に訪れた沈黙を破るタイミングを、艶子は見計らっていた。アレッサンドラの思考を中断させてまで言葉を発していいものかどうか。 ) ――セレニアは…。 ( と、私は意を決して切り出す。 ) 前にもこういうことはあったのか?今回一緒に旅をする事になる前に一度会ってるんだけど、その時は別段おかしな感じは無かった。今回の旅の途中では何だか具合が良くなさそうだったし――…。 ( 私が立ち入っていいものかどうか悩んでいる部分もあったのだ。だが、アレッサンドラは私の親友だからできることなら力になってあげたいし、セレニアに対してだって同じように思っている。 ) [Tue 30 Mar 2010 22:40:50]
お知らせ > 艶子さんが来ました。 『 同じ部屋にて。 』 [Tue 30 Mar 2010 22:32:50]
アレックス > ( 暖炉以外の火が落とされた室内、時折パチ、と薪が爆ぜる音を聞きながら暖炉の前、快適性など考慮されていない背もたれが垂直に切り立つ椅子に腰掛け、揺らめく炎を見ながら思案顔―― しかし思考は漠然としており、建設的とは呼べなかった。 )( クリスティアを訪れ、三月が過ぎ去ろうとしている。これほどまでに長居をするつもりはなかったのだが、月日が経つのは早いものだ。 クリスティアでの用事を終え、無事何事も無くセレスティア様を送り届けた修道院にまたしばらく逗留している。 この部屋は、セレスティア様達が日々修道する院とは別棟、聖女を訪ねてきた者用に設えられた来賓用の棟の一室である。 来賓用と言っても造りは質素であり、僧房より多少マシ、と行った所―― さておき、セレスティア様を送り届けた以上、ここに留まる意味はないのだが―― 留まる理由は、セレニアである。 どうにも、様子がおかしいのである。 ) [Tue 30 Mar 2010 22:29:58]
お知らせ > アレックスさんが入室されました。 『 橙色の明かりに照らされ  』 [Tue 30 Mar 2010 22:29:34]
お知らせ > セレニアさんが帰りました。 『( 修道女の反応には気付かず。 …口をへの字に、眉根を寄せている。 )』 [Sat 27 Mar 2010 05:49:20]
セレニア > ( 自分の声に、違和感がある。 呼ばれる名に、違和感がある。 …何も間違っていないはずなのに、何かがおかしいと思わずにいられない。 )   ―――司祭… ペテロ様は?   ( …そう。 ペテロ様だ。 洗礼名のバリエーションの都合 『ペテロ様』 はごまんといるが、あの方の他の呼び名を私は知らない。 あの方? …あの方だ、位階を正しく認識できていないが、司祭であればその必要もない。 16課の――― 16課の? 異端宣告を受けて消滅したはずだけれど… 間違えてはいない、と思う。 …あいつ、は――― )   ( 『お知り合いですか』 …そう問い返す修道女の声音は、どこか固かった。 …その司祭は、この少女を見るなり殺されると錯乱したのだ。 ) [Sat 27 Mar 2010 05:46:36]
セレニア > ―――ぁあ… ァー…   ( 寝かされたベッドの中、セレニアはうかされるように身をよじった。 そういった趣向かあるいは必然か… その頭には天使の輪のような光輪が浮いて、頼りなくシルエットを揺るがせて明滅している。 )   ―――ころs…   ころして…   殺して、殺して! ちゃんと殺してッ!   ( ―――夢の少女のように、金切り声を上げて跳ね起きた。 )   ( 頭を両手でがっちり掴み 『殺して放り出してやる』 と迫っていた司祭はどこにもいない。 …私はベッドの中にいて、外は真っ暗。 …良かった夢だ。 寝坊してもいなかったとホッとする。 )   …っはぁ   はは…   ( 掠れた声で、声音同様乾いた笑い声がもれた。 酷い夢だった。 全く――― )   …ぇ?   ( 『シスター・セレニア、大丈夫ですか?』 …突然ドアが開いて、見知らぬ修道女が入って来た。 )   …ノック―――   ( してって言ってるでしょ。 …言いかけた言葉を途切れさせて、呆然とする。 )   (   …私は、セレニアと呼ばれている。 ここは、セレスティア様が身を置く修道院だろう。 今入って来た尼僧は、ここの―――   )   ( 私は、セレニアだ。 大聖堂から、ヴァンパイアハンターギルドに出向している。 でも… 私は誰だ? )   ( 誰だろう、何だろうという、漠然とした疑問が押し寄せてくる。 …どうでも良いとは、言えなかった。 何か大切な、とても大切なことを忘れている。 このままでいてはいけない、生きていく上で絶対に必要なことを… 何か。 それこそ、持病の薬を切らしているような、焦燥感が、おさまらない。 )   ( 私には姉がいたはずだ。 父と母と兄も。 叔父や叔母、大家族で… 祖父も、祖母も、みんな―――   …なのに、名前も顔も思い出せない。 さっきまで確かな実感を持って捉えていたのに、セレニアと呼ぶ修道女の声で、すっかり忘れてしまっていた。 …何かと勘違いしているのだろうかとも、思うけど。 )   ( ―――そうだ。 この間会った司祭はどうした? 彼は… あいつは――― 誰だっけ。 …あいつは、私の頭をきつくつかんで、鼻のつく距離で   私を殺すと言ったんだ。   ) [Sat 27 Mar 2010 05:33:40]
セレニア > ( 根競べに勝ったのは、私だと思う。 …ついに司祭はくだらないお芝居を諦めて、いい加減にしろ呪われた子どもめ触るな汚らわしいと… 喚きながら、鈍重な動きで、あまり食事に手をつけていなくて動けなくなってきていた身体を、蹴り続けた。 痛くなさそうな、コメディーみたいな動きなのに、結構痛い。 …でも私は、どこかで満足していて――― いやもちろん安らかではないのだけれど、思い通りにさせられなかったことが嬉しくて、これで殺されても負けじゃないと、安易に諦めていた。 )   ( だから 『死ぬのかな』 と言葉にして考えてはじめて、その意味するところに愕然とする。 ―――司祭は 『死ぬのか? 本当に死ぬのか? 死んでも良いのか呪われた子どもめこいつはダメだ』 と、どこか嬉しそうに、言葉と暴力を重ねている。 )   ( …お姉ちゃんは、もういない。 ) [Sat 27 Mar 2010 05:10:55]
セレニア > ( ―――今日も、陰気な音を立てて鉄扉が開く。 前と変わらない、その前とも変わらない、でも廊下の灯りが逆光になって顔は見えない司祭が、わざとらしく優しい猫撫で声で話しかけてくる。 …そんなお芝居するんなら、せめて手を上げるのはよせば良いのに。 そこまで私を侮るこいつは本当にばかなのか。 …そんなことどうでもいいけど今更曲げられるものはなく、失くすものもなく、今日こそは引っ掻き傷の一つもつけてやろうと踊りかかった。 …やはり体は冗談みたいに重たくて、酷い違和感と――― 懐かしさに、戸惑いながら。 ) [Sat 27 Mar 2010 04:56:53]
セレニア > ( セクスあるいはセレニアと呼ばれている少女は、聖教会の異端宣告を受けた部署で身柄を拘束される以前の記憶を持っていない。 務めを果たすだけの知識を持っていながら、それを用いて具体的にどんな事をしてきたのか、個々の思い出を語ることはできなかった。 …まだ幼ささえ感じさせる子どもの容貌であれば、我が家同然の組織を失ったショックとして解釈することもできるかもしれない。 そしてどんな経緯で拘束されたにせよ、教会には恭順の姿勢を示していたために、生存を許され、聖教会には居場所を得られず、お情けとして大聖堂に送られた。 …事の詳細を知る者は、知っていると周囲に知られることを避けるために口を閉ざし、人形のような子どもに語れることはない。 そのはずだったが。 )   ( 以来蓄積されてきた記憶に対して、想起を阻む奇跡は、崩されようとしている。 …もしかしたら、それまでの生活と全く関係のない、新しい人生を歩んでいれば、そこに繋がることは金輪際なかったのかもしれないけれど。 ) [Sat 27 Mar 2010 04:47:53]
セレニア > ( 頼りない主観を俯瞰しているような面もあるのだけれど、その部分でこれが夢だと正確に把握することはできず、本来思い出されることがないはずの夢の中から、目覚めることができなかった。 )   ―――…ぅう   ぁ   ( 聖教会の奇跡によって施された条件付けは強固で、それを自力で破るなど、操作された人格にはまず不可能。 しかし学習するための機能は能力の向上に必要不可欠で、記憶を保てないわけではない。 条件付けを定期的に繰り返すことではじめて、思い出や個人の生活史を想起できなくさせ、しかし知識や運動技能を保たせるといった状況が完成する。 条件付けを施されたばかりであれば、記憶の想起は不可能。 けれど全く失われているわけではなく想起できなくなっているだけならば、そこに繋がる、類似した新たな記憶が蓄積されればされるほど、ふとした拍子に記憶を想起する確率は増えていく。 ) [Sat 27 Mar 2010 04:39:07]
セレニア > ( ―――長い夢から解放されず、まだ夢の中にいる。 …多少の違いはあるけれど、同じことの繰り返し。 牢のような暗い部屋に閉じ込められて、時折 『落ち着いたかい』 と優しげに声をかけられては、噛み付こうとして、ぶたれたり蹴られたり。 らちがあかないけれど、夢の中でそう設定されている感情を抱く限り、行動は変わらない。 皆を殺した、私の周り全てを奪った、あいつとこいつらが憎らしい、許せない。   ―――…でも夢なんだから。 ベッドの一つもない石造りの小部屋の隅で丸くなっている、小康状態の中ではぼんやりと考えることができた。 …早く起きないと、また母様に叱られる。 そしたら夜中に部屋を覗かれることが増えて、また夜更かしできなくなってしまう。 ベッドと壁の隙間に落として隠してある本も、見つかってしまうかもしれない。 せっかくお姉ちゃんのお古をくすねたのに。 …私だって、皆と一緒に起きていたいんだ。 皆と同じことを勉強したい。 ―――皆、何をしているんだっけ。 勉強って。 ) [Sat 27 Mar 2010 03:36:14]
セレニア > ( 昏々と眠り、セクスあるいはセレニアと呼ばれる少女は夢を見る。 自分よりも一回り小さな少女の夢。 主観で見るその状況には、言葉では表せないような生々しい感情を抱き、現実感のない感触こそ夢の中のようだけれど、夢の中で考える目覚めた先にある現実は、セクスやセレニアと呼ばれる少女ではなく、夢の少女に置き換えられていた。 夢の中で、この夢を見ている自分が本来はどんな生活をしているのかと認識する部分が、まだ夢の一部。 あるいは過去の状況かもしれないけれど、それはすっかり忘れてしまっている。 …忘れさせられているはずの、もの。 ) [Sat 27 Mar 2010 03:25:02]
お知らせ > セレニアさんが入室されました。 『( 根競べに勝ったのは、私だと思うけど。 )』 [Sat 27 Mar 2010 03:15:01]
お知らせ > 艶子さんが帰りました。 『 また修道女の人を見かけるけど、話しかけようとしたら逃げられて。 』 [Wed 24 Mar 2010 01:55:16]
艶子 > ( そういえば、クリスティアのお土産とか買わなかったな。まあ気軽に買い物に出かけられるような空気では無かったから仕方ないが。ジャスティス様とかアイリ様とか、クリスティア出の人にクリスティアのお土産を買って行っても仕方ないだろうし、アイリ様に到っては私からのお土産という時点で睨まれそうで怖い。リコは――まだ渡してないお土産があるので、そっちを優先だな。うむ。 ) 君影や蜷には土産話ぐらいか?襲われた時に格好良かった私の話とかしよう。 ( それはもう大げさに。 ) [Wed 24 Mar 2010 01:45:03]
艶子 > ( セレスティアさんとはお話し出来る時間は限られている。雪を使ったそりの遊びとか教えたいんだけど…何か材料とか無いかな。 アレックスは捕まらないし、セレニアは相変わらずだ。最近少し様子がおかしいようにも見えるが…。ちらりと小耳に挟んだりしたが、突然気を失ったりしたんだとか。大丈夫だろうか?私はアレックスからあいつのことを任されてると思っているので、何かあれば力になってやろうかなんて思っているのだが。 ) うーむ。でも私ってば、剣のこと以外あんまり能が無いからな…。 ( いや、アレックスもその辺はわかっているだろうが。 ) [Wed 24 Mar 2010 01:32:34]
艶子 > ( と、声を掛けたら修道女に逃げられてしまった。そんなに怖がることは無いのに…。 ) ――やっぱりイエロティアって怖く見えるのかなあ。 ( でも、私の国でも外国人は天狗だ、人の生き血を飲むんだって恐れられたからそれと同じなのかもしれない。そういった誤解を解く為にもお話したいのだけれど、どうにも上手くいかない。ここはクリスティアとはちょっと違うみたいだ。 ) …参ったなあ。 ( 実はちょっと道に迷ったのだ。そこまで広くは無い場所だけれど、やっぱり慣れていないから。…まあ、許されている範囲で歩き回ろうとした私も悪いが。 ) [Wed 24 Mar 2010 01:23:33]
お知らせ > 艶子さんが来ました。 『 あの…。 』 [Wed 24 Mar 2010 01:16:39]
お知らせ > セレニアさんが退室されました。 『( そんなことが何度か続き。 )』 [Mon 22 Mar 2010 02:30:53]
セレニア > ( ―――敵だ! )   ( 入って来た法衣の男を睨み顔を上げる。 室外の光が逆光になってその顔はよく見えないが、誰でも良い。 もはや迎えに来てくれる人に一人たりとも心当たりはないし、ここはおそらく教会で、ここに来る者で私の家族を殺したやつらに関係ない者は一人もいない。 ―――吼えて飛び掛る。 …が、その動きは哀しいくらい鈍く、あっさりと腕を取られ吊るされた。 …身長も低いのだと、どこか遠い、夢を俯瞰する意識で新鮮に感じる。 足を暴れさせるが、司祭の体を打つそれはバタバタと柔らかい音を立てるだけだった。 )   ( 『もう大丈夫だよ、君は安全だ』 …子どもをなめきった、わざとらしく生暖かい、ねっとりした声。 『ああ、はっはっは、落ち着いて』 …落ち着かせたいなら笑うなよこの手を離せくそ司祭。 『まだ混乱しているのかな、もう怖くないよ』 …皆を殺しておいてどの口がそれを言う。   ―――でも。 どうして殺したのと問うことはできない。 理由は分かっている。 それがとても正当であることも。 殺された皆がそれを望むであろうことも。 …だけど、だけど、どうしても許せなくて。 ただただ 『死ね』 と叫び続けるしかなかった。 …すぐに声が枯れて、体力もなくして、下ろされてももう飛び掛る力はないけれど。 それでも睨んでいたら、司祭は 『また今度にしよう』 と優しく笑い――― お腹を蹴られて、部屋の奥に転がされる。 鉄扉が重たい音を立てて乱暴に閉ざされた。 ) [Mon 22 Mar 2010 02:21:33]
セレニア > ( あいつ、とは何なのか。 家族に何があったのか。 …肝心なことが思い出せず、これは夢だと自覚する。 …きっと目が覚めればこんなに恐ろしいことはなく、いつもと同じ朝が待っているのだと。 ―――いつもと同じように。 また私は家族の除け者で、教会に行ってくそつまらない お勉強 と お遊戯 をする。 でももうそれで良いから。 だから早く目を覚ませ、早く起きてしまえと念じるのに、心は縛られるように夢の感情で一杯で、身動きが取れなかった。 )   ( やがて何の折り合いもつけられないまま、いかにも陰気に軋みながら鉄扉が開く。 ) [Mon 22 Mar 2010 01:03:39]
セレニア > ( 夢の少女は家族を失って哀しんでいた。 家族を物理的に奪った者達に怒っていた。 けれども家族が殺されたのは、仕方のないことだと理解している。 理解しているが、納得できなくて、理屈なんか知るものかと何度も何度も首を振っていた。 )   ( 一番許せないのは、皆が殺されるきっかけを作ったあいつ。 でもあいつに関わることを家族の中で私だけは厳しく禁じられていて、その方法も知らない。 当然怒っているし、以前から 『関わってはいけない』 という取り決め自体を理不尽に思っていた。 だからもう遠慮することはないはずなのに、家族を失ってみると、もはや覆せないどんなに理不尽な取り決めも尊く思えてしまい、ないがしろにすることができなかった。 ) [Mon 22 Mar 2010 00:36:31]
セレニア > ( ―――自分がそんな少女になった夢を見ながら、セレニアは眠り続けている。 クリスティアの南に位置する人里離れた修道院。 聖女セレスティアが普段身を置くその場所で… そこを訪ねた司祭と偶然顔を合わせて以来気を失って、それっきり。 息をして脈もあるが、睡眠にしてはあまりにも長い時間、目を覚ましていない。 )   ( 少女と顔を合わせた瞬間、司祭の方も色を失って聖堂に逃げ込み、閉ざした扉を押さえつけながら、身も世もないありさまで聖句を唱えるという奇行に出たが、それが大聖堂からの客だと知ると 『人違い』 の一点張りで要件を告げることもせず逃げるように帰って行った。 ) [Mon 22 Mar 2010 00:15:16]
セレニア > ( ―――理屈じゃないんだ。 )   ( 暗い石造りの部屋は牢のように狭く、囚人にだって毛布の一枚くらい与えられるのではないかと思うけれど、何もない。 しかしそんな事は気にならず、必要もなかった。 隅で小さくなっている寝間着の少女は、自分の膝をきつくきつく抱き締めて、そこに顔をうずめ、唯一の光源である鉄扉の小窓を見ようともしない。 )   ( 所々破れ、汚れた寝間着が痛々しいが、大きな怪我は無いようだ。 ) [Mon 22 Mar 2010 00:05:53]
お知らせ > セレニアさんが入室されました。 『( ―――夢の中。 )』 [Sun 21 Mar 2010 23:58:43]
お知らせ > セレスさんが退室されました。 『 そろそろお戻りください、と声をかけられて立ち上がる 』 [Tue 16 Mar 2010 23:44:07]
セレス > ( 私室の存在自体が秘せられている都合、地下の部屋をお見せできるのはアレッサンドラ様に限られている。 彼女だけは良いという理由ははっきり分からないが、繋がりが認知されたと判断して良いのか。 今後アレッサンドラ様が私に用がある時に訪れて良い、私から彼女に用事がある時コンタクトを試みて良い、という。 全てが通るかどうかは別として。 ) [Tue 16 Mar 2010 23:35:31]
セレス > ( 聖教会に滞在していた時よりは幾らか自由にアレッサンドラ様達とお話ししたり一緒に過ごしたりは出来ている気がする。 修道院の中に居る限りは体調も良いし、あまり制限も課せられていない。 施設内を案内するとなると途端に自分の知らない部分が多くなり、修道女達に任せる事になりがちだけれど。 ) ( 閉じた生活をしている修道女達の反応は少し分かり易い。 アレッサンドラ様もセレニアさんもツヤコさんも、此処では各々別の理由で酷く目立ってしまう容姿だ。 ぱっと見て接し辛いのはよくわかるし、特にイエロティアなんて見た事も無かったという修道女も多く、言葉が通じるのか、危なくは無いのか、という露骨な怯えや警戒が見て取れる。 私も最初イエロティアを見た時そう思ったし、ああ、最初に発した言葉は確か「思ったより黄色くないのですね?」だった。 先ずあまり同じ人間としても見ていなかったと思う。 ) [Tue 16 Mar 2010 23:10:49]
セレス > ( こんな寂しい所でも郷愁というものはあるものらしい。 1月2月離れていただけでそれなりにこの景色や空気の匂いを懐かしみ、地下の狭い部屋で眠る事に安心すら覚える。 普段滅多に口を利く事すらない修道女達の姿を遠く眺め、外界の派手で享楽に溢れた世界を知らない彼女らの素朴な営みすら愛おしく思える。 ここに閉じ込められているとか、不自由だとか、そういう風には感じない事に安心した。 此処は矢張り私の家のようだ。 ) [Tue 16 Mar 2010 22:56:22]
セレス > ( 静寂と闇が何処までも続いているかのようだ。 目に映る物といえば、静かにたゆたう湖畔と満天の星空。 大地を覆い隠す雪と何処までも続く椛の木の森。 それから、稀に来る誰かが乗ってきた馬車の轍が積雪に痕を残す。 修道院の外はたったそれだけで言い表せるような所。 僅かな時間を頂いて外に出て、特に何をする出なくそんな景色を眺めている。 そう長く外には居られない。 私の身体に外界は負担をかけ過ぎる。 ) [Tue 16 Mar 2010 22:46:56]
お知らせ > セレスさんが来ました。 『 湖畔修道院 』 [Tue 16 Mar 2010 22:41:48]
お知らせ > セレニアさんが帰りました。 『( 扉を閉めて、必死に 『聖句』 を唱える司祭の声が響く。 )』 [Mon 15 Mar 2010 23:28:01]
セレニア > ( 立派な箱馬車の扉を開けて、恰幅の良い司祭が降りてくる。 …こちらには気付かずに修道女の出迎えを受けて――― どうやら、セレスティア様のお話をしているようだ。 先日ちょうどお戻りに、などという声が聞こえてくる。 挨拶するには、まだ遠い距離。 )   ―――。   ( 浅く積もった雪を踏む足音に気付いて、司祭がこちらを振り返った。 ―――互いの、顔を見る。 …修道女が 『こちらは大聖堂の…』 と紹介しようとする声を遮って――― 突如、形容し難い悲鳴を上げた司祭は、修道女を突き飛ばして建物の中に飛び込んだ。   …薄紅色の目を見開いた少女は、同じ色の髪をなびかせて、大仰な臣下の礼を取っていた。 )   ( そう珍しいことではないけれど… 最近では、聖教会でも 『マスター』 以外に対しては取らなかった礼。 片膝をついて、騎士のように頭を垂れた姿勢を取り――― 何事かと目を白黒させる修道女の前で、気を失い、そのまま地面に転がった。 ) [Mon 15 Mar 2010 23:25:58]
セレニア > ( …尼僧服の袖で額の汗を拭って、圧迫感から、珍しくウィンプルをむしりとった。 まとめていた髪を解き、首を振る。 )   ―――。   ( 片手剣を握り締めていて痺れた手を、握って、開いて。 …もう戻ろうかと顔を上げたら、修道院とは反対側、木立の向こうをチラチラと通り過ぎる光があった。 ―――何か、こちらに近付いて来ている。 灯りを携えているようだから、野党ということはないと思うけれど、客だろうか? この修道院の周りには、他に何かあったかどうか。 )   ( 教会の裏手から、建物を迂回して、その灯りが辿り着くであろう、正面に向かう。 …どうやら徒歩ではないらしい。 軽快な馬車の音は、こちらが木立から出るよりも一足早く、正面に横付けされていた。 …車に施された意匠は聖教会のもの。 ここの修道女も迎えに出ているし間違いはないと思うが、どうせ中に戻る。 ―――そのまま木立を出て、馬車の方に向かう。 ) [Mon 15 Mar 2010 23:12:50]
セレニア > ―――はぁ…   はぁ…   ( …疲労困憊して、ようやく腕を止める。 知っているはずなのに、もう少しで思い出せそうなのに、出て来ない。 ―――これはおそらく、教会以前の私の記憶。 誰か両親と呼べる人から生まれて生きていた子どもの記憶。 …それを思い出したいのかどうか、本当のところはよく分からない。 忘れてしまっていると、重要性も分からないから、そんなものだ。 …なくてもこうしてやって来ているし、完璧に記憶している人間もいないだろうから、別に。 …名前も年齢も知らないというのは、頼りないものを感じなくもないけれど。 …名前は、頂いた。 その名で呼んでくれるマスターがいれば、それで良いと思う。 …過去がどうであれ、やることは変わらないのだから。 )   ( でも、気持ちが悪い。 すぐそこにつかえているのを確かに感じて、その圧迫感を解消したくてたまらない。 …マリア様からは報告するように言われているし、根拠はないけれどコレを思い出すことができれば、もしかしたら頭痛も幻覚も、止むのかもしれないのだから。 ) [Mon 15 Mar 2010 23:01:37]
セレニア > ( 筋力トレーニングやランニングなどの基礎訓練をこなした上でのこと。 普段のような鋭さこそないものの、鉄塊振り回していればほどなくして息が上がり、薄く雪化粧がほどこされている気候でも汗が滲んだ。 不慣れな運動である分、むしを疲労感は大きいかもしれない。 もちろんそうであれば、良い訓練には違いない。 だから故意かもしれないけれど。 )   ( 本人には疲労感も遠く、すぐそこにあるのに手が届かないもどかしさの中で、じっとこの剣の正体を思い出そうとしていた。 ―――どこで見たものか。 どこで覚えたものか。 どこで、誰に教わったものか…   教わった、のだろうか?   型を思い出すだけならば、大部分、考えるよりも早く体が動いてくれるけど。   …慣れているわけじゃない。 もちろん、もう何年も別のやり方をしているのだから当然だが。 ) [Mon 15 Mar 2010 22:22:56]
セレニア > ( リーチは短く、移動範囲も狭い。 広い場所より狭い場所に向き、開けた場所より障害物の多い場所に向いている。 剣士としてはどちらもこなせて一人前なのだろうけど、それでもよほどの達人でなければ、基礎にする型の得手不得手はあるだろう。 …ヴァンパイアは人に擬態していることが多く、特殊能力をある程度封じるという意味からも屋内での戦闘になることが多い。 …であれば、思い切って自分のスタイルを変えることにしたのかもしれないが、現状誰に教わる機会もないはずだし、一念発起するような意気込みも感じさせない。 )   ( ただ何かを思い出そうとするように、繰り返し繰り返し、曲線的な奇跡を描く。 ) [Mon 15 Mar 2010 22:07:42]
セレニア > ( 聖女セレスティアが普段身を置く修道院の裏手。 薄紅色の髪をウィンプルで覆った少女は、隠しようもない同じ色の瞳でぼんやりと虚空を見つめ、型を確認するようなキレのない動作で剣を振るっている。 …道中では負けた手合わせの話が出たし、それでなくてもヴェイトス市では訓練を欠かさなかった。 聖教会に居るうちこそ控えていたけれど、時間の使い方としては以前からこんなもので、一見しただけでは特におかなしなところもないかもしれない。 …けれどセレニアの剣を知っていれば、すぐに違和感を覚えるだろう。 獣が襲い掛かるような直線的な勢いがまるでなく、旋回運動を多用する剣は、攻守で分けるなら明らかに守りの剣。 型をトレースするだけの拙い動きに実用性はないが、突き詰めれば隙をなくすことを目標にしているのが分かり易い剣だった。 ) [Mon 15 Mar 2010 21:52:39]
お知らせ > セレニアさんが入室されました。 『( ゆめうつつ。 )』 [Mon 15 Mar 2010 21:38:43]
お知らせ > 艶子さんが退室されました。 『 人生は長いのだ。 』 [Sun 14 Mar 2010 20:56:36]
艶子 > 今はまだ友達の為に戦えればいいや。 ( リカルドの為。君影の為。アレックスの為。そして私の大事な人たち――MJ、ナキア、ハッシュ、白夜のため。 ) [Sun 14 Mar 2010 20:56:23]
艶子 > ( 王は人が達成しうる最強の座だ。最強だということは、いろんなことができるんだ。例え万能ではなくとも、沢山のものを助けることができるだろう。今のように力が足らず何かを護るために何かを切り捨てなければならないような場面に出くわすことが、ずっと少なくなる筈だ。だから私はそれに憧れる。それを目指す。 …だが、どうしたらそこに到達できるだろうか。私は最近になって、真面目にそれを考えている。「王になる」という言葉を発しなくなったのは、それが途方も無い話だと気付いたからだ。それでいてまだその道を目指すということは、真面目にその方法について考えているのだ。自分の剣の腕でそれを切り開く事を考えるが、それだけでは足りぬだろう。もし剣の腕でのし上がって行くのなら、それを権力者に認めさせなくてはならない。そこで召抱えられ、戦争なりなんなりで武功を立て――……。 ) …戦争なんて無いほうがいいな。 ( ぱちん、と刀を鞘に納めた。 ) [Sun 14 Mar 2010 20:54:50]
艶子 > ( ヴェイトスに来た理由は単純だった。好奇心旺盛な私は、他国の様子を見てみたかったのだ。「王様になるんだ」っていう妄言と木刀を引っさげて、自分が何のために戦っているかもわからないまま、金が無くなれば身体を売る生活を続けていた。 ) ………。 ( 腰の刀をなぞり、私はゆっくりと刀を抜き放った。ここはもう聖教会では無いのだ、こうして空気を吸わせてやっても大丈夫だろう。その濡れた輝きを見ながら、私は今までのことを振り返っていた。 ) [Sun 14 Mar 2010 20:44:40]
艶子 > ( ふぅ、と吐いた吐息が流れていく。修道院の庭で私は空を見上げながら、色んな人のことを考えていた。…朱鷺の都に居た頃は、あんまりこういうことも無かったか。基本的に流れ者だったから、誰かとの関係が長続きすることも無かったし。 ) 朱鷺の都か…。 ( こっちに来てすぐはそんなことは気にしなかったけど、今になってあそこが生まれ故郷なんだなあと意識し始めた。クリスティアという異国の雰囲気の中で過ごしたからかもしれない。いつかは故郷に帰ってみるのもいいだろう。父親の墓参りもしたいし。立派に成長した姿を見て欲しい。 ) [Sun 14 Mar 2010 20:38:01]
艶子 > ( こうしてヴェイトス市の事を考えるのも、私達の旅ももうじき終わるからだ。その反面で、やっぱりクリスティアやセレスティアさんのことも考えてしまう。仕方の無いことだけれど、私と彼女は気軽に会うという間柄ではない。アレックスでさえああなのだから。 ) セレスティアさんって、こっちに友達いるのかなあ? ( 見た限りではそういうのは居なかったようにも見えた。やっぱり聖女っていうのになると、友達できにくいんだろうか。 ) [Sun 14 Mar 2010 20:32:45]
艶子 > ( リコの奴も元気だろうか。また無茶して怪我でもしてなければいいけど。 ) あいつ、私に似てるところがあるからな。見ていて危なっかしいや。…私の周りの人も、私のことを危なっかしい奴と思って見ていたんだろうか…。 ( 艶子はまだ知らない。怪我で入院して、自警団を辞めようとしていることを知らない。自分が街を出て行く前となんら変わらない日々を送っていると思っているのだ。かつてアレックスが自分にそうしてくれたように、彼女に刀を渡した。そこにアレックスとの関係を重ねているのだろう。だから不変であると考えてしまう。 ) [Sun 14 Mar 2010 20:23:32]
艶子 > この調子じゃ、ヴェイトスも雪かな。 ( ここ最近は雪景色ばかり見ている。寒さにも多少慣れてきたか。――ヴェイトスに戻る頃には丁度春になるだろうか。春といえば桜、それに酒だ。 ) 戻ったら、皆で大騒ぎでもするか。――君影のリハビリが順調なら、義足を取り付けて連れ出してもいいし。 ( 暫く様子を見れていないが、寂しがってやしないかとちょっと心配だ。きっと蜷の奴がこまめに顔を出してくれているだろうけど。 ) ちゃんとした義肢をとりつけてやらなくちゃなぁ。合計で幾らぐらいになるか――。 ( この腕で幾らでも稼ぐ自信はあるが、長い話になりそうだ。汚い仕事に手を染めればそれなりの見返りもあるだろうが、きっと君影はそういうのを望まないだろう。 ) [Sun 14 Mar 2010 20:18:57]
お知らせ > 艶子さんが入室されました。 『 雪が降る空を見上げる。 』 [Sun 14 Mar 2010 20:11:07]
お知らせ > セレニアさんが帰りました。 [Sun 14 Mar 2010 03:23:31]
セレニア > ( ―――構える。 何かがおかしい。 ―――振る。 何かがおかしい。 )   …。   ( 剣は別に重たくないし、この体も思った通りに動いてくれるのに… 何かがおかしい。 )   ( ―――考え事をするような、心ここにあらずといった顔で、剣を振るう。 …当然動作にはキレも勢いもなく、運動の手順を確認するように――― 踊るようなステップを踏んで回旋する。 )   ( ―――何かがおかしい。 当然だ。 いつも、こんなやり方していないのだから。 …でも、では、この理想とする型はどこで教わったものだろう。 ―――そして私はいつも… どんな風に剣を扱っていただろう。 ) [Sun 14 Mar 2010 03:22:55]
セレニア > ( …私はもう、剣の扱い方を知っている。 手入れもできるし、ちょっと触ったくらいで怪我するなんてありえない。 ―――そう、そんなこと、当たり前なのに。 では、これは 『誰に対しての』 言い訳だろう。 )   …。   ( 背の高い針葉樹が薄く雪をかぶっている。 その隙間からのぞく空を見上げて、途方に暮れた。 …すぐそこには教会の裏手。 窓からは暖かな光が漏れている。 マリア様はもちろん、そこにいる誰も、私が剣を持つことを咎めたりしない。 禁じられたりしていない。 仲間外れだと臍を曲げることも、哀しく思うこともないはずなのに―――… では、そこには、自分にとっての居るべき人が欠けているという感覚が――― )   ( これは何だろう。 誰が、足りないんだろう。 何人足りないんだろう。 どこに居るんだろう。   …ここは、どこだろう?   私は… 私、は―――   )   ―――ぅう…   ( 闇夜の寂寥感に、押し潰されてしまいそうで、まだらに白い地面に視線を落とした。 頭が痛い… 胸が苦しい… 息はできるのに胸の中が締め付けられているような、この錯覚は何だろう。 )   ―――。   ( しっかりしろ、がまんしろ、気のせいだ。 …私は体が弱いけど、別に病気持ちってわけじゃないし、死ぬまでは―――…?   何?   )   …いや、あれ。   ( 私は体、弱いかな? 彼女ほどではなくっても、鍛えてるよ。 ほら、この間手合わせした――― )   ( 一際明るく輝く、銀の剣を取り上げた。 …まるで夢の中にいるような頼りない感覚で、早く中に戻らなければとも思うのだけれど、とてもとても気持ちが悪い。 …呼吸を整えて、もう一度だけ、振って行こうと言い聞かせる。 ) [Sun 14 Mar 2010 02:51:09]
セレニア > …ばかな。   ( どうしたというのかと、緩く首を振った。 ヴェイトス市では毎日のように剣を振っている。 人の形をしたヴァンパイアに突き立てるのはもちろん。 触れるだけなら、手入れもあるわけで――― 触れるだけ? )   …っ!   ( 本当にどうかしていると、雑念を払うように剣を一振り! …普段絶対にしないような手首のスナップが入り――― )   え―――…?   ( ぼす、と… 手の中からすっぽ抜けた剣が、地面に刺さった。 固い大地にそれほど深くは埋まらずに、重みで自然と傾いて、散らされた雪で湿った枯草の中に転がる。 …それは確かに、戦闘でも訓練でもない中途半端な、何気ない動作だったけれど。 )   ( 信じられない思いで、武具を扱うには少し小さな掌をじっと見つめる。 ) [Sun 14 Mar 2010 02:15:45]
セレニア > ( 銀で鍍金された刀身をきらきらと輝かせ、しばらく動いて息が上がる頃。 なだらかにペースを落として、腕を下ろした。 ―――ここへ来てから、どうも調子が悪い。 …慢性的な頭痛や幻覚はいつものことで、それに比べればまだ些細な不調。 ヴェイトス市とは気候も水も食事も… 同じ教会とはいえ多少違うのだから、そのせいかもしれないが。 この落ち着かない感じは何だろう。 …何だか無性に剣が振りたくなって出てみたら、今度は何故か、酷くいけないことをしているような罪悪感がこみ上げてくる。 …早く戻らなきゃ、戻さなきゃ、怒られる、怒鳴られる。 私は剣を持っては――― ) [Sun 14 Mar 2010 01:28:58]
セレニア > ( セレスティア様が普段身を置く教会の裏手。 窓の灯りと星明りを頼りに、木立の中で剣を振るう。 クリスティアから南下し、精霊の泉に近付けば気候も穏やかになるというが、大雪山からの風はここまで届くのか、枯草の地面には浅く雪が積もっていた。 )   ( ウィンプルまで几帳面に着込んだ尼僧服を惜しげもなく翻らせて、細さに見合わない力で地面を蹴る足が、あまり踏む者もなく綺麗に敷かれた雪を吹き飛ばす。 …速さを何より重視した直線的な剣捌き。 動作こそ滑らかだけれど、そこに魅せようといった意識はなく、また完成されてもいないのか、勢い余るようなところがあった。 ) [Sun 14 Mar 2010 00:28:42]
お知らせ > セレニアさんが入室されました。 『( 木立の中で。 )』 [Sun 14 Mar 2010 00:12:35]
お知らせ > 艶子さんが帰りました。 『 面白いやつだ。 』 [Wed 10 Mar 2010 02:45:33]
艶子 > ( 私達は友人で。三人とも私のことを良く思ってくれている。――でも、きっと恐らくは。クリスティアがどうとか、パプテスがどうとか、イエロティアだからどうとかそういうのは関係なく――違いはあるんだろう。多分、どうしても埋められない溝が。でも、それで良いのだ。それがあるのが自然なんだ。大事なのは、いざって時にそれを跨げることだから。 ) ( そとの雪景色を眺めながら、馬車に揺られる。周囲の警戒は怠らないけれど――。 ) ん? ( 不意にセレニアに名前を呼ばれ、彼女の方を見遣れば。 ) ………。 ( にやりと不適な笑みを浮かべるのだ。 ) [Wed 10 Mar 2010 02:45:22]
お知らせ > セレニアさんが退室されました。 『( ―――…ふんだ。 )』 [Wed 10 Mar 2010 02:42:05]
セレニア > ―――…ゴウテンジ。   ( で、二人が寝息を立て始めるのを待って、小さな声で口を開く。 )   …させないように、と言いましたか。   ( 怪我、させないように? させられるとでも? ぎすぎすぎす。 八つ当たり、だろうか。 ) [Wed 10 Mar 2010 02:41:19]
セレニア > …どうぞ。 ( 不機嫌を露に、小さく呟く。 …まるで休みましょうと言うマリア様に対してそう答えるようになってしまうけれど、それはきっと、セレスティア様に対してのもの。 …そのはずだ。 )   ( 窓の外に視線を戻す。 …雪景色が、懐かしい。 知らない土地のはずなのに… 胸が切なくなるこの気持ちは何だろう。 …もしかしたら、くっついている二人に対して抱く想いかもしれないけれど。 ) [Wed 10 Mar 2010 02:39:51]
お知らせ > セレスさんが帰りました。 『 その後少しの間起きてお話を続けようとしたが、いつの間にか眠ってしまっていた 』 [Wed 10 Mar 2010 02:32:18]
お知らせ > アレックスさんが帰りました。 『 私は、戒められるべきだ。 』 [Wed 10 Mar 2010 02:29:19]
アレックス > 聖域を離れる事はお体に障ります。体調を崩されませぬよう・・・( ぴったり寄り添い、頭を預けるセレスティア様の姿勢が苦しくならぬよう、微妙に体をずらして凭れるに任せながら、こういう接触に抵抗が薄くなっている事を自覚する。良からぬ関係を連想させ要らぬ勘違いを招く事や、こうして甘えさせる事が後々彼女を辛くする事は判っているが、聖女認定という立場を不憫に思い、ついつい許してしまう。 ヴェイトス市でも、寒さが体に障る事を案じてこうしてマントの中に招き入れた事を思い出し、自分は甘い人間だと思う。 この残酷さは、戒められるべきだ。 )―― 二人とも、有難う。 頼りにしています。( 態度は異なるものの、寄せられる言葉に身に余る思いを感じる。 しかし、吸血鬼と戦う事を使命とするセレニアはともかく、艶子を自分の都合に巻き込んでしまう事は、彼女の王国という理想を知る以上、憚られるものを感じると同時に―― 自分が、色んな建前を持ってはいるが、吸血鬼に惹かれ、その悪性との闘争に焦がれている事も、薄らと理解している。 結果的に、述べた感謝は曖昧なものとなった。 )―― 少し、休みましょう。( そうして、セレスティア様を慮る振りをして、逃げ道にした。 ) [Wed 10 Mar 2010 02:28:52]
艶子 > ( 豪天寺艶子は深くは考えない。アレックスとも、セレニアとも、セレスティアとも友人関係だと思っている。殺しあう間柄でもそれが成立すると思っているぐらいだから。共感できる部分が一つでもあれば、その他が全部共感できなくても成立するのだ。 ) ぬ、ぬぬぬ…っ! ( アレックスがセレスティアの毛布をかけなおすのを見て、口をもごもごさせる。この辺の反応はセレニアよりあからさまだ。 ) ずっ、ずるいですよセレスティアさん!そのっ、あれ、あの…!私も寒――あいや、その…。 ( そしてそれを口にしちゃうあたり。アレックスめ、わかっててやってるな! ) う、うん。わかった。勿論、怪我をさせないように気をつけるよ。 ( ついうっかり勢いあまって、なんてことがありそうだけど、そこは気をつけるつもりだ。 ) ………お、お前には敵わないな、アレックス。でも、今なら避けられるよ! ( 刺したとはっきり言ってしまう。そういう所は嫌いじゃない。…セレニアの視線が痛いが。いいだろ!痛い目にあったのは私だけなんだから! ) ひ、秘密か…。 ( そんな茶目っ気見せられたら根掘り葉掘り聞けないじゃないか。 …しかしこの場合は言わなくて正解だろう。アレッサンドラの持ち物を指差して「これに艶子と名づけるつもりはないか」などと迫ったことだろうから。 ) 邪悪を滅ぼす意思、か。…ねえ、アレックス。今セレニアも言ったけどさ。 ( 手元で指をくるくる回しながら、言葉を探して選ぶように。 ) 私もセレニアも凄い腕が立って―― 私も昔に比べてずっと成長したっていうか―― ( 聖剣とその話に上手くつなげられない。アレックスが求めたものが力であるのならば、その扱い方に注意しなければならない。それを誤れば酷い結果を招く。だからそういう時に頼って欲しいってことを、上手く伝えられない。 ) こ、困ったときにはいつでも声かけてくれよな。 ( だからそんな話の筋道の通らない変な言葉になってしまった。 ) [Wed 10 Mar 2010 02:05:06]
セレニア > …。   ( 友達って何だろう。 少なくとも手合わせをしたことがある相手を指す言葉ではないと思うものの、よく分からない。 押し切られて黙るけれど、複雑そうに。 …そして諭すマリア様には、気まずい思いをしている子どものように、素直に頷いた。 …やきもちだとか負けん気だとか、ほんの些細な不満が重なって、意地になってしまう。 )   …はい。 私もゴウテンジも、マリア様をお守りするのが務めです。   ( さすがに鈍ってしまうという危機感があったけれど、本来なら手合わせも控えたいところ。 …再戦をと言ってしまったけれど、手を抜くとかそういうつもりじゃないんですよと弁解。 ではどういうことなのか、突っ込まれると困ってしまうが。 )   …なるほど、素手で。   対立?   ( 聞き捨てならない。 …今の関係を見ていれば、過去がどうあれ敵でないとは思うけど。 どういうことかと、二人を交互に。 )   ( …そして、聖剣の名は秘密か。 仲睦まじい様子に再びふくれる。 …でーとの時は助けを求めたけれど、これはやっぱり面白くない。 頬を寄せる姿に、お、おのれー! ) [Wed 10 Mar 2010 01:48:18]
セレス > ( 友達、か。 そういう関係とも無縁だ。 本の中や修道女たちの姿を見ていれば自然にそれがどういう物なのかも理解できるけれど、矢張り自分には縁のない物のように思える。 身の回りでよくしてくれる教会や修道院の人達はきっとそういうものとは違うし、アレッサンドラ様から受ける言葉や感覚というのは、やっぱり何処か違う気がする。 立場が違う、という言葉が妙にしっくりくる。 立って居る場所が違うから同じ目線の高さにはならない、というの。 三人の合同練習とか訓練とかの話に耳を傾けながら何となくそう思った。 彼女らはきっとその話題に私が混ざっても上手く仲間に入れてくれるだろうけれど、そういう風にしてくれるだけだ。 同じでは、ない。 ) 今夜は少し冷えますね。 アレッサンドラ様の手も冷たくなってしまって――――。 ( 少し頬に触れた指が冷たかった。 少し腰を上げて、横にぴったりとくっつくようにアレッサンドラ様の横に座り直す。 こてん、と頬を寄せる当たりに他意は無い。 素である。 ) [Wed 10 Mar 2010 01:41:25]
アレックス > お褒めに預かり光栄です。 セレスティア様、寒くはないですか?( 毛布で顔を隠すように此方を見上げ、頬を高潮させる聖女と顔を見合わせ、ちょっとした秘密を共有する物同士に良くある、内緒話的な雰囲気でキャッキャウフフ。 あまつさえ甲斐甲斐しく毛布を掛けなおして差し上げたり。 ) ええ、実戦形式で訓練をする事は大事な事です。 けれど、あまり熱が入りすぎて怪我をしてしまっては、本来力を発揮するべき所で実力を発揮できずに不本意な思いをするでしょう。 できれば、加減をしてほしい。( 口答えをするセレニアは珍しい。艶子さんに釣られて、彼女の年齢相応な部分が引き出されているのをみてほほえましそうに目を細めながら、お願いできますか?と首をかしげ ) ああ、そういえば――・・・ 合同演習の際に、武器のない状況での戦闘法の実践で一度。あとは、対立した折に、刺した事が一度。( 艶子があえて言わなかったであろう事を、口にした。自分の意思でした事だ、考える事も、後悔する事もない訳がないが、隠し立てしたり言い訳するつもりもない。きちんと認識し、己を戒めなくてはならない。 )―― それは、秘密にしておきますわ。あれは、私の邪悪を滅ぼす意思。それにつけた名であれば、それはすでに力を持つ言葉。みだりに口にはできませんから。( それに、今此処で口にしてしまえば、セレスティア様が居た堪れない思いをするだろう。唇に人差し指を寄せ、ほんの少し茶目っ気を織り交ぜながら内緒、と ) [Wed 10 Mar 2010 01:28:57]
艶子 > ( そしてアレックスの聖剣の話に対して、促すように頷いて――。 ) [Wed 10 Mar 2010 01:19:47]
艶子 > すごい勢いで走る奴なんです。ぶつかるまで曲がらない!とにかく真っ直ぐ突っ込むんですよ。猪は。 ( そっか、本物の猪を見たことがないのか。それじゃあ、いざ捕らえて殺すって時にショックを受けてしまうかもしれない。もっと別の料理の方がいいかな? ) ん、そうだな。友人だ。一度私と手合わせした相手は友人だ。 ( セレニアがちょっとごにょごにょしたのを見て、押し切ってやった。いいだろう?私の方がそう思ってるんだから。 ) ――あ、うん。 ――あるよ、素手だったけどねっ。 ( アレックスと手合わせをしたことがあるのかという問いかけに対しては、先に肩を貫かれた方を思い浮かべてしまった。だからそれを隠すように、合同演習の際の格闘戦のことを話した。 ) アレックスの聖剣は美しいんだ。私も見たいなあ。今度見せてよね! ( なんて、まるで宝物を自慢された子供のように簡単に言うのだった。 ) セレスティアさんから、名前を?――どんな名前なの? ( こう、セレスティアさんが照れる様子を見てなんだか少し嫉妬した。 ) [Wed 10 Mar 2010 01:14:49]
セレニア > …次は負けません。 僅かな差でした。   ( …と言うには、膂力の差が歴然だったが。 どう攻めてくるかは分かったし、次はと――― ゴウテンジに応える言葉は、どこかマリア様に向いてしまう節がある。 )   ともだ… … …はい。 いえ、ですが… 彼女は傭兵で、私も…   ( 友達ではありませんと条件反射的に否定しそうになるのはぐっと堪えて。 生き死に関わっているのだから、ムキになっても良いでしょうともごもご。 )   …ゴウテンジとマリア様は、手合わせしたことがあるのですか?   ( そういえば、二人の関係をよく知らない。 …私もまだなのに、と思いつつ、マリア様を評するゴウテンジに問う。 )   …。   ( 聖剣については、黙って聞いている。 …多少なり話したかもしれないけれど、こちらも、まだ目の当たりにしたことはなかった。 当然、もう見ているセレスティア様が羨ましく… その名がおそらく生涯残ることが、妬ましい。 ) [Wed 10 Mar 2010 01:01:40]
セレス > いのしし? ああ、あの、本で読んだ事はあります。 ( というイキモノ自体を見たことが無いし、勿論食べた事もない。 更に言うなら挿絵の無い本の文中に少しだけ出て来ただけの知識なので全く形状を想像出来ない。 マルヤキというからには焼く事が出来る感じなのだろうけれど。 何となく、陸を走る川魚か大きめの鳥みたいなものを想像した。 ) アレッサンドラ様の聖剣、とても美しいものでした。 急に命名を、と云うものですから驚きましたけれど、うふふ。 ( 何故だかアレックスの顔を見上げて無邪気な子供みたいに照れて悶えた。 口を衝いて出たとはいえ、これから彼女が聖剣を用いる度にその名を思い出すのかと思うととても気恥ずかしい。 ) [Wed 10 Mar 2010 00:56:12]
アレックス > ( 聖女認定の在るべき姿を認識している以上、安易な事は発言はしにくい。徹底的な封権制度が敷かれたクリスティアに対し、ヴェイトス市は悪徳の巣窟である事に間違いはない。 けれど、また、訪れる機会があれば良いと思う。 セレスティア様と艶子さんのやり取りをほほえましそうに眺め―― ) ふふ、お互いに触発され、高め合う事はとても良い事だと思います。 セレニア、よい友人ができましたね。 できれば、そうムキにならずスポーツの範囲でお願いしたい所ですけれど―― 艶子さんも、あまりからかわないであげてください。( 対抗意識でむすっとしたセレニアの様子を見てくすくすと笑い、良い友人、良きライバルになれば、幸いと二人の間に友情の兆しを見る。 そして、艶子の口から、聖剣の言葉。 彼女は、この旅が始まった時から興味を示していた。 一呼吸置いて、ええ、と頷き ) セレスティア様のご好意でクリスティアに封印された聖剣を閲覧する事ができました。 ( そこで、言葉を選ぶように言い淀む。それを元に術式を完成させるというのは非常に感覚的な話で、説明しにくい。 ) その甲斐あって、理解を深め、我が聖剣の認識を確固としたものにする事ができたように思います。 セレスティア様より名を頂いた事で、より安定したものになる事でしょう。( 一先ず、理解はしにくいだろうと思いながらも、経緯を説明する。 実際に、意図した効果を発揮するかどうかは、試して見なければ判らない部分もあるが、それが当然のことだ、と認識する事が大切だ。 ) [Wed 10 Mar 2010 00:44:15]
艶子 > その時は私にも案内させて下さいね。それでもって、私の手作り料理をご馳走しますよ。猪の丸焼きとか―― ( 周りが許してくれなさそうだけど…!このセレスティアという少女は、ずっとクリスティアで暮らしていたのだという。外に出た事といえば、ヴェイトス市に来た時ぐらいなのだろうか。それがどんな生活かは私には想像できなかったが、こうして楽しそうに話しているのを見ると、もっと色んな話をしてあげた方が良いと思ったのだ。…アレックスの手前、流石にいけないお話はできないが。 ) なぁに、アレックスだって。アレックスは「ヴェイトス骨のある奴ランキングトップ10」の中に入ってるんだぞ。 ( そこにはレイ・シェリダンやジャスティス様、アイリ様も名を連ねている。ちなみにその順位、私が勝手に作ったものである。頼りにしていると言われれば、それはもう気分は良いが。 ) ほっほーん。言ってくれるなセレニア。面白い、受けて立つよ! ( それはそれは、とても嬉しそうに笑って言った。そして手合わせっていう言葉で連想したわけじゃないけれど、アレックスにも聞いておきたいことがあったんだ。 ) ――そういえば、アレックス。どうだった? …その、聖剣は。 ( 単純な興味もあれば、どうしてアレックスがそれを求めたのかという部分もある。尋ね方は曖昧なものだったけど。 ) [Wed 10 Mar 2010 00:22:38]
セレニア > …? いいえ、何も。   ( 一緒に入浴したんですねとわざわざ確認することもない。 マリア様の問いには口を噤み。 )   …え。 ―――…あれは、実戦ではありません。 私は盾を使いませんでした。 それに…   ( 引き分けだと言いたいけれど… そこはさすがに言えず、もごもごと。 でも相手のスタイルに合わせたのだと言う。 ゴウテンジにとっても、間合いの短い武器であったには違いないだろうに。 そして仮に実戦だったとして… 両手持ちにしなければ、対応できなかっただろうに。 )   後のない戦い方です。 …では、到着してから再戦を。   ( 負けた身で何を言うのも辛い。 むすっとして、お二人に見せたいと言われれば、見せてやろうと。 …聖女様に何を見せるのかと、止められてしまう気もするけれど。 …なんて考え、ふとセレスティア様の方を見たら。 覗かれていて、ちょっと怯む。 続くマリア様の言葉。 )   は… いえ、そんな。   ( マリア様は術者だし、そんな、及ぶとか及ばないとかいう話にはならないと首を振る。 …実のところ最近ようやく追いついた形なのはさておき。 マリア様の 『聖剣』 も文字通り剣のように扱われるようだし、では動けた方が良いだろう。 もし手合わせが実現したら、どの程度手を抜いたものかと考えて――― 意外や高い身体能力に、驚かされることになるか。 ) [Wed 10 Mar 2010 00:09:43]
セレス > ヴェイトス市では見た事のない物を沢山見てきました。 いずれまた機会があったら訪れたいです。 ( ヴェイトス市での思い出はどれも大切な物ばかりだ。 貴重な経験と多くの人との出会いは視野を広げ、自分の護るべき人達というのがどういう人達なのかを再認識させてくれた。 今回の件もそう。 私はきっと彼女らのような人達の平穏の為に生きている。 ――次の機会があるかは分からないけれど。 ) ?? ( ふと、今まで殆ど口を開かなかったセレニアに視線が集まる。 自然に同じように彼女に注目して、その顔を覗き込む。 相変わらずあまり、彼女と楽しく話す事ができなかった。 武器を持って戦う事のある彼女らの話はたった一度きり、聖剣の力を持って戦っただけの自分には少しわからないけれど、何か皆、通じるものがあるんだろうな、なんてぼんやり考えながら。 ) [Wed 10 Mar 2010 00:01:48]
アレックス > ええ、セレスティア様にとって、素晴らしい思い出だと思います。( 頬をわずかに高潮させて、自分の見たものや感じた事を矢継ぎ早に列挙するセレスティア様を見て、同意し、嗜める言葉への返事には満足そうに頷く。 安易に口にしてはならない事さえ了解さえしていれば、この馬車の中でだけならば、問題あるまい、と )―― ? どうしました?セレニア ( なんだか、艶子さんを一瞬睨んでいたようなセレニアが、視線が合ったとたんに視線を逸らした事に、首をかしげる。 なんだろう。 と、話の流れを反芻し―― やっぱり、よくわからなかった。 はて、と再度首をかしげた所に、手合わせの報。 ) ああ、聞いております。 艶子さんにそう言っていただけるのなら、セレニアの実力は確かなものなのですね。 私もずいぶんと実戦から遠ざかっていますし、艶子さんやセレニアにはもう及ばないでしょう。 二人とも、頼りにしていますよ。( 気がつけば、セレニアの実力、というものを把握していない事に気付く。手合わせのような事もしたことがない。 そういった機会を設けてみるのも良いかもしれない、と考えると 少し楽しみだ。 ) [Tue 9 Mar 2010 23:47:12]
艶子 > あ、ああ、そうか、なるほど。そういう経緯があったのか。 ( 娼婦も粋なことをする。それにしても…迷子か。確かに迷子になりそうなイメージがある。 ) ん、誰にも言わないよ。言ったところで信じちゃくれないさ。 ( 他の人ならわからないが、私が言っても信じてくれない不思議。 ) それにしてもセレスティアさん、私が行ったことが無いところに行ったんですね。私よりヴェイトスに詳しくなっちゃいましたね! ( そうか、地下におっきな浴室があるのか…。いずれは私も社会経験の為――いやいや、さすがにそれは…ほら私こう見えても女の子だし…。ナッキーからは乙女って呼ばれてるし…。 ) ………。 ( ちらりとアレックスを見て、その視線を追うようにちらりとセレニアを見れば、丁度視線を落とすところ。 ) ――そうそう、アレックス。もう知ってるかもしれないけど、私セレニアと手合わせしたんだ。中々いい腕してたよ!ま、勝ったのは私だけどねっ。アレックスとセレスティアさんにも見せたかったなあ。 ( ほれどうした、いつもの憎まれ口を聞いてみろセレニアっ。しおらしく黙ってるなんてらしくないぞ! ) [Tue 9 Mar 2010 23:32:29]
セレニア > ( む。 ゴウテンジはそのスタイルで、マリア様と同じ浴室に入ったのか――― まあ、当然、触れることはなかったようだけど。 でも入ったのか。 マリア様とお風呂に、入ったのか。 )   …。   ( 外の景色から室内へ視線を戻して、どことなくじっとりした目でゴウテンジを見る。 『アオネコ』 というのは何だろう。 どこかで聞いた気もするが、VHGや教会にとって重要な施設ではないと思う。 …そういえば、聖女が迷子になっていたという話は聞いていたけれど――― ここでようやく、話が分からないことにちょっとした疎外感。 …いや、普段は別にそんなもの感じないし、きっとお風呂とか、お風呂とか、一緒になんていう話が、そんな気にさせているだけか。 )   …ぁ。   ( ほんのりとぎすぎすしたもの抱きかけていたら… 微笑むマリア様と目が合って、視線を落とした。 嬉しいのに、後ろめたい。 ) [Tue 9 Mar 2010 23:22:55]
セレス > ( そういえばこうして狭い所で4人揃って自由にお話しする事は無かった気がする。 ツヤコさんやセレニアさんと話す機会は少なかったし、揃えば大抵広い食堂とかで聖教会の関係者を交えて難しいお話しばかりで。 何だか少し胸が軽くて、気持ちが高揚して、ただ話しているだけで楽しい。 ) 地下にとても大きな浴室があって、綺麗な彫像とか、硝子のピアノとかが置いてあって、皆親切で――――――あ、は、はいっ、迷…子、はい、すみません…。 ( おこられた。 ヴェイトス市では何度かこんな事があってその都度色んな人に迷惑をおかけして、一度は笑いごとでは済まされないような事もあって大変だった。 知らない街で勝手に歩くのは今後慎もうと思う。 うん。 ) ( 夜景は何処までも真っ暗で目印も無く、単調な景色が続いている。 肌寒さを感じて少し身を縮め、毛布を肩まで掛け直した。 ) [Tue 9 Mar 2010 23:15:34]
アレックス > ああ、そういえば・・・ ( 青猫、という名前に困ったような笑みを浮かべる。 貴族とも対等に付き合える「淑女」である高級娼婦が集うとはいえ、娼館には違いない。経営が傾いていたが経営者が変わり、数年前より市井の者にも門戸を開いて金策に走り、品位を落とした経緯は有名で、修道院出の経営者が自伝を出しているくらいである。 場違いな場所に迷い込んだ聖女を手厚く出迎え、保護してくれた事には感謝するが、やはり聖女が足を運んでいい場所とも、口に出していい場所とも思えない。 マジか?みたいな顔で此方を見る艶子さんにあいまいに笑って、言外にあの青猫だという子とを認め。 ) あってはならない事なので他言無用でお願いしますが・・・ ヴェイトス来訪の際、教会の者達とはぐれて迷子になっていたセレスティア様を保護して頂いたのです。 ( 咎めた方が良いのか、判断に悩む所である。セレスティア様にとっては、見ず知らずの場所で親切に持て成された輝かしい思い出に違いない。しばし悩んだ上で ) セレスティア様、その事はごく近しい者にしか、話してはいけませんよ?聖女が他国の慰問先で迷子になる―― 使節団が貴女を見失うというのは、あってはならない事ですから。( と、違う方向で諌めておく事とする。 セレニアを見れば、クリスティアについてからのどこか挙動不審な様子は伺えず、落ち着いた様子だ。 マスターと呼ばれながら、彼女の内面を伺えない事が歯痒いが、落ち着いているという事は調子が良いのだろう、と安心し、微笑みかけ。 ) [Tue 9 Mar 2010 23:01:02]
艶子 > ( アレックスは最初からそうだったし、セレスティアさんも私を馬鹿にしたりしない。セレニアは相変わらずだが、少なくともイエロティアだからどうこうではなくて、豪天寺艶子だからっていうものの見方をする。それに、戦士としての私の価値はこいつも幾らかは認めているに違いない。――アレックスの目的が達成されたのは喜ばしいと思う。実は私がドルーチの連中に襲われたことが彼女の目的に悪い影響を及ぼすんじゃないかと、内心では心配していたのだ。そして今もあの連中が復讐しにやってくるんじゃないかって、ちらりと窓のそとを見てみたり。 …アレックスが聖教会につくった借りのことまでは気付けなかったけれど。 ) そうさ。祖国を離れて長い朱鷺の都人が、外国の火山の麓に沸いた強烈なほどの臭いが立ち込める温泉を見て「もう辛抱ならん!」って言って、いきなり服を脱ぎ始めてその中に入っていったっていう話があるぐらいだ。 ( 少々危ない行為であるが。一緒に風呂に浸かることで妊娠するかもと思っていることを知ったら、そんなことは無いと笑い飛ばした後で、実はその危険があるんじゃないかと深く考え込んでしまうのが豪天寺艶子である。アレックスが言ってることだしほんとなんじゃないか!みたいな。 ) セレスティアさんはお風呂に入ったことがあるんですね。私も前にアレックスに背中を流してやろうかって言ったんですけど、断られ―― えっ ( …聞き間違いだろうか。青猫ってほら、あれだよね…。傭兵仲間の間であそこの館主を抱くと無事に生還できるっていうジンクスみたいなのを話していたけれど。ちらりとアレックスの方を見たり、して。 ) [Tue 9 Mar 2010 22:45:09]
セレニア > ( 手は膝に、姿勢は伸ばし、じっと外の風景を眺めている。 …当初は不安ばかりが先行していたけれど、こうして終わってみると、マリア様はお変わりなく、無事聖剣に手掛かりを得て、奇跡を完成させたという。 野党の襲撃などはあるかもしれないものの、敵の手の内にあるような警戒心を抱く必要はなく、気持ちは静かなものだった。 …でーとの失敗は悔やまれるし、頭痛も変わらないから、後ろめたさは消えないけれど。 まさか今、めそめそすることもない。 ―――珍しくセレスティア様がものを知っている。 …アマウラ人の風呂はそうなのかと、室内の会話は右から左へ通り抜けていた。 ) [Tue 9 Mar 2010 22:41:14]
お知らせ > セレニアさんが来ました。 『( いつものように、黙りこくって。 )』 [Tue 9 Mar 2010 22:33:09]
セレス > ( 最後にもう一つだけ、最後のサプライズ。 修道院への帰路をアレッサンドラ様一行が送って下さるという。 大した道じゃあない。 ただ何も無くて、訪れる人も無くて、馬車でなら獣に襲われる危険も少ない道。 先日現れたという異端やなにかが私を狙うという事も無くは無いけれど、元々相応に護衛がついている。 そういうのとは別に、純粋に、もう少しだけ皆とお話が出来るのが嬉しかった。 聖域から出た事であまり具合は万全とは言えないけれど、眠ってしまうのは勿体無い。 ) お風呂。 知っています。 ヴェイトス市を訪れた時一度だけ、親切な方に入れて頂きました。 あの、あおねこ、という大きな宿泊所で。 ( 一番最初にヴェイトス市を訪れた時、早々迷子になって迷い込んだ場所。 大きくて派手な建物で、其処で働く女性たちは皆きらびやかで賑やかで、少し香りがきつかったけれどあの街では臭いとか味とかが強いというのがそう珍しい事でもないと後で知った。 ) [Tue 9 Mar 2010 22:28:41]
アレックス > ( クリスティアを訪れた最大の目的を遂げ、聖女が聖教会に留まる理由も無くなった。役目を終えた聖女認定セレスティアが護衛とともに修道院に帰る道行に、同行させてほしいと願い出た。 果たして願いは聞き届けられ、聖女を送り届け、その生活の場を見学する事が叶った。 来賓の扱いを受け、封印された聖剣を見せて貰った上にまたも願いを聞き入れてもらった訳で、クリスティアと聖教会への借りは大きいものになった。 自身にそれだけの利用価値があると認められたのかどうかは判らないが、この借りはいずれ、清算しなくてはならない時が来るだろう。 それは私個人の借りであり、セレニアや艶子さん、ましてやセレスティア様を巻き込む訳にはいかず、この秘密は墓まで持っていく事になるだろう。 さておき、こうして4人で過ごすのも、この機会においては最後となろう。 そう思うと感慨深い。 ) 朱鷺の都や天浦の文化圏の方々は入浴を好むと聞きますけれど、本当なのですね。 ( ただし、自分達の文化からみると非常に不衛生な方法で、だが。 彼らは不特定多数で同じ湯を共用するというのだ。 ちょっと、考えられない。 感染症も心配だし、もしも、もしも妊娠でもしたらどうするつもりか―― そうは思っても、慣習には成り立った経緯や、環境的な理由があるため、安易な文化批判はできないが。 馬車に揺られながら、窓の外にやっていた視線を艶子へと向け ) [Tue 9 Mar 2010 22:14:04]
お知らせ > アレックスさんが入室されました。 『 聖女を修道院に送り届ける道行 』 [Tue 9 Mar 2010 22:07:01]
艶子 > ( クリスティアに来るのは二度目だが、一度目より私は彼らと自分との間により高い壁をそこに感じていた。私はそれを理解しているようで、実は理解していなかったのだということを、ドルーチ派の連中の襲撃によって知ったのだ。クリスティアに滞在している間に、どうしてそこまで強い拒絶があるのかということを知りたいとは思ったが、それは叶わなかった。だがそういう体験をしたからこそ、それとは別にもう一つだけはっきりとわかったことがある。ここに居る私以外の三人は、そういう理由で私のことを拒絶したりはしないってことだ。 ) ――寒いね。お風呂が恋しくなる。 ( 何の気無しに私はそう喋りだす。外は殺風景だが、中までそうなる必要は無い。…もう、残りの時間も少ないのだし。 ) [Tue 9 Mar 2010 22:03:43]
お知らせ > 艶子さんが入室されました。 『 その馬車に揺られながら。 』 [Tue 9 Mar 2010 21:55:48]
セレス > ( クリスティア首都から南、精霊の泉の湖畔にある寒い土地にその修道院はある。 街から離れた辺鄙な場所で、訪れる人が居るとしたら聖教会の使者くらいのもの。 ごく稀に物資が街から届けられる事はあるものの、食べるものも着るものも基本的には自給自足で、外界から切り離されて時間の止まったような世界。 聖女認定セレスティアの暮らす修道院はそんな所。 ) ( 帰路に就く道中、馬車はそんな、雪と椛の木くらいしか無いような寂しい風景の中を進んでいる。 首都での目的は無事に済み、またあのある種平穏で、ある種停滞した暮らしに戻るのだろう。 それが一概に悪い事だとは言わない。 何もかも欲しがる事は罪だし、首都で過ごした日々の思い出は思い出であるからこそ大切に思えるのだろうから。 ) [Tue 9 Mar 2010 21:54:28]
お知らせ > セレスさんが来ました。 『 馬車は走る 』 [Tue 9 Mar 2010 21:40:07]
お知らせ > セレニアさんが退室されました。 『( …あたま、いたい。 痛いよ、お姉…―――   )』 [Wed 3 Mar 2010 02:46:09]
セレニア > ( …闇の中、だったはずだ。 あれは、夜だった。 ―――それなのに。 )   …。   ( 夢を見る。 朝焼けの中で、そのシンボルがきらめいている。 …それは夜のうち待ち望んでいたものなのに、今は見たくないと思う。 どうしてだろう。 )   ( 待ち望んでいたというのがそもそもおかしい。 マスターが殺されたあの夜、彼らは確かに敵だったのだから。 …だから、そう、これは別の――― 私達の村が――― )   ( 朝焼けの中で、私はもがいていた。 近しい人達… なんていうほど好きでもなかったけれど。 不幸な死に方を望むほど嫌ってもいない。 そんな人達のことを、殺したくてたまらない。 手には私の体力ではとても持ち上げられなさそうな梯子を持って、それで何人か潰したのだろう。 梯子は所々壊れて赤く染まり、傍らには何体か、人が倒れている。 朝日を浴びて、焼かれるような煙を上げながら。 ) [Wed 3 Mar 2010 02:34:52]
セレニア > ( 最初のマスターを奪ったのも、思えば聖教会だ。 それは、マスターと自分が所属していた組織への異端宣告ということで、マスターもそれを肯定するように 『抵抗するな』 と命令してから命を落とした。 だから一応の納得はしていたけれど。 …最も破綻のない考え方は、聖教会を敵と見なすこと。 最初のマスターと、次にそれと認識しかけていたシスター・ティフィス。 どちらも聖教会によって害されたのなら、そういうことではないのか。 )   …。   ( …衛兵の武装の、聖教会のシンボルを何気なく見つめていた。 ―――かつて所属していた16課が襲撃された夜。 闇の中でそれがきらめく様を思い出す。 ) [Wed 3 Mar 2010 02:17:21]
セレニア > ( …ゴウテンジと訓練をするくらいで、『でーと』 以来、主への密着はやや緩められているのだけれど。 それでも今日だけは、待っていたかった。 …いよいよ聖剣を見る許可が下りたということで、マリア様とセレスティア様が連れ立って中に入っている。 その場所がここからどれくらい離れているのか分からないし、セレスティア様が同行しているのなら大きな危険はないかもしれないと思うものの、聖女に対しても聖教会に対しても不信感を完全には拭えていないと、何かの節目というのは妙に気懸かりだった。 …何かあるのなら、それをする機会は十分にあったはずと、理解していても。 シスター・ティフィスが連れて行かれたときのことが、忘れられない。 ) [Wed 3 Mar 2010 02:07:10]
セレニア > ( 『お供の方はここまで』 と止められる場所だけあって、主が連れて行かれる扉にはいつも衛兵が立っている。 置物のような彼らと根競べでもするように佇んでいるのは、もしかしたら良い迷惑かもしれない。 …あるいは職務に忠実な者であるかもしれないけれど、誰もいなければ、少しくらい足を動かしたり、もしかしたら雑談なんかもできるかもしれないのに。 )   ( 日差しが暖かくなってくる頃とはいえ、暖房がなく、窓のある廊下は冷え込んでいた。 人通りもすっかり絶えた廊下で、衛兵二人と少女一人、息さえもひそめるように立ち尽くしてどれくらい経っただろう。 )   …。   ( 少女の方が身体をほぐすように少しだけ動いて… 衛兵もそれに倣った。 …なんとなく互いを見つめて、でも言葉はない奇妙な間。 ) [Wed 3 Mar 2010 01:57:55]
セレニア > ( 聖教会の廊下。 主を待って、この夜も薄紅色の瞳が奇妙な修道女は、じっと扉が見える廊下の隅に立っていた。 無表情が頑なな印象を与え、どこか講義を妨害した学生が立たされているような雰囲気もあるのはさておき。 ある程度はお馴染みになった光景かもしれない。 瞳の色が遠目に見逃してしまう特徴でも、聖教会のものとは異なる大聖堂の尼僧服をウィンプルまでかっちりと着込んでいるだけで、異物の入り込むことが珍しい場所では目立つものだ。 ) [Wed 3 Mar 2010 01:50:34]
お知らせ > セレニアさんが入室されました。 『( ―――待つ。 )』 [Wed 3 Mar 2010 01:42:49]
お知らせ > セレニアさんが退室されました。 『( 鈍っていたなんていう言い訳はしない。 むしろ、良い訓練になったろう。 )』 [Thu 25 Feb 2010 02:37:49]
セレニア > …そんな危険を冒すと知れたら、裏をかかれるかもしれません。   ( 逆に、なんてどこまでも負け惜しみ。 否定的に言いながら、でも頷いている。 )   …いいえ。 参考にはなりました。   ( 負けた相手からはそれを学ばなければならないという生徒気質だけれど… でも、傭兵とヴァンパイアハンターではまた違うし。 フランクに言われて、とりあえずは拘らないことにしたらしい。 …もう一度頷いて――― 手を掴もうとする仕草に、ちょいと手を上げた。 …でも、掴まれず。 …では、掴まないまま。 …はてなと不思議そうに首を返して、水分補給に行こう。 ) [Thu 25 Feb 2010 02:37:04]
お知らせ > 艶子さんが帰りました。 『 いやー、いい汗かいた。 』 [Thu 25 Feb 2010 02:34:24]
艶子 > さ、汗かいちまった。何か冷たいものでも貰いに行こうよ。 ( そう言って、艶子は歯を見せて笑うと、セレニアの手を引っつかもうとして、そのまま歩き出そうとする。勿論、途中で剣も返すけれど。 ) [Thu 25 Feb 2010 02:32:53]
艶子 > ――そうだ。無心で、斬れ。 ( 正確には無心ではないのかもしれない。勝ちたい、死にたくないという思いは少なからずあるからだ。しかしそれを限りなくゼロに近づけた時、そこで始めて剣士の真の技量が発揮される。 ) 私もそう思うよ。よく生きているなって。でも、そこに相手に付け入る隙があるのかもしれない。「そんな危険は普通は冒さない、冒すはずが無い」と相手が思うからこその隙がね。 ( その意識の読み違えは戦いの中では危うい。単純な話に置き換えれば、何とか上手くあしらおうとしてくる敵と、命を投げ打ってまで襲ってくる敵のどちらが恐ろしいかという。 もごもごするのを見て私はまた笑った。 ) それで十分さ。これは豪天寺艶子の戦い方だからな。合わぬと思えば違う戦い方を見つければいいし、吸収できる部分があると思えばそうすればいい。こんな奴も居るんだっていう経験にはなっただろ?私も良い学びにさせてもらったからな。 ( 私と同じタイプの敵に出くわしたときに対処しやすくなるだろう。 ) [Thu 25 Feb 2010 02:30:18]
セレニア > ―――…無心で切れと、言いましたか。   ( 鍛錬所でアドバイスされた事。 何をわけの分からないことをと思っていたけれど、今はなんとなく、分かる気がする。 ゴウテンジのような思い切りは、足りないのだろう。 …死への恐怖はもちろん、挙動の一つ一つに判断が混じる。 それは当然のことで、次の手が全く読めないヴァンパイアを相手に想定しているからこその弊害でもあるけれど… 剣術の素人であっても、咄嗟に反応する瞬間はあるはずだ。 …それができていれば、今回は、引き分けに持ち込めたのかもしれない。 例えに意味はないけれど。 …でも。 )   …あなたが生きているのが、不思議。   ( 言っていることは… 今なら少し分かるような気がするものの、やはり綱渡りにしか聞こえない。 負けてしまった今それも負け惜しみで… つまり一理あると認めざるをえないのだけれど。 …溜息一つ、肩を落とした。 技量や力で劣るときに、それでも勝ちたいと思ったら、そのための方法は下策でなく、上下のない唯一の道だ。 )   …理解は、できるような気も、しますが。   ( 納得は… とか、まだもごもご言いながら。 ) [Thu 25 Feb 2010 02:18:59]
艶子 > ( こちらも、脇への痛みがやや遅れてやってくるか。片手で触れてみるとその痛みはもっとはっきりする。それでも相手同様、怪我と呼べるようなものでは無いけれど。 ゆっくりと呼吸を整えるようにして、それから相手の「嫌味か」という言葉には笑った。 ) 相変わらず、つっけんどんな奴だな。 …多分、振りかぶったよ。真剣でもな。 ( 相手の言わんとしていることはわかる。そして私にはそれを説明する義務があるだろう。 ) 私の剣はシンプルに見えて、実は私の精神性に大きく左右される。あそこで長期戦に持ち込もうだとか、小手先技で煙に巻こうとか考えれば、私の剣は鈍っていく。 ( 甲冑を着込んだ敵など、相手によってはそれが有効になる時もあるだろうが。 ) お前が私より格下なら、わざわざ危険を冒してまで斬り掛かりはしなかった。あそこで上段から思い切り行ったのは、それが私の本気だったからだ。 …セレニア。命のやり取りというのは本当にどうなるかわからない。同じ武器、同じ体格、同じ戦術、同じ技量だったならば、最後に生死を分けるのは如何に危険を顧みないかが勝利につながる事だってある。…もっと言えば、それが勝っていれば格上の相手にだって勝てる。そして私はそうやって戦って、勝って来たんだ。 ( もっとも、それは下策もいいところなのだろう。理想を言えば、そんなことをせずとも勝てる技量を身につけるべきなのだから。 ) [Thu 25 Feb 2010 02:01:19]
セレニア > ( …つまらない張り合いはいらない。 それだけに悔しいが… シンプルで良い。 …自分が唯一評価を得られる戦士としての価値は勝つことにあり、それで負けるのはたまらないはずなのだけれど、相手の強さがはっきりと分かる負けには、放心するような空白感しか見つけられなかった。 )   ―――はーっ…   はーっ…   ( 未練がましく構えたままだった剣を、一拍送れてようやく離す。 …緊張のせいだけではないだろう、肩めがけて剣を振り下ろされた腕の感触がおかしく感じて、剣を離し、確かめるように握って開く。 …痣の一つもこさえているかもしれないが、幸い怪我と呼べるようなものはなかったらしい。 )   ―――…嫌味ですか。   ( 最悪両方とも命を落とすが… あれが真剣だったなら、負けたのはこちらと自覚している。 気付かないわけもないだろうにと、ぶっきらぼうに言う。 )   …最後。 真剣でも、振りかぶりましたか? …何を考えている。   ( 真剣でも同じように戦ったのは疑いようもないけれど。 長期戦になれば、力で勝るゴウテンジに有利であったとも思う。 あそこはあえて隙を作らなくても良かったはずだと。 …言いながら、着衣の乱れを直そう。 ちょっと座り込んでしまいたいところだけれど、ここも意地。 ) [Thu 25 Feb 2010 01:47:06]
艶子 > ( ルーキーにこの瞬間の事を話すとみんな馬鹿にする。でも、互いの剣と剣が触れ合う瞬間というのは確かにゆっくりに見えるんだ。セレニアの乱れる髪や、その表情、汗、呼吸が見えるんだ。 私が得意の上段で迫るのを見て、相手が臆して身を引くことを期待しなかったといえば嘘になる。そういう試合展開に持っていけば、一度は外してもそのまま勢いで押し切ることも出来る。だがセレニアはそうはしなかった。そうはしなかったが――恐らくは、一瞬。一瞬だけ。 ――確かに最悪両者とも命を落とす愚かな手だ。それを選ぶ辺りに、豪天寺艶子という傭兵の性格が出ているのだろう。 ) ( そして、次の瞬間には互いの剣が触れ合っていた。それを見ていた衛兵たちもどうなったのかと一瞬静まる。思い出したように私は吐息を一つ吐いて――ゆっくりと、剣を引いた。 ) ……っ  は …っ  は…っ ( 呼吸は荒く、冷たいはずの教会内の空気が心地よい。 ) セレニア。…お前、強いよ。 ( その呼吸を沈めぬうちに、傭兵はそう言った。 ) [Thu 25 Feb 2010 01:34:06]
セレニア > ( ―――上段!? …何だそれはとうろたえる。 が、すぐに意図を理解した。 得意とする体勢で、速さの勝負。 ―――ちょっとくらい痣になっても何だと、両手持ちにしていた剣を、片手で振るう! それは衝撃が強くならないようにという配慮などではなく――― 両手持ちになれていないため、この方が早いからだ。 …真剣で同じ事をすれば最悪両方が命を落とす愚かな手だと思う。 …けれど引けない意地があり。 そもそもこの相手に対してもう一度守りに入ったりしたら、今度こそ力で押し切られるだろう。 ―――こんな判断を下して最後の時はくるのかなと… そんな、一つの終わりの形に思いを馳せる一瞬。 …死に対する怯えが、剣捌きを曇らせた。 )   ―――ッ…!   ( 刹那。 どうなったかは、自分が一番よく分かる。 …真剣なら、横薙ぎに振るった剣がゴウテンジの胴を切るよりも早く、腕が落とされているはずだ。 …寸止めするという都合、相手の衣服には触れているが。 それは確かに遅かった。 ) [Thu 25 Feb 2010 01:23:00]
艶子 > ( んだよ畜生、こいつ強いじゃないかッ!レイにシスターにアイリ様にリコ、それ以外にも強い奴が居たなんてッ。 ) ( 体制を立て直し、向き合うのはほぼ同時か。そして相手に迫ろうと前に出るのも同時だった。 ) せせぇ―― いッ!! ( 艶子は先ほどと同じように上段斬りを放つ姿勢のまま地面を蹴る。こうなったらもうどっちの剣が早いか勝負だッ!横薙ぎに対するガードはしないッ!避けるのも止めだッ!無論大きな怪我をさせぬよう寸前で威力は殺すつもりだが、模擬刀をあてに行く程の勢いで迫る! ――胴をがら空きにしたまま相手へと迫り、射程に入ると同時に肩目掛けて剣を振り下ろす――ッ!! ) [Thu 25 Feb 2010 01:11:02]
セレニア > ( 聖教会に到着して、始めてセレスティア様と面会したとき。 ゴウテンジに感じた出来る傭兵というイメージは、全てこちらの勘違いだったらしい。 …それで勝手に幻滅したりもしたけれど。 こいつは確かに蔓の悪魔を滅ぼすのに一役買って、連れとモビィディックを滅ぼして、先日も馬上の襲撃者三人を撃退してのけた。 ただの傭兵であるわけがなく… というかそもそも隊長格で、認めたつもりでまだ侮っていたと歯噛みする。 )   ―――ッはぁっ…!   ( どうにか鍔迫り合いを脱するが、こちらも床の上を転がって… 何より、押し込められるのを堪えるのに全力使ってしまっている。 もちろんすぐに体勢を立て直そうとするものの、息をつく間も無く追撃というわけにはいかず、続く踏み込みにはワンテンポ遅れてしまった。 …しかし、それでも相手が体勢を立て直す前にと焦る気持ちは変わらない。 …はやったところで結果は望めないと知りつつ、横薙ぎを繰り出せる姿勢で、剣を突きつけようと迫る! ) [Thu 25 Feb 2010 01:02:44]
艶子 > ( これには私も経験がある。セレニアがこのまま押し上げ体制を整えられれば、僅かにこちらが有利な腕力の差もひっくり返すことが出来る。だから、させない。ぎぎりぎりと押さえつけるようにして、万力のような力を篭めた。そうら、膝をついたぞ。このまま押し倒して首に模擬刀を押し付けて参ったといわせてやる。そのまま地面に縫い付けてやる。 ) ぬぬううう…ッ!! ( さあ、もう一息だ――と思ったその瞬間だ。突然支えを無くしたみたいに剣ががくんと落ちた。予想外のその行動に、床を転がったのはセレニアだけではなかった。艶子はつんのめるように前に倒れ、膝と片手を突く。 ) こ、こいつ…ッ! ( 急いで立ち上がろうとするが、それは隙になってしまうだろう。 ) [Thu 25 Feb 2010 00:52:23]
セレニア > ( 何かやらかしたんだということで十分な気もするけれど… 聞かないまでも、気にはなっちゃうのだろう。 たぶん。 もちろん表向きは、さらりと済ませるけども。 )   …ッ!   …っふぅうッ!   ( 跳ね上げることができれば、あとは刃を押し付けるだけだ。 そうでなくても、押し上げる方が全力で前身できる分いくらか有利… 肩の角度さえ上げられればと思ったが、その最初の段階で躓いている。 相当な力があるとは踏んでいたけれど、とにかく想定外だ。 瞬発力やタイミングでどうにかなる程度でなく、明らかにこちらが劣っている。 緩急をつけて重心を逸らす余裕もなく、片膝をついて固まってしまった。 )   …ッぁあ!   ( スタミナ切れで押し切られるのを待つばかりというところで、横に構えていた剣の切っ先を落とす。 ―――フェイントだとか、払うなんてとんでもない。 負ける間際の苦し紛れ。 とにかく鍔迫り合いから脱するように、床の上を転がった。 ) [Thu 25 Feb 2010 00:42:48]
艶子 > ( 何をしたのかを言ったら言ったで後でアイリ様に叱られる気がする――。 ) ( この巡礼の間、セレニアは普段から具合悪そうにしていることが多く、加えて戦っているところを一度も見たことが無いせいか、実力を測れずにいた。いや、もっと正直な言い方をすればそこまで強くは無いのではないか、なんて。しかしやはり日ごろから吸血鬼なんていう化け物を相手にしているだけあって、パワーもスピードも凄い。切り替えしも早い。思い切りもいい。振り下ろした剣は受け止められ、鍔迫り合いの形となる。 ) …………ッ ( ぎり、と歯を食いしばり両腕と腰に力を入れる。 こいつ、ご飯食べない癖になんてパワーだ。あっという間に押し切れるかと思ったが、中々剣が動かない! ) [Thu 25 Feb 2010 00:29:40]
セレニア > ( 紅鱗騎士団長、だったか。 アイリーン・アルベントの名はマリア様から聞いているだろう。 …で、何をしたのかと気になるけれど! ここまで来たら早く切り結びたくてしょうがないし、つまらない張り合いなどしなくても剣ですぐに決着がつく。 SEIZAというアマウラの拷問方法(?)は記憶しつつ… いささか性急なほど速さを意識しているらしい動作中に、言葉はなくなった。 )   ―――ッ!   ( 初撃は空振り。 空を切る剣を、肘を曲げて引き戻し肩を引き――― 更に突きに変えて踏み込もうとするけれど、盾はないし、避けると同時にふりかぶっているゴウテンジの方が早い! …引いて避けるのは間に合わず――― 腰を屈めて、剣を横向きに頭上に掲げた。 木剣がぶつかる。 ゴウテンジはそれほど力を篭められた風でもないのに、予想外の力に受けた剣がぶれて額を打った。 )   …っく!   この…!   ( 片手剣と盾を基本にするせいか、両手での取り回しに慣れていない節もある。 しかしここでようやく力負けすると悟ったようで――― だというのに、受けた状態から押し返すように踏み出した。 距離を開けて構えるのを許したら、もっとキツイのが来る。 ) [Thu 25 Feb 2010 00:20:36]
艶子 > ほっほーん、大した自信じゃないか。気に入った。 …正座っていうのはな、膝を折り曲げて座る方法だ。反省を促す時にとる姿勢で、下肢に酷い負担が掛かる。数分で電撃が走るような痛みがするのだ! ――前に騎士団長のアイリ様に200枚の反省文書かされたんだよ。 ( 倍ぐらいにはなるんじゃないかと。まあアイリ様とアレックスは違うけど。 ) ( 二人とも同じ武器を選び、構える。さて、私の剣術は初太刀にかける剣術だ。刀でなくともそれは変わらない。だから先手を打つべきタイミングを計っている時に迫るセレニアは、言わばちょいとしてやられたって感じだ。 ) ―――っ。 ( 落ち着いて、一歩後ろに下がりつつ剣を上段に上げ、その剣に向かって振るわれた横薙ぎをやり過ごす。次いで艶子はその上段に上げた剣を振り下ろそうとするだろう。狙いは剣を持つ両腕だ。しかし一歩引いた状態からの攻撃は、早さも威力も本来のものに達することはできない。 ) [Thu 25 Feb 2010 00:04:03]
セレニア > はい、私も構いませんし、そもそも私が負傷することはありませんが。 どちらの負傷も任務に支障を来します。 軽率な行動はわきまえましょう。 …SEIZA? 400?   ( ゴウテンジ的には配慮してくれたかもしれない… というかむしろ大切されてるといった意味を含ませたのかもしれない言葉にさらりと張り合いつつ。 …何だその枚数はと、仄かに雰囲気を和らげる。 四面楚歌… と、セレニアはそう認識している状況でしばらく過ごせば、いくらなんでも多少なり軟化するということか。 )   …そうだと、良いのですが。   ( 気のせい? マリア様の傍を離れるべきではないのではないかと思うものの… これも気の緩みかもしれない。 自分が感じたのなら無視できないが、ゴウテンジの感覚ならとつい見送ってしまった。 それに一応、衛兵もついている。 守られているというより、見張られている意識が強くなってしまうが。 )   ( 竹刀はなさそうだけれど、代わりに木剣や、刃を潰した鉄剣なども置いているかもしれない。 見知らぬ場所でも、ようはスペースさえあれば、ゲストハウスの庭先だって良いのだ。 自分が使うのに似た長さのものを選んで――― 盾を取ろうとしてから悩み、そのまま構える。 )   …お願いします。   ( 互いにスタイルが違うのだから、盾を持っても良いのかもしれないけれど… なんというか、ハンデをもらうみたいで嫌だ。 ―――尼僧服というのは、作業着である。 動き難いものの、このまま戦うことも想定されるし、必要なら汚れても構わない。 ―――相手が待つ姿勢なら、言うが早いか飛び出した。 突き――― のような形で、まずは構えを崩すように、間合い一歩手前から横薙ぎに、相手の刀身めがけて剣を振る! ) [Wed 24 Feb 2010 23:53:27]
艶子 > おう。私は真剣でも構わないが、それでやったが最後だ。お裁縫の針の先でつけた指先の傷より浅い怪我で済んでも、アレッサンドラの雷が落ちるだろう。8時間の説教、その間は正座、反省文300枚――いや400―――…。 ( 人差し指で頭から角が生えてるゼスチャーをしながら。ところで、正座ってクリスティアの人にわかるのかな。 ) うん、そうなんだけどね。ただ世の中には絶対っていうのは中々無いからな。…まあ、気のせいさ、気のせい。 ( そうして鍛錬所にやってくると、長剣を模った模擬刀を手にしよう。竹刀はないだろうから。動きやすいように外装を脱ぐと、距離をとってから身体の筋肉を解して。 ――二人の様子に気付く衛兵も居るか。彼らからすればよい見世物かもしれない。 ) ――よし、いつでもいいぞ。 ( ひゅ、とその切っ先を向けた。 ) [Wed 24 Feb 2010 23:35:18]
セレニア > ( よくは知らないけれど、負傷したわけではないということだし、そんなものかと頷いておく。 …何がそんなに嬉しいのか分からないものの、快活な笑顔から無理をしているようには感じられなかった。 )   ありがとうございます。 模擬刀でかまいませんか?   ( 真剣で、と言いたいところだけれど、訓練で負傷するなど論外だ。 互いに相手を傷つけてしまうような腕ではないと思うものの、こちらには幻覚に襲われるという不安もある。 …ただ、できれば武器は使いたいと言いながら、並んで歩こう。 )   …気配?   あなたを襲撃するために、ここまで侵入するというのは考え難いと思いますが。   ( 底冷えする廊下にひと気はなく、見回してみても、単調な扉と廊下が真っ直ぐに伸びるばかり… とはいえ、柱の影や扉の向こうなど、潜むところはいくらでもあるのだけれど。 気が立っているのだろうかと首をかしげながら、ランプを持って先導し、鍛錬所に向かう。 衛兵だとか騎士団も詰めているだろう。 屋内運動場を使う許可くらいは、どこかで取ってあるか。 ) [Wed 24 Feb 2010 23:27:15]
艶子 > ああ、もうばっちりだ。数日横になっていれば身体の方は―― お。 ( セレニアからの申し出は、艶子にとっては少し意外だった。以前にその約束をしたこともあるのだが、ヴェイトスに戻ってからになるかと思っていたからだ。 ) いいよ!相手になろう。私も身体がなまっちゃうからな。 ( 歯を見せて笑う。その笑い方、本当に嬉しそうだった。好きなのだ、身体を動かしたりトレーニングをしたり、誰かと手合わせをするのが。セレニアの実力を知る良い機会でもあるし。 ) それで、内容はどうする?素手か、それとも模擬刀を使うか。 ( そう言いながら二人が手合わせできるのに適した場所へ移動する。外は雪が積もってるし、衛兵が利用している鍛錬所でもあれば使わせてもらおうか。 ) ん。いや、な。妙な気配を感じたような気がしたのだが―― 気のせいだろう。 ( こちらも歓迎ですと電波ゆんゆん。 ) [Wed 24 Feb 2010 23:14:01]
セレニア > ( 聖教会の廊下。 大聖堂の尼僧服をかっちりと着込んで、セレニアはいつも通りのセレニアだ。 表情変化が極端に乏しく、何か堪える風な硬さがあるのは頭痛のせいだろう。 …聖教会の医務室にも当たってみたけれど、医務室レベルではやはり原因不明だった。 )   …もう、体調は回復しましたか? 時間があれば、手合わせを願います。 訓練です。   ( いや訓練以外何があるのかというところだけれど、なんとなく確認しないといけないような、不思議な感覚。 基礎トレーニングや素振りならいくらもできるが、そろそろ、そればかりでも鈍ってしまいそうで不安。 そしてマリア様に不調を告白したものの、それでもまだ戦えるという証明も欲しい。 素っ気無く尋ねてから。 )   …何か、ありましたか? 落ち着きがありませんが。   ( 謎の気配とはニアミスだったようだ。 ―――これで接触が潰れるのも惜しい限りだし、一応話は進めるけれど訓練ならいつでも。 イベント発生は歓迎ですし、個人向きであれば引っ込めますと電波ゆんゆん。 ) [Wed 24 Feb 2010 23:07:28]
艶子 > いやいや、やっぱり慣れない建物は迷うな。そもそもおっきいんだよこの建物はー。似たような廊下に同じデザインの扉がずらーっと…。 ( 故郷ではこんなに大きな建物は中々無かったし、ヴェイトス市でも大きいところに入るのは稀だった。勿論大きな建物と見ればすさかず中を探検してその構造を把握するのだが、聖教会ではあまり迂闊にうろちょろしても変だし――と。 ) おや、セレニアじゃないか。こんなところでどうしたんだ。 ( と、さっきの場所に戻ればその姿を見つけ、声をかけてみた。 ) [Wed 24 Feb 2010 22:59:58]
セレニア > ( ―――後入りへのフォロー入室で出ていることに気付いたんですとか世界の裏電波はさておき。 …自主訓練は続けている。 しかし古巣とはいえ、聖教会に属していたというだけで、ここで生活していたわけでもない。 個人レベルで他のセクションとの接触は無かったし、そういった場面でも表に立って何か話をするのはマスターだった。 ようするに訓練の相手を頼めるような当てがなく、ゴウテンジに付き合ってもらおうと思ったのだけれど… なんだか落ち着かないようだったし、間が悪いか。 )   …。   ( また今度にしようと思っていたら、戻って来た? ―――気配とゴウテンジが再び接触するようなら、関わらずにすれ違うこともあるかもしれないけれど… 何をウロウロしているのかと首を傾げよう。 ) [Wed 24 Feb 2010 22:56:48]
艶子 > 私の部屋はこっちじゃなかった。 ( とか、言いながら。 ) [Wed 24 Feb 2010 22:52:13]
お知らせ > 艶子さんが入室されました。 『 と思ったら戻ってきた。 』 [Wed 24 Feb 2010 22:51:51]
お知らせ > セレニアさんが入室されました。 『( …見送ってしまった。 )』 [Wed 24 Feb 2010 22:48:25]
お知らせ > 艶子さんが帰りました。 『 やはり気のせいかと、その場を後にした。 』 [Wed 24 Feb 2010 22:45:43]
艶子 > …気のせいか。 ( うーん、「気のせいか」だって。気配を感じたような気がして「気のせいか」とか言っちゃうのって、何だか命を狙われている偉い人みたい。常に気配を探り警戒していないと命に関わるのだ。そんな生活を送っているせいで、ついありもしない気配を察知してしまうっていう――。 ) [Wed 24 Feb 2010 22:37:54]
艶子 > ( 今、何かの気配を感じたような感じなかったような――。つい最近ドルーチ派の連中に襲われたこともあって、誰かが私の命を狙っているのでは無いかと勘ぐったが。…いや、まさか、ここは教会の中だ。いやしかし、その教会の中だからこそ連中の息が掛かった者がいるのではないか? ) ………。 ( 今一度、辺りを注意深く探ってみよう。 ) [Wed 24 Feb 2010 22:30:10]
お知らせ > 艶子さんが入室されました。 『 ――む。 』 [Wed 24 Feb 2010 22:27:28]
お知らせ > ???さんが退室されました。 『それはいつも無意味』 [Wed 24 Feb 2010 22:26:31]
お知らせ > ???さんが入室されました。 『気配』 [Wed 24 Feb 2010 22:26:05]
お知らせ > 艶子さんが帰りました。 『 それにしても、寒い。 』 [Wed 24 Feb 2010 22:23:54]
艶子 > ( ヴェイトス市は今どうなっているだろう。特に何の報せも無いところを見ると、別に何も起きていないのだろうけれど。それでも事件が多い街だ。それが嵐の前の静けさでなければ良いが…。 ) [Wed 24 Feb 2010 22:23:05]
艶子 > ( 君影のことも気にかかる。リハビリは順調だろうか?蜷潜のやつが時折見舞いに行ってくれているだろうけれど、やはり心配だ。 リコも頑張っているかな?この間リコに胸を揉まれる怪しい夢を見た。やっぱり欲求が溜まっているんだろう…お互いに? ) [Wed 24 Feb 2010 22:18:19]
艶子 > ( ヴェイトス市の皆は元気だろうかと、窓から覗く月を見上げて思う。MJは食べ過ぎていないだろうか、白夜は寂しくないだろうか、ナッキーは元気だろうか。ハッシュはけるべろすと仲良くなれただろうか。 ) 私が一番しっかりしていない部類の人間だから、私がいてもみんながしっかりするかどうかはまた別問題なのだが…。心配だ。 [Wed 24 Feb 2010 22:15:20]
艶子 > ( 私は一つ不安に思っていることがある。それは、クリスティアに春はあるのだろうかということだ。以前、夏ごろにこっちに来た時はもう少し暖かかったと思うから多少気温の変動はあるのだろうが、このまま雪と寒さに閉ざされたままなのでは――。もしそうなら、私はいつかかちんこちんに凍り付いてしまうかもしれない!雪国になれている人はそう思わないかもしれないけど、私は故郷では南方生まれだったから寒いのは苦手なのだ。 ) ……ぐぬぬ。 ( 豪天寺艶子はそんな頭の悪いことを聖教会の廊下で考えていた。 ) [Wed 24 Feb 2010 22:06:54]
お知らせ > 艶子さんが来ました。 『 教会にて。 』 [Wed 24 Feb 2010 22:01:00]
お知らせ > セレニアさんが退室されました。 『( …どちらにしても、藁にもすがる思いでセレスティア様を誘うが。 はたして。 )』 [Wed 10 Feb 2010 21:28:05]
セレニア > ( ―――え。 なぜ、だろう。 …来てくれないと困る。 どうせセレスティア様は助けにならないだろうから、デートを知るゴウテンジが必要なのだ。 )   ( けれど… 状況が違えば、自分も今のゴウテンジのように言って、彼女を追い払おうとさえしたかもしれない。 それを思うと、正論を曲げてまで同行を求めることは、できなかった。 ) [Wed 10 Feb 2010 21:27:18]
お知らせ > 艶子さんが帰りました。 『 そう思いながら、私も支度をする為に歩き出した。 』 [Wed 10 Feb 2010 20:48:07]
艶子 > …まあ、作法というかなんというか…それで大体あってる、と思う。 ( 妻をめとる手段の一つというのも多分あってる。多分。 ) ………。 ( いつもどこか尖った態度で居ることが多いから、その反応は返って目立った。この娘がこういう反応をするのは、いつもアレックス絡みだ。何だろう、凄く―― 面白くない。当然だ。 ) ああ、例外はある。そう、そのダブルデートという奴だ。だが……。 ( 少し考えてから私は俯いて再び口を開く。 ) 私は行けない。私が一緒に行けば、ドルーチ派の連中に狙われる危険性が高くなる。セレスティアさんは一緒に行けるかどうかはわからないが――。 それよりも、距離を置いてお前たちを護衛しよう。 ( いつものように振舞おうと考えたばかりだが、流石にこれはリスクが高い。…なんて事を言いながら、一緒に行けばパプテスの人たちとの溝を感じてしまいそうだから、が本当の理由だ。だから、護衛の仕事だけはしようと思う。 踵を返すその背中にそう告げよう。 ) [Wed 10 Feb 2010 20:46:20]
セレニア > ―――なるほど。 買い物と飲食を共にする、という作法があるのですね。   ( 理解できているかどうかはさておき、納得したらしい。 つまり妻をめとる手順の一つ、異性が対象ということで間違いないのだろうと頷いた。 …しかしマリア様は女性である。 )   …もっと、仲良く。   ( そこだけは、理解のための硬質な応答ではなく、戸惑った風に言葉を反芻する。 …なるほど。 なるほど、つまり、異性と仲良くなり結ばれることが主な目的だけれど、結ばれないまでも親密になるために行う。 それがデートか。 )   …。   ( 何かを噛み締めるような沈黙。 嬉しくもあり、戸惑いもする。 どちらにせよ一緒に活動できることは幸せなのだけれど、目的がそのように明確であると、尚更だ。 だがしかし。 …デートの作法どころか意味さえ知らず、ゴウテンジに確認してやっと了解するような有様。 このままでは粗相をしてしまうだろう。 )   …普通は、ということは、例外もあるのですね。   あっ! そう、聞いたことがあります。 だぶる?でーと?   ―――はい。 マリア様とでーとに行きます。 ゴウテンジも同行してください。   ( やはり、生真面目に頷いた。 )   …セレスティア様にも、同行をお願いしてきます。   ( ゴウテンジも、マリア様と親密になることに否はないだろう。 それではそういうことで、とさっくり申し渡して、てきぱきと踵を返した。 ) [Wed 10 Feb 2010 20:36:23]
艶子 > …何故異性との接触を禁忌とするのか、逆にそれを考えればわかりやすいんじゃないかな。デートはその禁忌とされる形で接触するんだ。 ( 同性となれば幾分かは禁忌にはならないのかもしれないが。  いかん、思ったよりこいつ重症だぞ。どうやって説明したらいいんだ…!? ) そりゃあ、買い物や飲食が目的じゃあないからさ。二人だけの時間を設ける口実をつくって、もっと仲良くなるのが本当の目的だ。 ( この説明の仕方で理解してくれるのかどうか、自信が無かったが。 ) …普通は二人きりだな。その方が仲良くなれる。 …アレックスか? ( 私は嫌な予感がしつつ、そう尋ねた。 ) [Wed 10 Feb 2010 20:25:20]
セレニア > …では、そのでーとです。   ( 生真面目に頷いて話を聞き、タブー?と首を振った。 )   …修道院の中には異性との接触を禁忌とするところもありますが、共に活動することに問題はありません。 同性であれば尚更です。   ( ゴウテンジは何を言っているのか? 本当に 『デート』 を知っているのでしょうねと、じっと見つめる不審げな気配。 )   …買い出しに同行し、飲食を共にすることで間違いありませんか? それでは、なぜでーとという言い方をするのか…   ( 一緒に出かける、で良いのではないか。 そこにはやはり、異性と行くようなニュアンスがあるのではないか。 しかしマリア様は同性で、それでも良いとなると――― 同性愛など論外で、考慮の外側。 納得いかない風に視線を落とし、悩む。 )   …二人でなければ、いけないものですか? [Wed 10 Feb 2010 20:15:29]
艶子 > …いや、私の知る限りではデートはそれしか無いが…。 ( なるほど。どうやらこれはそういう相談らしい。教会のようなところで生活していたり、セレニアのような年頃ならよくある悩みなのかもしれない。 ) ――通常は異性同士が基本だが、それは絶対ではない。同性同士でも成立するものだ。だが、教会の中でそれを話題にするのは良くないと思うぞ。タブーなんだろう? ( 確か同性愛は悪だったような。まあデートといってもそこまで突っ込んだものにはならないのかもしれないが。 ) デートというのは一緒に買い物をしたり、お茶を飲んだり、ご飯を食べたり、最後には宿―― いや。 ( 最後のは別に無くても成り立つか。 ) 要するに、二人で一緒の時間を過ごすんだ。そういう機会を故意に設けることがデートじゃないかな。 ( あ、故意だって。難しい単語使えたぞ。私ったら頭いい。 ) [Wed 10 Feb 2010 20:05:24]
セレニア > ( 至って真面目――― というか、過剰に真剣である。 いつものことかもしれないけれど、無表情も心なしか険しい。 決してコイバナなどするような雰囲気でなく、確認に頷いた。 )   ―――良かった。 そのでーとです。 …おそらく。 …そうだと、思いますが。 他に、でーとという言葉が指すものがありますか?   私は異性と行動を共にするものと認識していましたが、同性でも成立するものですか?   …いえ、そもそも、でーととは何をするものですか?   ( やや早口に、緊迫感すら滲ませているが内容は至って平和。 …もちろんからかっている風ではなく、純粋な問いだ。 ) [Wed 10 Feb 2010 19:58:51]
艶子 > ( 何だろう。いつもと様子が少し違うような気がする。何かあったのだろうか?例えばアレックスに何か起きたとか――。 ) ………え? ( そんな空気の中に尋ねられたその一言に、私はついそう聞き返してしまった。しかも言い方がちょっと変だったから、デートはデートでもクリスティアにそういう食べ物だとか儀式だとかがあるのかと思ったりもしたが。多分、私が考えているデートで間違いないだろう。 ) デートって…二人で一緒に出かけたりするあれだよな? …いや、まあ…あるが。 ( 一応確認してからそう返事した。 ) [Wed 10 Feb 2010 19:48:53]
セレニア > ( …見直したと思ったら全部勘違いだったりした事もある。 それに先日の襲撃事件、言いたいことは山ほどあって顔を合わせる度に言っても減らないけれど、今はおいておこう。 …一部はこの少女の自業自得なのはさておき。 小言に発展しなければその辺りも露呈しない。 …ただ、何はともあれ馬上の襲撃者三人を撃退してのけたことは、戦士として評価していた。 それを口にしたことはまだないけれど。 一つも良いところがなければ、こうして声をかけることもなかっただろう。 いや、地味にテンパっているので、分からないが。 )   …でーとをしたことはありますか?   ( 飽きたと言うのなら改善できていますか? などという嫌味もなく 『デートをしたことは?』 と脈絡もなく、単刀直入に問う。 戸惑いのせいか、単に言い馴れないのか、いささか妙なイントネーションだった。 ) [Wed 10 Feb 2010 19:41:20]
艶子 > ん。 ( 名前を呼ばれて振り返る。私をゴウテンジと呼ぶ人は少ない。アレックスはツヤコと呼ぶし、セレスティアさんはもう少し言いなれない感じで、しかもフルネームで呼ぶ。たぶん、どこが区切りかまだはっきりわかってないんだろう。聖教会のほかの人たちもそうだ。振り返った先にはやっぱりセレニアが居て。 ) なんだ、何か用か?小言なら聞き飽きたぞ。 ( 多分、私が外に出てドルーチの連中に襲われたことに釘を刺しに来たのだろうと思った。…少し焦りがあるようにも見えたが。 ) [Wed 10 Feb 2010 19:30:02]
セレニア > ( 一人で聖教会を歩き回り、ゴウテンジを探していた。 外出は控えているようで結構だけれど、そもそもマリア様のお傍を離れるのが間違っているのだという、また喧嘩になりそうな意識はさておき。 非常事態なのである。 )   ―――ゴウテンジ。   ( ヴェイトス市からの客人は、火傷もしくは包帯女とイエロティア。 外見だけは一番まともそうなこの少女も瞳が奇妙な薄紅色で、誰一人としてまともな者がいないような取り合わせか。 …ただでさえ閉鎖的な空間では嫌でも人目を引くけれど、その場で要件を切り出しそうな焦りを無表情に滲ませて、声をかけた。 ) [Wed 10 Feb 2010 19:24:48]
お知らせ > セレニアさんが入室されました。 『( 珍しく、上司の金魚のフンでなく。 )』 [Wed 10 Feb 2010 19:19:07]
艶子 > ( …私がここで迷いを見せれば、アレッサンドラにとっても余計な負担をかけてしまう。彼女は今大事な時期にある。聖教会の長い審問を受け、聖剣への接触が許されるかどうかという場面にある。それこそが彼女の目的なのだから、私はそれの障害になってはならない。不調のセレニアを案じているようであるし、これ以上の心配は掛けないほうが良い。…そうだ、そもそもそんな不調のセレニア一人に帰りの護衛を任せるわけにも行かない。街道で待ち受けているのはドルーチの連中だけじゃないのだ。 ) ( 私は腹の虫の音を聞かせながら、いつものように振舞おう。 ) ………よし。 ( ふす、と私は息を一つ。 私のすべきことは唯一つ。これから先、目の前に立ちふさがる連中を片っ端からやっつける。それだけだ。 ) [Wed 10 Feb 2010 19:14:02]
艶子 > ( 先にクリスティアを発つのはどうかとも考えた。私が居なくなればひとまずドルーチの連中は襲ってはこないだろう。…けれども私はすぐにその考えを否定した。私は最後までこの護衛の仕事をやり遂げる。なぜなら私はプロの傭兵である、途中で仕事を投げ出すのはプロではない。 なぜなら私はアレッサンドラの友人である、友人としてそんなやり方はお互い望まない。 私は最後までやり遂げて始めて自分の失態の責任を取ることができるのである。 ) [Wed 10 Feb 2010 19:06:31]
艶子 > ( …わかっている。そうやって考えて無駄な時間を費やしている時点で、私はやはりパプテスというものを理解できていないのだと。本当の本当――リアルな意味ではパプテスの事をわかってなんかいなかった。だから危険だという考えはあっても、外に出て飯を喰いに行ったのだ。襲われるかもという予測は出来ても、頭のどこかでそうはならないだろうという考えがあった。イエロティアに対する感情というものを、そもそも理解できていなかったのだ。…だから私は護衛を申し出た。申し出ることができた。だがそれが逆にアレッサンドラの身に危険を及ぼすリスクとなってしまったなんて。ドルーチの連中はまた襲ってくるかもしれない。これからヴェイトス市に戻る途中の道なら、幾らでも襲う手段はある。今度はもっと派手にやっても誰も咎めないし、証拠だって残らない。 ) [Wed 10 Feb 2010 18:48:21]
艶子 > ( 私は今まで、戦う相手の主張に耳を傾けようとしてきた。それは相手に同調し、説得しようとしたからではない。これから殺す相手の、せめてその想いだけは理解してやりたかったからだ。例えそれがどんな化け物であれ、私はそうしてきた。 …だが、ドルーチ派を名乗る連中の主張を受け止めることはまだ出来ていない。彼らが私に訴えたのは、純粋なまでの嫌悪感だった。彼らの親しかった人たちを傷つけた訳でもなく、彼らの何かを奪ったわけでもないのに、ただ私がここにいるというだけで。私はそれを必死に理解しようと、ここ数日の間ずっとこうして考えを巡らせていたけれど、ただ驚きと戸惑いと理不尽さに対する怒り、そして寂しさを覚えるだけだった。――下らないと切って捨てることはできない。どうしたら理解できるだろう?もう殺し合いは始まっているのに、早くしないと――私は彼らを何も理解してやれぬまま、彼らは死ぬことになる。 ) [Wed 10 Feb 2010 18:40:55]
艶子 > ( 私はそれを下らないと切って捨てることは出来ない。私とパプテスの人たちとの間を分かつその溝だけど、例えば私が刀を心の拠り所にするようなものなのだから。でも、私はそれがほんの少しだけ寂しかった。 ) ( 今日は雪は降っていないけれど、体は凍えるようだった。防寒具の前を締めなおし、厚い手袋に覆われた両手を腕を組むようにして腋の間に挟む。それでもまだ冷たい。 ) [Wed 10 Feb 2010 18:32:56]
艶子 > ( やはり護衛として同行すべきでは無かったのかも――という思いは全く無い訳ではない。イエロティアがクリスティアに滞在するだけならまだしも、そのイエロティアが聖教会に入ることの意味を、私はもう少し考えるべきだった。私は心の底で思っていたのだ。例え文化や宗教の違いがあり、そこに差別があり、相容れぬもの同士であったとしても、お互い母親の腹から出てきた人間同士ではないかと。アイリ様やジャスティス様はクリスティア出身のホワイティアだけど、私に嫌なことはしてこなかったから、ついついそう思ってしまったのだ。 …だが、ここは聖域なのだ。パプテスを信じる人たちの心の拠り所なのだ。 ) [Wed 10 Feb 2010 18:26:57]
艶子 > ( ドルーチ派の襲撃を受けて以来、私は一歩も教会の外には出ていない。別に臆した訳ではない。私個人の話ならば、今からでも帯刀して外に出て飯を喰いに行くだろう。そして次こそ襲撃してくる連中を血祭りにあげてやる。そして後悔させてやる。 …だが、今はそうもいかない。ただでさえ迂闊である、自業自得と見られているのに、また不用意に外出して襲撃を受けたら、例え助かってもそれは単なる馬鹿である。来賓の連れが襲撃されてしまった、けれどもそれは当人の迂闊さが招いたこと。納得はちょっといかないが、表面上はそういうことでお互いに痛み分けとして全ては丸く収まるのだ。そして私はその収まった形を守り、これ以上アレッサンドラの目的に影響を及ぼさないようにしなくてはならない。 ) [Wed 10 Feb 2010 18:18:17]
艶子 > ( 既に日は落ち、辺りは暗闇に閉ざされている。淡い月明かりがその世界を照らし、薄い青に染まった雪が広がっている。その雪には誰の足跡も無く、遠くに見える大雪山の山々の上に星空が広がり、幻想的ですらあった。けれども豪天寺艶子にそれを言葉で表現する教養は持ち合わせておらず、ただ自然がなし得るこの光景に驚き、ため息をこぼすばかりであった。 ) [Wed 10 Feb 2010 18:09:02]
お知らせ > 艶子さんが入室されました。 『 聖教会の庭にて。 』 [Wed 10 Feb 2010 17:57:56]
お知らせ > 艶子さんが帰りました。 『 勝った。…だが、胸はスカっとしない。ちくしょう。 』 [Sun 31 Jan 2010 01:56:47]
お知らせ > 覆面の男達さんが帰りました。 『尚も喚き散らす男達は衛兵たちに連行され、また静寂と闇が戻った ☆4』 [Sun 31 Jan 2010 01:54:32]
艶子 > ( こっちが武器を手にしているのに、リーダーと思われる男は尚も私に食って掛かる。その精神力は流石と賞賛してやりたいところだが、その話の内容を聞けばそもそもの対話が不可能だと知る。――いや、こいつだけじゃない。私は多分、この街の多くの人と話をすることは出来ないだろう。ブン殴ってやろうと思った瞬間、教会の人たちが駆け出してきた。…彼らとも、幾分かはましだとしても、話をすることは出来ない。 私は唇を噛みながら、そいつに指を突きつけて言った。 ) いいか良く聞け。お前らが召喚した蔓の悪魔は、この私が叩ッ斬ってやった。豪天寺艶子、それが私の名前だ。 お前のボスの所に戻ったら、こう伝えろ。『私たちはお前らなんかに負けはしない。いずれ全員の覆面を引っぺがして、犬のクソを口に詰め込んでやる』ってな!! ( その後に捻ったか何かしたであろうそいつの左手首を、思い切り踏みつけようとした。 ) [Sun 31 Jan 2010 01:48:29]
覆面の男達 > ( 落下したリーダー格の男は他の二人程加速のついていない状態で落ちた所為か、まだ怪我は大した事が無いようだ。 大袈裟に喚いていた左手首は腫れているが、捻挫だろう。 三人とも未だ覆面で表情は分からないが、刀を握って脅されながらリーダーだけは未だ敵意むき出しで何か呟いている。 ) 神に呪われろ、異教徒め!! 汚い足で神の家を汚すな!! お前達などいつか纏めて窯に詰めて一匹残らず焼き殺してくれる!!! あのッ 薄汚いッ 吐き溜めの街ごと!!! ( 質問には答えない。 彼らは―――先にも言ったが、彼らは、異教徒の言葉など、なにひとつ聞かないのだ。 ) ( 聖教会の門が開いて、ハルバードを持った兵士や教会の人間達が駆けだしてきた。 ) ( あなたの知る、よくしてくれた人々だ。 ) ( 少なくとも表面上は。 ) [Sun 31 Jan 2010 01:36:00]
艶子 > ( そして肉体の悲鳴は絶叫と化し、虚脱感と共に緩やかに弾けた力が萎んでいく。長距離を走り終えたばかりのランナーのように荒い呼吸を繰り返しながら減速し、そして止まった。 ) ……っ、は、  はぁっ、 はぁっ …… ふ、  ……。 ( いや、走った。どれぐらい走ったんだろう。喉もからっからだし、満腹の状態で激しい運動したから凄く気持ち悪い。だが、どうにか連中の襲撃を払うことが出来たみたいだ。 私は何とか呼吸を整えようとしながらゆっくりと振り返り、落馬した男のもとに歩き出した。 ) ――よう、生きてるか? やってくれたな、この野郎。 ( 怒りと共に納めたままの刀を握り締めている。抜刀するつもりは無いが、一種の脅しだ。 ) お前ら、前にヴェイトス市で蔓の悪魔を召喚したっていう―― ドルーチ派とかいう連中か?そのマークに見覚えがあるのさ。 ( 息を切らしつつ、そう喋りだす。 ) [Sun 31 Jan 2010 01:28:06]
艶子 > ( 男は私に引きずられて落馬し、情けない叫び声と共に地面の上に転がった。雪がある程度クッションになるだろうとはいえ、酷く痛いだろう。私も出来れば馬から落ちるなんて痛みは経験したくないものだ。だが、叩ッ斬られないだけありがたいと思ってもらおう。 ) [Sun 31 Jan 2010 01:26:48]
覆面の男達 > ( 既に勝負はついたようなものだ。 男達を支えていた、狩る側の異常なテンションはほんの一瞬で萎れ、あるのは激痛と、混乱と、恐怖と、それらが入り混じった死への恐怖だけ。 幾ら正統性を振り翳そうと、心の底から自分の側が正しいと思っていようと、「殺そうとしたからには殺される」という当たり前の危機感が無くなるわけが無い。 地面に横たわる二人は何処か折れたのか急な落下で脳震盪を起こしているのか、そんな恐怖とは裏腹に立ち上がる事も出来ずただ「助けてくれ」と呻いている。 馬上の男も彼ら同様、失敗した恐怖で頭がいっぱいな上、落馬の痛みを想像してただただしがみつく事しか考える事が出来ない。 その上で脚など引っ張られた日には、先程とは全く違う類の ) Ah Ahh No! AHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHH!!! ( という叫び声と共に身体を丸くして落下するのみである。 ) [Sun 31 Jan 2010 01:14:41]
艶子 > ( 男とは対照的に、艶子は空を飛ぶような爽快感を得ていた。馬と同じ速さで走るのだ、景色が凄い速さで流れ、熱を孕む身体にクリスティアの鋭く冷たい空気が心地よく。しかしその反面で、その多大な肉体の負荷に筋肉が悲鳴をあげ始めた。 からん、と後方で男の折れた剣が転がる音がした。馬は乗り手の恐怖心や動揺を敏感に感じ取ると言うが、その通りに速度を緩め、更にそれに反応したのか、後続の二頭が先頭を避ける。背後を振り向き正確な状況を確認する余裕は無いが、何かが落ちる音と乗り手を失った馬を見るに後の二人は落馬したようだ。 ) どうだい、びっくりしたろ?へへへ。 ( 私は馬の首にしがみ付くそいつにそう言ってやった。これも並走し続けるから出来る会話だ。そして速度を緩める馬と共に私もあわせ、男の足に手を伸ばす。――つかめたのならばそいつも引き摺り下ろそうと力を籠めて引っ張り、雪の中に放り投げようとするだろう。 【天下無双刀:2ターン目】 ) [Sun 31 Jan 2010 01:04:34]
覆面の男達 > ( 平衡感覚がおかしくなったみたいな気がした。 先頭の男は何か突然、酔ったみたいな、一瞬距離感が狂ったみたいな、ようするに、自分の眼球が写したものを正確に認識できないという感覚に囚われて呆けた。 それはほんの1秒、2秒程度の事だが、その間彼は「思っていた位置」に相手が居ない事と、「狙った部位」に自分の剣が無い理由が全く分からず、気がつくと振りぬいている筈の細剣が妙な方向を向いていて、剣を握っていた左手首が耐え難い痛みを訴えている事に気付いて剣を取り落とした。 あ、あっ、ああっ、あああ!? とわけのわからない声を洩らしながら視線は右に左に彷徨い、馬はその混乱に過敏に反応して速度をゆるめながら怯えて嘶き、後方の二頭が騎手を振り落としながら先頭の馬を避けた。 ) ( リーダーらしき先頭の男は混乱したまま馬の首にしがみつき喚き、残る二人は加速した馬から落馬したショックで立ち上がる事も出来ずに悶えている。 )  [Sun 31 Jan 2010 00:52:29]
艶子 > ( 駆けるその馬と、同じ速さで駆けていたッ!! ) ぬおおおおおおおおおお―――――ッ!! ( 馬と並走しながら、振り下ろされる剣を収めたままの刀で受け止めようと! 【天下無双刀:1ターン目】 ) [Sun 31 Jan 2010 00:41:01]
艶子 > ( 勿論、この下等な有色人種は最後の選択肢を実行することのみに燃えていた。ここで聖教会からの助けが出てきても、恐らくそれを拒んだだろう。何故なら、そうやって助けられてもこの傭兵の胸はスカっとしないからだ。豪天寺艶子の胸をスカっとさせる理由は、ただ一つ。連中を叩きのめし、さっきの場所に戻って、その口に犬のクソをつめてやる他無い! ) ( 背後に男の―― 松明を持っていた、今は上等そうな剣を握る男の声と馬の足音が迫る。私は走りながらちらりと後ろを振り返り、その距離を見る。 そして次の瞬間、どくんと筋肉がバンプアップし、アレックスに用意してもらった衣服の前の止め具が景気よく弾けて行った。豪天寺艶子のパワーとスピードは限界を突破し―― ) [Sun 31 Jan 2010 00:40:06]
覆面の男達 > ( 彼らが止まる理由があるとすれば、のこのことホワイティアの国に足を踏み入れたあなたを袋叩きにし終えて、顔を紫色に腫らしたあなたを裸に剥いて嘲笑い、足首から縄で吊るして腐って鳥が啄ばむまで放っておくか、彼らよりも立場の高い誰かが罰するか、下等な有色人種に返り討ちにされて動こうにも動けなくなるまで叩きのめされるか、くらいだろう。 勿論、彼らの頭の中には最初の一つしか想定されていない。 ) 逃げるぞ追え!! 殺せ!!! 殺せ!!! 脳髄を叩き割って烏の餌にしてやれッ!!! ( 細剣を握る男が残る二人を煽り立て、自らも先頭を走る。 どうしたって負ける要素が無い。 此方は三人で男で馬に乗っているんだぞ? どうにでもなる。 だから来たってのもある。 正義も此方にある。 ) Ahhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhh!!!!!! ( 追い縋る。 追い縋る。 ほら簡単に追いついた。 あと一歩近づいたらその脳天を叩き割ってやれ! そう、心の中で喚いて、先頭の男は細剣を振り下ろした。 ) [Sun 31 Jan 2010 00:28:11]
艶子 > う…。 ( 三騎が嵐のように駆け抜けていった後、私は突っ伏した雪が思ったより温いことに気付いた。頭でも打って出血した熱かと思ったが、どうやらそうではないらしい。突っ込んだ先に、犬のクソがあったのだ。この寒さで幾分か凍りかけてはいたが、そいつが私の額にくっついていた。そいつがぽろっと地面に落ちたのだ。 ) ち…畜生。なんでこんな所に犬のクソが…。ち、畜生…てめえら… やってくれたな、畜生…。 ちくしょう…ッ!ちくしょぉぉぉ! ( くそったれ、やってやる!やってやるぞ!私を舐めるな!私は艶子だ!それもただの艶子じゃない!豪天寺艶子だ!お前らはクリスティアの田舎者だからそいつが誰だか知らないだろうが、今から骨の髄まで叩き込んでやる!周りに居る民家の連中にも教えてやる!豪天寺艶子だッ! ) ( 雪を払いながら立ち上がるとランタンを捨て、直前の意気込みとは裏腹に背を向けて駆け出した。しかも物陰なんかを目指すわけではなく、一直線の広い道を真っ直ぐに駆け出すのだ。背後に迫る馬の足音を聞きながら、駆けるのだ。 そうして思い描く、肉体が躍動するイメージ。私の必殺、天下無双刀!!そいつを次のターンに発動させようと! ) [Sun 31 Jan 2010 00:16:28]
覆面の男達 > ( 彼らは素人だ。 ある意味ただ純粋に信仰に身を捧げるパプテス教徒で、その覆面の下の素性は何処にでも居る街の青年だったり、富豪であったり、教会の人間であったり、特定不能な程多岐にわたる。 そんな、まともな武器など普段持たない、実戦など経験した事もないような青年たちが情念に任せて襲いかかってきているに過ぎない。 ただ、馬に乗っている事と、十分な殺傷力のある武器を振りまわしているという事と、狂気と紙一重の情動に突き動かされているという事にだけは注意すべきだろう。 そういう人間は、言葉を聞かない。 ) ( 跳び退いたあなたの真横を三頭の馬が駆け抜ける。 雄叫びと大きな物音は響き渡り、近隣の民家にくらいは聴こえているだろう。 助けは期待できない。 誰もが関わりたくないと思っているか、あんな無茶をしないにせよ、同じ気持ちであなたの姿を見ていたかどちらかだ。 教会側は―――今の所反応が無い。 誰かが出てくるだろうか? 一応あなたは来賓の連れではある。 ) ( 三騎の馬は遠くでゆっくりと馬身を翻し、あなたの方向に頭を向けている。 地面には火の点いた松明が一つ転がり、松明を投げた男はなにか、上等そうな細剣を抜いて構えた。 再び三騎が一斉に駆け出す。 ) [Sun 31 Jan 2010 00:08:48]
艶子 > ( ――そこまで計算して逃げなかったわけではないが、少なくとも背を見せなかったのは正解だった。何故なら馬と徒競走かましたところで逃げ切るのは難しく、後ろを向けば敵の攻撃に対応できず、何より私が逃げ出したっていう既成事実がそこに出来てしまうからだ。 ) てッ、てめえらっ!! ( がっ、と腰の刀に手をかけてその封印を解こうとしたが、私はそこで再び躊躇した。聖教会の建物は遠いが、ここは既に敷地内。そこで抜刀することは許されるのか?身を守る手段として抜刀までは許されたとして、ここを血で穢すことは許されるのか?いや、聖教会云々ではなく――イエロティアの私が、クリスティアで事を起こすことは許されるのかっ! 連中の力量はわからないが、頭数と相手が馬に乗っているってだけで不利だといえる状況。ど、どうする…! ) くッ!! ( 先頭の男が松明を投げつけ、更に後ろの二人も手にした武器で馬上から攻撃を仕掛けてきた。私は横に地面を蹴り、そのまま倒れこんでその攻撃を回避しようと試みる! ) [Sat 30 Jan 2010 23:50:53]
蹄鉄の猛り > ( 彼らは聞いてしまった。 神聖にして唯一のクリスティア聖教会に、色つきの野蛮人が足を踏み入れたという事を。 彼らは知ってしまった。 その薄汚い異教徒の色付きがよりにもよって聖教会から正式に招かれた来賓の連れて来た人間だということ。 怒り狂った。 怒り狂った。 怒り狂った。 教会、または司教に対する怒りこそが一番真っ先に来るものだが、そんな事よりもこの嫌悪感。 そいつが、そこにいて、全くの一切、神を愛する気持ちを持たずに口を利き、空気を吸い、水を飲んでいる不快感。 純粋な感情に任せた若い彼らは老人たちの声を聞かずに飛び出した。 生かして返すな! 見せしめにしろ! 明日の朝皆の眼に触れるよう、中央公園の木に逆さ吊りにしてしまえ!! ) <RUBY><RB>選ばれし御子らに祝福を<RT>bless us chosen as you !!!  ( はっきりとあなたの耳にその言葉が聞こえる距離に届いた頃、怒声に混じって先頭の男がそう叫び、松明をあなたに向かって投げつける。 そのまま蹴り殺さんと馬を突進させながら。 後ろに続く二人の男達(声からして男性だと判断できる)も雄叫びをあげ、身体を傾けながら左手に握った斧とメイスをとにかくどこかどこでもいい、あなたに命中させようとぶうんと振り抜いた! ) [Sat 30 Jan 2010 23:39:27]
艶子 > …ん? ( と、その時だ。何だか騒がしい声と、馬の嘶きと馬が駆ける音が聞こえてきた。伝令の早馬と勘違いし、何かあったのだろうかと顔を上げれば。 …例え傭兵というわけでなくても、良くない雰囲気だというのは誰にでもわかる。馬に乗った連中が武器を持ってこっちに向かってくるのだ。 ) ……え、 ちょっ。 ( しかも怪しげな白いローブに身に纏って。そういう連中と繋がりがあるわけではないが、人目でカルトと結び付けてしまうような風貌。おまけに、あれは―― ) あの印は…っ。  ( そうだ、見たことがある。 逃げるべきかどうかの判断に迷い、思わず一歩後ずさりした。 ) [Sat 30 Jan 2010 23:22:21]
艶子 > 食材と台所さえ貸してくれれば自分でつくるんだけどな。 ( そーだ、いっそ皆に食べてもらうというのはどうだろう。きっと「おお、神よ!」と十字を切りながら頬っぺたを落っことすだろう。自慢じゃないがといいつつ自慢するが、私がつくるごはんは美味しいのだ。 ) あんなに美味しくないから、アレックスとかセレニアとかセレスティアさんは、あれっぽっちしか食べないんだな。素直に「不味いから沢山は食べれない」って言えばいいのに。そうしたら私がいつでも腕を振るってやるのにさー。 ( まあ彼女らも作ってくれている人の手前、言いにくいんだろう。私だって言いにくい。 ) [Sat 30 Jan 2010 23:22:06]
蹄鉄の猛り > ( 静かな夜、暗い夜、クリスティア王国の夜は眠らぬ街、ヴェイトス市に比べていかにも夜といった、寝静まる風景。 立ち並ぶ商店も家々も窓を閉ざし灯りを落とし、相手いるのは宿や酒場の集まる一角と、クリスティア正教会くらいのもの。 イヤァ! ハァ!! 何処か遠くでそんな声が聞こえたなら、それは程なくあなたの視界に入るだろう。 それどころか、あなたの居る方向を確認し、あなたの方に向かってきている事すらすぐにわかる筈だ。 豆粒くらいにしか見えない距離だが、その集団があなたにとってとても友好的な何かに見えるということも、無い筈だ。 ) ( 3頭の馬。白ずくめのローブ。顔まで覆う作家っけいの頭巾の顔の部分には赤いペイントで何か、十字を円で囲った様な印が大きく描かれている。 あなたは以前この印を見た事があるかもしれない。 とても古い記憶にでもひっかかっていれば。 先頭の騎手の手には松明。 後ろの二騎は手に手に、手斧、メイス。 ) ( とても、友好的な何かとは思えないだろう。 ) [Sat 30 Jan 2010 23:15:35]
お知らせ > 蹄鉄の猛りさんが入室されました。 『 鬨の声 馬の嘶き 蹄鉄の猛り 』 [Sat 30 Jan 2010 23:04:54]
艶子 > 味はともかく、腹は膨れたぞ。 ( ぽんぽんと自分の腹を叩き、ぺろりと唇を舐める。これで美味しければもう言う事はないのだが、まあ贅沢は言うまい。 ) ( …それにしても、雪の世界というのはどうしてこんなに静かなのか。辺りには人の気配が無く、こうして一人歩いていると心細くなってくる。ヴェイトス市のスラムや暗黒街は同じように静かな地区もあるが、何となく見られているような気がしたり、誰かの気配を感じたりするものだが。ここには今のところそういうのを感じたりしない。それはそれで不気味ではあった。 ) ………。食べに行くなら明るいうちにしておくべきだったかな。 ( 勿論、人目につけば奇異の視線が集中して嫌な感じなのだけど。 ) [Sat 30 Jan 2010 22:58:00]
艶子 > ( 夜のクリスティアはしんと静まり返る。積もっている雪のせいなのか、ヴェイトス市と比べてみんな夜になると家に篭って寝てしまうのか。冷たい石畳を踏みしめながら、私は聖教会の建物に向かっていた。一応、もう聖教会の敷地内には入っているのだが、暖炉の火で暖められた場所にたどり着くには、もう少しこの氷みたいに冷たい石畳を歩かなくてはならない。 片手に持ったランタンで転ばないよう足元を照らしながら、早く暖を取りたくて自然と早足になる。 ) ( 私も一応監視下というか、注意される側にいる人間だ。妙なことは出来ないが、やっぱり教会で出るご飯は量が少なくて―― 街に食べに行ったというわけだ。 ) [Sat 30 Jan 2010 22:51:48]
お知らせ > 艶子さんが入室されました。 『 白い息を吐く。 』 [Sat 30 Jan 2010 22:43:28]
お知らせ > 艶子さんが帰りました。 『 あと、私が活躍するところとか見て欲しい。 』 [Wed 6 Jan 2010 22:32:44]
艶子 > ( セレニアとは相変わらず、ほんの少しだけ尖ったような雰囲気を保っている。別にすっごい嫌いなわけじゃないけど、苦手だ。それに頑固だし、アレックスに良くして貰っているっていうのも少し気に入らない。それにアレックスの事が好きなくせに、肝心な所で後ろに下がる態度も。…まあ、これは私の勘違いだったんだろう。私が感じていた親近感とやらは、見間違いだったのだ。よくある事だ。前にもあった。 ) …本当にそうなのかな…。 ( わからん。 セレニアの前だと妙に張り合うような形になっちゃうから、そういうことばっかりしてるとアレックスの負担になりそうだし、注意しよう。私はもう大人なんだ。 ) ( 機会があったら、アレックスにも聞いてみたいことはある。聖剣のこととか、仕事のこととか、好きな食べものとか。話したいことも沢山あるんだ、私の武勇伝の話とか、アイリ様に書かされた反省文のこととか、そのお陰で前より文をちゃんと書けるようになった事だとか――。話せなかった期間が長いだけ、話したいことは沢山ある。 ) [Wed 6 Jan 2010 22:31:20]
艶子 > …クリスティアか。 ( ここに来るのは二度目になる。一度目はまだヴェイトスに来たばかりの頃で、大雪山にある氷を運搬するっていう仕事の関係でこの街に立ち寄った。はっきり言ってしまえば、ここの人たちは私のようなイエロティアには冷たい。前回はそういう余所者にある程度理解のあるところの宿に泊まったし、今回はアレックスが居なければ宿に泊まることは出来なかったかもしれない。 ) あれ…なんだったか。話の題は忘れたが。 ( トキノミヤコの偉い殿様が、貿易相手の国からブラティリアの奴隷を贈り物として受け取った。ブラティリアは身体も大きく、頑丈で、力も強く、それを気に入った殿様がそのブラティリアを護衛として働かせたそうな。まあ、そのブラティリアは幸運にも殿様に良くして貰ったのだけど、その際の回りの人たちの珍しいものを見る視線がありありと描かれている。確か、そのブラティリアはダイザブローと名づけられたのだったか。 ) そのダイザブローの気持ちがよくわかる。 ( これは別に皮肉で言っているわけではなく。なんとなくその話を思い出しただけだ。アレックスは私をちゃんと一人前に扱ってくれるし、それだけで満足している。 ) [Wed 6 Jan 2010 22:19:36]
艶子 > ( 私はふと思った。これ、私の手料理のほうが美味しいんじゃないか。ここで料理屋とか開いたらすごく繁盛するかもしれない…。いや、イエロティアがこの街で店を持つなんてすごく難しいし、もしかしたら余所者の私にはわからない美味しさがあったのかもしれないが。 ) …ともあれ、無事にクリスティアに着いたな。 ( ここまで来ればもう安心して良いか。もっとも、街中にも危険というものはあるだろうが、既にここは聖教会のお膝元だし、治安が悪い街というわけでもなかろう。それでも護衛としての仕事は気を抜かず続けるつもりだが。 ) [Wed 6 Jan 2010 22:10:10]
艶子 > ( 芋や豆やを中心とした料理はボリュームたっぷりで、腹はとにかく膨れた。だが、味の方がなんというか――味がしない?油はすごい、使ってるんだけど。その。 ) ぬぅ…。 ( なんだろう。この微妙に満たされない食欲は。お腹いっぱいなのに満足しないっていう。 ) ( クリスティアの宿屋の食堂にて、出された料理を全て平らげた私は、片付けられていくお皿を見ながら一人唸る。この街ではイエロティアは酷く目立つので、極力目立つ行動は避けたい。食べ終わったのなら早々に部屋に戻るべきなのかもしれないが、私はなんとなく物足りなさを感じてそこに座ったままだった。 ) [Wed 6 Jan 2010 22:05:42]
艶子 > ( 私はたらふくご飯を食べる方だ。その分沢山動くし、おまけに強い。私が強いのはごはんを沢山食べるからだ。昔っから、たーんと食ったやつほど喧嘩は強いと決まっていた。 …そんで腹一杯食べて、その後横になって寝るのが大好きだ。ご飯を食べた後って、不思議と眠くなるんだよね。でも、この旅の間はお腹を満たすような食事は出されなかった。教会の修道士達は皆、過酷な土地で作物を育て、その貴重な蓄えを私たちに分け与えてくれたのだ。幾ら豪天寺艶子が傍若無人の輩だとはいっても、そこでお代わりを要求したりはしない。お腹はしきりに空腹を訴えていたけれど、お腹いっぱいだって面で寝室に戻った。武士は食わねど高楊枝、だ。…しかし、クリスティアについてようやくごはんを沢山食べられるっていうことになったのだが…。 ) [Wed 6 Jan 2010 21:57:16]
お知らせ > 艶子さんが入室されました。 『 ごはん。 』 [Wed 6 Jan 2010 21:46:47]
お知らせ > セレスさんが退室されました。 『 とある手紙が届くのは、数日後のこと 』 [Sat 2 Jan 2010 20:37:38]
セレス > ( 薄暗い闇の中で時折鎖が鳴り、苦しげな吐息が漏れる。 ここしばらく具合が悪く、拘束状態でないと耐え難い日々が続いている。 この拘束状態は身動きこそし辛いが、繋がれていないよりはずっとマシなのだ。 耐えよう。 耐え続ければきっとそのうちこの苦痛もいつものようにじわじわと治まっていく。 治ったら聖教会や国王陛下に挨拶に行きたい。 …ヴェイトス市に居る数少ない親しい人達にも会いたいけれど、適わないだろう。 聖教会はあまり私をヴェイトス市に行かせたがらないし、行く度に大なり小なりトラブルが起きているのだから 仕方のないことだ。 ) [Sat 2 Jan 2010 20:37:18]
セレス > ( 黒い拘束衣は聖女認定の身体を拘束しているようで、実際はその身を守る「着る聖域」のようなもの。 首と手足から延びる金色の鎖もそう。 大きな負担を負う聖女の身体は常に邪な物に蝕まれ、聖域の保護無しでは長く健康を維持する事も出来ない。 この殺伐とした地下室そのものが隠された聖域であり、拘束衣がもう一つの聖域。 二重の聖域に包まれてようやく、人並みに生きる事が出来る。 そんな身の上だが、当の本人は現状を不自由だとか不幸だとか思う事は無かった。 自分には定められ、与えられた「役目」がある。 生まれながらにして人として負う使命があるという事は幸せなことだ。 それが皆の幸福を、人という種全体の繁栄を護る事に直結するのだから、自分は幸せだ。 生きる意味が最初から与えられているのだから。 その上で皆が自分に優しくしてくれる。 特別な使命の為に、修道女や普通の市民達のように食べるものや着るものを作り、営む事を免除されている。 衣食住を与えられている。 これ以上を望むという方が余程贅沢だ。 ) ( 恐らく子を産み育む事もできない身体だが、その代わりにこの身は何処かの誰かの命を、幸福を、救い守る事が出来る。 一人救えばそこから10人が産まれ、100人が産まれ、1000人が産まれるだろう。 そういう意味ではこの先産まれてくるであろう幾千、幾万、幾億の子供達は皆、私に繋がっているのだ。 ) [Sat 2 Jan 2010 20:25:46]
セレス > ( 聖教会が認定する正真正銘のパプテス教聖女認定、セレスティア。 土地、人、建物、あらゆるものに憑いた不浄を浄化する奇跡の能力を持ち、ヴェイトス市で行われた代理戦争「聖剣戦争」に於いて聖剣を破壊される事無く最後まで残ったという、まごう事無き真の聖女だと称賛される。 以前はごく一部の人間にしか知られない存在だったが、聖剣戦争以来、国民の間でもその存在が知られるようになった。 ――尤も、相変わらずその生活は大半を辺境の修道院地下で隠匿されるように過ごす身であり、聖女の姿を見た事がある人間はやはり限られていた。 ) [Sat 2 Jan 2010 20:12:11]
セレス > ( 小さな町か村程もあるその岩壁に囲まれた施設に修道女が100人弱。 中央の聖堂に集まり一心に祈りを捧げている。 その足の下には秘された地下洞があり、一人の少女が住まう。 暗い地下に続く無機質な石の階段を下ると、小窓のついた重く厚い鉄の扉が一つ。 鍵は外側から施錠され、中から開く事は出来ない。 部屋の中には質素なベッドと木製の机、100冊程度の本が納められた本棚、小さな祭壇。 それから、壁に打ち付けられた無骨な鎖が数多。 鎖の先は舌に向けて垂れ下がり、其処に首と両腕と両足首を繋がれたアルビノの少女の姿。 黒い皮の拘束衣に手枷、足枷、口枷、目隠し、首輪。 苦しげに呻きながら冷たい石の床に崩れるように座っている。 凡そ、場違いとしか言いようのない異様な光景だ。 ) [Sat 2 Jan 2010 19:47:30]
セレス > ( とある地下室に、とある娘が独り。 クリスティア首都から南へ精霊の泉の畔、森に囲まれた所のその修道院はある。 クリスティア人でも理由も無く訪れる事のないような其処はまず外国人などが訪れる事は無く、清廉な、静粛な、厳粛な、肌を刺す冷たく透き通った空気に満たされた静かな所。 修道女たちは自ら畑を耕し、葡萄を踏み、窯を焚き、機を織り、祈りを捧げて日々を過ごしている。 ここは隔離され、それ単体で完成された世界。 時が止まった世界のように、または壊れ空回る歯車のように日々は繰り返し、ただそういう風に続いている。 ) [Sat 2 Jan 2010 19:31:22]
お知らせ > セレスさんが入室されました。 『 とある辺境の修道院の 』 [Sat 2 Jan 2010 19:17:45]
お知らせ > ティエンさんが帰りました。 『( ざらり 何派の残骸の、ざらついた感触ばかり。 )』 [Thu 8 Oct 2009 01:23:08]
ティエン > ( その為に、必要なものは。 ) ………やらなくちゃ、いけない、けど。 ( …でも、もう少しだけ。 先送りなんて、今更出来ないって分かってはいるけれど。 )  ( からっぽのてのひらを握り締めれば、其処には。 ) [Thu 8 Oct 2009 01:22:55]
ティエン > ( 外と中、世界と世界を繋ぐのは、あの扉一枚だった。そんな時代が確かに存在していたのだと思う。 開けなかった訳じゃなかったんだろう、あの頃も。鍵は掛かっていたし、力の無い手で破るには厚くて重たい扉だけれど、手段が全くない訳じゃなかったんだ、きっと。 それが出来なかったのは、やろうとしなかったから。 だから、此処でこうして立ち止まっていたら、何も変わらないし、変われないし。 ――… それだけは、だめだと思う。 もそもそ、緩慢な仕草で立ち上がると、裾からはらはら、粉が落ちる。 粉、白い、灰色、 ――… 灰。 )  ……嗚呼。 ( ひた。 足元に落ちるもの。ぬくもりもない、只の残骸。 雪のように降ったものは、此処じゃない 何処か。   …せめて、あの場所まで。 )  ……しなきゃ、いけないこと。……あるもの。 [Wed 7 Oct 2009 23:59:37]
お知らせ > ティエンさんが来ました。 『( ぼぅ、と投げかけた視線の先に、鉄の扉。 )』 [Wed 7 Oct 2009 22:26:28]
ティエン > ( 行かなくちゃいけないとは思うのに、身体もこころも動かない 動けない。それなのに、じりじり 焦がれるみたいな衝動ばかりは強くて、息が出来なくなりそうなんだ。 胸元をきつく押さえると、古めかしいワンピースの上に、また白い跡が残っていく。 … 此処に居ると、直ぐにこうなる。理由は分かってる。柩から出た時に零れた粉が、地下のあちこちに散らばってしまっているから。 ) ……発つ鳥、あとを濁さずって言うんだっけ……。 ( 掃除くらいはしていってもいいのかもしれない。 …ううん。そんな事より、きっと ほんとうに、やらなくちゃいけないことは。  ――… 光の無い地下室を見渡す。懐かしいと言うには遠すぎて、思い出と呼べるようなものは何もない。 地上は荒廃しているのに、此処だけがまるで置き去りの時間を過ごしているかのよう。 古めかしくはあるけれど、壁も調度も落ち着いたもの。壁際に設えられた本棚、小さなテーブルセットの上には、インクのうっすら残った筆記用具。クローゼットの中にあるのは、古ぼけた衣服が数着。 小さな部屋だったんだと、今なら思う。けれど、ずっとずっと昔は、これだけの世界が全部だった。 それだけで、生きていけた。いけると思って、いた? )  ……そんな訳も、無い、か。 ( ふるり。頭を横に振る。芯の無い柔弱な髪がゆらゆら揺れる。 あの頃も、これくらい長かったっけ。 ) [Wed 7 Oct 2009 22:21:48]
ティエン > ( いのちから見捨てられたみたいな世界の底で、ぼんやり座り込む。 …するべき事はあるのに、身体が上手く動かない。目を閉じたら、瞼の裏側にじんわり白い暗闇が滲んで 頭がくらくらした ) ……そろそろ、行かないと、なんだけど、なー……。 ( 呟く声にいらえは無い。だって此処は誰もいない場所で。誰もいなくなってしまった地で。忘れられた世界の更なる水底、地下の奥。 … 耳を澄ませたって、外に吹く風の音くらいしか届かない。 へたり、座り込んだ床の上、転がしたものに視線を落とす。 ) ……何処に行けばいいと、思う? ( 容量と使い易さを重視した、見た目は随分と無骨なリュック。この間の買い物の時にも役に経ってくれたし、きっと 今度も。  …今度。 俯く面差しの中で、軽く眉がきゅう、と寄る。逡巡よりも、うっすら苦いものを孕む色。 何か、つかえて出て来ないものを探るみたいに。 ) [Wed 7 Oct 2009 22:09:29]
お知らせ > ティエンさんが来ました。 『( クリスティア辺境 )』 [Wed 7 Oct 2009 22:04:46]
お知らせ > ブラッディさんが帰りました。 『( 温もりを感じた。 忘れ去った何かが懐かしい。 )』 [Tue 6 Oct 2009 00:33:51]
お知らせ > メアリアンさんが帰りました。 『( 彼女に抱き付く様に手を伸ばして、 瞳を閉じた。 )』 [Tue 6 Oct 2009 00:31:09]
メアリアン > ――― ええッ、 馬車で旅するのッて すごく久し振り。 ( 意見には頷いて、同意をし。楽しそうな旅になりそう、なンて 嬉しそうにはしゃいだ。 )   …、 ( 寝転ンだ彼女を見遣り、 )  ――― うふふ、初めてね。 ( 一緒に寝てくれるなンて。 ) ( 返された毛布。もそもそッとベッドの中に入り込み、 )  ―――――…   そうなると 良いな。 ( 長くお付き合いしていけると 嬉しい。 …死ぬ事も無く、捕まる事も無く。 …嫌われる事も なく。 長く ――、 ) [Tue 6 Oct 2009 00:30:39]
メアリアン > ――― 有言実行 ッて事ね。うン、わたしも 一度言ッた事は、曲げないようにしなくちゃ。 ( 女性に感心した様に言葉を零した後、続く言葉は独り言の様な 小さな声。 )  …秋が過ぎたら冬だもの。 寒い でしょう? ( こてン、と小首を傾げ。ブラッディさンは結構寒いのに強いのかしら? なンて。 )  ―――― …、 ( 嬉しそうに、笑う。 ) 良かッた…!怒られたら如何しようかと思ッちゃッた 。 ( ベッドへ戻る彼女は やッぱり猫みたいだなッて思う。暖かい場所が好きで、気紛れで、 )  ――― ええ、頼りにしてるわ。 …ブラッディさンが強いッて わかるもの。 ( 戦いは、見た事が無いけれど。 言葉とか、感じる余裕とか、雰囲気とか。そういう感覚的な面から 伝わる。 ) [Tue 6 Oct 2009 00:27:17]
ブラッディ > ンじゃ、まァー … 明日にでも準備が出来次第に出発すッかァー…? (今度は飛行で無く、馬車で外の光景を楽しむ旅はどうだ、と意見を言い出して。) 最後の夜ッて訳じゃねェー … けど、 一緒に寝るかァ…? (なんて。さり気なく誘いの言葉を放つ同時、頭を枕の元へ倒れこんだ。寝転がる姿勢にして、毛布を返して彼女が入り込むか確認しようと。) ――― … 暫く、長い付き合いになンだろォーしなァ ? (ボソっと) [Tue 6 Oct 2009 00:18:57]
ブラッディ > (食べ切れないケーキの壁に、絶叫が上がるまでカウントダウンが開始された。) ま、まァー …… 必ず勝つと言ったら、必ず勝ち取るぜェ。 (言葉を真実に、言葉を捻じ曲げない。戻る道など、曲がる道など、捻くれた道など決して通らねェ。自分に対する誓いであり、周囲に対する覚悟と決意の象徴であった。) 寒くなるッてェー … (今、寒い季節だッけか、なんて呟いた。暑さや寒さに縁が無さ過ぎる。人間と吸血鬼の狭間にある中途半端な体温で寒くも熱くも感じ難いから。) ――― … (くそッたれな俺でも必要としてくれてンのかァ…。) はッ  そンな、 心が狭くねェーよ。 (肩を揺らして、彼女を微笑んだ。先程の感情や気持ちの正体は探れずとも、本能が何かを知っている覚えているのは確かだった。メアリアンが思い出さしてくれそうな気でさえした。何よりも争いは無いもの、この一ヶ月間は悪くなかった。) 一緒に、ッて… メアリアンの家に泊まりゃ良いの ォ … (ベッドから降りようとしたが、再びとベッドの真ん中へ戻ろう。毛布を整え直して。) そンぐれェー … 片腕で振り払ってやるよ。 (鼻で笑い、余裕の含む微笑を零した。) [Tue 6 Oct 2009 00:14:29]
メアリアン > ―――…分かッたわ。気にしない様に します、 ( うン、ッて自分に言い聞かせるように。 )  …うふふッ、―― 本当?約束ね。 ( なンて、笑う。残りのケーキ、沢山残ッているけれど。きッと彼女が食べきれないくらい、沢山。作り過ぎッてダメだと思ッた。 )   ……、 ( 思ッた事を、思ッた通りに言ッただけなのに。照れ臭いッて云う彼女の言葉には不思議そうな瞳で見遣ッていたけど、其の仕草に、何だかこちらまで照れてしまう。 えへッ…、なンて、小さく笑い声を洩らし。 )  ( ―― 残り半分は? なンて、怖くて聞けなかッた。 )  …ええ、あると思うわ。これから寒くなるし ――ちょうど良いと思うの。 ( 借りて、なンて言わずに貰ッていッても構わないのに、と心の中で思う。 ――叔母に対する此の嫌悪感は、何だか解らないけど。多分、お兄ちゃンの事を叔母が色眼で見ていたからだ と思う。 )    …、 ( 出来ない訳でもない、 )  ほんとッ? ( 嬉しそうに表情を明るくし、 )  …、 ( 続いた問い掛けに、ぴたりと止まる。 )    …… どッちも、 ッて言ッたら 怒ります か? ( ブラッディさンが居ないから寂しい し、 誰かと一緒に居て欲しい ッて意味でもある。本当に どッちも。 )  … ヴェイトスに帰ッた 後も、少しだけ ――また1ヶ月とかで良いから、一緒に 居てくれないかな ッて思ッて、 ( 彼女を見ていた視線を、己の足元に移して。 ゆらゆら、と足を揺らす。 )  … 此処より、 ちょッと大変になるかも 知れないけど ――、 ( ぎゅッと スカートの裾を握ッた。 ) [Mon 5 Oct 2009 23:58:49]
ブラッディ > 出来ねェー … 訳でも無いンだが、 (何だろう。湧き上がる感情の意味が良く分からない。) … 寂しいッて、 俺が居ねェーからか、 誰かが一緒に居て欲しいッて意味なのかァー…? (何時ものなら断言出来た筈なのに、微妙な違和感に変な感覚が駆け巡るばかり。) [Mon 5 Oct 2009 23:49:56]
ブラッディ > まッ、 気にしなけりゃ問題は無ェーよ♪ (何事も無かった様に、流れて行った。) よしッ 俺が代わりに、残り全部食ってやるから安心しとけッ (元々甘党だけど、幾らなんでも限界は存在する。戦いに限界は無くても食べ物には限界があるんだよッ。協力する意味合いでの発言。) 心配ねェ―― … (誰かに心配されるッて久しぶりだ。誰よりも何よりも強くなり過ぎて、勝ち抜くのが生き残るのが周りからも当たり前に思われるようになった。それから気を掛けてくれた事なンて一度も無ェー… 邪気の無ぇ声で心配されるなンざ久しぶりだ。) …… 照れ臭いじゃねェーか。 (頬を掻きつつ、照れ臭そうに俯いた。襲うフリに怯える様子を微笑ましげにした。) 半分は冗談だから安心なッ (残り半分は聞かないお約束。) ああァ…、 ファーの付いたロングコートに、ドレスかワンピースみてェーの借りて行こッかなァ… (微かに彼女から負の気配が感じた。良からぬ気配だけは敏感に働く。母上に対する感情ッてことか。) …  ……、 ( 寂しい ) 、―― …。 (彼女の言葉通りに、深刻な問題に至らなかった。) [Mon 5 Oct 2009 23:45:48]
メアリアン > ――…    ねえ、護衛の契約ッて 延長は出来ない …? ( 尋ねた声は、酷く小さい もの。 ) [Mon 5 Oct 2009 23:28:41]
メアリアン > …えッ、 …えッ、え ? ( なァにそのコース凄く怖い。明らかに怯えた様な瞳を向けた。音だけだと色々変に想像してしまう。 ) ―――… うう…ッ、 ( パッとお腹を抑える。 ) ……ええ、気を付ける わ…、 ( かッくり肩を落として。食事はバランスよく食べましょう。 けど、似合ッてるッて言われた事は嬉しくて。少しだけ口許には笑みが浮かンで、 ) ―― あら、心配するのは 当たり前だわ。 ( なンて、顔を上げて 自然に笑ッた。女性の浮かべた笑みが、 何だか嬉しくッて。 )  …――――― えッ、嫌ッ、 ブラッディさン冗談でしょう? やッ、 ( 言葉と笑みに びくッと震えて、勢い良く立ち上がれば、ベッドの後ろの方にコソコソッと隠れる。速く移動する事が出来ずにいたから、フリで良かッた なンて。 )  ――― 叔母様のお洋服、何着か持ッていッても良いと思うわ。あの人、一度着たお洋服は着なそうだもの。 ( なンて呟く様に洩らした言葉は、叔母に対しての嫌悪を露わにして。 )   ……、 ( 素ッ気無い言葉。ベッドの後ろの方に居たのを、再びのそのそッと戻りつつ、 ) ――― わたしも、ね。帰ろうと 思うの。 …ブラッディさンが居なくなッちゃッたら 寂しい し、 ( 俯き加減で、 ) それにね、 何だか 思ッていたより 問題も無かッたみたい。 だから ――、 ( ゆらゆらとベッドに腰掛けながら足を揺らす。 何だか、 子供の様に、落ち着かない。 ) [Mon 5 Oct 2009 23:27:50]
ブラッディ > いやん、あっふん、ごっきん、ばきっ、なコース。 (意味不明な発言。暴力もあれば、○○もあって、○○な展開も待つ。そんな感じ。) 好きなモンを食べるのは良いけどよォ―― … 腹が出たら、似合ってる服とオサラバだぞッ? (意地悪な笑みを浮かべる。彼女のセンスは良い。それだけ服に拘っている証拠。) … …、 心配サンキューな。 (ははッと余裕の含んだ笑みに、喜びも含んでいた。) ンならァ… 言葉通りにやンねェーと 気が済まねェーンだわァ… ♪ (愉快だなァ!?なんて脅迫気味に笑い掛けつつ、四つん這い姿勢でゆっくりと接近する。―――フリだけで終わる。) … (変身すりゃ良いンだがァ―…、あっちは理性を保つ自信が無ぇし却下か。) その辺でも調達してくりゃいッか。 (母上の衣類を借りれば良い話だけど、いつに返せるのか分からない状況は借りれない。苦笑を漏らせば適当な提案で決めつつ。) …… そうだなァ。 (素っ気無い返事。顔を上げれば天井を見眺めよう。特別な関係な訳じゃない。依頼の為に、ビジネスの為だけの関係だ。終わっちまえば赤の他人に逆戻りということになる。) [Mon 5 Oct 2009 23:14:47]
メアリアン > スペシャルコース…? ( こてン、と小首を傾げ。気になるけれど、其れ以上は口にしない様な彼女の仕草。殴ッたりするのかしら、なンて。 ) ―――……嫌いでは無いンだけど、つい ね?だッてケーキの方が美味しいンだもの…。 ( 野菜ジュースで良いからッて言葉に、少し悩んだ様な間の後、善処します なンて曖昧に答え。 触れる手の感触が何だかくすぐッたくて、クスクスと笑う。 )  ―――… そう?なら良いン だけど、 ( 無理はしないでね、 ッて告げて。手を離されてから、髪を抑えて、ちょッとむすッと。グシャグシャになッた様な気が する。 )  ――――… なンにもしてない ッて、…言ッてもダメです。言葉にしたから、 ( ベッドからは降りたけれど、其のまま、端に腰を下ろそうか。 )  …お洋服、無いの?もし良かッたら私の ――― は、小さいわよね…。 ( 身長的にもすごく短くなッてしまいそう。眉を下げてハの字にして、 )  ……ねえ、ブラッディさン。そろそろ 一か月 ね。 ヴェイトスに 帰ッちゃうの? ( 毛布をすッぽり被る女性へ、視線を向けながら、 トーンを落とした声音で問い掛ける。 ) [Mon 5 Oct 2009 23:00:32]
ブラッディ > (彼女の言葉により、納得で頷けた。) まァー … 赤の他人だッたら、スペシャルコースかなァ。 (ンぅー?なんて首の骨を打ち鳴らして、とんでも発言をした。内容も不鮮明な辺りは、想像にお任せするッ) オイオイ…っ  一応は野菜も食っとけよ、野菜の搾りたてジュースでも良いからよォ… (お節介な発言をし、微苦笑を漏らしながら後ろ頭を掻いた、彼女の髪の質は想像よりも柔らかい。余程に快適な環境を過ごしたのだろうと想像が出来た。) 疲れてねェー …  単なる寝起きが悪いだけだ。 (心配する様子に微笑んで、彼女の頭を鷲掴みするように撫でてから開放する。そして離れていく様子をゲラゲラと笑ってあげる。) まァーだ、 何にもしてねェーぞ? (降りる様子に残念そうな笑顔をした。) ンぁ…?  ああ、確かに季節に合わねェーかァ… (衣服は無い。レザージャケットやタンクトップ、ジーンズに下着類だけだった。面倒臭ェーなんて呟いて、毛布を頭から被ったまま、何しようかと考えて。) [Mon 5 Oct 2009 22:49:52]
メアリアン > ―――… うふふ、此処では私以外こンな事しないと思うわ? ( 名を呼ばれれば、彼女と視線を合わせてそンな言葉。 女性が此処に友人を連れて来た、とかだッたら私以外にもやる人が居るかもしれないけれど、 ) …… ご飯、より甘い物が多いかしら。 最近は、…、 ( ケーキとかスコーンとか、お茶の時間に使う様なものばッかり。 次いで聞こえた言葉に、うふふッと小さく笑う。重いと云われるよりはずッと嬉しい。 頭に触れる感触に、抵抗はしないけれど。ちょッとだけ恥ずかしそうに 視線を落とす。 ) ――― あら、…そうなの?寝起きはあまり良くないの かしら?…それとも、 ( 疲れてる?なンて 心配そうな声音で尋ねたが、 )  ( 続いた言葉に、バッと手を御尻の方に遣ッて、隠す様な動作。 ) …ッ、 ブラッディさンの いじわる…ッ、 ( なンて。 彼女から離れ、ベッドからも降りる。 )  …… ブラッディさン、あの ――今その格好は寒過ぎると思うンだけど…、 ( 夏は過ぎ、秋も深まッてきている。彼女の恰好見遣れば、呟く様に紡いだ。 …娘は長袖のワンピースに更にカーディガンまで羽織る様な恰好 。女性とは対照的だ。 ) [Mon 5 Oct 2009 22:37:11]
ブラッディ > (突然の衝撃に、理解が付いて行けず寝惚け気味だった。暫くして、苦悶の元も消え去れば、仰向け姿勢に変えよう。) … メアリアン、かァ (前髪を払い除けて、眼前の彼女の姿が見えた。何やらか落ち込んでいる様子は感じ取れた。) いやァ…、 飯ィ… ちゃんと食ってる? (なんて。軽過ぎる、と小言と漏らした。彼女の抵抗が無ければ、頭を右手で撫でてやろう。) ああァ… 余程でも無けりゃ、起きられねェー … ンだわ。 (抱き付くように圧し掛かる彼女。はん、と鼻で意地悪っぽく笑った。) ――― …  可愛いお尻をペンペンしてやッても良いぜェー …? (気にすンな、ッてフォローする。少し離れた彼女を見遣れば、上半身を起こそう。ショーツにタンクトップ、毛布と涼し過ぎる格好だった。) [Mon 5 Oct 2009 22:27:16]
メアリアン > ( 乗ッかッた瞬間に女性から洩れる声。きょとン、と不思議そうな表情を浮かべた後、へによンと眉尻を下げて、 ) ―――… ごめンなさい…。重かッた ? ( なンて、申し訳無さそうな声音で。 女性とお兄ちゃンを一緒にしちゃ駄目ね、ッて少し反省。それとも太ッたの かしら。…。 )  ( けれど、身体は彼女に抱き付く様に のッたまま、 ) ―― だッて、何度呼ンでもお返事が無いンだもの …、 ( 覇気の無い声で掛けられた質問には、少しだけいじける様な そンな声。 )  寝てるのを見たら、悪戯したくなッちゃッて…。 ( ごめンなさい、ッて呟く様に告げて。 彼女から身体を離そうか。 ) [Mon 5 Oct 2009 22:07:50]
ブラッディ > (惰眠を貪り続ければ、嫌な事も難しい事も考えずに済む。吸血鬼が棺桶でそっと眠りたがる理由は微妙に理解した。) ――― … 、 (無意識に寝返りを打つ度に、小さな呻き声を漏らす。指先がぐったりしたように、気が緩んだように開いていった。扉の開く音でさえ、何の反応を示さない。そこにあるのは寝息を立てる吸血鬼だけだった。) …… ッ ( ブラッディ さン ッ! ) ごはッ!? ぐえ…  、ッ  (変な箇所に打ったのか、身体を跳ねさせる同時に喘いだ。何やら変な感覚に、苦悶しつつ手足を投げ出した。) … うあッ 、 あああ…ッ (寝ぼけ気味に欠伸を漏らし、身体に掛かる体重の正体に察した。) … 何の真似だ、こりゃ、ぁあァ―― …。 (覇気の無い声で問い掛けよう。) [Mon 5 Oct 2009 22:00:16]
メアリアン > ( クリスティアにある叔母の家。自分が利用している空き部屋の隣に、彼女の部屋が在る。 ) ―――――…、 ( さッきから扉の前で何度も呼び掛けているのに、返事が無い。 ) …… 寝ちゃッてるの かしら。 ( 小さく首を傾げた。今後の事、お話しようッて約束だッたのに。 ――少しだけ考える様な間があッて、 )  ……、 ( 扉を開く。各部屋に鍵が掛ッていないから、いとも簡単に開いて、 )  ( 猫の様に眠る彼女が 視界に映ッた。 )  ―――――……、 ( なンだか懐かしい。お兄ちゃンを起こしに行ッた時みたい。 小さく小さく、口許に笑みが浮かンで、 )  ―――― 、 ( 忍び足で 彼女に近寄れば、 )  … ブラッディ さン ッ! ( ぼすン、 ッと彼女の上に 乗ッかろうか。 ) [Mon 5 Oct 2009 21:48:24]
お知らせ > メアリアンさんが入室されました。 『( ――――…。 )』 [Mon 5 Oct 2009 21:41:47]
ブラッディ > (カーテンは閉まり切らず、締め切った窓ガラス。何の変哲も無く、殺風景と言う一言に相応しい寝室であった。) ――― んッ  (寝台の上で人影があった。細長い肢体は猫のように引っ込めて、毛布で全身を覆い被るようにしていた。猫背気味に丸くなりつつ、惰眠を貪り続けていた。) …… 、  。 (睡眠は必要としないが、肉体の疲労を取り除く手段に過ぎない。日々に疲れを残さない様に、必要以上に短い時間で深い眠りに陥っていた。殺意や悪意の塊でも接近しない限りは無防備を晒されている。) [Mon 5 Oct 2009 21:39:55]
お知らせ > ブラッディさんが入室されました。 『規則性のある呼吸を繰り返して――。』 [Mon 5 Oct 2009 21:32:46]
お知らせ > gnntyehaaさんが来ました。 『FXnQPVmFXGvRfhV』 [Mon 5 Oct 2009 02:50:14]
お知らせ > ティエンさんが退室されました。 『( ■■■が死んだ時残すものに、とても良く似ていたんだから。 )』 [Sun 4 Oct 2009 22:44:06]
ティエン > ( がた、ん っ   半ば床に落ちるようにして、全身を柩の外へと出す。  舞い上がる粉は、やっぱり身体全体に付着していたみたいで、衝撃に合わせてふわふわ 舞い上がって … 視界が白い。  … こんな景色を、いつか見た気がするのだけど。 いつだったのか、何だったのかが、思い出せないんだ。  見たくない気がして翳した手は、赤く濡れて、白く汚れて。 ) ……着替えなきゃ、外…出られない、なー…… ( そんな事だけを口にして、きっと まだ何かから目を逸らしている。 だって、そう。 この粉は、■だから。  そう、これは ――… ) [Sun 4 Oct 2009 22:43:40]
ティエン > ( 息がどれだけ詰まっても、これが偽物なのも知っている。 声を張り上げても無意味だから、殺す事を覚えたのはもうずっと前の事で。 喉に残る酷い違和感に咳き込めば、思ったよりも湿った音と感触がして、ぼたりと赤いものが零れた )   ……にがい…… ( 自分の血なんて、全然おいしくない。眉を顰めて口元を拭う。手の甲にべったりと付着した赤に、さらさらと白い粉のようなものが滲んでいくのを見て、ぱちり 瞬いた )  ……何だろ、これ。 ( よくよく目を凝らしてみれば、それは濡れた場所だけではなくて 腕全体に。 … 身体全体に、服の上から肌にまで、べったりと纏わりついていた )   …… けほ。 ( うっかり意識して吸い込んでしまったら、傷んだ喉に追い打ちじみて。 其処にまた、湿っぽい音が混じって散る赤も増えてしまったけど。 … ぐい。口元を拭って、身体を起こす。 うごかなくちゃいけない。いかなくちゃいけない。 頭のあちこちは虫食いで、どうしてか、なんて … 分からないのに。 そうしなくちゃいけないって凝る焦燥ばかりに突き動かされている )   ( まず、此処を出て。 … それから、それから。 何処に行こうとしているんだろう。 かえるばしょなんて確かに無いのに。帰れる場所なんて、あるとしたら )     ……へん、なの…… ( ずる、り 。 身体を柩の外に、引きずるように出していく。 さらさら、はらはら 白っぽい粉が落ちていく。 …見れば、殆ど全身を浸していたそれは、柩の中に敷き詰められていたもののようで。  そんなものを、いつか 何処かで    ■■街に降る雪のように、■■の終わりの証が  それは、もう二度と会えない■■  ――…   ずきん 。 )  ( 傷む、痛む空白。けれど、痛むのなら きっとそれは、何もない訳じゃない。 歯を食いしばれば、がちんと音がした  … 疼くのはきっと痛みで、決して牙じゃない筈だけど。 ) [Sun 4 Oct 2009 22:38:13]
ティエン > …… なんで、こっち … に…… ( … ずきん。 痛んだのは頭の奥。考えようとすれば走る、鈍い痛み。 歪みそうになる視界に映るものは、見知った光景。  … 見知った、けれど 遠く遠くに置いてきた筈の、いつかの景色。  思い出そうとするのすら忘れていた  … だから、終わらせようとしていた 何かの。  … 何かの? )   …… あれ? ( 起因と結果は朧に存在するのに、其処までの過程がぽっかりと抜け落ちて、何もない。 虫食いの穴は虚ろな空洞を覗かせるだけで、何も返してくれない。 呆然としていたのがどれくらいかなんて分からない。 … 時間の感覚も、此処には遠いから )  ……かえらなきゃ。 ( 意識せずに零れた言葉が、音になって耳を打つ。 )    ……そうだ。かえらなきゃ、いけないんだ…… ( 何処へ? )  ( 空洞に反響するように、自分の言葉も消えていく。 聞く者は己しかいないんだから、自分が認めなくちゃ存在しないのと同じ事。  だから、今度は意識して )   ……かえ、る……んだ。 ( そんな場所、何処にも無いのに )  ( 嘲笑う声は、遠い記憶の誰かのようで。 とても自分に似ていて。  いつか、いつか 裏返しの世界で向かい合った 自分自身に やっぱり良く似ていて。 ) [Sun 4 Oct 2009 22:11:39]
ティエン > ( 何か、全く知らないものに触れるような感慨は、頼りなくも指先に馴染んだ … 慣れた感覚に塗り替えられていく。  くしゃり、くしゃり 目の前、格子のように掛かる靄 … 白い檻のようだなんて考えても、こんなに柔い檻なんて 何の役にも立ちはしない。  ぐしゃぐしゃ 直ぐに癖の付く柔弱な髪を掻き分けて、露わになった視界には 一片の光も無い。  … でも、茫洋と瞬く赤い目に、それは何の妨げにもならないから、ちゃんと見えていたし 全部見ていた。   … 見ているんだと、思う。 )   ……ゆめ、だった……? ( 呟きが遠い。遠いのは声で、音で それを聞いている自分自身かもしれなくて。  ひりつく喉と、乾いて口腔に張り付く舌の感覚だけが、痛みと共に鮮明。  押さえた喉は、ひどく苦しかった。  … 水気のひとかけらもなくて、いっそ 声がちゃんと声になってるのが不思議なくらい もしかしたら、ちゃんとした声なんて、存在してないのかもしれない  聞こえた気になっている、だけで。 )   ( ゆらゆら 視線だけを巡らせる。 懐かしいと言うには、遠く離れすぎていた景色。 あの   で、  模倣して     ……    …   思考の中に、ぽっかりと虚ろな穴が空いているのに気付いて、指先が喉元から頬を辿り、額にまで上がる。  … 欠けた何かを埋めるように。でも、触れる事すら出来ないけれど。 ) [Sun 4 Oct 2009 21:45:01]
廃館 > ( … 朽ちた館の深奥、閉じられた地下。 其処だけが、時の流れから切り離されたかのように、奇妙な静謐と不変を保っている。 地上を舐めた煤も腐敗も不思議と此処までは届かずに、古ぼけた屋敷以上の印象が存在しない。  … 尤も、だからこそ 此処がきっと、この場所で一番異常なんだろう。    … がらん、がん …  がら、ん  。  床に落ちたものが、何度か天井に反響だけを届かせて、やがて何も聞こえなくなった。   … 残響を引きずって沈黙したものは、蓋だった。何かを閉ざし、もしくは仕舞い込む為に作られた器の蓋。  おかしな所を上げるとすれば、多少大きすぎるというだけ。  … 否。その用途を考えるならば、別に 何もおかしな事じゃない。 だってそれは、柩の蓋なのだから。 )    ………  ぁ …… ( 長く長く尾を引くものが途切れて、肺の中をからっぽにするような 深い吐息が落ちる   …   柩の中から身体を起こした それを覆うように伸びたものがゆらゆら揺れる。   … 靄のように何処か頼りない、長く伸びすぎた白い髪を、震える指が くしゃり 掴む。 ) [Sun 4 Oct 2009 21:21:46]
廃館 > ( 掠れて、途切れがちで その癖、細く長く尾を引く )    ( そう呼ぶ事を許されるのだとしたら、きっとそれは 悲鳴に似ていたんだろう ) [Sun 4 Oct 2009 21:10:05]
廃館 > ( 館と言っても、少々大きめの家と言うだけの事で、外装に目立ったものは存在しないし、昔はあったのかもしれないが 今はもう、見る影も無く崩れてしまっている。 その癖、建物としての骨格は残された侭、時の果てに茫洋と立ちつくす威容、もしくは 只の異様。  … 内部の荒廃も酷いもので、窓を覆う鎧戸も半ば腐り果て、それなのに 廊下には光の一筋も射し込みはしない。 煤と埃に蹂躙され、朽ち果てる寸前の様を晒す壁も床も、あちこちに穴や軋み、罅が見え隠れするのに  … 蜘蛛の巣のひとつ、鼠の鳴声のひとつもありはしない。  不自然に、けれど確実に滅びかけた様相は、奥に近付くに連れて次第、様子を変えていく。   深奥、もしくは地下と呼ばれる場所。  鉄の扉に閉ざされて、回手すらとうに赤錆に塗れた、その果てで )     (   …    閉じられて、外に漏れない   音がする。 )   (   かたり、がたり   …   がた、ん っ    何かをひっくり返すような 何かを落としたような   …  そして、付き纏うように絡み続ける   もうひとつの響きは。 ) [Sun 4 Oct 2009 21:03:54]
廃館 > ( 打て捨てられた廃墟同然 … そのものに違いない陰影の中、夕闇に溶けるように形を残す館がひとつ。 地を黒々と染めるのは、影か夜か … それとも、それ以外のものなのか。 きっと、区別なんて存在しないのだろう。 もう直ぐ霜に濡れる事になるであろう地の上だとしても、虫の声も 夏を越えた死骸のひとかけらも見付からない場所では、無関係の事だから )   (   …  生きたものなんて、存在しない。 茫漠と吹くだけの風の声、撫で擦られた地の音   … 崩れた砂塵に混じって、  微かに ほんの微かに、耳を澄ましても殆ど届かない程に、混じる何かの 音 )    (  … その出所が、この寂れ廃れ、閂すらも錆付いた館の深奥というだけの。 ) [Sun 4 Oct 2009 20:35:32]
廃館 > ( 郊外――… 更に言うならば、辺境の地。王都や都市部からは遠く離れ、寒村も地平線の先に朧と影を見る程度に離れた距離を保つ、その場所には何もない。少なくとも、生きて意味のあるようなものは、不自然な程に存在しない。  … 数年、否。数百年に渡って、人の手が入る事を忘れた地。今を生きる忘れ去られた地。 そうせざるを得ない、其処は呪われた場所。 時のもたらす安寧に似た風化に晒され続けた大地は、乾いて茫漠と罅を晒し、草花の名残など、とうに雨ざらしの下に腐り果てている。 かつて建物であったと思しき影は傾き、壁面に無数の蔦を這わせながらも、煤焼けた地肌を未だ残し続けている。  … 耳を澄ましたとして、聞こえるものは 荒れた地を撫でる風の声ばかり。 それが常態で、それが当たり前の場所。  … 近隣の人々からは、忌まれ疎まれて、立ち入る事すら好まれない、そんな場所。  どうしてそんな事になってしまったのかなんて、もう 遠すぎて、古すぎて 誰も覚えてないくらいに 昔々の物語。 … だから、誰も思わない。 果てたものに、微かなれども続きがあるなんて事は、きっと。 ) [Sun 4 Oct 2009 20:17:54]
お知らせ > 廃館さんが来ました。 『( クリスティア郊外、一足早く冬の訪れる場所 )』 [Sun 4 Oct 2009 20:06:43]
お知らせ > キヨさんが帰りました。 『( 今有る仕事を誠心誠意こなそう。 とりあえず、お掃除。 )』 [Fri 2 Oct 2009 23:06:35]
キヨ > ( 片付けを終えれば、掃除用にエプロンを付け替えましょう。 )  …え? あぁ、はい。 ( 先輩方の言葉に困ったよな微苦笑を浮かべて。少し両の指をもじもじと絡ませながら、 ) そうですね、今週末か――来週の頭には、クリスティアを離れる予定です。 ( 本当、美しいおねぇさまがたと離れるのも、まだクリスティアにいるメアちゃんを置いて帰るのも心苦しいですが。 ああでもメアちゃんはヴェイトス市に戻ると仰ってましたし。またそっちでお逢いできるのも楽しみ。 ) ( 短い間ですがお世話になりました、と丁寧に頭を下げる。 そンな言葉はまだちょっと早いけど。 ホント、皆さんいいひとたちで仕事もしやすくて――去り難くはあるけれど、 ) [Fri 2 Oct 2009 23:05:05]
キヨ > ( 穴埋め役とはいえ、服装は他のメイドさん方となんら変わりない。 メイドとか女中とかは、目立ってはいけないから。 主たるは屋敷の御主人様方であり、客人だ。主人を引き立てる為に、陰に動くのがメイド。舞台でいえば黒子みたいな? 無論、ハウスキーパーやレディーズメイドなンかは別格でしょーが。服装からして。 ) 後は―― お屋敷の見回りと施錠と、朝食準備のお手伝い、ですね。 ( 今日のお仕事。 他に何か言い付けられない限りは、そんなところ。 ) [Fri 2 Oct 2009 22:51:11]
キヨ > ( メイドさんたちの話じゃぁ、このお屋敷に勤める前には、 一日中延々とお嬢様の後について服やらカァドやらを落としていくのを拾い集めたり、 必ず決まった順番で窓を閉めないと御主人様が気にする―― なンていうちょっと変わった奉公先もあったようだ。 その点ここは勤めやすいという先輩方の言葉に、そうですね、と微笑んで頷いた。 ) えぇと―― この後はどこに清掃に行けばいいでしょうか。 ( 昼の間にも清掃はしているけれど、片付け後にもまだ清掃が行われる。それでも広い屋敷は一日で全てに掃除の手を入れられるワケではなく、このお屋敷では主要なトコロ以外は曜日ごとに場所が決まっているよう。 ) [Fri 2 Oct 2009 22:34:19]
キヨ > ( ココみたいに使用人の数が多いトコだと、それぞれに役割分担がなされているし一人当たりの仕事量は少なくて済む。 そも、わたしは代理できているだけなのでそう重要な仕事を任されるワケでもなく。 それでも夕食を取ったのは少し前のコトで、今はその後片付け中。 ) もうそろそろ、水が冷たくなってきた気がしますね。 ( ココがクリスティアだから、というコトもあるンでしょッか。 主たちのディナーの片付けではなく自分たち使用人の食事の片付けであるから、少しは気楽に。 他のメイドさんたちと、少しばかり言葉のやりとり ) [Fri 2 Oct 2009 22:16:48]
キヨ > ( その一日は家中の鎧戸を開けるところから始まる、 らしい。 ) ( キッチンや食堂の掃除、ブーツの手入れなどなど、汚れ仕事を片付けてから清潔な白いエプロンに着替える。 それから朝食準備のお手伝いをして、主の食事の間に自身の食事を済ませ寝室の窓を開けたりシーツを取り除いて。 朝食後の片付けをして今日一日の仕事を承って――  と、中々に目まぐるしい。 まぁとはいえ御屋敷によって色々差がありますが。 ) [Fri 2 Oct 2009 22:06:03]
お知らせ > キヨさんが来ました。 『( メイド・オブ・オールワークスは忙しい。 )』 [Fri 2 Oct 2009 21:56:57]
お知らせ > メアリアンさんが帰りました。 『 じゃあ、次の約束の時はキヨちゃンにお願いしちゃいます、 ( 笑顔で、鞄を隠したりッ ) 』 [Tue 29 Sep 2009 00:39:56]
メアリアン > ( ―― 彼女と娘の考え方は きッと全然違ッてて。 私が幸せならきッと相手も幸せな筈、なンて自分勝手な考え方。彼女の様に、相手を気遣ッて なンて行動が出来無くて。 )   ―――… ? そンな キヨちゃンが謝る事なンて、 ( 首を横に一度振ッて、小さく笑う。 ――変に冗談交じりで答えられるよりは、ずッとずッと、胸に来る言葉 だッたと思う。 ) ―― ええッ。 多分、キヨちゃンの方が早いと思うけど、 ( 待ちたくない報せね、 なンて呟く言葉は笑い声交じりに。 )    ( お支払いは、こッそり準備していた。彼女の心の叫びなンて、全く気付く事無く 店員からお釣りを受け取り、 ) ――― 良かッた…ッ。 わたしも、変なお話しちゃッてごめンなさい。 ヴェイトスでまた逢ッた時は、 ( キヨちゃンの事とか知りたいです、 なンて言いながら 扉を開き、 ) [Tue 29 Sep 2009 00:38:05]
お知らせ > キヨさんが退室されました。 『つか支払いさせてくださ い!? ( メアちゃんの鞄にお金投入しようとする よ! )』 [Tue 29 Sep 2009 00:31:27]
キヨ > ――― あ、 ( ハイ、と頷こうと して、 )   … あああッ!? ( がぼーん。 鞄からオサイフ出しているうちにさくッと お支払いされてしまッ た!?  くッ…スマートなお支払いの仕方はポイントが高い… じゃなくッて! ソレわたしの役ですから!逆ですからあああ ) ( とか、内心で叫びつつ。 )  … いや、えーとコチラこそすみませんなんか。 わたしもお話出来て良かったですよー。 ( へら、と 笑って、 ) [Tue 29 Sep 2009 00:31:12]
キヨ > ( 重くて苦しくて息をするのにも気を遣う。 静寂 ) ――― そりゃぁ、…… ( ぽつ。微かな声の先は、ふと零した息に途切れる。 )( そりゃあ、会うコトが出来たらいいなとは思いますけれど。 それを相手も望んでくれていなければ、わたしはちッとも嬉しくない。 例えば今日のように。わたしが幾らメアちゃんに会えたのが嬉しくて楽しくっても、おンなじようにメアちゃんも楽しんでくれなければ、楽しいなンて思えない。 から、 )   ――― あ、 ( ぱン、というオトにはッと顔を上げて ) あ… いえ、わたしこそごめんなさい。 ( メアちゃんがそう願うなら生き返っちゃうかもしれませんね、なンて いつも通り、茶化して答えるべきだったろうか。 言葉選びに失敗したかな、ッて不安にドキドキしつつ。へらっと笑みを浮かべよう ) ええ―― ほンとに。 ( 無事だといいな、と思う。 囚われているヒトたちだけでなく、救助に向かったヒトたちも、 ) はい、お待ちしてます。 帰る時には、連絡くださいねー。 ( わたしもヴェイトスに戻る前に一報入れます、と小さく頷いて ) [Tue 29 Sep 2009 00:25:25]
メアリアン > ―― さて、そろそろ時間も遅くなッちゃいましたし、 …帰りましょう か。 ( 席を立ち上がれば、店員さンに全てお支払。 ) … キヨちゃンとお話できてよかッたわ。 ありがとう。 ( ぺこンッ、 と。 ) [Tue 29 Sep 2009 00:18:16]
メアリアン > ( 返された言葉に、顔が赤に染まる。ふふ、と洩らした笑い声は 照れた様な。 ―― そう言ッて貰える事が純粋に嬉しい。 )      …、 ( 沈黙。 )  …  ―――、 ( ごめンね。今のは忘れて、 ッて言葉は紡げず。視線はテーブルへと落ちたまま、 )  ……、 ( 漸く、沈黙が 途切れた。 )  ……。 ( イイエ、 ッて言葉に、ズンと頭に重たい物がのッかッた様な錯覚。 )  ――――――…… シアワセ、 …、 ( 独り言のように紡がれていく言葉は、何だかぼンやりと 現実味無く 聞こえる。 ) ( お兄ちゃンのシアワセ ッてなンなンだろう? )   …… あはッ、 ( 小さく小さく笑い声零して、 )  ごめンなさい、変な事言ッて、 ( おしまい、ッて云う様に。パンと手を叩き合わせた。 )  ウォッシュベア― 皆さン無事に帰ッてくると良いですね。 ( 窓の外へと向けられた彼女の視線。其の顔を見遣り、小さく呟いて。 )   ――――、 ( 瞬き一つ。 ) …… ええ、近い内に帰る わ。 ( そンな嬉しそうな瞳で見られると 何だか照れてしまう。 ) … ええッ、私も。 ―― また、ヴェイトスでも遊びましょうね。  [Tue 29 Sep 2009 00:14:01]
キヨ > えぇー? そンなー。 メアちゃんみたいなかぁいらしい御主人様なら毎日幸せでしょうけどー。 ( テレつつ、言葉を返し。 メアちゃんがしてること全部知っていたら、同じセリフをいえるかどーかはわからないけれど、 )  ――― … ( 間。 ) ( やッぱり訊かない方が良かったかなぁなンて後悔している 最中、 )  … ( 落とされた声に、ずンと胸とオナカのあたりが重くなる。 ) …、 ( 何か言わないと、ッて口を開いて、 …でも何も言えなくて、 )  ――― ( 問いかけに )( 口を噤み。 答えるか否か、眉を寄せて悩み―― )  … いいえ。 ( そッと。 声を漏らした ) 吸血鬼とか、ゾンビとか―― そういうのになって生き返ったとしても、 … 生き返ったヒトは、ソレで幸せなンでしょう か。 ( ぽつン。 )( 言葉は、問いへの答えというより独白めいて。 ) ―― そう、ですね。 ( 土砂撤去、だけでも大変そうだと思ったのに―― 少し窓の外へ視線を向け、村にいるだろう知り合いを想う。 ) 噂話は大抵そンなモノだと思いますけど―― ( ウォッシュベアーのような大きな事件も、暗黒街や地方村での吸血鬼騒ぎも、何度もあったけれど。 きっかけが、無ければ。 )  ――― えッ、 ホントーですか!? ( わぁ、ッて。 目に見えて嬉しそうに、期待に目を輝かせ。 ) ふふふ、じゃぁまたヴェイトス市の方でもお会いできるのを楽しみにしています ねッ。 [Mon 28 Sep 2009 23:57:34]
メアリアン > ―― キヨちゃンみたいな素敵なメイドさんが居たら 、きッと毎日素敵だわ。 ( 芝居掛ッた台詞に、恥ずかしそうに頬染めて 曖昧に笑う。 )  ( 問い掛けられた言葉に 少しだけ間があッて、 )  ……、 おにい ちゃン 。 ( ポツリと零した。 )  ねえ、キヨちゃン。 死ンじゃッた人は 生き返ると 思う? ( 何人に尋ねたかも解らない問い掛け。 きッと心のどこかでは、戻らない事なンて 解ッてる。 眉を下げて、彼女を見遣りながら 問い掛けを。 )  ―――… こッちでも噂話が流れてくるもの、 ( ウォッシュベア―。 ) きッとヴェイトスだと 凄い騒ぎ、ね。 ……―― きッかけが無ければ、古い話題は消えていくものなの かな。 ( ヴェイトスの様に色々な事が起こる街では、特に。だッたら良いな、なンて 甘い考え。 )  ―――… そう、… 私も近いうちにやッぱり帰ろうかしら。キヨちゃンも帰ッちゃうンじゃ寂しいもの。 ( 冗談ッぽく笑いながら紡いで。 ケーキの最後のひと欠片を食べきッた。 ) [Mon 28 Sep 2009 23:37:24]
キヨ > へへへ――― 遠慮なく御申し付け下さい、お嬢様。 …なンてー? ( お仕事中みたく芝居がかってそンなこと。 口にして、へらっと笑う ) ―― ( それは ) ( ステキなこと? )  ―― いやぁ… …。 ( 思いませんね、と言い掛けてやめた。もしメアちゃんにそういうヒトがいるなら、無神経な言葉かなって、 だから、 ) …… 誰か、生き返って欲しいひと でも…? ( さっきの自警団員さん、とかなンでしょーか。 答えにくければ答えなくていいというように、小さく尋ねた ) えぇ、たぶん今はウォッシュベアーの方が話題なンじゃないでしょうか。 ( ヴェイトスの別宅からクリスティアの本家に話が運ばれてくるくらいだし。 新しい話題が提供されれば、古い話は廃れていくモノで。 メアちゃんの内心なンて解らないまま、 ) まぁ何かのきっかけで話題がぶり返らないとも限らないですけれど―― ぇ、ああ… いいえ、 ( お知り合いだった、ンならそりゃァ気になるだろうなぁなンて。 あ、ちなみにいくら自警団に顔出してるからって捜査に関わるお話は全然聞いてませんよ。 )  ――― 、 はい。 ( 眉の下がったまま小さく笑みを浮かべようと、 )  ―― ン? ええ、そうですね。今週末か… 遅くとも来週中には帰る予定ですよー。 ( 今のところ、と。 紅茶を飲み切って、 ) [Mon 28 Sep 2009 23:28:06]
メアリアン > ( 彼女がそンな勘違いをしてるなンて知る由も無く、こくンと一つ頷いて。 ) ―― キヨちゃンが居てくれれば、きッとお掃除も楽しいわね。 ( なンて。お喋りとかしながらお掃除ッて なンだかとッても楽しそう。ふふ、ッと小さく笑う。 ) ―――――…、 ( それは、 ) … 素敵なこと ッて思いませン?死ンじゃッても生き返るなンて、 ( ね?と同意を求めるかの様に小首を傾げた。 ) ―――――… そう、なの。 ( そンなに話題になッて無い、なンて。何だろう、凄く 凄く笑いたい気分。此処まで逃げて来たけど、そろそろ戻ッても大丈夫 なのかしら? ) … ふふ、… ありがとう、キヨちゃン。 その事件が気になッてて、 ( 笑い声は思わず洩れてしまッた 声。 僅かに眉尻下げながら、続く言葉はそンな 言葉。 )  ――――、 ( 彼女の方と眉が下がッて、 ) …あッ、 ごめンなさい、何だか湿ッぽくなッちゃうわね。… 一、二度お話した位なの。だから、 ( あンまり実感湧かないわ、 ッて云ッた後。あァ自分は薄情な人間だ ッて少しだけ思ッた。 )  ――――… ふふッ、 こちらこそ。 ( 少し冷めた紅茶を啜る。 冷めると余計に、甘さが際立ッて、 ) … キヨちゃンッて 半月、くらいでしたッけ。こッちに、いるの…。 ( こてり、小首傾げながら。 ) [Mon 28 Sep 2009 23:17:56]
キヨ > あぁ―― そうですよね。 ( こくこく。 わたしだって一人でくるの不安だったンだから、メアちゃんもそうだったのかなーって。 あ、でもブラッキーさんが一緒なんですッけ。 駆け落ちかなァとかオカシな勘違い続行中。…。 ) はい、任せてくださいッ。 ( お掃除好きですし。それでメアちゃんの役に立てるならと―― それこそ、メアちゃんちに誰か住んでるなンて知らず。 )  ―――、 ( 上に向けていた視線、そッとメアちゃんへ下ろして ) … それは? ( 紡がれなかった先、そッと問う )  ――― ン? … ンー、どーなンでしょー…… ( 確かにまぁ、暗黒街以外であンま話題にしてるヒトいなかったからどンな噂が広まってるかも良くわからない―― とかはさておき、 わたしはわんこの一件以来自警団にたまに顔出すもンですから、ソコで得る話――殉職とか葬儀とか――と市井の噂話は違うンじゃないかなーなンていう。 偏りのあるはなし。 )  …少なくとも、今はそれほど話題になってないンじゃないです か? ( わたしもこっち来ちゃってるンでよくわかンないですけど、と小首傾げつつ。 )  …、 …そう… だッたンですか、 … ( しょンぼり、眉と肩が下がる。落ち着かなげにカップを手にして、 )  ( 頬が染まればちょッとほっとした。 ) え。 あ、あわ、 ―― ええと。 …ありがとーござい ます。 ( 前髪とか直すフリで。 ぇへへ、とか。てれる。 ) [Mon 28 Sep 2009 23:04:16]
メアリアン > ううン、…少し離れた都市ッて云うだけでこンなに変るものなのね… ッて思ッただけ。 ( 首を傾げる彼女に、ふふッて小さく笑いながら首を横に振る。 )  ―――… ( 視線を逸らしていたから、彼女の表情は見えなくて。見えていたら、きッと同じ様な表情を娘もしたンだろうけど、 )  ( 明るい声が耳に届く。 ) ――― ありがとう、キヨちゃン…ッ。暫く空けてるとお掃除ッて大変なのよね。 ( パッと顔を挙げて、微苦笑に似た表情を浮かべた。 …まさか実家に誰かが住ンでる、なンて思いもしないから。 )   ――― … 死人が生き返るとしたら、其れは、… ( とッても素敵な事。視線を上に向けた彼女とは対照的に、何か思案する様に娘は下へと視線を落とし。 ) ――― お葬式、…… ( きッと沢山の人が来たンだと思う。良い人 だッたもの。 ) ( 続いた言葉に、ぱちッと瞬き一つ。驚いた様に彼女を見遣ッて、 )  … え、 ( アイゼンリッターの話も? ) … … ねえ、キヨちゃン。 あンまり騒ぎには なッてなかッたのかしら、その ――自警団の方が殺された ッて云う事件は…、 ( ドクドクと早まる鼓動を抑えつける様に、胸元に手を当てて。じいッと彼女の見遣る。 )  …… 殺された自警団の方、 お知り合いだッた から、 ( 問い掛けられた言葉に、小さく小さく息を吐いて気持ちを落ち着かせて、 そう返そう。 )  … 、 ( 再会出来た嬉しさ ッて。 )  …、 あ、 ( 言われれば、心がポッと明るくなる感じ。でもちょッと照れ臭くて。ケーキをツンツンとフォークで突きながら、頬染めた。 )  わッ、 わたしも、キヨちゃンと逢えて すッごく、嬉しい。 ( なンて、えへへ、ッと俯きがちに笑ッて。 直球の好意ッてなンだか恥ずかしい。 ) [Mon 28 Sep 2009 22:50:02]
キヨ > ハイッ。 …? どーしました? ( 反応がちょッと気になって。 こてン、深く首を傾げつつ。 ) ――― …、 ( 逸らされる視線。 ああ、何か事情があるッて言ってましたッけ―― なンて、その事情の中身を知らないわたしはへにょン、眉を下げて痛ましげな、申し訳なさそうなそンな顔。 ) …あッ、えっと、 帰る時は連絡くださいね! お掃除とか手伝っちゃいますよー。 ( うふふッ、とか。つとめて明るく、 ) ンー、どうなんでしょー? ( メアちゃんの質問に思案気に視線を上に投げて。 だッて吸血鬼とか、生きながらになってしまうヒトもいますからねぇ。 ) そうなンですか。 その後―― ンー、九月の半ばッくらいにお葬式があったらしいコトくらいしかー… ( 散歩ついでに自警団で聞いた話では、とは内心で ) そーいやあのへんから、目玉泥棒の話もアイゼンリッターの話もあンまり聞かなくなりましたねー。 ( どちらか一方、ではなくどちらとも。 )( 落ち着かない様子には どうしました? ッて軽く尋ねる。もしかしてその自警団員さん、お知り合いだったのかなぁなンて思いながら。 ) ぇへへ、朝ちょッと辛かったです、けど メアちゃんに再会出来た嬉しさでのりきりましたよ! ( とか。とか。プリンにそーッとスプーンを入れて ) [Mon 28 Sep 2009 22:35:28]
メアリアン > ( 安心ッて言葉に、ぱちりッと眼を大きくして、 ) …… あ、…うン、そうね 安心、だわ。 ( すぐに、気の緩い笑みを浮かべた。――何考えてたンだろう、ッて心のうちで思いながら。 ) ――――… うン、 ( こくッとひとつ頷き、 ) … 帰り たいな。 ( なンて。彼女の眼をジッと見れ無くて、つい逸らしてしまッた。 ) ――― ゾンビ… グール…?其れッて死体が生き返ッた ッて事、なのかしら。 ( 知り合いのところは首を振ろう。率先してそンな場所に行く様な知り合いは居ない 様な気がする。 ) ――― ええ、なかなか帰る目処が立たなくッて…。 ( 殉職 ッて言葉に、僅かに肩揺らし、 誤魔化す様に紅茶を一口啜る。… 甘い。 ) ――うン、殉職されたッてお話は 知ッてるわ。…其の後、どうなッたのかな、ッて思ッて。 ( あまり訊き過ぎると怪しいかしら? 視線は彼女の顔へ向かッたり、紅茶へ落ちたり、落ち着かない。 )  ( へにゃッと笑む彼女見遣り、可愛いな ッて思う。 言葉に、ほうッと息を吐き、 ) ――― 良かッた…。 けどあンまり遅くなると 次の日が大変になッちゃいそうね。 ( 微苦笑浮かべた。 ) [Mon 28 Sep 2009 22:25:30]
キヨ > じゃぁ安心ですねーッ。 ( つまらない、なンて思ってるなんて知らずに。メアちゃんが安全なら良かった、なンて )  ―― あッ、もしかして戻る予定があるとか!? ( だッたらいいな、なンて。 ちょっとこう、期待したような目を向け ) そうそう。 つい最近御屋敷に届いた話じゃァ、なンかゾンビだかグールだかが徘徊してるとかー… もしかして知り合いでもいましたー? ( へなり、ちょッぴり眉下げて。気遣わしげに様子を窺う。 …眼球泥棒? ああ、ちょうどメアちゃんが居たくらいの頃は良く噂になってましたから、それで気にしてるンでしょう か? ) わぁ、けッこう長い間こッちにいるンですねー。 えーと、じゃァ自警団員さんが暗黒街で殉職なさッた話は聞いてます? ( 九月の最初、なら噂が広まってるかどうか微妙な頃かなッて。 ) ( ほにゃッとしたのを見れば、わたしも紅茶すすりつつ、つられてへにゃっと笑みつつ。 ) あッ、だいじょうぶですよー。 心配はされましたけれども。次の日ちゃンと起きて仕事が出来ればいいンだそーです。 ( ふらふら、不躾にフォーク揺らしつつ。だいじょーぶですよン、と ) [Mon 28 Sep 2009 22:14:11]
メアリアン > あ、ううン。クリスティアは …物騒じゃないわ、 ( つまらない位に。 ) ―― ヴェイトスに、ね 戻ッたら 物騒だし ッて思ッて、 ( くるくるッと落ち着き無く、紅茶をスプーンで混ぜ続け、 ) ―― ウォッシュベアー…、 ( 確か村と連絡がつかないッて云われてた場所、だッたかしら? ) … そう、ね。色々聞きたくて 。 その、ウォッシュベア―とか、眼球泥棒 とか …。 ―― あッ、私は、9月の最初位、です。此処に来てもうすぐ一カ月くらい。 ( ぱくン、とショートケーキを一口。広がる甘さにほにゃッと表情が崩れる。 ) ( 道案内、娘にはまだ早かッた様。 ) … でも、無事に着いて良かッた…。怒られたりとか、 しませンでした? ( 上の人とかに。帰りが遅ーいとか、 ッて尋ねながら、申し訳無さそうに眉が下がる。 ) [Mon 28 Sep 2009 22:02:11]
キヨ > へぇ、そうなんですかー ( あ。視線がずれた。 照れたンでしょッか、そンな所作にうへへ、と色々とダメなえみ。…。 ) あれ、クリスティアも物騒なンですかー? ン? 事件ー? ( こてン、わたしも首を傾げつつ。まぁ確かにヴェイトス市は事件に事欠かないトコロですけれど、ああ、 ) あー、もしかしてウォッシュベアーの? てか、メアちゃんいつ頃こッちに来たンですかー? ( それがわからないと、ソレ以降の話題も提供出来なさげ。 ) いえいえーッ。 お二人のおかげですよー。 ( ぇへへ。 まぁ二人して違う方向指すからちょッぴりおろおろしたりもしました、がッ。 ちゃんと無事にたどり着けました。 )( さくり、ミルフィーユを口に入れつつ ) [Mon 28 Sep 2009 21:53:35]
メアリアン > ( 彼女の笑顔はなンだかとても落ち着く。 ふふッと小さく笑い声零し、 ) ―― ええ、お遣いはあンまり無いけど…。 えッ、ううン、あの 、えッと、 ( カワイイコッて云われるのが照れ臭い。ツィ、と視線は一瞬外れ、 ) … 最近 物騒だから――。 あ、そう云えば キヨちゃンは最近ヴェイトスから来たのよ ね?…その、 どンな感じ なのかしら。事件とか、…。 ( 外してた視線を戻して、僅かに小首を傾げる。 ――少しでも情報は知りたいトコロ、だけど。 )( ラッディさンが今何処かに潜ンでいるのか否か、娘も知らず。喫茶店だから変装さえしていなければ、何となく解りそうな気も するけども。 )   …ッ、 ( ぺこンと彼女の頭が下がッて、ちょッと慌てた様に首と手を小さく振る。 ) … あッ、ううン、 あの時はごめンなさい。わたし結局役に立たなくッて…、 ( 結局道案内をしたのはブラッディさンというお話。 )  [Mon 28 Sep 2009 21:42:49]
キヨ > ( しょンぼり顔もかわいいけど、やッぱり笑ってる顔のがカワイイ。 嬉しいというメアちゃんに、にへっと笑みを深くして ) へえぇ。 あ、こないだお遣いとか行ってらっしゃいましたよね。護身術かー、確かにメアちゃんくらいカワイイコには必要ですよね護身術ッ。 ( うんうん、ッて頷いて。さしたる疑問も抱かずに。 そーいや今日もあのおねーさんはどッかに潜んで様子を見てるンでしょッか。その事実をわたしは知らないワケですけれども )  ―― うぇ。 ( ぱち、と瞬いて ) い、いやー… えぇと、 あの、…ハイ、その節はどうもお世話になりまし て。 ( ちょッぴり照れて視線うろうろあさってに向けつつ。 ぺこッと ) [Mon 28 Sep 2009 21:33:50]
メアリアン > ―― ありがとうッ、そういッて貰えると嬉しいわ。 ( にこにこッと満面の笑みで。紅茶には砂糖を一つ、二つ、みッつと ついでにミルクも入れてスプーンで混ぜる。 ) ――… わたしは、お家のことをやッたり、護身術を習ッたり かしら?お友達も居ないから あンまり遊びに行くッて云うのも無くて…、 ( ブラッディさンの気紛れで遊びに行く事もあるけれど。 ―― こてン、と少し小首を傾げ、 )  キヨちゃンはもう迷子になッたりしてませンか ? ( なンて、クスクスと小さく笑いながら 尋ね返そうか。 ) [Mon 28 Sep 2009 21:27:03]
キヨ > ( そしてかわいいおぜぅさん。 )( コレでにへにへすンなッてゆーのは無理ですよ。ホント。 ) いーえーッ。 どーせ街をぐるぐるするかベッドでうだうだするかですから、こーしてメアちゃんとご一緒出来て嬉しいですよー? ( うふふー。 紅茶に砂糖を一つ、入れてスプーンで混ぜつつ。 ) メアちゃんはこッちでどンな風に過ごしてるンですかー?  [Mon 28 Sep 2009 21:20:20]
お知らせ > キヨさんが来ました。 『( 目の前にはミルフィーユとプリンと紅茶と、 )』 [Mon 28 Sep 2009 21:16:03]
メアリアン > ( クリスティアに在る喫茶店のひとつ。人の多く無い比較的静かな店内の 隅の席で。 )  ( テーブルには幾つかのケーキと、紅茶と。事前にたのンでおいた色々なもの。 ) ――― …ごめンなさい、折角のお休みなのに ――…、 ( 僅かに眉尻下げて 眼の前へ座る相手へと声を掛けようか。 ) [Mon 28 Sep 2009 21:12:47]
お知らせ > メアリアンさんが来ました。 『( ―― 或る一角の喫茶店。 )』 [Mon 28 Sep 2009 21:07:30]
お知らせ > ブラッディさんが帰りました。 『待った、 あッちじゃね? (反対の方へ指を突き刺した。)』 [Thu 24 Sep 2009 00:37:40]
ブラッディ > ンじゃ、まァー … キヨさんと秘密の部屋へ参りましょーォ♪ (魔法使いの映画のパクり。全部本気で乗り込む気だッたけど、初対面でしかも依頼人の友人に遣るのは遣りすぎる気がして自重する意味で諦めた。) ははッ 猫サンは良いぜェー … (ンぁ?待てよ、身体のアチコチが刃物に出来るし、全身の変身すら出来たンだァ。 …ちょい、頑張れば動物も変身出来るンじゃねェ?) ―― ああァ、なるほど。 (人間の姿で寝ちまうと、死体だ、とか人が集まったり。無法者だ、と勘違いされて追われ掛けたり。通報されかけるなンて何度もあッた。…だが、猫なら問題は無い。ピンっと頭の上に「!」が浮かび上がった。)  手ェー … 心、 ねェ… (ちょっと複雑な表情になッた。ちゃんと理性を保てているのか自信が無かッた。けど、彼女が言うンだッたら…否定するにも気が引けた。微笑を浮かべて頷いた。) 攫いたくなッちまうじゃンかよォー … (メイドの要素もあるのは、ある意味に最強に見えた。) [Thu 24 Sep 2009 00:36:11]
お知らせ > メアリアンさんが退室されました。 『 えッと、 こッちです! ( 頼りにならない道案内を開始 する。 )』 [Thu 24 Sep 2009 00:23:15]
メアリアン > ―― ええ、そうですね。キヨちゃンも明日はお仕事 でしょうし。 ( あまり夜が遅くなッては大変。ブラッディさンの提案に頷いて、 ) ――― 猫さンッて 本当に気紛れ。 ( なンて、ちょッと拗ねた様に呟いて。 ――けれど、そこが彼女の個性であり良い所でもあると思うから。私の事情を聞かないのもそう云う部分があッて、だと思うし。 ウインクに、小さく笑ッた。 ) ――― キヨちゃンをさらいたいッて人は多い様な気がします けど、 ( 可愛いし、優しいし、メイドさンだし。 なンて、ちょッと心配そうにキヨを見遣り。 )   …、 ( 問われた言葉に 首を振ッた。 )  いいえッ、 行きましょう 。 ( 云いながら、少し考えて。  二人の手を握ろうか。両手に花は 私の言葉。 ) [Thu 24 Sep 2009 00:21:35]
お知らせ > キヨさんが帰りました。 『道案内よろしくお願いしま す。 ( スミマセン、って一寸赤くなってちっちゃくなった。 )』 [Thu 24 Sep 2009 00:18:59]
キヨ > はーい! ありがとうございます、よろしくお願いします…! ( お二人にぺこンと頭を下げて、案内を乞おう。 ブラッキーさんの言葉に、そうですねッて笑って頷く。 ) へェ、 ( 寝る場所、野生の猫、 ) あはは、ほンとに猫さんみたいですねー。 はい、わたしをさらおーなンて人はいないでしょうけども。 ( お心遣いはありがたく。 気をつけますと、笑って頷きましょう。 ) え。いえいえ、手が冷たいヒトは心があったかいっていいますし。 ( つか気にさせてしまったのはわたしがずっと手を握ってたせいですか。名残惜しいけれど手を離して、わたしと同じにしては随分健康的なヒトだなぁなンてちょっぴり羨ましそうに。 メアちゃんの視線に気づけば、どうしましたー? なンて笑いかけて、 ) さてッ、それじゃぁ  [Thu 24 Sep 2009 00:15:32]
ブラッディ > 明日も早ェーし、そろそろ行くとするかねェ…? (夜空を見上げても、周囲を見渡しても時間は把握が出来ない。通路に通り過ぎる人々の流れを見れば、ああ… あの仕事が終わるッて事は真夜中辺りかなァーなンて予想するしか無かった。)  ははッ 両手に花ッてヤツだなァ―― … (肩を竦めれば、両目を瞑って微笑んだ。) もち。 アッチが寝る場所にとっちゃ、最高だからなァー … (特に芸能横丁の付近で寝るのが好き、なンて独り言を。) ソッチも誘拐されないよォーになァー …? (悪戯の含んだ微笑み。次に飛び込んだ、メアリアンの言葉に舌が巻いた。) そりゃ―― … 気分で動いているからなァー 野生の猫サンを舐めんなッ (気のままに消えて、気のままに甘える。そういうもンだぜェ。なンて、片目を瞑ってウィンクをする。人差し指を唇に当てて。) あ、体温かッ?  こういう体質なンだ、冷たかッたら―― ごめんなァ? (微苦笑を漏らせば、握手を解けよう。瞳の印象も、全体的な物腰も、アルビノイアにしては背が高かったり、力強いような、微妙な違和感が纏わりつく。) [Thu 24 Sep 2009 00:07:58]
メアリアン > ―― そうよね、もう遅い時間だもの。キヨちゃン一人で歩かせるなンて 心配だわ。 ( ブラッディさンの言葉にこくこくッと頷いて。キヨちゃンの言葉に ちッちゃく笑う。けど、照れ臭くて視線は落ち気味。頬も染めて。 )  ( 悪い事ッて台詞に びくッて震えて、彼女を見遣る。 ) ――― ええッ!……えッと、ブラッディさンは イジワルだわ…。 ( なンて。普段は一緒に寝てくれないのに、とか ポツリ。キヨちゃンの勘違いには気付かないけども、気付いていたら同じ様に赤くなッていたと思う。軽く否定なンてしつつ。 ) ( 荷物が彼女の手に渡り、腕が軽くなッた。 )   …、 ( 握手交わす二人を見遣る。色合いが似ている 様な気がする。瞳の色も。 視線が2人の瞳にいくのは、もう癖みたいなもの。 )  [Wed 23 Sep 2009 23:55:10]
キヨ > こちらこそ! ( お誘いありがとうございます、ってにこにこ。 わたしの方は今、現住所伝えましたし何かあればそこに。 ) わッ、ホントですか? ( 助かった、なンてぱん、と手を合わせて。 ほッとして表情が緩まる ) ぇあ、 ( メアちゃんを見、ブラッキーさんを見て。 ちょッと照れて戸惑ったよなカンジできょろっと ) うわ ぁ、可愛いお嬢さんと美人なおねーさまに送っていただけるなんて、イイんでしょうか… ッ。 ( なんて幸せモノだわたし! ああ街道の宿屋で不安がってたコトなんて馬鹿みたいだ。メアちゃんに逢えてよかった。 ) アレ、おねーさんもヴェイトス市に行ったことがあるンですか? ヤバい場所なんて、美人さんなんですから気をつけてくださいねー? ( しぴ、と人差し指だして。真面目な顔して、 めー。 なンて。 ) ( 悪いこと? 悪いことしてるメアちゃんもイイなぁ、なんて、 まぁ想像してるのはおうち抜け出しちゃうとか、門限破っちゃうとか、そんな程度なワケですが。 ) え。 ベッド?! ( ベッドだなんて、もぐりこむだなんて、やッぱり二人はそういう―――!!? … とか、ちょっと赤くなって勘違い?ぶちかまし中。 なかったことにはできませんでした。ばっちりきいてたよ! ) いやぁそんな、美人さんに言われると照れちゃいますねー ( もちろんメアちゃんに言われても、ですが。うふふふふ。 ) ( 手の冷たさには冷え性なのかなあ、なンてボケた感想。吸血鬼に会ったことがあるにも関わらず、だ。 … そういえば、わたしとおンなじ色だなぁ なンて握手しながら改めておねーさんを見つめ。 ああでも瞳の印象は、おねぇさんの方が強い。 わたしの目は赤いンじゃなく、透明だから血管が透けて赤く見えるだけだから、 ) [Wed 23 Sep 2009 23:44:53]
ブラッディ > ンぅ―― … そうだなァ… (家で食う寝る以外に遣ることが無い。それなら、少しでも刺激がありそうな選択をした。) 夜道にお嬢さん一人で行かせるのもアレだからなァー 大ッ賛成♪ (軽く挙手して、メアリアンの意見に同意する。)(甘ったるいなンて、うへへ、てへへ、な展開になるかもしれない。たぶん。) ヴェイトス市なァー … 迷いに迷っちゃ、やッべェー場所に着いちまったりあッたなァー …。 (ソレはよく覚えている。どの国よりも刺激の多い国だッた印象は今でも頭ン中にある。懐かしそうに微笑んでいた。) 悪い事なンてしたら、ベッドに潜り込んちまッ――― … (悪戯しちまうぞ! なンて悪い冗談を言おうとしたが、友人がいるのを思い出して。) いえ。 何もおきません。 (なンて無かった事にした! ついでに、メアリアンの荷物を片手で抱えてしまえば、キヨより握手を求める手を見眺めた。) いやァー … 可愛いお嬢さんと知り合えて、嬉しいぜェー … ♪ (握手をする。困惑するメアリアンに気付かずに。コチラの体温は人間と吸血鬼のハザマにある絶妙な体温。雪女みたいな印象も与えるだろう。) [Wed 23 Sep 2009 23:34:13]
メアリアン > はい、待ッてます。―― ありがとう…ッ。 ( お友達と此処でお茶出来るなンて。うふふ、と嬉しそうに笑ッて頷いた。 )  … うン。 わたしも、ヴェイトスに慣れているから 迷う事が多いンだけど…。 ―― うン、と。 ( 住所告げられれば、無駄に歩き回ッたクリスティアの地理と当て嵌めて、 ) あ、そこ 解るかも知れませン。 ( 昨日 行ッた場所の近くじゃないかなッて思い付いた。 ) ―― 折角だし、送るついでに色々とお喋りもしたいし、 …、 ( 良いですか、ッてブラッディさンに向けて小首こてり。 ) ( キヨちゃンは可愛い、なンて 思いながら、にこにこ 笑みを浮かべて。 ブラッディさンも混ざれば良いのに、 なンて。 ) … あら、 悪い事なンてしてませン。 ( 女性の言葉にふるふると急いで首を振るう。 悪い想像はいッぱいしたけど、行動に移して無いから ――ギリギリオッケーだと信じてます。 ) … ぁ、 ありがとうございます。 ( 片ッぽの手で抱える様に持ッていた柿。結構重たかッたから、 ほうッと息を吐いて。お願いしてしまおう。 )      … え、 ( ぶらッきー? ) え?え? …えッと、 え? ( キヨちゃンとブラッディさン交互に見遣り。 ) ブラッキーさン …、 ( 確認する様に呟いた。今度からそッちで呼ンだ方が良いのかしら? ッて考えながら。 )  [Wed 23 Sep 2009 23:21:17]
キヨ > ( 首を傾げる仕草にえへへ、って照れたよな誤魔化すよな笑み。 ) はいッ、じゃぁまたお休み貰えたら連絡します! ( メアちゃんとお茶楽しみ。 ) えー? そうでしょうか。 ハイ、ヴェイトスみたいに色々ある景色に慣れてるとどーもドレも同じように見えて… う、す、 すみません… でもホラおねーさんもいらっしゃいますし、道教えていただけるだけでもー。 ( ありがたいです、 ッて。 こういうとこなンですが、とお世話になってるお屋敷の住所を告げましょう ) あ、 ぇと、 …ありがとーございます。 ( 可愛いなンて。 逆だと思うけど、ぇへへ、照れ交じりに。 いやぁ甘ったるいなんてそんな。 まざればいいんじゃないかと。 ) キヨです、よろしくお願いします。 ( メアちゃんに紹介されてぺこンと頭を下げ。 )  …ン? ( メアちゃんの様子にきょと、と瞬く。なンでしょう、名前度忘れしたとか? …はッ。それともメアちゃんとおねぇさんはなんだか紹介しにくいイヤンな関係…ッ? とか勝手に想像ってか妄想を巡らせつつですね。 )  ほほぅ。 ブラッキーさんですか。 はい、こちらこそ美人さんとお知り合いになれてとても嬉しいです。 ( にこにこ笑って手を差し出しましょう。 握手っていいですよね、自然にスキンシップできて!…。 ) [Wed 23 Sep 2009 23:10:30]
ブラッディ > (甘ったるいムードに免疫が無い吸血鬼は、心の何処かで救いの手を欲しがッていた。) ああァ―― … お、私はお邪魔虫かなァー なンて。 (柿の存在の意義ッて何だろう。道端で寝転がる猫が遠い目をしたよ。)(俺、と言い掛けたが、失礼の無い様に素養の含んだ口調に言い換える努力をする。メアリアンの方に見下ろせば、柿の入った紙袋に視線を向けた。) まァー … 謝る必要は無ェーよ。 悪い事なンてしてねェーだろ? (笑顔と軽い調子で、手を小さく振ろう。) そのなンだ。 ソレさ、持たして貰うぜェー … (子供がこれだけの量を持たすのも何だが気が引けた。余計なお節介かも知れないか、なンて首を傾げてしまった。) おおォ―― … (流石、俺様だ。推理ぴッたりじゃねェーの! なンてご機嫌な態度になった。何やらか訴えるようなメアリアンの視線に気付いた。) あッ、 ブラッキーって言います。 今後ともお見知りをッ! (アクセラレーターは傭兵としての名前。ブラッディは偽名であるが、意味に危険な香りを漂わせる。どちらも却下で、以前から呼ばれたいなァー…なンて思った名前で自己紹介をした。) [Wed 23 Sep 2009 23:01:53]
メアリアン > ――― ? ( さッきまでの勢いが無くなッた少女に、不思議そうに こてンッて小首を傾げて。 )  ―― 良かッた…!あ、えッと、今は叔母の家に居るから其処に …、後で住所とか書きますね。 ( なンて、嬉しそうに笑い、 )  良い方達に恵まれるのは、キヨちゃンが良い人だからね、きッと。 ( ポツリ、と呟いた。 ―― 道に迷ッた、ッて言葉に ぱちッと眼を大きくして、 ) ああ、でも ――…同じ様な建物ばッかりだもの ね。良ければ 案内 …、 ( しましょうか、 ッて首を傾げる。一緒に歩いても 迷う確率は80%位だけどもッ。 )  ――― そ、そンな キヨちゃンが 可愛いですッ、 ( 言いながら 立ちあがる。 ――と、声が聞こえた前方見遣り。 あッ、て小さく声を洩らし、 ) ブラッディさン…! ――ごめンなさい、叔母様のお使いに行ッてたの。 ( 柿を貰いに。 ) ―― … あ、えッと、 ( 二人を交互に見遣ッて、 ) ヴェイトス市でお友達になッたキヨちゃンです。 ( と、女性へと紹介し、 今度は女性の方を手で差して、 ) キヨちゃン、 えッと、 ―――…、 ( 本名を紹介すべきなのか 偽名を紹介すべきなのか迷ッた揚句、 )  … えッと、 ( 眉尻下げて、ブラッディを見遣る。 如何すれば良いですか、な視線。 ) [Wed 23 Sep 2009 22:54:06]
キヨ > ( ギュッてしたいって。 ) え、あ、 ハイ。 ( ちょっと大人しくなって、わたッと柿を詰める手が揺れる。 おンなじように、照れた色が頬の上 ) ぇへへ、ありがとうございます。 ( 柿のおかげで会えたけど、今はお邪魔虫だよ柿…! ) はい、次に時間が出来たらぜひ!お手紙とか、どこに送ったらいいですかねー? 御屋敷の御主人様たちはイイヒトで―― 今日も半日お休みいただいて、街を見て回ってたンですが、 …ちょッと迷っちゃって、 ( とか。 あはー。情けない笑みで白状しよう。 ) どーいたしましてッ。 えー? 可愛いですよーメアちゃんは。 ( うふふー。首を振る様もかわいいなぁってながめつつ。柿を袋につめ終えたら、立ち上がりましょう。あの本は見ただけです。帰ったら兄者にあげようかなあ。 )( 感度!? 感度はどうだろう、試したことないですからわかりません!とか誤魔化してみる。…。 ) 面白いですか? ありがとーございます… ッと、 ( 声がかかって、 うや、とそちらを見。 ) こんばんはーッ。 ( 会釈されれば、にへっと御挨拶。 メアさんのお知り合いでしょーか、スレンダーなおねぇさん。 ) [Wed 23 Sep 2009 22:40:25]
> なんなんだァ――!! (「抱きしめてるトコですよ…!」) !!! (「ギュッてしたいわ。」)  … 出会った瞬間にハグするもンなのかァ…!?  (どッから見ても、親友か友人の関係しか見えねェ。)(怪訝な顔付きになり、組み上げた腕の指先に力が篭った。一度帰ったら、メアリアンをハグして見ッかなァー…?なンて思ったり思わなかったり、結末は闇の深遠へ。) ンじゃ、まァー …  、ヴェイトス市の友達と言われりゃ、それまでなンだがなァ? (感覚が良い=感度が良いンですッてか。…。)(害が無い。安堵の息を漏らせば、残念そうに溜息も漏らした。路地裏から顔を出しては、メアリアンの前方から手を振りながら近寄ろうとする。) こンなとこにいたのかァー … (ちゃっかり覗き見してましたなンて言えない。わざとらしく笑顔を振舞いながら、キヨにも頭を軽く下げよう。) [Wed 23 Sep 2009 22:30:25]
メアリアン > ………、 ( ちょッとだけ照れた様に頬染めて、 ) うふふ、ありがとう。私も柿を持ッて無かッたら ギュッてしたいわ。 ( なンて、表情緩めて返す。―― お友達同士のスキンシップッて 素敵な事だッて思うの。 ) ――― ええ。 …あッ、キヨちゃンはお仕事の方なンですね…ッ。 半月位…―― 時間空いたら一緒のお茶でも如何ですか。 ( こッちには殆ど知り合いが居なくて、 ッて微苦笑浮かべながら尋ねる。 柿をいそいそと袋に詰めて、 ) いえ、そンな…。拾ッてくれなかッたら 今頃気付かなかッたもの…。キヨちゃンのお陰です、ありがとう。 ( 全て袋に詰め終われば、其れを抱き締める様に両手で 抱えて、小さく首だけ下げる様に 礼を。 )  …ッ、可愛い なンて。 ( ふるふるッと首を振ッた。 ) ―― うふふ、柿の巡り合わせ …、キヨちゃンッてやッぱり 面白い。 ( クスクスと小さく笑い声を上げる。―― 夏祭りの時も思ッた事だけれど、彼女はやッぱり面白い。そう云えば、あの本は結局使ッたのかしら。あげたのかしら。 なンて、ぼンやり。彼女を見遣ッて。 ) ( 感覚のそンなに良い訳でも無い娘は路地裏にまでは気が回らない様…ッ。 ) [Wed 23 Sep 2009 22:21:12]
キヨ > ( にへにへ、顔は緩みッぱなしなワケで。 ) ふふふー、 柿を抱きしめてなかッたら、メアちゃんを抱きしめてるトコですよ…! ( はッまさかそこまで計算してッ…?! ) そうなンですかー。 ( 事情? 良くわからないけど、訊いたら悪いだろうし。言及せずにこにこと頷いた。 まさか自警団の空気が沈んでた理由が、目の前の彼女にあるだなンて知らずに ) ハイ、ちょっとこっちのお屋敷に半月程ヘルプ頼まれてまして。 ( ヴェイトスの方でお世話になったお宅の本家宅なンだそーです、とメアちゃんの言葉に答えましょう。 ) いーえーッ。 わたしこそ落としちゃって。 ( あはは、と情けない笑い声。 全部拾ってあげたかったンだけど。結局最後に彼女の手を煩わせてしまった ) メアちゃんみたいにカワイイコのお手伝いならいつでも、喜んでッ! きっと柿がめぐり合わせてくれたンですね…! ( なンて。 こう、柿袋に詰めながらじゃァ格好つきませんけども! ) ( 諜報員や偵察員だったら裏路地の美人なおねーさんにも気づけたかもしれませんが、 残念! わたしは感覚良くても気配とかはわからないンです。 ) [Wed 23 Sep 2009 22:08:12]
> あ―― … やべッ (出て行くタイミング失っちまった、なンて呟いた。路地裏で腕を組み上げて、背中を壁に預けよう。顔だけで通路の二人組、メアリアンと知り合いっぽい人の遣り取りを眺めよう。会話の内容まで聞き取れないもの、良好な関係を築いているようだ。) んァ…? 以前、知り合いはいないッて言わなかったッけ? (それか友達の方だッたか? なンて自問自答した。首を傾げつつ、キヨの方に視線を向けた。更に周囲へ視線を巡らせた。) ―― …  余所から来たッて事はァ…、 少なくともクリスティアに住んでねェー…ッてヤツかァ? (ヴェイトス市から送り込まれた諜報員や偵察員という可能性は無いか。或いは演技や隠蔽に長けた職人の可能性は無いか。) [Wed 23 Sep 2009 22:02:33]
メアリアン > あッ、 ( 視線は落ちた袋に向くが、 ) ―― ええ、メアリアンです…ッ。 わたしは、…ええ、ちょッと事情があッて…。 キヨちゃンは旅行 ですか?もしかして、 お仕事、とか ――…。 ( メイドさンだと聞いていたし、この辺りは大きな家も在るから。 こてン ッて小首傾げて尋ねる。 )  …あッ、 ええ、少し ――、 ( 考え事、と云えば考え事。 ) … あッ、 ( 柿が落ちた様子を見遣り、 ) ( 袋は其のままに そッちへと手を伸ばそう。 ) ごめンなさい、 拾わせちゃッて …――。 ( 眉尻が下がり、申し訳無さそうに言葉を。 娘自身も護衛の彼女の存在には未だ気付く様子は無く。 いそいそと柿を拾い上げる。 ) [Wed 23 Sep 2009 21:53:50]
キヨ > あ、 ( 袋が落ちたのにびッくりして。でも、ソレを拾おうと手を伸ばすより先に、 )  わッ、 ( 名前を呼ばれて、ぱぁッと嬉しそうな笑みが浮かぶ。 ) え、あれッ、ホントにメアちゃんですかッ…? うわー! ( 射的屋で仲良くなれたお嬢さんに、まさかこンな所で会えるなんて。 知らない土地で心細かったせいもあって、ぇへへと頬が緩む。 ) どうしたンですか、里帰り中とか? ( ホワイティアだし、ココにいるってことはクリスティアに実家があるのかなーなンて。 路地裏にいるメアちゃんの護衛さんには気づかないまンま、能天気に話始める ) 柿全部落ちちゃいましたね。 何か考え事でもしてたんですかー? ( 袋を拾おうと屈みこンで手を伸ばせば、 ) あッ、 ( 抱えていた柿がころころ、 1個2個、 落ちてしまう。 ) [Wed 23 Sep 2009 21:46:17]
> (カツンっと石畳を踏む足音。並列に配置された建物の隙間、路地裏から音が響き広げていった。路地裏から出ようとし、離れた先にメアリアンが見つけた。) ―― … おッ (先日は話を交える以前に、記憶が虚ろになり忘れた。今となり安定し、理性も記憶も保ち続けよう。兎も角にメアリアンに会って、色々と相談して置かなければならない事がたくさんあった。) ンぁ ―― … ? (良く目を凝らせば、メアリアンの他に人がいた。…殺意も敵意も悪意も微塵ですら感じられない。無害と決め付けるには早過ぎる。路地裏から出ようとしたが止めた。再びと路地裏に身を潜めつつ、メアリアンの知り合いらしい人物の足元から頭の天辺まで観察し始めようとする。) [Wed 23 Sep 2009 21:38:23]
メアリアン > 気付かなくッて、…、すごく助かりました。 ( ととッ、と彼女に近寄れば、少し恥ずかしそうに視線は俯きがちに、 ぺこンと頭を下げた。 )    …、 ( パッと顔を上げれば 彼女の足は止まッてて。其の顔を じいッと見遣る。何処かで見た事がある様な気がする。――しかもつい最近、 )   ッ、 ( 名前呼ばれた。 ―― ぽンッと両手を叩き合わせて、 )  …キヨ  ちゃン ッ?  ( 同じ様に、こてン、ッて少し小首傾げて。―― まさかこンな場所で逢えるなンて思わなかッた。嬉しそうに 表情が緩む。 )  ( が、 両手を叩き合わせた為、持ッていた 柿一個入りの袋は バサッと地面に落ちた。 ) [Wed 23 Sep 2009 21:32:30]
お知らせ > さんが来ました。 『路地裏に忍び寄る人影がひとーつ。』 [Wed 23 Sep 2009 21:27:26]
キヨ > あ、 ( よかった、気づいてもらえたみたいだ。 女の子が振り向いて袋の中を見るのを目にしながら、ほっと息をついて ) いえいえー! お気にせずッ。 ( お嬢さんの役に立てたなら喜んで、とかは内心で思いつつ。へらっと顔を緩ませる。 両腕で柿を抱えながら、わたしも彼女の方へ近づきましょう。 )  … あれッ、 ( でも途中で足を止めて、ぱちり、瞬く。 似てる。とッても似てる。 て、いうか、 )  メアリアン ちゃん ? ( かな。 こてり、首を傾げつつ。それか御姉妹?なンて ) [Wed 23 Sep 2009 21:25:35]
メアリアン > ( ぼンやりと考える。――何時まで此処に居るべき、なのか。ずッと此処に住ンで暮らして、なンて嫌だもの。ブラッディさンも一カ月したらヴェイトスへと帰ッてしまうし、 )  ( ぼうッとした瞳は何も映さず。 ころン、ころン と貰い物の柿が落ちていく。叔母様の友人だとか ッて人だけど、あンまり好きじゃない。 はあ、と一つ溜息吐けば、 )    …、 ( 背後から 女の子の声。 )( ピタッと足を止めて、右確認。左確認。 ―――私しか居ないみたい。 ) ( くる、と後ろを振り返れば、手を振る 白い髪の子。左腕に柿、右手にも柿。 パッと袋を見遣る、あれ一個しか入ッて無い。 ) ―― あッ 、ご、ごめンなさい…ッ。ありがとうございます。 ( 拾ッてくれた事に気付けば、小走りで其方へと近付こうか。 ) [Wed 23 Sep 2009 21:14:26]
キヨ > ( クリスティって何だ。誰だ。 クリスティア。 ともあれ、 )  ――― 柿? ( クリスティアの石畳の上に、 柿一つ。 わたしにとっちゃ馴染みのあるその色は、この場所にはなンだか不似合いな。 ) ( 拾い上げようと屈みこンで、ふと見れば 少し離れたところにもまた、 柿。 そのまた先にも、 柿。 )  ――― 点々と置かれた柿を拾い集めてくと最後に大きな籠が待っててばさーッと……  いやないな。 ( そんな古典的な罠。だいたいわたしをホイホイする意味はないでしょーし。 ) …、 ( だから転がってる柿をせっせと拾い集めて、 )    あッ、 ( その先に見えたのは籠ではなく金髪の少女の後ろ姿。 その腕に抱えられた袋から、ころころ落ちてくる柿。 なンだろ、気づいてないんでしょッか。 )  あ。 あのー ! ( 左腕に柿を抱えて、右手に柿を手にしたままぶンぶンと振り声を掛けましょう ) [Wed 23 Sep 2009 21:08:11]
物体 > ( 鮮やかとは言えない様な 橙色の柿が一つ。 )  ( ころころ、ッと 一個、二個、三個、四個、五個、 ―― 貴女の足元のすぐ傍から、等間隔で落ちている。 )     ( 其の柿の先に、 袋からどンどン柿を落としている事も気付かず、ぼうッと 歩く娘の後姿。 ) [Wed 23 Sep 2009 20:59:57]
キヨ > ( でも、本当にこの道は元来た道だったッけ? 曲がり角はここでよかったっけ?? )  ンー……、 ( 不安げに眉を寄せて、きょろきょろと見歩く。 なーンかこう、ヴェイトス市に慣れているとクリスティは何処も似たような建物が並んでいるカンジで、上手く記憶と一致させにくいというか―― )  …、 ( こりゃあ一人で頑張るのは諦めて誰かに声掛けて道を教えてもらった方が早いか、と小さく息をつけば―― )  を? ( なンだろ。 何か、転がって きた? ) [Wed 23 Sep 2009 20:59:49]
お知らせ > 物体さんが入室されました。 『( ころころッと 貴女の足元に転がッてくる 物体、 )』 [Wed 23 Sep 2009 20:56:48]
キヨ > あー、初日に案内してもらったンで大丈夫だと思ってたンだけどなぁ。 ( 余り来たコトのない所だろうし、今日は半日自由にしていいよって温情を戴いて。色々見回ったり買い物したりしていたワケですが。 色々ふらふらと歩いているうちに、途中から頭の中の地図を描くのを忘れてしまっていたよう。 一応てくてくと、多分この道を通った、というトコを戻っていってみてるワケで。 ) [Wed 23 Sep 2009 20:54:32]
キヨ >  迷いまし たッ… !  ( ぐッと握りこぶし作りながら、はりきって言うコトじゃないですけれども。ももも。 ) [Wed 23 Sep 2009 20:48:39]
お知らせ > キヨさんが入室されました。 『 うー… ん。 ( 今の状況をヒトコトで表すならば。 )』 [Wed 23 Sep 2009 20:44:54]
お知らせ > ブラッディさんが退室されました。 『襲われたい子はいませんかァ ―― … ? (なンてふざけた調子で。)』 [Tue 22 Sep 2009 23:47:58]
ブラッディ > まッ 、 約束の一ヶ月間だし。 (メアリアンの意志と覚悟を確認した。) 護身の術として、ナイフの扱いぐれェー … 教えてからヴェイトス市への帰還も悪くねェーかもな? (今や、ウォッシュベアーで大騒動が発生という情報を聞いた。クリスティアの連中は義理が無い限りは動かないが、被害や火の粉が降り掛かって来ないか情報の収集ぐれェーはする。どこの国も同じだったし。結局はより多くの情報を握れば握るほど有利になるンだから。) ンじゃ、 まァー … (ベッドから飛び降りれば、ちょっとした授業とヴェイトス帰還の話をする為にメアリアンを探し回そう。自分の格好を気にせず、薄い毛布を纏まったまま家内を徘徊しよう。) [Tue 22 Sep 2009 23:47:17]
ブラッディ > (自警団の追跡は有り得ない。彼らの仕事はヴェイトス市の警邏と徘徊が義務だ。平和の維持をするだけで、ヴェイトス市が対象であッても、ヴェイトス島全体ッて訳じゃない。訳の分からない、些細な問題で自警団が動くとしたら、ソレこそヴェイトス市での大問題になる。証拠も何も無い問題を追い掛ける等、労働力と時間の無駄遣いで市民に少なからず良い印象は持たれない。)(騎士団や退魔団(エクソシストのギルド)やVHGの連中が行動するのに、充分が過ぎるほど動機が見当たらない。) 本当ッ 何なんだろォー …なァ? (嘆息を漏らせば、周囲に耳を傾けよう。隣の部屋か一階にメアリアンがいるだろうか。) [Tue 22 Sep 2009 23:41:47]
ブラッディ > (メアリアンの様子には気付かない。メアリアンが語らない限りは、此方から詮索する真似はしない。時間の概念を壊す暇潰しの、面白いモノ、であッてそれ以上でも以下でも無い。) ソレ以前に、武器とか揃えとかなくちゃなァー… (ヘルハウンド。地獄の番犬を称するナイフはアイツに持って行かれた。両手でも逆手でもあらゆる角度でも牙を剥くように設計された優秀なナイフだッだンだが。) まァー… うン。 適当に見付けりゃ、良いだろォーし (天井から視線を外し、下に落としていった。頭を掻きつつ、被った毛布 払い除けよう。) [Tue 22 Sep 2009 23:32:25]
ブラッディ > ああァ―― … (メアリアンの自宅。二階の寝室で目が覚めた。昼間は散策を繰り返し、夕方はメアリアンの後を追い掛ける。世話になる身にして、面倒を見る身ッて何だこりゃ。) …眠ッ (第一声が惰眠への欲求であった。タンクトップにショーツなど薄着な格好で、薄い毛布を頭から被っている。眠たげに双眸を擦りつつ、周囲に視線を向けよう) ―― …。 (寝ぼけ気味に視線を天井に彷徨わせた。) [Tue 22 Sep 2009 23:26:02]
お知らせ > ブラッディさんが来ました。 『一ヶ月間かァ―― …』 [Tue 22 Sep 2009 23:18:42]
お知らせ > メアリアンさんが帰りました。 『( やッぱりナイフは持ッて歩かないといけないわね、 なンて 、 )』 [Tue 22 Sep 2009 21:00:11]
メアリアン > ( くるッと足先を来た方向へと向ける。 )      …、 ( この辺りは比較的大きな家が多い。ぼンやりと辺りを見渡しながら、歩き出して、 ) [Tue 22 Sep 2009 20:57:48]
メアリアン > ( こつンこつン、ッて響く靴音が二つ。 )( この辺りはあまり人の通りが多くない様。住宅街に近い雰囲気。 ―― ピタッと彼女の足が止まッて。娘の足も止まる。 )  ―――――…、 ( ある家の前。彼女の家は此処の様。―― すッと鞄に手を入れて、 )   …あ、 ( 小さく声を洩らした。―― 鞄の中にナイフが入ッて無い。そう云えば、殺さないッて約束を守る為に殆ど叔母の家に置いて来てしまッた事を思い出した。 )  ( そうしている間に、彼女は家の中に入ッてしまッて。 )   …、 はあ …、 ( 眉をハの字に下げて、溜息一つ。 ) [Tue 22 Sep 2009 20:53:34]
メアリアン > ――… あッ、ごめンなさい …。 ( 振り返ッて、ぺこンと謝る。―― ぶつかッてしまッた女性は、笑顔で手を振ッて、 「気にしないで。」と 一言。 )     …、 ( 綺麗な人だ、と思う。お兄ちゃンが好きそうな女のひと。 綺麗で、清楚で、優しそうで ―――。 )  ( グッと拳握り締めて、去ッた女性を見送ッた。 )     …、 ( あァ云う人だッて お腹の中では何を考えているか解らない。 ――あァ云う人がいるから、あァ云う人を神様が作るから、 だから、 )   … お兄ちゃンは 変ッちゃッたンだ。 ( だから、だから。 ―― あァ云う人は 殺さなきゃ。神様への復讐として ――、 )  ( 彼女の後を追う様に、 一歩足が前へ出る。 ) [Tue 22 Sep 2009 20:42:24]
メアリアン > ( 特に目的も無く、ただ ぼンやりと歩く。 )  ―――――… 、 ( 定期的に訪れるホームシックが煩わしい。帰りたいな、ッて思う反面、今帰ッたら折角逃がす準備をしてくれた彼等に申し訳無い ッて気持ちもあッて。 ) ――――… はあ、 ( 大きく溜息を吐いた。今ヴェイトス市はどンな状況なンだろう?此処に流れてくる噂なンて、どッかの村が土砂崩れで変な状況になッてる、とか其れ位のもの。 )   … 、 ( ブラッディさンにお願いして見て来て貰おうかな、とか思ッて すぐに考え改めた。こンな所に一人ぽッちは嫌だ。 嗚呼でも、 )  ――― 一か月、 だッたかしら…。 ( 彼女が居てくれる、と云ッた期間は。 ――視線を下へ落として、不意に立ち止まれば、 )  ( ―― どンッ、 )  ( と、背中に軽い衝撃。 人にぶつかッた 様。 )  [Tue 22 Sep 2009 20:32:34]
お知らせ > メアリアンさんが来ました。 『( ――城下町の一角、 )』 [Tue 22 Sep 2009 20:27:23]
お知らせ > メアリアンさんが退室されました。 『 ( 眼が覚めるのは 翌朝。 ) 』 [Fri 18 Sep 2009 17:38:34]
メアリアン > ――― う …、 ッ、く、 ( お兄ちゃンと過ごしたお家に帰りたい。友達とまた一緒に遊びたい。お話したい。 ――折角、仲良くなれたのに。忘れられてしまうのは 嫌。 ) ――― ううう−ッ… お兄ちゃン、お兄ちゃ ぁ ン……ッ、 ( 沢山殺して、早くお兄ちゃんンと一緒に過ごしたい。 ) ( ぎゅうッと抱き締める力は強くなッて、 カラン ッとナイフが音をたてて床に落ちる。 ) ――― … うう−ッ、 ッ く、う――… ッ、 ( 枕に押し付けた顔から洩れるのは くぐもッた泣き声。 ――そのまま、眠りに落ちるまで、ずうッと 泣き続けて、 ) [Fri 18 Sep 2009 17:37:53]
メアリアン > ――― ふ、ふふッ、 うふふッアハハハ は…ッ! ( 切ッた指先から流れた血で 枕に赤の点が付く。 ) アハハハは ッ!うふふッ、 あッはははは、きゃはは ははッ! ( 楽しげに嗤えば、 ) ( 赤の点を繋ぐ様に ナイフで切り刻ンで行く。―― 枕の中身が溢れて、口許に浮かンだ笑みは 更に更に濃くなッて、 )  物足りない の…。寂しい、寂しいの お兄ちゃン ――。 ( 不意に泣き出す。 壊れた枕を ぎゅうッと抱き締めて、 ) ―――― …… 幸せに なりたい …。 ( どンな犠牲も 厭わないから。 ) [Fri 18 Sep 2009 17:33:25]
メアリアン > ( お買い物に行ッて、お料理作ッて。御掃除して、ブラッディさンに色々教えて貰ッて。――何だかンだで生活は充実している筈なのに、何処か空虚。ぽッかり穴が開いてしまッたかの様に、物足りない。 )  ――――…… 、 ( むくッと身体を起こし。脱ぎッぱなしの靴を履いて、小さなテーブルに置かれた鞄の方へと進む。 )( ―― 鞄の中には、いッつも使ッてたナイフ。其れを取り出して、 枕に何度も 何度も突き刺した。 )  ―――――…… 天にまします我等の父よ、 ( ザク、 ) 願わくは、み名を崇めさせたまえ ( ザク、 ) み国を来たらせたまえ  ( ザク、 ) み心の天に成る如く地にもなさせたま ――― 痛 ッ…! ( ナイフの先が指に当たり、 赤い血が流れ落ちた。 ) [Fri 18 Sep 2009 17:27:36]
メアリアン > ―― 悪魔召喚も何度やッても駄目だッたし、 書かれている事はあンまり理解できないし、 ( 魔術の才能なンて 無いンじゃないかしら。 )( うつ伏せに寝転ンでいた身体を仰向けにして、天井を見上げる。 )  ………… ―― ―――― 。 ( 市は今如何なッているンだろう、とか。彼等は如何してるかな、とか。目玉泥棒の捜査は行われているのかな、とか。お兄ちゃンとは何時逢えるのかな ――なンて、頭の中は ぐるぐると思考が巡り。 )    … はあ…。 ( 零れるのは溜息。 ) [Fri 18 Sep 2009 17:15:27]
メアリアン > ( クリスティアに在る 叔母の家。其の二階の一室で ――、 )  …… ………、 ( ベッドに寝転びながら、 ハラリハラリと黒い表紙の本を捲ッていた、 が、 )  ――― …… ン ぅ …。 ( ぽすン、と枕に突ッ伏して。 本を開いたまンま 息を吐いた。 ) ―――― 魔術 ッて難しい、のね …。 ( 黒い本は、魔術に関して書かれた本。 クリスティアに其れを持ッてくるのは如何かと思ッたけど、ヴェイトス市に戻ッた時のことを考えて そう云う知識は付けておきたくて。 )  ( ――けれど、 難しい。 ) [Fri 18 Sep 2009 17:05:57]
お知らせ > メアリアンさんが来ました。 『 ( 自宅。 ) 』 [Fri 18 Sep 2009 17:00:25]
お知らせ > メアリアンさんが帰りました。 『お邪魔します。 ( 私の家じゃァ無いから、ただいま、なンて云わない。 )』 [Thu 17 Sep 2009 19:29:01]
メアリアン > ( お兄ちゃンの為に まだ捕まる訳にはいかない。まだ死ぬ訳にはいかない。 怪物と云われたッて、卑怯だッて云われたッて 構わない。――全ては愛する人の為。 ) ( こつンこつン、靴音を響かせて。口許を隠す様に パンの袋を抱えて。 ) ―― ふ、ふふ ッ、 うふふふ ッ。 ( 堪え切れない笑いが零れる。 ――嗚呼、人が居なくて良かッた。 )  ( 家の前に辿り着けば、鍵の開いた扉を開いて、 )  [Thu 17 Sep 2009 19:27:03]
メアリアン > ( ぼうッとつッたッていたから、家に帰る子供が不審げに此方を見ていた。 )    … あッ、 ( 引き攣ッた様な作り笑顔、浮かべて。家の方向へと再び歩き出す。 )    …、 ( 落ち着くまでは此処に滞在して。早いところ居場所を変えた方が良いかもしれない。でも、もし事件関係の人が此処まで来て 私が此処に居なかッたなら。きッと犯人だと確定されてしまう し、 )   ――――――― …。 ( 良いアイディアが思い付くには、ちょッと知力が足りなかッた。 ) ( きッと 何とかなると思う。今迄だッて 何とかなッてきたンだもの。 ――其れに、 )  正体を隠してる様な人の言う事なンて 皆信用しないわよね。  ( ネッビェさンやブラッディさンもそう云ッていたし。 こつンこつン、となる靴音は幾分軽く。 )  ( 前向きに考える事にしよう。 ―― そう云う事する子じゃないッて証明して貰える様に。此の辺りでも人間関係を構築していかなくては。 ) ( 対人関係苦手だけど、 今は我儘言ッていられない状況 だもの。 ) [Thu 17 Sep 2009 19:19:56]
メアリアン > ―――― はあ…ッ。駄目ね、私やッぱり 頭良くないかも知れない…。 ( かッくり項垂れた。――よくよく考えてみれば、似顔絵が撒かれた途端、事件が無くなるなンて 自分が犯人だッていッてる様なものじゃない? …誰か模倣犯が現れないかなあ、なンて 他力本願。 )       ―― ……、 ( ぎゅう、と袋を抱き締めれ ば、 )    …、  ( … パンが潰れた様な気がした。 )  ――― … だ   い じょうぶ よね。私が此処に来てるなンて 皆知らない、 … ( いや、近所の人には言ッた気がする。離れるつもりなンか無かッたし。 ただ家には帰れないから、其の誤魔化しの為に 言ッた気がする。 )   …、 ( もう、何だか自分の馬鹿さ加減に嫌気が差してくる。 ―――タスケテ、お兄ちゃン。 ) [Thu 17 Sep 2009 19:13:18]
メアリアン > ( ―― 立ち止まッて、空を見上げた。 )   ―――…もうすッかり暗いわね。 ( 夏場は、もう少し明るかッた様な気がするンだけど。 なンて、パンの入ッた袋を抱えて、吐息一つ。 ) ヴェイトス市は どうなッてるかしら。そろそろ 忘れてくれたかなあ…。 ( 去ッてからもう10日。たかが10日。―― 未だ記憶にも新しい、か。本当に何時になッたら帰れるンだろう。ヴェイトス市の話しッて此処まで流れて来ないから、いまいち把握出来ない。 ) ( 鉄仮面は未だ動いているのかな。自警団は如何なッてる?―― 考え出すとキリが無い。 ) [Thu 17 Sep 2009 19:04:32]
お知らせ > メアリアンさんが来ました。 『( 自宅付近 ―― )』 [Thu 17 Sep 2009 18:58:59]
お知らせ > メアリアンさんが帰りました。 『――― 家族 …。 ( ポツン、ッて呟いて。 家路へと歩き出した。 )』 [Mon 14 Sep 2009 21:18:11]
メアリアン > ――― 痛…。 ( 何だか最近は転ンでばかりいる気がする。考え事しているから かも知れないけど。 ) ( むくッと上半身を起して、地面へ転がッた 果物を拾ッて袋へ。 もう一個落とした筈、きょろッと辺りを見渡せば、 )  ( 「 これ落としたよ。 」 ッて自分よりずッと下に見える男の子が、差し出してくれた。 ) ――― ありがとう。 ( 其れを手に取ッて礼を云えば、男の子は走ッてお母さンの所まで行ッてしまッた。 )      … かぞ く、 ( ッて良いなあ、なンて思う。壊したのは自分だけど。 でも、もッと両親が構ッてくれたら、みンなで幸せになれてたンじゃないかな ッて、思うの。 )  ( じわッと涙が浮かンだ けど。気にしない振りで 立ち上がろう。 ) [Mon 14 Sep 2009 21:17:09]
メアリアン > ( コツン、こつン。靴音を鳴らして歩く。 ) ――― ルァも ネッビェさンも元気 …かしら。 ( ぽつン、と呟いて。 お兄ちゃンが居なくなッてから、沢山の人と逢ッた。お友達も出来たし、普通なら知り合わない様な人とも出逢えたし。誰かを殺す度に幸せになれるッて思うのは あながち間違ッていないと思うンだけれど。 )  ( ――けど、そンな事、きッと他人は分からないンでしょうね。 )  ( 彼等にしてみれば人殺しの私はきッと 悪。けど、けど。 幸せになる為に他人を陥れたり、奴隷を作ッたり、奴隷を使ッたり ――其れと同じ様な事 ッて気もする。 ) ―――――… 分からなく なッてきちゃッた。 ( ごちゃごちゃ色々な思考が混ざッて何を考えて良いか分からない。はふ、と小さく吐く溜息。 ) ―――… お兄ちゃン なら、こンな時 どうするか …ッ、きゃッ、 ( つン、と爪先が地面につッかかり。其のまま前へと倒れ込む。 ――袋から落ちた果物が ひとつ、ふたつ、道に転がッて。 ) [Mon 14 Sep 2009 21:08:49]
メアリアン > ( 仲良さそうに歩く恋人同士とか。幸せそうな家族とか。そンな人達が視界に入れば、グッと荷物を持ッた両腕の力が籠る。―― 殺したい、ッて思う此の衝動は、幸せになる為なンかじゃ無い。ただの嫉妬心だ。 ハッ、と短く自嘲染みた笑いを零し。両端にきッちり整備された 建物、の少し先。喫茶店の様な雰囲気だ。 其処に入ろうか。 )  ( ―― 殺す理由は、神様への復讐で。鉄仮面を狙う理由は、お兄ちゃンを生き返らせる為。自警団のあの女性―― コンスタンツェさンを殺した理由も、神様へ復讐する為。あァそう云えば、彼女の家族はクリスティアに居るッて 話してた様な気がする。見掛けたら 分かるかなあ、なンて ぼンやり考えていれば、 )   ( 何時の間にか 喫茶店を通り過ぎていた様。 何だか戻るのも恥ずかしいし、此のまま 進もう。 ) [Mon 14 Sep 2009 21:00:03]
メアリアン > ( 大きな袋をひとつ、両手で持ッて。のンびりぼンやり、辺りに視線巡らしながら 歩く娘。 ) ( ヴェイトスから離れてもう一週間か。思ッた以上に時間の流れは早くて。首に下げた友人とお揃いのペンダント見遣れば、小さく息を吐く。 ――…何時まで此処に居る事になるだろうか。落ち着いて考えてみれば、此処に来る事は拙かッたンじゃないか、なンて。 ) ―――… ッ、 にしても、… 重い…。 ちょッと休憩 していこうかしら。 ( 絡まッてる思考も、ちょッと纏めたいし。叔母の家は如何にも落ち着かない。一人で居ても苛々するばかりで、今後の事なンて考え付かない から。 流し見る様に巡らせていた視線を、今度は休憩できる場所を探して 巡らす。 ) [Mon 14 Sep 2009 20:50:12]
お知らせ > メアリアンさんが来ました。 『( ―― 城下町。 )』 [Mon 14 Sep 2009 20:43:13]
お知らせ > ブラッディさんが帰りました。 『オヤスミさんッとー …(翌日の朝は寝惚けてた)』 [Sun 13 Sep 2009 02:15:00]
ブラッディ > 口で説明すッより、実際に見た方が早ェーのかもなァ… (習うより慣れろ、か。小言で呟いた。護身用のナイフ術ぐれェーは扱えた方が楽か。人間はたった一つの急所で呆気無く死んでしまう。死なないと思える傷でも重要な器官を傷付ければ終わる。吸血鬼はそうでない。重要な器官を傷付けても、薄い膜を張ったかのようにその場から再生し始めるのだから致命傷が致命傷になり難い。) なァ… 今度さ、メアリアンの生きている実感ッての教えてくれ (ふと疑問が浮かび上がり、仕事とは関係がなく単なる興味で問い掛けた。) ちきしょー … いつか同じ目に喰らわしてやッからなァー …!? (肩を揺らして笑い飛ばす。) だなァ… ンぅー 寝心地が気になンなァー (そこ重要らしい。彼女の言いかけた言葉に気になったが止めた。手を伸ばされれば、無意識に身体の手が伸ばしてしまった。) じゃあ 暫くの間は宜しくな♪ (案内された部屋に踏み込んでは毛布に被ってから眠りに付いた) [Sun 13 Sep 2009 02:14:34]
お知らせ > メアリアンさんが帰りました。 『おやすみなさい。 ( 扉を閉めた。 )』 [Sun 13 Sep 2009 01:53:41]
メアリアン > ( 彼女の言葉と、行動を真剣に見遣り、 ほうッと息を吐いた。 ) ―― なンだか、コツが必要 そうだわ…。 ( 手の様を真似てみるけども、なンか恰好が付かない上に違う様な気がして、 すぐに止めた。 ) ―― 本気の強敵…。生きている実感… ッて大切よね。 ( なンて、ポツリ。物足りなそうな彼女の様子に、ちょッと眉尻下げて笑う。 ―― ぷすッと伸ばした手は 見事プッシュを果たし。すッと手を引けば、椅子に座ッたまま、足を揺らし 楽しそうに笑ッた。 ) ―― ふふ、あはは…ッ。ブラッディさンッて 面白いわ…ッ。 ( 笑いの合間にそンな言葉。 ) ―――… 何事の挑戦 ッてこと ね? あ、はい…ッ。寝ましょう。 ( 一緒に、ッて云い掛けて止めた。 また今度、忍びこめば良い話 だもの。椅子から立ち上がれば、そのまま 彼女へと手を伸ばし、 ) ―― お部屋、案内するわ。 ( リビングから出ようか。2階に有る 端の2部屋、其の片方が彼女のお部屋。そこまで 案内して、 ) [Sun 13 Sep 2009 01:51:49]
ブラッディ > こう見えても体力は長続きしねェーから、工夫をしてンのよ。 剣を振るときは、一瞬だけ全力出して、後は剣が勝手に飛んでいく。 (片手を空中に伸ばし、手首の部分だけスナップを利かせる。そして腕だけ力を入れず振り回るようにしてお手本を) 握る部分だけ最小限に力を入れて、腕は力を抜いて鞭のように動かせば、――最小限の体力で最大限の力を発揮が出来るワケ。 (体力がカバーし切れないなら、彼女の言葉通りに頭と感覚で幾らでも補える。中々鋭い彼女だと半ば歓心の声を張り上げる。) ああァ … 金も名誉も市民権も、…別に要らねェーンだわ。 本気の本気を受け止められる強敵と出会いてェーの♪ 生きている実感が欲しいからなァー …。 (ンぅ、と半ば物足りなさそうにして。) 確かに普通じゃ体験が出来ねェーことばッかりだわな。 ッて、何を―― … (他の人に信じてくれるかどうかッて程に。伸ばされた) ぶ   へ ッ !? (情けない声が漏れた。ピンポンダッシュに似てる。) そりゃ、まァー … 世話になッて貰うンだしなァ  何だが、浮気みてェーなのな? (例えが180℃に捻じ曲げた。無邪気な彼女に苦笑を漏らしてしまった。) 試しにやッて見るのも悪くねェーかもなァ…? …そろそろ寝ッか? (また欠伸が漏れ出た。陽気や余裕から出る欠伸でなく、身体の本能が眠りたがっている。夜に寝て、昼間に起きる吸血鬼ッて不思議だ。) [Sun 13 Sep 2009 01:40:04]
メアリアン > 一撃で終わる様に――…、戦うことッて体力だけかと思ッたのに。結構頭も感覚も 使うのね。 ( はふ、と小さく溜息。難しそう、なンて。 ) ―― ええッ。がんばるわ。 ( お買い物と、お散歩。持久力や持続力が続くかどうか 解らないけど。頑張ろう、ッて意思は有る。 ) ――― 強敵、…ブラッディさンは強い人を探してる、のね。 ( 嗚呼、でも確かに。弱い人を倒そうとはしない様な気がする。何となく。 ) ―― ふふッ。私も、斬新なことばッかりで、 楽しいわ。 ( 逃亡したり、空から移動したり、――他にも色々。クスクスと小さく笑い、伸ばした手は彼女の頬に 触れようか。プッシュ!ッて感じに。 ) ―― え?だッて一緒にご飯、食べるでしょう? ( 驚いた様子の彼女に至極当然、とでもいう様に云い放ッた。こてン、ッて小首傾げて。 ) ―― 大丈夫よ、飽きない様に 味を色々変えれば良いンだもの。 ( へにゃ、と緩い笑みを浮かべよう。取り敢えず一旦泣きだしたら、 お兄ちゃ―ン、ッて連呼する上、は半日は泣きやまない と思う。面倒臭い事此の上無い。 ) [Sun 13 Sep 2009 01:25:32]
ブラッディ > だッたらァ… これ以上の話は要らねェー …か。 (くぁ、と口を大きく開けた。暢気で陽気な態度。) 体力は要らねェー … 一撃で終わる様にタイミングを見計らえば良い。  全部を避けろとは無理に言わねェー なるべくダメージを最小限に減らす術を知れば良いッてワケ。 おー、ンじゃ… まァ 先ずはどれだけ動けるのか明日は丸一日買い物する上に散歩でもして見ッか? (持久力や持続力を最低でも把握して起きたい。他のも知りたいが後に知れば問題は無い。なンて生き残る術に計算力を注いだ。) ―― … ンぅ …? 今は、メアリアンにくっ付いてりゃ 強敵と出会えるかなァーって面白がってる。 今も知らねェー事つーか、斬新ばっかりで面白い事だらけだなァ…? (伸ばされる手に抵抗をしない。半ば笑いつつ整った唇の合間から舌を覗かせる。) ちょっ…!? 俺、… 私も、数の内に入ッてンのかよッ!? (確かに食べてみたくはあるが、全部が食べ切れる自信は無かった。ああ、夢の世界からどうやって引き戻せばッ! 泣かれたら後の生活に頭が上がらなくなる!?) [Sun 13 Sep 2009 01:12:57]
メアリアン > ―――あ、そう云われるとちょッと解る気がするわ。 ( 解り易い。こくンこくン、ッて頷いて。彼女の思考は読めないから、かッくり小さく小首を傾げよう。 ) ( 全ての悪の標的になる。――ああ、其れはあるかも知れない。現に幾つかの人達には眼を付けられている様 だし。 ) ――― そう云う事ね。足は 大分早くなッたと思うンだけど、体力が追い付か無いし…。戦いのイロハとも解らないし。 色々教えて欲しいわ、宜しくお願いします。 ( 先生、なンて にッこり笑ッて言葉を紡ぐ。こう云う場合は師匠、なのだろうか?良く解らない けど、どッちでも良いか。きッとどッちでも呼ばないンだから。 )  ――――… ううう、 ( 顔赤くしながら、唸る様に小さく声を零していたけども、 ) ( ふと、 ) ―― ブラッディさンは私の事気に入ッて くれてるのかしら?それとも単に 面白いッてだけ? ( ねえどッち?ッて 笑う彼女の方へと手を伸ばし。 ) ―― ええ、 ケーキ。 チョコもチーズもフルーツケーキも美味しそうよね。朱鷺ノ都のお茶を混ぜたケーキも美味しそうだし、後は ―― ( ほわわンと夢見心地。 ) 5ホールは 私も挑戦した事無いけど…。大丈夫、二人ならきッといけるわ! ( グッと拳とか握ッてみた。因みに、娘は食後のデザートーなンていッて、6種類ほどの一切れケーキを食べられる位 甘いもの好き。暴走を止めるには 殴れば良いと思う。もれなく泣きだすが、 ) [Sun 13 Sep 2009 00:55:30]
ブラッディ > そうだ。 悪に必要な存在と不必要な存在もありゃ、 ( 逆に言い換えて ) 善に必要な存在と不必要な存在があるッてワケ。 (肩を竦める。アイゼンの場合は前者でも後者でもない。―― … 悪でもなければ善でもない。守るべき住民とかほざいている癖に、鉄化面を被って正体すら明かさない。アイゼンは守るべき対象ですら信頼ひとつもしていないのだから―― …。) んゥー (中身が犯罪者かも知れないッてのに、誰が信用するンだが。疑心暗鬼を生み出す原因になるし、悪の連中共はアイゼンの足取りが掴めなけりゃ、手当たりにアチコチの住人にちょっかい出すだろうし。)(アイゼンは恐れている。正体を明かせば、全ての悪の標的になることを。それを防いだから、アイゼンでなく守るべき住人ですら牙を向けられている。――ハッ 滑稽な話だ。正体を隠した時点で負けてるンだが相手にする気すら起きねェーし。今は彼女との遣り取りに集中しよう。) そうそう、上手く逃げたり避けたりしてくれりゃ、俺が守る防ぐの動作が―― … 全て攻撃の手数が増えるンだから。 (攻めと守りは同時に行える自身はあるが、誰かを守りながら戦うのは唯一苦手な戦闘スタイル。それでさえ無ければ何の問題はない。彼女の言葉に頷いた。) 気に入ったヤツや面白れェーヤツにちょかい出さないでどうするよッ? (にやにやッと落ち着かない様子を見遣れば頬杖を付いた。) ケ、ェーキ … (発音が下手であった。) ああッ あの甘いヤツかっ! …ッて、そんだけ食べられうのかァ? (なんて疑問が浮かび上がった。彼女の暴走は止められますか。ネッビィさん。) [Sun 13 Sep 2009 00:42:58]
メアリアン > ―――… 難しいわね −…。 ( ぺたン、ッてテーブルに突ッ伏して。悪があッての正義なのに。何のスパイスも無い様なお砂糖水の世界 なンてつまらない でしょォ。 ッて思ッて、顔を僅かに上げ、首を横に振ッた。何考えているンだろう、私が望むのは 砂糖水みたいな甘い幸せな世界 の筈なのに。 ) ―――… うン、偽善のヒーロー様、の事。 … ( 彼女の零した呟きが、耳に入ッて。――過去?ッて問い掛けようとするけども、 )  ( 止めた。ただ、痛みが引いたッて言葉に 良かッた ッて紡ぐのみ。 ) ―― ブラッディさンの為でもあるの? ( きょとン、と不思議顔。あァ初心忘るべからず精神ッて奴かしら―?なンて。 ) ―――… いじ わる。 ( 笑われれば、顔赤くしながら ちょッと不満顔。恥ずかしいのと、何だか慣れた様子の彼女が ちょッと羨ましいのと。テーブルから身を離し、スカートの握ッて足を揺らす。 特に意味は無いけれど、何だか落ち着かなくて。 ) ―――… 私の? ( 好きな食べ物。 ぴた、ッと足を揺らすのやめて、ちょッと考える。 ) わたしは、ケーキが好きッ。ディナーにケーキも面白そうね。5ホールくらいッ。 ( 味はね―、なンて瞳輝かせて。種類を指折り数え始める。 作る気満々だ。 ) [Sun 13 Sep 2009 00:28:33]
ブラッディ > ああァー … どの道、悪なンだからどの街も歓迎されねェーぜ。 (同感すれば、同じく小さな溜息を吐き捨てよう。人間は本当に複雑な頭脳を持ち、多種多様な見方に検討を持つ。ソレが人間の力であり知恵である、感心すらしてしまうのだから。) 何をやッて、… ああァ… 偽善のヒーロー様ッて奴かァ…? (右脳と左脳が引き裂かれる痛みに険しい顔付きになる。少女の言葉に耳を傾ければ、記憶を引き摺り出す行為を止めた。途端に痛みが急に引いていった。…過去は要らないッてか、皮肉に小言で呟いた。少し複雑そうな顔を浮かべて。) いや…ッ 悪い、もう痛みは引いた。 (悪ぃ、と片手を振る。) 俺の為であり、メアリアンの為でもあるンだから、一石二鳥だしなァ…? (不用意に捕まる等の事態が起こらない限りは負けない。彼女が捕まえ難くなればなるほど、コチラの行動の範囲が飛躍的に跳ね上がる計算。) ―― ハハっ 意外と初々しいのなァー …? ( けらけら、と軽く笑って。 ) そうだなァ… ッて好きな食べ物かァ … (何だっけ。思い出せない以前に興味すら無かったから実感が湧かない。) …じゃあ、メアリアンの好きな食べ物を食べてみてェーな♪ (身を乗り出す彼女の様子に断れない。断る以前に期待すら抱いた。) [Sun 13 Sep 2009 00:16:29]
メアリアン > ( 彼女の様子に、また小さく笑い声を零した。 ) ―― 事情や動機や手違い…、悪ッて線引きッて凄く難しいわよね。 ( 溜息吐きながら呟いた。 ――結局感じる人によッて違うンだと思う。私の中では鉄仮面は「正義の仮面をかぶッた悪」。けれど一般市民から見れば 「正義?」。とか、そンな感じ。だッて目玉泥棒は 私の中では悪じゃ無い し。… 気分次第ッて言葉には ちょッと苦笑が洩れた。 )  ――― え? アイゼンリッター。知らない かしら?鉄仮面の名前よ。 ( そこまで告げて、彼女の様子には不思議そうな表情を。 ) ―― どうした の?大丈夫 ? ( 頭が痛いンだろうか?心配そうな声を 掛ける。 )  … ええ、お願いしようと思ッてた から。…ありがとう。 ( 満面の笑み に、何だかそンな大層れた事なのかな、なンて ちょッとはにかむ様な笑みを。 ) ( 続いた言葉、恥ずかしそうに俯きながら、 ぷくッて頬膨らませて、 )  ―――― ブラッディさン ッて、意外に意地悪 だわ…ッ。 ( なンて。 ) ―― ええ、じゃあ お買い物、一緒に行きましょうね。ブラッディさンッて何が好き? 明日は私、張り切ッてご飯作るわ。 ( 誰かに食べて貰う為に作るなンて、久し振り。 椅子から身を乗り出して、楽しげに問い掛けようか。 ) [Sun 13 Sep 2009 00:01:01]
ブラッディ > ンぅー まァ… サンキュ (照れ隠し。簡潔な言葉で締めれば、小さく咳払いした。) まッ それが基準ッて訳じゃねェーの 事情や動機や手違いとかもあるしなァー。 (彼女の素性はメアリアンという名前だけ。住所は王都クリスティアだという二点だけ。気分次第で決めてるしなァ…なんて呟いた。) … …は? ( アイゼンリッター? ) 何だ。 アイゼンってェー …  何処かで聞いた名前だッたよなァ…? (何だッけ、芸能の… と途切れた言葉。片手で頭を押さえつければ、怪訝な顔付きになった。記憶の断片が思い出そうとするが、ジャミング掛かったようで記憶が引き出せない。いや引き出せないンじゃなくて失ったか壊れたか―― …。) お、おおッ … なんだ、余程遣りたかったのかァ? 関心するじゃねェーの! (嫌がると言われる前提だった。予想外の答えに瞳を見開かせた。後ににかッと満面の笑顔で笑う。) ―― … テクニシャンだけど、構わねェー なンなら、良いけどォ…? お姉ちゃんの腕の中で眠る? ( 残念な声を上げた少女に意地悪っぽい微笑みを浮かべる。彼女の謝罪に片手を振った。) いーや? 明日でも買い揃えりゃ良いンだしさァ… 資金はたっぷりあンだろォーし (先程の報酬である25万もあれば充分過ぎるほどお釣りが来る。心配も気遣いも無用だと軽い調子で答えた。) [Sat 12 Sep 2009 23:48:03]
メアリアン > ――― うふふ、だッて本当に凄いと思ッたンだもの。 ( 小さく笑いながら、呟く様にそう告げて。 ) ――― 全てに悪を掛けられる …。 ( 自分は如何だろう。結局逃げてしまッているし、彼女の云うちッぽけな物なのかもしれない。なンて 考えて、辞めた。私のは悪じゃァ無い。 ) ――― そう、ね。アイゼンリッター…。結局正体なンて掴めなかッたわ。 ( 溜息と共に零す言葉は独り言にも似た 其れ。不意に伸びた彼女の腕に、不思議そうに 小首傾げて。 ) ――――… ッ、本当ッ?ええ、是非ッ! ( 特訓、の言葉に両手を小さく叩き合わせて。嬉しそうに頷いた。 ) お願いします、ブラッディさン! ( 元から、お願いしてみようとは思ッていたけれど。断られる前提だッたから 彼女の出してくれた提案は嬉しかッた。 ) ( ――運動すら今迄は殆どして来なかッた けど。此れを機に本気になッて頑張ッて みよう。 ) ―――― え。 ( 寝るな、と云われた言葉。残念そうな声をあげて、 ) ( 続く言葉に、自分の胸元見遣ッた。揉む程ないかも しれない、とかそンな事 ないもの。 ) ――― … そうね。 ( 彼女が座る様子見遣れば、此方も椅子に腰を落とし。 ) ――お茶も出せなくてごめンなさい。 本当に何も無いみたい、 ( なンて、申し訳無さそうに 謝罪を。 ) [Sat 12 Sep 2009 23:35:23]
ブラッディ > いやァ… 生き残る為に必死だッたンだ。 照れるじゃねェーか。 (ははッと微苦笑を零せば、突き刺した指先で頬を搔いた。) テメェーの全てに悪を掛けられる奴だ。 悪人だから殺されたッて、無残に殺されたッて後悔はしねェーッて事な。 (逆に言い換えれば) テメェーの姿や名前すら隠し、コソコソっと殴り逃げするよーな小ッぽけな悪。 リスクの無ェー行為で周囲に迷惑掛けたり、巻き込んだりする奴が… 一番嫌ェーのよ。 (例えるンなら鉄仮面が一番の見本だなァー…なんて呟いた。彼女の頭を撫でようと伸ばしたが、ふと何を思ったのか伸ばした手は撫でる事無く止まった。) そッかァー… この一ヶ月間は、俺流の特訓に付き合ってみるか? 何、気配の読み方や戦いに置ける必要な要素を鍛えるだけだ。 (生き残る術に必要な体力作り。後は経験と技術を只管と積み重ねるだけ。) そうだなァ―― … 後、俺の隣で寝るなよッ? (うッかり胸とか揉んじまうかも知れねェーし?なんて半ば冗談で笑い出した。) … オッケー。 一先ずは一安心だなッ? (言葉を口にし、手近の椅子を引き寄せる。腰を下ろせばテーブルに腕を伸ばして項垂れよう。) [Sat 12 Sep 2009 23:22:57]
メアリアン > ( 力も頭も無い場合は如何すれば良いかしら、なンて真面目に考えた。 ) ―― リスク以上の メリット…。ううー、ブラッディさンは なンか凄いわ。うン、凄い… と思う。 ( ピッと突き付けられた人差し指 見遣ッて。 安全で成功を収める遣り方、というものを探ッてきた身としては 彼女の意見はとても新鮮で、とても 難しく感じる。 ) ――― ねえ、必要とされる悪 と、必要とされない悪の 違いはなァに? ( じい、ッと真ッ直ぐに彼女を見上げようか。 下げられた頭には、きょとンとした表情になり、首を横に振ッた。 ) ――― 強くなりたいわ。 ( 迷い無く真ッ直ぐと 視線を合わせて返そうか。彼女の瞳からは何も 感じとれ無かッた。純粋な興味? 解らないけど、こッちは本気。 ) ―― ええ、ソファが良ければ遠慮無く言ッてね? ( なンて。 ) ( 力無い言葉。小首傾げながら、小さく笑ッて。 内心なンてしッたこッちゃ無いッて 感じだ。 ) ―― 解ッたわ。 ( 報酬については、こくンと一つ頷いて。 ) [Sat 12 Sep 2009 23:05:18]
ブラッディ > 力が無けりゃ、頭を使えばいい。 ッて、ああァー … リスクが無ェー遣り方なンざ、俺は遣りたくねェーの。 リスクが高けェーなら、それ以上のメリットを得りゃいい。 (人差し指を突きつける。安全で成功の収める遣り方など経験上では資金や時間が掛かる物ばかりだと知っている。一瞬で短期間で絶大な効力を得るなら、自分の命を掛けりゃ簡単な話だ。なんて。) 良いンだよ …。 必要とされる悪と 、 必要とされねェー悪の二種類だけだ。 俺は後者の方を始末してるに過ぎねェーの。 ……ッて簡単じゃねェか。 (少女の立場を考えれば、申し訳が無さそうに呟いた。小さくと頭を下げよう。) じゃあ…、 強く なりてェーのか? (少女の前に立ち塞がり、少女を見下ろそう。決意を確認すべく、殺意も戦意も悪意も無い、――無邪気で無垢な双眸を向けよう。) ベッド、ベッドなァ…。 いやァ… また様子見すッから、あるモンのベッドで寝るか。 ( 楽しいのよ? ) いやッ、だからッ、 …じゃなくてェ…!! (力の無い声。断るに断れない。何なんだこの空気の流れ。内心で頭を抱えたかった。) ああァ… ッて、そうだなァー … そンなに貰っちまっても、使い道が無ェーからな… 五万ぐれェーは頂くとするぜ。 (残りは預けてくれると助かるンだが、と付け足した。) いーやァ、これぐれェーは朝飯前だしィ…。 向こうに戻った時までに取っといてくれ。 (現時点では半分は依頼が達成している。残りの状況を考えて、一ヶ月間の様子見とヴェイトス市への帰還が残っている。) [Sat 12 Sep 2009 22:50:59]
メアリアン > ―――… 理解の範疇を超えた力 が無い場合は、周囲を巻き込めば勝利を得られるッて事? ( 人質は良い手段だと思うけど、リスクが高過ぎる様な気もする。知力2の娘は彼女が解り易く説明してくれたのに、まだ気難しい表情で。口許に手を当てて、小首こてンッと。 ) ―― マフィアは敵に回すと ちょッと怖いわ ね。 ( 財力と影響力がある所ならば特に。――軽く言葉を紡ぐ彼女の様に、何となく憧れる。自信があるからこそ、出来る事 だと思うし。 ) ―― う ン…。でも やッぱり其れだけじゃ駄目 な様な気がするの…。 ( 力が無いから此処に逃げてくる事になッた訳だし、ッて言葉は 口には出さず。少し瞳を伏せたが、 ) ――… ソファ 欲しいなら、買ッてきましょうか?ベッドはあると思うけど…、 ( 期待に満ちた声の後に続いた、しょンぼりとした声音。思ッたより彼女は可愛らしい人 なのかもしれないなあ、なンて内心。 ) ―― 大丈夫よ。私 お料理好きなの。一緒に作る事が 楽しいの よ? ( なンて、クスクス笑う。逃げ出したい気分なンて 気付く由も無く。 不意に、あッと小さな声出して 鞄を漁れば 袋を一つ取り出そう。 ) ―― クリスティアまで着いたから、これ …報酬金 ッて云うのかしら? ( 30万、きッかり入ッた袋を 差し出して、 ) 一先ずは、ありがとうございました。 ( 小さく頭を下げた。 ) [Sat 12 Sep 2009 22:33:27]
ブラッディ > だなァ… 理解の範疇を超えた力だなァ 後は周囲を巻き込む奴ッて事だ。 (英雄と言え、善良な市民を盾に取られたら手出しも出来ねェーだろ? 人質を見捨てりゃ、人格も疑われ地位もドン底だ。究極の選択に追い詰める程の――…残酷な手段。悪や怪物には通用しねェー手段だがな。)(なんて長ったらしい補足を付け加えよう。) 気に入らねェーマフィアの掃討をやッてたら目ェ付けられちまッた時期もあッたしなァ? (同じ場所に留まらないのが一番の安全策という答えに辿り着いた。) 守って貰うのは悪くねェー手段だァ。 財力や権力、信頼や友情がそうさせるンだからなァ …。 (その分だけ釣り合う見返りも必要になるかっと呟いた。)  ふーん …  大変そうだなァ…。 ンじゃ、明日でもソファ買っとくかねェー♪ (少女のベッドを占拠するのは気が引けるし、床の上で寝るのも真っ平だし、ソファが丁度良い。なんて期待に満ちた声で。) …おッ ソファは要らねェ…か。 ( しょんぼり ) …ンぁ 、 そこまで喜ばれるとは心外だなァ? (微苦笑を零せば、続く言葉に驚愕する。) ―― あ?  それは構わなねェーけど、… 料理はあンまり出来ねェーぞ? (口篭った表情で逃げ出したい気分だった。) [Sat 12 Sep 2009 22:20:09]
メアリアン > 残酷な力と ――残虐な心? ( 気難しそうな彼女の表情と、娘も似た様な表情を浮かべて。良く理解できてないッて感じだ。 ) ―― そう、なの。誰かに守ッて貰える、なンて甘い考え方じゃァ きッと此の先生きていけないと思うから。 ( せめて、自衛できる位の力は、欲しい。 ) ――― なンだか、 大変なのね…。 ( 同じ場所に戻ると狙われる、なンて。普通の生活をしていく上では あまり考えられない。きょとり、と彼女を見上げ、 ) ( 続いた言葉に、頷きながらも 困ッた様に笑う。 ) 10年 ――の内、何日此処で生活してるンでしょうね。 寝る場所が在れば良いンじゃないかしら。 ( なンて。ソファの件については、こくこく首を縦に振ッて同意しよう。 )  ( にこにこと笑顔浮かべて彼女の答えを待ッていれば、 ) ( ――差し出された手。 ) ええッ、寝る所はちゃンとあるわ。 よろしく お願いします。 ( 云いながら、其の手を握ろうか。ひやッとした体温。あァ今日は肌寒いものね、なンて。 ) ―― うふふッ。嬉しいわ。 一緒にお買い物したり、お料理したりも しましょう? ( ね?なンて 小首傾げながら。 ) [Sat 12 Sep 2009 22:04:47]
ブラッディ > 自信なァー …。 生き残る手段は、何時だって何だって―― … 純粋に残酷な力と残虐な心を求められるンだがァ?  (自分の経験を述べても参考にならなさ過ぎる。どう述べれば良いのか、気難しい顔で告げよう。) まッ 自分の身ぐれェー守れる力が欲しいわなァ? (なんて呟いて。) ああァ … 同じ場所に戻ッてると、狙われそうだしなァ? (物騒な言動を呟けば、少女の言葉に首を傾げる。) ああァ?  10年以上もかよ…ッ!?  ソファぐれェーは欲しいもんだなァ… (少女の視線を追い掛け、リビング内の家具を見眺めた。殺風景し過ぎて、生活感の微塵たりと感じない。) (どうなッてンだ―― … このメアリアンって何者なンだが。) んァ…!?  ああァ… そういや、 ッてェ―― … (嬉しそうに振舞う少女の姿を見遣れば、考え込む余地ですら無くした。確かに一人で住むには…何だろう。) … ―― ヨロシク (微苦笑を漏らせば、寝るトコはあるンだろォーな?なんて片手を差し出そう。その手を握れば少しだけひんやりした体温を伝えるだろうか。) [Sat 12 Sep 2009 21:56:08]
メアリアン > ―― えッ、ううン。何でも無いの…ッ。ただ、私も ――誰にも負けない自信を身につけられたらな なンて思ッて、… ( 首を横に振りながら、そンな言葉。 ) ―― ブラッディさンは一定のお家 ッて無いの? ( きょとン、と驚いた様な表情を。傭兵さンッて そンなものなのかしら、なンて。 )  ――…あまり 叔母様も帰ッていない様だし。だから じゃないかしら? ( 買ッたばかりの家の様な、居心地の悪さ。 )  ――建てられたのは随分 前の筈だもの。 私が―― ( 何歳の頃だッたか。良く思い出せないけど。 結構前 だッた様な気がする。 ) ―― ちょッと覚えてないけど、 でも10年以上前の筈 よ。 ( 云いながら、リビングへ続く扉を開いて。―― テーブルとイスと、戸棚と。必要最低限のものだけが置かれたリビング。 ) ―――… なンだか、何も無さそう だわ。 ( 料理の材料とか、紅茶の葉とか、何もかも無さそう。溜息を吐いて、 ) ―― ね、ブラッディさン。しばらく お家に泊ッて くれるンでしょう? ( くるりと彼女を振り向いて、嬉しそうに尋ねよう。泊ッてくれる筈よね?なンて 確定の意味を込めつつ。 ) [Sat 12 Sep 2009 21:40:00]
ブラッディ > (感謝の言葉を受け取れば、照れ臭そうに笑い飛ばした。) ―― …  如何したァ? (凝視する少女の様子に感付けば、何気なく問い掛けてみよう。変な事を言ったか心配になりがちに。) いやァー … こういう家に入ンのッて… 久し振りなような、懐かしいようなァ… そんな関心、つーか感動か。 (肩を竦め、嘲笑を零す。既に失った記憶の断片か身体の本能が覚えているのだろうか、なんて内心で微苦笑する。) … 何ンだが、買ったばかりの家みてェーなのな? (鼻を動かし、周囲に巡らせる。人間の匂いが薄過ぎる。確証の無い情報から独り言を漏らした。) おおーッ … ソッチか。 (頷けば、少女に付いて行く。先程まで世話する役割が、世話される役割になり、奇妙な気持ちを抱いた。) [Sat 12 Sep 2009 21:29:45]
メアリアン > ――… ありがとう。 ( 其の様子に、安心した様に笑い。 ) … 誰にも負けない 自信――。 ( ジ、と彼女の方を見遣ッた。 なンだか少し羨ましい。其の自信は何処から来るのだろう。今迄の経験から、なのか。其れとも 空を飛ぶとか、特殊な力を持ッてるから なのか…―。 )  ( 扉を開いたままで、―― 後ろを振りかえる彼女の様子が視界に入れば、如何かしました?なンて 尋ねようか。 ) ―― はい、 どうぞ。…と云ッても 私のお家じゃないけど。 ( 微苦笑浮かべて。彼女が室内に入れば、己も足を踏み入れて。そのまま、扉を閉めよう。 ) ( ――室内は、生活感の無い 風。あまり叔母は此の家には住ンでいない様。 あァ、そンな所は私の家に似てる、なンて ちょッと思ッた。 ) ―― えッと、確か こッちがリビングで、 … ( 其の思考振り払う様に、歩き始め。 足はリビングの方へと、 )  [Sat 12 Sep 2009 21:19:53]
ブラッディ > まッ もう過ぎた事なンざ、気にすンなッて! (肩を竦めて、微笑を浮かべよう。疲れてる素振り何一つも見せず。) ああ? まァー … 気ィ 緩んでるだけだ。 それとな、誰にも負けねェー 自信があッからかなァ…? (片手で唇を覆い隠すと、次に後頭部を搔いたりする。余裕と自信の含めた微笑を貼り付ける。 少女の行動を見守りながら、叔母の立ち去った方向へ一度だけ振り返った。) …おッ ンじゃ、まァー … お邪魔しまーすッと…。 (促す手に頷けば背負った荷物袋を背中から降ろしたまま、室内へと不眠でから周囲を見遣ろう。)  [Sat 12 Sep 2009 21:10:40]
メアリアン > ―――… 、 ( 問われ掛けた質問は、気付く事無く。振りかえッた先、彼女の仕草見遣れば、ほうッと安堵の息を一つ。 ) ―― 私は大丈夫。 いえ、だッて …わたしが逸れちゃッた、から…。 ( ごめンなさいッて ちょッと肩落とし。続く言葉に 小さく笑う。 ) ブラッディさンは なンだかいつも眠そう ――ね? ( そう云う種族なのだろうか。詮索はしないッて約束だから、問わないけれど。 さッき寄越された家の鍵を開けて、扉を開く。――あァ、後少し遅かッたら叔母に逢う事も無く、家に入る事も出来なかッた のか。小さく息を零して、苛立ちを抑えよう。 ) ―― さあ、どうぞ。入ッて ? ( 扉を開けたまま、彼女を室内へと促して―― ) [Sat 12 Sep 2009 21:00:37]
ブラッディ > (王都クリスティアに到着。後に少女と離れ離れになり、捜索に取り掛かったが時間は掛かった。殺意も悪意も無い人物を探す方が余程に手間が掛かる。) ―― …うン? 今のはァー… (母上か? なんて問い掛けようとしたが、言葉を取り消した。踏み込み過ぎても詮索し過ぎてもいけない。その意識が好奇心を殺ぎ殺した。鎖骨やお臍を露出する黒い装束、レザージャケットに真新しいジーンズ。頑丈そうなブーツ。第三者の存在からにすれば、用心棒や護衛の風貌を漂わせるか。) おおォー … 思った以上にデッケェな (関心の声を張り上げた。少女の言葉に首を傾げて、首を振りながら答えよう。) ンぁ…  メアリアンが元気なら問題は無ェー。 ははッ 気遣いサンキューな? (疲れてねェーよ、単に眠いだけだ。 なんて軽い調子で笑顔を振舞いながら返事した。) [Sat 12 Sep 2009 20:53:11]
メアリアン > ( 叔母の住む家は、其れ程大きい訳でも無い、普通の家だ。二階建てで、一階にはリビングとキッチン、叔母の私室、二階には特に使われていない部屋が三つ。其の内一つは物置になッてるらしい との話しを聞いた。家の近くであッた叔母は、鍵を ぽぉンと寄越して、何処かへ出掛けてしまッた。 ) ――――… ( 其の様子に、若干の嫌悪を覚えながら こつン、こつン と無言で歩き続けて、 ) ―――… あッ、此処よ。 ( 平凡な一軒家。其れを指差して、彼女を振りかえろう。 ) ―― ちょッと着くの 遅くなッちゃッたわね…。ブラッディさン 大丈夫?疲れていない? ( なンて、小首傾げて尋ねよう。 遅くなッた理由は己が迷子になッたから なのだから。申し訳なさそうに、眉を下げて。 ) [Sat 12 Sep 2009 20:43:34]
お知らせ > ブラッディさんが入室されました。 『( 合流を果たし、少女の後を追う。 )』 [Sat 12 Sep 2009 20:38:47]
お知らせ > メアリアンさんが来ました。 『( 叔母の家――。 )』 [Sat 12 Sep 2009 20:31:23]
お知らせ > メアリアンさんが帰りました。 『( 30分後位には ――再会出来る、筈ッ。 )』 [Thu 10 Sep 2009 21:08:17]
メアリアン > ――… 絶対、負けない わ。こンな事で、 ( ぎゅーッと鞄を握り締めて、涙を拭い。地面を睨みつける様に見遣る。――此処で暫く暮らして、ほとぼりが冷めたら帰る。其れまでの辛抱。ずッと此処に居る訳じゃァ無いンだから。 ) ( 何度か深呼吸して、立ち上がる ――けど、状況が変わッた訳じゃ無い。左右見渡して、何となく直感で歩き始める。 ) ―――… 叔母様の家を探すより、…ブラッディさンを探して、謝らなきゃッちゃ。 ( 勝手に逸れた事。怒られるかなあ、なンて内心少し怯えながら。来た方向を戻る。 ) [Thu 10 Sep 2009 21:07:35]
メアリアン > ――― 痛…ッたぁい…。 ( 崩れた体勢を元に戻す程、バランス感覚に優れている訳でも無く。其のまま、思いッきり転ンで、小さく泣き事洩らす。 ――ハッと気付けば、転ンでしまッた事で向けられてくる他人の視線。かあーッて頬赤くして、勢い良く立ち上がれば其の場から逃げる様に 駆け去ッた。 ) ――――… ああッ、…もう。ふらふらなンてするンじゃ無かッた。 ( 少し歩けば人の通りの少ない場所に出る。何処を見覚えの無い景色ばかり。何だか 気持ちが悪い。 )   ( ギュッと鞄を握り締めて、じわり浮かンでくる涙を払う様に、小さく首を振る。叔母様の家も解らないし、逸れてしまうし、此処が何処なのかも解らないし。 ――なンだか無性に苦しくて、其の場にしゃがみこンだ。 ) [Thu 10 Sep 2009 20:58:57]
メアリアン > ――― …、 ( 振りかえッた先は 人が居た。知らない人。 ) ――― あ、あれ…ッ? ( ぽかン、ッと呆けた表情。そンなに離れたつもりは無かッたのに、女性の姿が見えない。あれ?あれ?なンて云いながら辺りを見渡して。 ) ―― ぶ ッ… ブラッディさン −?何処 ――…? ( 来た道を歩き始める。こンな全く知らない場所で迷子なンて、嫌だもの。通りすがる人とぶつかッて、かくン ッて足が突ッかかる。 ) ―――あッ、 きゃあッ! ( バランス崩して、其の場に勢い良く 身体は前へ ――、 ) [Thu 10 Sep 2009 20:48:12]
メアリアン > ( ヴェイトスを出立して幾日が経ッただろう。鞄一つ両手で抱えて、はあッと息を吐く。見慣れない街、ぼうッと見遣り。 ) ――― 此処が、クリスティア …、 ( なのね、なンて独り言のように小さな声。初めて来る場所、だと思う。こつンこつンッて靴音響かせて、護衛の女性から離れて キョロキョロと子供の様に。ヴェイトスとは、やッぱり違う感じだ。 )  ( ――さて、叔母の家は何処なンだろう。随分前に家に届いた地図、ぱらッと開いて小首傾げる。地図なンて、殆ど読めない。 ) ―― ねえ、ブラッディさン、 地図、解る? ( くるッと女性に振りかえるけども、 ) [Thu 10 Sep 2009 20:40:02]
お知らせ > メアリアンさんが入室されました。 『( ―― 城下町。 )』 [Thu 10 Sep 2009 20:33:09]
お知らせ > ジャスティスさんが退室されました。 『そして、彼らと遊んでみようか。』 [Mon 24 Aug 2009 02:21:34]
ジャスティス > (歩む足取りはっやがてゆっくりとなり、泊まる。家には帰れないんだと今更ながら途方にくれる。ヴェイトスでの不規則な生活に慣れ過ぎているなぁ、なんて苦笑して。 ここクリスティアでは、こんな時間にうろつく不良はそういない。そういえば……自分がぐれてた時の溜まり場には、五年前の自分みたいなsっ洋年少女たちがいるのだろうか?そう思えば、足はそちらに向かって……) [Mon 24 Aug 2009 02:12:10]
ジャスティス > (久方ぶりに帰った家は、全く時が止まっていたかのように変化がなかった。ただ、犬小屋はきれいに掃除され、愛犬が使っていたぼろぼろの毛布は、きれいに折りたたまれて小屋の中におさまっていた。 丹羽を通って玄関に向かうたびに、足を止めてその違和感のある光景をじっと眺めてしまう)  [Mon 24 Aug 2009 02:10:05]
ジャスティス > (この時間になると、待ちの中の明かりは、旅人のための宿と、酒場の看板が照らし出されている程度で。何気なく家に帰りながら、ふと足を止める。そういえば……この時間はちょっとまずいんじゃないだろうか。もちろんとじまりはしてるだろうし、女の一人歩きだなんてとんでもない。あー、夜鷹とかと間違えられたり、自警団に声かけられたりしたらどうしよう。亮新には友人の家に泊まるかも、と伝えているけど……。) [Mon 24 Aug 2009 00:25:39]
ジャスティス > (ややくたびれた城壁で囲まれた王都クリスティア。物見の塔に上って王都を見渡したのは十を少し過ぎた時だった。見渡した王都jは思っていたよりも広く、立派なものに思えた。ならば、あの毎日感じていた窮屈な空気、圧迫感はなんだったんだろうか?思春期特有のものと考えてしまえば簡単なのだろうけど) ぼんやりと、石造りの質素で清潔で少し頑迷な街並みを歩きながら、ほろ酔い加減のジャスティスは人通りの少ない通りを歩いていた。中央広場から環状に広がる道の一つは、なだらかな上り坂になっており、時折よい客が歩いている [Sun 23 Aug 2009 23:50:43]
お知らせ > ジャスティスさんが入室されました。 『戻ってきた王都は、やはり息苦しかった』 [Sun 23 Aug 2009 23:42:49]
お知らせ > リート@城下町さんが帰りました。 『 すみません、これください (お土産を買った) 』 [Fri 24 Jul 2009 00:29:21]
リート@城下町 >  何ですか? (問えば、陶器の人形だよ。という返事があった。ウサギがフルート吹いてるやつさ。青いチョッキなんか着てねぇ。女の子なら喜ぶかもしれないよ。なんて。目の見えない己を気遣ってか、それが何かを事細かに説明してくれた) ウサギがフルートかぁ… (…気に入ってくれるだろうか。かわいいものが好きならいいけれど。しばらく考えた後、歌い手はうん、と小さく頷き)  [Fri 24 Jul 2009 00:28:57]
リート@城下町 >  (他に分かることは? と聞かれて、歌い手は思い出の中に潜る) とても元気な人です、明るくて――きっととってもかわいい人。 ああ、フルートがとても上手なんですよ。楽器も大切にされてます (今頃どうしているだろう。元気でやっているだろうか。今でもフルートを吹いているだろうか) (フルートと言うのに老婆は何か思いついたようで、そこで少し待つように言われる。老婆が移動しているのか、ぺたぺたと薄い靴の音が聞こえた) (一度遠ざかった足音は歌い手の近くにやってくる) ( これなんかどうだい、ちょっと両手をお出し ) え、あ、はい (促されるままに両手を差し出せば、冷たい重みが掌に乗せられた)  [Fri 24 Jul 2009 00:17:03]
リート@城下町 >  (声は老婆のようである。優しい声だ) すみません、知人にお土産を送りたいんですが、お勧めのものはありますか? (何処から来たの、とかクリスティアはどうだい、とかそういう世間話がまず始まった。別に急いでもいないし話をするのは好きだから、歌い手は一つ一つの問いに答える。ヴェイトスから来たこと、クリスティア滞在は楽しかったこと) どんなものを選べばいいのか分からなくて。イエロティアの人って言うことしか分からないから… (どのようなアクセサリーを好むのかも分からない、どのような服装を好むのかも分からない。分かるのは彼女がイエロティア特有の黒い髪と肌色をしていると言う事だけだ。髪は長いのか、短いのか。好きな色は何色なのか。彼女をアルビノイアと知らない歌い手は彼の人の髪の色も目の色も知らないのだ。困ったようにへらりと笑う。歌い手はこの店に来て一度も目を開けていない。視力は疾うに失ってしまったから)  [Fri 24 Jul 2009 00:11:29]
リート@城下町 >  (此処には芸能横丁のように芸人の集まるような場所は特にない。とても静かでとてもじゃないが夜に興行するなんてことは出来なくて、昼の興行が常だった。娯楽が少ないせいだろう、客足は少なくはなかった) (そろそろヴェイトスに戻ろうと考えて準備をしていた歌い手は、ふと思い当たって一軒の雑貨店に足を踏み入れた。この辺では珍しく深夜まで開いている店だそうだ。いらっしゃい、と声が掛かれば、そちらに頭を下げて)  [Thu 23 Jul 2009 23:55:26]
お知らせ > リート@城下町さんが来ました。 『 (随分と長居してしまった) 』 [Thu 23 Jul 2009 23:48:49]
お知らせ > セレスさんが退室されました。 『 Io gli do tutti di me. ( 有らん限りを捧げ ) 』 [Thu 9 Jul 2009 00:03:56]
セレス > Quando io "trovo la felicita."Ma io desidero che io "trovo la felicita" a tutte le persone. ( 幸あれと、唯、全ての人に幸あれと願います ) Percio, Dio, per favore accomodi uso la mia vita. ( 天にまします我が主よ、どうか私のこの身を御使い下さい ) Io esercito questa posizione. ( この身を尽くし ) [Thu 9 Jul 2009 00:03:42]
セレス > ( 荒れ狂う古い者が黒い霧になって、聖女に向けて襲い掛かったかのように見えた。 瞬間、それは聖女の身体に真っ向から受け止められ、最後の一欠けらまで消えてなくなった。 ように、見えた。 光と轟音が収まると、膝を着いて苦しげに呼吸をする聖女の小さな囁くような声だけが微かに聞こえた。 ) [Thu 9 Jul 2009 00:02:49]
セレス > Fiat !! ( 命ずる!! ) Fiat !! ( 命ずる!! ) Fiat !! ( 命ずる!! ) [Wed 8 Jul 2009 23:52:16]
セレス > ( 額から汗を流し、見えない何か圧力のようなものに耐えながら聖女認定が聖句を繰り返す。 酷く苦しげな顔だ。 白い髪をなびかせて両手を広げ、聖教会の印の入った純白のマントをかなぐり捨て、あられもない姿で立つ。 繰り返す声は早くもかすれ始め、一度だけ咳込んだ。 家族と男―――神父はただその姿を見守るのみだ。 ) [Wed 8 Jul 2009 23:52:01]
セレス > Fiat !! ( 命ずる!! ) Fiat !! ( 命ずる!! ) Fiat !! ( 命ずる!! ) [Wed 8 Jul 2009 23:37:24]
セレス > ( 「聖女認定」が一言聖句を唱える度に、はっきりと具体的な現象が起きた。 ) ( 家鳴りが止んだ。 ) ( 聖女認定が視線を走らせる向こうでまたどたどたと鳴り出した。 ) ( 雷光のように強い光が迸り、足音の主らしき形容し難い顔の歪んだ男―――本なんかに載っている挿絵のネイティブヴェイティアンのシャーマンみたいなヤツだ―――それが怒り狂ったような形相で暴れ回る ) ( さっきまでとは打って変わって毅然とした態度で胸を張る聖女認定が強い語調で繰り返した。 ) [Wed 8 Jul 2009 23:36:50]
セレス > ( 噂だけは聞いたことがあった。 聖教会秘蔵の聖女認定が存在するとは。 真の聖剣を決める代理戦争を勝ち残り、聖教会の管理する聖剣の威光を知らしめたのだとか。 目隠しを解かれた幼さの残る少女はぼんやりと辺りを見渡し、薄く呼吸していた。 本当にこれが聖女様なのか? そう思ったのがほんの数時間前の事だった。 ) [Wed 8 Jul 2009 23:22:51]
セレス > Leave a dishonest satan ! ( 邪な者は去れ! ) [Wed 8 Jul 2009 23:10:52]
セレス > ( 家族が一様に塞ぎ込んで頭を抱え、逃げだして新しい家を買う金など無いと途方に暮れた頃、男が現れた。 聖教会のカソックを着た男はこう言った。 「サーナ・セレスティアルがお前達を救って下さる。常世に起こり得ない奇跡を起こして下さる。ただ膝を折り主の代行者たる聖女認定の慈愛を見よ。」 ) ( そう言って自ら膝を折り傅いた男の後ろに、その少女は居た。 目隠しをされ、両腕と両足を鎖で拘束され、奇妙な拘束衣を着せられた少女はただじっと佇んでいて、口元はうっすらと微笑んでいた。 ) [Wed 8 Jul 2009 23:08:14]
セレス > Fear the name of a merciful spirit !! ( 憐み深き聖霊の名を恐れよ! ) [Wed 8 Jul 2009 22:58:25]
セレス > ( 6歳の息子が恐怖に引き攣った顔で寝室に駆け込んできた。 あいつは誰!? あいつが怖い!! あいつが毎晩やってきて壁という壁を叩いて回るんだ!! やめて! やめない。 やめて! やめない。 やめてよ! やめない。 如何すればいいの? ―――――沈黙。 暫ししていきなり、寝息を立てて眠っていた4歳の娘がぷすぷすぷす、げらげらげら、と笑いだした。 やめろ。 げらげらげら。 やめろよ! げらげらげら。 口を押さえた。 ぷすぷすぷす。 鼻を抑えた。 ぴくぴくぴく。 押さえた。 がくがくがく。 ) ( 短く嘔吐して、娘は止まった。 ) [Wed 8 Jul 2009 22:57:40]
セレス > ( 最初にそれを見たのはまだ4つになったばかりの娘だった。 「あの人はどうしていつも床に座っているの?」 最初は意味が分からなかった。 「あの人はどうしていつも見ているの?」 誰のことかと尋ねても娘はそれを説明する言葉を持たなかった。 「どうしてあの人はいつも夜中に歩いているの?」 おかしなことを言うのはやめなさいと諭した。 「あの人はどうして」 やめなさい。 「あの人はどうして」 やめなさい。 「あのひとはdぷstぺ?」 やめなさい… 「あのhthdしstyィえ」 やめろ! ) [Wed 8 Jul 2009 22:51:32]
セレス > ―――In the name of the sana recognition, I order. ( 聖女認定の名に於いて命ずる ) [Wed 8 Jul 2009 22:46:49]
セレス@クリスティア市街民家 > ( 家人に悪意は無かったし、ただ彼らは運が悪かったとしか言いようがない。 彼らの建てた家がたまたま立地的に悪い場所に在ったに過ぎない。 それでも古い者は怒り狂い、夜毎家人を責め立てた。 家は鳴り、家具は割れ、夜中に誰かが激しく床を踏みならし、天井の上で踊る。 育てていた花は枯れ、鳥の屍が庭先に落ちてきても家人は耐えた。 少し悪い事が続いているだけだ。 ここのところ天気が不安定だし、少しだけ、少しだけおかしなことが続いただけ。 家族は不幸なこと無く幸せに暮らしている。 近所付き合いだって欠かして無い。 子供達は今日も元気だ。 ) ( そう思って忘れる事にしていた。 ) [Wed 8 Jul 2009 22:42:32]
お知らせ > セレス@クリスティア市街民家さんが来ました。 『Sage aria revered...』 [Wed 8 Jul 2009 22:34:19]
お知らせ > セレス@修道院地下さんが退室されました。 『 それは身勝手なことだ 』 [Mon 18 Aug 2008 03:31:53]
セレス@修道院地下 > ( アレッサンドラ・クレメンテ様との約束事があった。 クリスティア聖教会にご招待して、かつて私が使った聖剣χ-O-Wasを見せるという――――出発の直前に何か、ヴァンパイアハンターズギルドで厄介な事件が起きたとかで、忙しい彼女は予定をキャンセルせざるを得なくなった。 奇妙な吸血鬼の娘が自らハンターギルドを訪ねたとかで。 私は既に滞在期間を延ばし延ばしにしていて、これ以上長居できないという状態だった。 ) ( とてもよくしてくれた彼女にお礼をしたかった。 …手が空いた時にでも改めて、来て下さるだろうか? ) ( 一人誰かと知り合う度にこうして、寂しいと感じるようになってしまった。 ) [Mon 18 Aug 2008 03:30:59]
セレス@修道院地下 > ( これからも人生の大半を此処で過ごすんだろう。 その間、幾つの不幸の芽を摘み、何人の人の平穏を守れるだろうか。 たったの10人程度でもいい。 その10人が100年後には100人の祖先になっているかもしれない。1000年後には100000人の祖先になっているかもしれない。 私の行いはそれだけの人間の未来を作るのだ。 それだけの人間が生まれて、それだけの可能性が生まれて、その中の誰かが素晴らし未来を切り開くかもしれない。 ) ( 幸せなことだ。 ) [Mon 18 Aug 2008 03:22:15]
セレス@修道院地下 > ( 普通の人間なら窒息しかねないこの環境を“聖女認定”セレスティアはそう苦に感じていない。 ずっと昔からそうだし、ちゃんとした事情があってそうなのだから。 それに、生涯を捧げて自分にしかできない役目を授かるという事は得難い幸せだ。 自分が一つ耐える度に一つ世界が清浄になる。 自分が一つ耐える度に誰かの不幸が癒される。 こんなに誇らしい仕事が他にあるだろうか? その上で教会は自分を保護し、とてもよくしてくれている。 衣食住に困る事は一切なく、誰もが本来課される営み―――農業とか商業とか、そういった物も免除されている。 間違い無く自分は、幸福な部類の人間だ。 ) [Mon 18 Aug 2008 02:57:25]
セレス@修道院地下 > ( 部屋のもう半分は聖女の私室というには異様な佇まいを呈している。 むき出しの石床、壁から垂れ下がるものものしい鎖、その先端には手枷、足枷。 聖女を拘束する為の道具であり、この部屋自体もそう。 部屋は聖域、聖女が身につけている拘束衣は聖劾、鎖は悶え苦しむ聖女を拘束する為のもの。 そういう環境でなければ安静を得られない、暗い一面がこの地下に隠蔽されていた。 ) ( クリスティア聖教会のシンボルになるかもしれない大切な身体だ。 悪魔に隙をつかれぬよう。 異教徒に拐かされぬよう。 俗世の毒に染まらぬよう。 ) [Mon 18 Aug 2008 02:51:34]
セレス@修道院地下 > ( 石造りの室内には申し訳程度の机と椅子、100冊程度の本の納まった本棚、質素なつくりのベッドが一つ。 地下だけに窓は無い。 そのほかの私物や本棚の本は全てクリスティア聖教会の許可を得て検閲されたものだけで、まず大半は許可が下りなかった。 ホワイティア文化とパプテス聖教に関する本が殆どで、その不利益になるもの、異国文化の本、通俗なもの、全て不可。 まぁ、あまりそういう欲を見せないような教育が施されていたお陰で今のところあまりそういう面での大きなトラブルは無いが。 ) [Mon 18 Aug 2008 02:42:51]
セレス@修道院地下 > ( クリスティアにも夏はある。 蒸しもしなければ水着で泳ぐなんていう状況もありえない程度には。 それでも珍しく長くヴェイトス市に滞在してあの気候になんとか順応した身体には、この国の夏はやっぱり寒いなと感じた。 ) ( 暗い地下室は聖女の私室。 外側から鍵がかけられていて重たい扉は自分では開くことができない。 定期的に見回りのシスターが来ては様子を見て、食事をもってきたり身体を拭いてくれたりする。 会話はあまり、ない。 ) [Mon 18 Aug 2008 02:34:47]
お知らせ > セレス@修道院地下さんが入室されました。 『 ただ静かに過ごす 』 [Mon 18 Aug 2008 02:25:42]
お知らせ > ミストルさんが退室されました。 [Tue 12 Feb 2008 20:29:48]
ミストル > まー・・・さっぶい国ってのは、得てして家の中なんかはあったかい造りだったりするんですが (そこに至るまでが大変だ) ・・・とりあえずおいしいチーズを食すために、いっちょいってきますかー [Tue 12 Feb 2008 20:29:45]
ミストル > (男が左腕に抱えている紙袋の中身は精油だ。クリスティアについた初日にも行ったが、その後クリスティアでマッサージやら白魔術の仕事をしているうちに補充した分はとっくに使いきってしまった。精油を補充して、明日は矢を買いに行く。そろそろ次の場所に行くことを考え始める頃だ) 後ー・・・は、防寒具・・・主に靴ですかねー (普段のブーツで雪山を登るのは危険だからして) [Tue 12 Feb 2008 20:16:36]
ミストル > (故郷に似ているというという事はそれだけ珍しさも面白味もないのだからして。休養はできるがもう十分だ。そろそろ刺激がほしい) ツェカン、か (吐き出す息は白い。しかし寒さは砂漠の夜の方が勝っていた) [Tue 12 Feb 2008 20:06:54]
ミストル > (石畳には男の他に、数えられるほどしか足音がない。店はほとんど閉まっていて、男が今しがた出てきた店も男が最後の客だったのだろう、視線を後ろに向ければがたがたと店じまいをしている) 暇なんですよねー・・・・・・ (溜息を零して人通りの少ない通りを歩いていく) [Tue 12 Feb 2008 20:02:31]
ミストル > (ありがとうございましたという店員の声とカウベルの音が背後で重なった。見上げた空、黒と白の世界。地に視線を戻せば点々と街灯の明かり) 懐かしいといえば懐かしいんですが (ティアンやアマウラと違い、ここは故郷にとてもよく似ている。ずり落ちかけたマフラーを肩に掛けなおして、男は通りを歩き始めた) [Tue 12 Feb 2008 19:49:09]
お知らせ > ミストルさんが入室されました。 『んー・・・・・・』 [Tue 12 Feb 2008 19:45:33]
お知らせ > エンジェルさんが退室されました。 『うーそついたら・・・ どうしよっか?タマネギ?( 拷問だった。 )』 [Sun 10 Jun 2007 01:49:15]
お知らせ > 霧子さんが退室されました。 『 指きり拳万…(まで言って後はお任せする腹心算である。) 』 [Sun 10 Jun 2007 01:44:18]
エンジェル > ンー、確かにね。大きい仕事をしてみたい、って欲はあるんだけど 芸能関係って底なし沼だわ。決して綺麗なだけの場所じゃないし 思ったとおりに好き勝手にやれる場所でもない。必要な物を得るのに余計な物まで巻き込んで、気が付いたら自分の思ってたものと違う、なんて良くある事だわ。 そういう意味じゃ、身軽なのは限られはするけれどやりたい事とやれる事が割と簡単に結びつくのが良い所―― ま、とりあえず頭下げましょっか。( 意地っ張りの自己主張の結果「偉人級の下っ端」という不思議な評価になる訳で。とりあえずは、今の首をつなぐ事を考えよう。 ) そう言われれば確かに見てみたい気もするけどさぁ・・・ はぁ、花よりも団子よりも本ってのは、ちょっとお姉ちゃん悲しくなっちゃうわ。付き合うけど。その代わりあたしにも付き合ってよね。( 基本的に動物が好きな方ではない。慣れてないだけかもしれないが、匂いが気になって仕方が無い。 それよりも、二人でエステを受けて籐の椅子に座ってリゾート気分を満喫したい。そんな即物的なハッピーが不足している。 ) 体重?あの質素なクリスティアの食事で太るとは思えないわネ。何なら馬車の中でお確かめになる?―――・・・いやでもマジで芋と豆ばっかり食ってた気がするのよね。気のせいかしら( ふふん、と私はスリムだ、と勝ち誇った後、ひどく深刻そうに告白した。おそるべしクリスティアの食事情。清貧にも程がある・・・! ) じゃ、指きりね。 恥ずかしがらないで一緒に言うのよ?これ、約束なんだから。( 絡ませあった小指を見てにんまり笑い、せーの ) [Sun 10 Jun 2007 01:37:23]
霧子 > ちゃんと稼げるようになるまではそういうのも仕方ないと思う。 でもマギーはもっと大きな仕事が出来るわ。 ちゃんとやれば。 ( ちゃんとできてない=気が短くて気紛れ だが。 でも反面、つまらない事を押し付けられて我慢するような人間には意地でもなって欲しくないと思う。 自己主張に多少の我儘は必要だ。 ) 象。 絵と説明文だけだと理解し難いものが街の中で安全に管理されているのよ。 見たいわ。 ( 結構真剣。 本当にそんなに大きいのか。 たまたま大きい種も居るという程度ではないのか。 図説されるあの奇妙な鼻は誇張ではないのか。 興味は尽きない。 ああ、本場のカレーも良いが。 ※ファッションは機能美。 ) そうね。 身体が鈍っているかもしれない。 マギー、体重は大丈夫? ( これから夏よ、と付け足した。 毎年準備時間に宛てる春のダイエットは無かったが。 また鍛錬所のグラウンドをぐるぐる回るのだろうか。 そんな事を考えながら顔を上げ、小さく細い小指を差し出し、絡めた。 ) [Sun 10 Jun 2007 01:18:36]
エンジェル@宿 > んー、音楽やるの仕事とは限らないわよォ?肉体労働にウエイトレスに調理手伝い、コンパニオンからホステスまで まあ、やる仕事があるだけ良いってなモンだけどネー。 二人でお仕事探すのはそれはそれで面白いかもネ。( まじまじと見つめられる視線にうふん、とか色目返してみたり。事実、夜のお店のウエイトレス兼ピアニストでお水のおねーちゃんな訳ですが。その上つい勢いでこの年になって甘ロリとかも着せられたりナ。 ) 象?ああ、あのモンスターって噂の?何でまた寄りに寄って象かなあ・・・ ま、いいけど。見せてくれると思う?あれってアングリマーラの主力兵器でしょ。軍馬も踏み潰すってゆー( 趣味は丸っきり正反対な訳で、象、ってコメントに微妙な顔。こちとら色々極めちゃったエステと色彩豊かなファッションと刺激的な食べ物がメイン。エキゾチックで魅力的な場所だ。 ) 忙しい位で丁度良いわ。正直、休暇が長すぎて時間の感覚ヘンになってるもの 完璧休みボケ ( 生温い空気、雨季を挟んでもうすぐ夏。そしたらまた楽しい事は沢山在るだろう。停留所に荷物を置き、すう、と石と木と緑の匂いのする空気を吸い込んで 足を止めて振り返る霧子に「また来ようね」と小指を差し出し。 )  [Sun 10 Jun 2007 01:03:08]
霧子 > そうなったら一緒に仕事、探しましょう。 それはそれできっと楽しい。 ( 家事は面倒臭いからお任せできるなら是非ともだが。 エプロンとかふりふりとかに関しては、それを着けるという人物をまじまじと眺め、着用姿を想像し、大きくスルーした。 そういう商売の人にしか見えない。 ) 寄り道は賛成する。 暑いのは別に大丈夫だし――――象、見るわ。 ( 真顔で淡々と。 象。現物を見た事が無い生物のひとつである。 楽しめば良いと言うけれど、知識と経験を増やす行為は個人的には「楽しい」部類。 服を買うとかお酒を飲むとかよりはずっと。 ) 帰ったら休む間も無く荷物を解かないと。 すること、沢山ありそう。 ( 虫の声とひたひたと足音が響く夜道。 次にこの道を歩く機会はあるだろうか? 3ヶ月過ごした街を少しだけ振り返り、そんな風に思った。 馬車の停留所の灯りは程無く見えてくる。 客待ちの御者達は灯りを囲んで珈琲を飲みながら雑談しているようだ。 ) [Sun 10 Jun 2007 00:43:12]
エンジェル@宿 > うっわ、ものっそ具体的でヤんなるわねッ!眼に浮かぶようだわ・・・・・・ ねえ、霧子ちゃん そうしたら養って?毎日ご飯作って待っててあげるわよー?エプロンもつけちゃうわよー?ふりふりよー?( 大げさに顔顰めたと思ったら猫撫で声で擦り寄った挙句にニカニカ笑ってみたり百面相続行中。冗談だが「うん」と言われかねなくて怖い所ではある。 こちらは兎も角平謝りか。そもそも契約だけ済ませてきた部屋に荷物が残っているかも怪しいが―― ) ン、まあ 2,3日くらいはね。霧子も行った事ないでしょ?あっちは快楽主義なトコだからきっと楽しいわよー( 個人的に、アングリマーラが治安の悪い人外魔境ってのは西洋人から見た偏見だと思っている。それを言ったら政治問題で斬った張ったの内乱中のアマウラの方がよっぽど剣呑で、常識と価値観が異なるだけ。 仮想敵国に対する政治的なマインドコントロールの結果、って奴だ。 ) ふぅん、霧子って真面目ね。もっとパーッと楽しめば良いのに( 概ね感触は悪くないものの、パッとしない感想に肩を竦め。もっと、新しい感動に目が輝くような体験をさせてあげたいのになかなか難しい。 ) そぉね、まだ寄るトコもあるし、感想聞くのはまだ早い? でもさ、やっぱり我が家が一番、って事にはならないわよぅ?( ヴェイトスに戻れば、まだ匂いも付かない新居が待っている。 宿を出れば少しだけ涼しくなった初夏の匂いに包まれた、クリスティアの夜道は来た時と変わらず暗く、静かで人の姿が無い。 どこかで虫が鳴いている。 ) [Sun 10 Jun 2007 00:28:31]
霧子 > 帰ったら知らない人が堂々とピアノ占拠してて、「何しに来たの?」って言われるのね。 大丈夫、私も帰ったら仕事始めるから。 ( 相変わらず日常会話では小さい掠れた声で囁き、あれこれ百面相をする顔を見上げる。 帰ったらとりあえず正式にギルド入りでもしてみようか。 前もギルドには所属していたし、安定した収入があった方がやっぱり望ましい。 ) “帰り”、やっぱり寄って行くのね。 ( 少し前に話していたこと。 どの道馬車での長旅になると、何度も馬を休ませて休憩する事になる。 あの国のゲート辺りは人が集まっていて便利で安全な部類。 治安が悪い国だと言われていても、国の正門が野原の街道より危ないなんて事はあり得ない。 ) ……勉強になったけれど。 実体験を含む知識を多く仕入れられたのは貴重。 ( 妙な言い方に微妙に目を細めつつ、思ったとおりの感想。 新しい知識を得るのは好きだ。 それと、仕事に出かけないマギーと毎日話して毎日その日の予定を考える時間には満足できた。 ) でもマギー。 家に帰るまでが旅行だわ。 ( 外に出れば夜のクリスティア市街地。 湿った匂いのする、相変わらず静かな夜だ。 そう、まだクリスティアに居る間は旅行中。 ) [Sun 10 Jun 2007 00:06:02]
エンジェル@宿 > 免職ンなってたらどうしよっか。居心地悪くなかったンだけどナー ま、女臭いっちゃ女臭かったケド。( うーん、とちょっと考え込む風。楽器一つで商売出来る身ではあるけれど、あの緊張感を孕んだ薄繭のような優しい空間の居心地は悪くなかった。時々それが癇に障る事は在るけれど、気に入っていたのに。 口から出るのはもう過去形じみて。 ハテ、前にもこんな事言ってたような。 ) うン?クリスティアと言ったらー・・・ ブランド物でしょ。( くりん、と指を回しにんまり。購入したもののほとんどは貴族文化の産んだ高品質な衣類や化粧品etcetc )けど、ほとんどは自分用。残りは”帰り”に調達するわ。ちょーっと稼がないと、おっつかなそうだけど。( ひーふーみー、と指折り数え、難しい顔。想定してなかった長期滞在に資金面の問題が浮上してきた訳だ。でも此処が見栄の張り所。 ) ン、そうする。 あーぁ、もっと一緒に遊びたかったなあ。( 閉められるドアを眺め、そんな風にぼやきながら手を取られ、廊下を進み 階段を下りてエントランスへ。 ) ンで、どうだった?初体験 ( チェックアウトの合間、ちらりと伺う。何の、って旅行の。 ちゃっかり宿代の半額は居残りの聖画描きにツケていってやれ。 あたしをほっといた罰、とか何とか言う。 ) [Sat 9 Jun 2007 23:49:40]
霧子 > 随分と最初の予定からずれ込んだから。 仕方ないわ。 ( 結局ただ上着を脱ぐだけでは足りず、クリスティアで幾つか夏物を買う事になった。 まぁ土産らしい土産も買っていなかったし、形の残る物があるのは良いかもしれない。 安物のキャミソールとかだが。 アマウラ旅行だったら今頃揃って浴衣か。 ) 何、買ったの。 お店のお土産とかでしょう? ( ヴェイトス市自体がクリスティア色濃い所為か、特別目だった特産品というのを思いつかない。 割れ物壊れ物が無いとなると、衣類とかそういう方向になるとは思うが。 ) …うん、仕方ないわ。 気長に帰ってくるのを待てば良い。 ヴェイトス市で。 ( 灯りの消えた部屋を一瞥してから差し出された手を捉まえ、扉を閉めた。 ) [Sat 9 Jun 2007 23:29:58]
エンジェル@宿 > とりあえず――・・・ 今度旅行に行く時は、冬服・夏服、両方用意した方が良いわね。失敗だったわ。( 苦々しい顔でトランクから眼をそらす。 誰も小旅行に半年近くの準備などしないだろうが、あたしくらいの放蕩芸人になるとその限りじゃないって話。今頃、私の名前の頭には迷子だの鉄砲玉だのついてる事だろう。定職を持ってるくせに不義理にも程があるが。 第一次防衛ライン(金具)が壊れる位ならまだいいが第二次防衛ラインベルトまで弾けるとその想像は現実のものとなる。流石に勘弁願いたい。 ) ン、そォね。もうすぐだっけ―― っしょ・・・ っとォ!流石に結構重いわね。 ( ふぬっ、っとベッドからトランクを取り上げ、ベッドに立てかけてあったギターケースを霧子とは逆肩に掛け。 この旅行の間、二人で居る時はほとんど手を握られるか袖を捕まれるかだった訳で、手、握るんでしょう?ってなモノだ。 ちらりと視線をやるのは未だ置かれた荷物と、3人目のベッド。 )・・・ ま、仕方ないか。 行こ?( と、手を差し出し 部屋を後にする。 ) [Sat 9 Jun 2007 23:20:00]
霧子 > ( 来た時は冬服重装備だったが、今ではすっかり暑くなって夏服。 ヴェイトス市に戻ったらさらに暑いだろう。 寒いより何倍か良いが。 そんな事を考えてぼんやりしている内に、支度が終わったようだ。 道中鞄が弾けたら弾けたで面倒臭い事になりそうだが、今から心配しても仕方の無い事。 ボン、と音を立てて下側から弾け飛びボロボロと雪崩落ちる衣類を想像しつつ、黙った。 ) 私は大丈夫。 そろそろ出発しないと馬車、遅れるわ。 ( 見慣れた室内だが、矢張りそう愛着は無い。この国に居る間、殆んどを休暇として静かに過ごしていた所為だろうか。 どちらかというと今は、芸能横丁の部屋に早く帰りたい。 ) ( 鞄を持つ側の肩にギターケースをかけ、右手を空けておく。 いつでもマギーを捕まえておけるよう。 ) [Sat 9 Jun 2007 23:06:13]
エンジェル@宿 > ( トランクに尻を乗せたままぐいぐいと体重を掛け、無理矢理気味に真鍮の留め具をバチン、と下ろす。 ) ッはー・・・・・・ しんどかった。 ああ、大丈夫よ。壊れモンは入ってないから 壊れるとしたら入れモンの方?ま、何度か弾けてるし今更気になんないわ。( クリスティアの繊細で繊細で繊細なガラス製品にも興味があったけれど、流石に割れ物は遠慮しておいた。ほとんどが布・革製品って所。アクセサリ等貴重品は化粧品と一緒に金属ケースの中。 無問題、とトランクに尻乗せたままぺっかぺかのペコ顔でサムズアップの26歳独身。 ) 霧子は荷造り――・・・ って、早いわね。( 自分のようなみっともない諸問題など何処吹く風、すっかり用意が終わり、まだ新品同様の黒いトランクを振り回して確認すらしてる様を見て軽く肩を竦め。 霧子が土産を買うような相手は同行してる訳だ。 はちきれそうなトランクにベルトを掛けて、これでばっちり。 ) はい、おしまい、っとー・・・ 忘れモン無い?( きょろ、と見回す部屋。 ずいぶん長居をした物で、すっかり眼に馴染んでしまったが愛着はさほど無い。 ) [Sat 9 Jun 2007 22:56:15]
霧子 > ( 荷物は出発前と殆んど変わらない。 土産を買って帰る相手も居ないし、せいぜい長くなった滞在で増えたり減ったりした消耗品とか衣類程度の差。 革の鞄1つ分で収まる程度のそれを簡単に片付け終えて、収まりきらなかったコートを鞄に紐で括り付けた。 冬の終わりに訪れて夏の始まり。コートも帽子もただの荷物だ。 鞄の取っ手を持って幾らか振り回してみるが、ずり落ちる様子は無い。 ) マギー、お土産が潰れる。 ( ベッドも潰れそうだ。 そんな出立前のひと時。 ) [Sat 9 Jun 2007 22:42:21]
お知らせ > 霧子さんが入室されました。 『 出発の夜 』 [Sat 9 Jun 2007 22:36:13]
エンジェル@宿 > ( 革製20インチサイズのそれは、あまり物を持ちたがらず使い捨てにしてしまう私の持ち物の中では特別古い物。 べたべたとステッカーの貼られたそれの角は擦り切れ、染みや傷が目立ち、何度か補修した跡も目立つ。 革ももうくたびれて、味があると言えば在るのだけど もう流石に痛んでいるって表現するのが適当。 こいつは霧子の部屋に転がり込んだ時にも一緒だった。 もっと、ずっと前からの持ち物で、その付き合いも2桁に及ぶ。 これは今や残り少ない”遺品”の一つ。 ボロボロになったハチドリの上に張られた羽根の生えたハート型。 ) ん、ンー・・・・・・ッ! ( で、今現在の状況はってーと、土産だの衝動買いだのの結果膨らんだそれをぐいぐいと押してる訳だ。 ) 何こいつ、トランクの癖に閉まらないって一体如何いう御了見?んっとにー・・・・・・あったまきた―― ッ    ふぬッ! ( どしッ、っと乗せるは尻。 みしっとか嫌な音立ててベッドがきしんだけれど知らんぷり ) [Sat 9 Jun 2007 22:34:45]
お知らせ > エンジェル@宿さんが来ました。 『ベッドに載せたトランク』 [Sat 9 Jun 2007 22:33:50]
お知らせ > エンジェル@宿さんが退室されました。 『やり直しがきかないなんて、誰が決めたんだろう。』 [Sun 27 May 2007 04:02:11]
エンジェル@宿 > ( 何で、直せないんだろう?そう考えたら、途端にいろんなものが押し寄せてきて ものすごく悲しくなって。寂しくなって。切なくなって。 そこで目が覚めた。 目元を拭うと、濡れていた。 呼吸が穏やかなものに変わっても気持ちがざわついて、落ち着いてくれない。 どうして、掛け違えたボタンを直せないのだろう。 どうして、掛け違えてしまうのだろう。 どうして。 どうして。 鼻の奥がツンとして、暗さに慣れない視界が歪む。 )――   んくっ ( すん、と鼻をすすり、寄り添う少女を抱き寄せ 癖の強い髪にほほを寄せる。 ) [Sun 27 May 2007 03:57:53]
エンジェル@宿 > ( 「間違えてなんかいない」「何を馬鹿な事を」「どうしてなのか僕にもわからないんだ」「は?」「失礼ね」「そういうものだ」 そんなさまざまな声を聞き、私はそこで初めて自分の胸元を見た。 お気に入りのシャツはやはりボタンを掛け違えていて、私は恥ずかしくて、それを直そうとして――・・・ そこで、直し方がわからなかった。 ボタンを外して、付け直す。 ただそれだけの事がどうしてもできなかった。 ) [Sun 27 May 2007 03:49:06]
エンジェル@宿 > ( その夢の中、誰もがボタンを掛け違えていた。 一つ掛け違えて困ったような顔をしている人も居れば、掛け違えているのに何でもない顔をして通り過ぎてゆく人、中には何段も違えてしまっている人や、違えてしまったそれを誇るように誇示する人もいた。 それはとても奇妙な光景で、何処へ行っても同じ。 そこで私は言ってみた。 なんでみんなそうなのか、って。 そうしたらある人は困ったような顔をして笑い、またある人は怒り出し、軽蔑するような目で見られ、あるいは、怪訝な顔をしたりした。 ) [Sun 27 May 2007 03:42:34]
エンジェル@宿 > ( 夢を見た。 とても悲しい夢だ。 その悲しい夢が氷のように私を冷やしている。 私に寄り添い眠る少女が、私の手を握っているのを確かめて、私は叫びだすのを我慢する事ができた。 ひやりと冷たい夢の残滓が触れる温度にゆるゆると溶けてゆき、呼吸がすこしだけ長いものへ変わってゆく――・・・ ボタンを掛け違える夢だった。 ) [Sun 27 May 2007 03:31:54]
エンジェル@宿 > ( 春の訪れを告げるマグノリアも散り、クリスティアは遅く短い春を一斉に祝うような花盛り。 同じ様に太陽は昇り、沈んでも ヴェイトスとは進み方が違うクリスティアの時間に脳が蕩けてしまったようにずるずると長引かせる休暇の 何も恐れる事のない静かな夜に バチン、とスイッチが入るように目が覚めた。 ) [Sun 27 May 2007 03:29:20]
エンジェル@宿 > ( 部屋の空気は薄ら寒く、しぃんと静かで ぴたりと寄り添った寝息がひとつ 静かに聞こえている。 その静寂をボールを拾って戻ってきた犬のように呼吸を繰り返し、乱している。 クリスティアの夜はヴェイトスのような喧騒や消えない魔法灯の灯りとは無縁で、宿の部屋は暗く、心細くて 何だか見知らぬ場所に置いてきぼりにされてしまったような気持ちになって、とても悲しくなった。 ) [Sun 27 May 2007 03:23:43]
お知らせ > エンジェル@宿さんが来ました。 『 夢をみた 』 [Sun 27 May 2007 03:22:11]
お知らせ > 霧子さんが帰りました。 『 マギーは時々こうして私を困らせて、試すのだ。 』 [Fri 27 Apr 2007 03:04:19]
お知らせ > エンジェル@洞窟さんが帰りました。 『( なんだか難しいお返事に唇を尖らせて、同じく湯に沈んでみた。 )』 [Fri 27 Apr 2007 03:02:17]
霧子 > ( 別にまあ良いか、比率が人より多くてかなり自分ペースで存在するのはある意味楽な事でもあり、老婆の教育の賜物か産まれついての性格か。 半分くらいは正解だったし小さく頷いてみる。 ) うん。 頑張るって意識すれば良いわけでもなし。 時々必要になったら頑張れば良いんだと思う。 ( 自分も含めて。 常に頑張っている風にしないと気が済まない人種も居るが、そんなのは他人事だ。 常時力が入っているニンゲンに有能なのを見た事が無い。 ) そういう、肩書きが必要ならそれでも良い。 それでマギーが勝手にどこかに行って帰ってこなくなったりしないなら、良いと思うし。 私は最初、ほんのひと時部屋に同居人ができただけだと思っていたけれど――――それがずっと一緒に居られる理由になるなら、それでも良いと思う。 ( 即座に頷けなかった違和感はあるが、メリットを考えるならそういう返事になる。 相変わらず表情はあまり変わらないが、幾らか多めに口を開いた。 ) ――――でも、父親は要らないわ。 ( 何となく口を吐いた言葉と共に、また水母がお湯の中に沈んだ。 ) [Fri 27 Apr 2007 02:59:32]
エンジェル@洞窟 > そりゃ驚くけど、驚くけどサ?ある意味安心するっていうか―― ああ、生きてる、って。判る?判らないか うーん。って霧子、それ今取って付けたでしょ 霧子の思考パターンだと、「あ、転んだ」「でもそんなに深くない」「深かった所で泳げるし、まあいいか」くらいのもんでしょ( 腕組んでムムム、と思案顔の後、こらー、と。気持ちよかった、までは思いつかない当たりまだ理解が足りないか。くっついてないと理解力ダウン。 ) そう?そう言ってくれるのは嬉しいわ 頑張るってのは多分性に合わないから、ボチボチやるわ( それについて思う所はあるが、霧子が私の表現を大切にしてくれているのを台無しにするのも憚られて素直に頷いておく事にした。どっちにしてもメジャー路線ではないのは確かなのだし。 ) ありゃ、どうしてと来たか―― うん、まあね。 何時までもただの「霧子」のままじゃ、アレかな?と思ってさ。そうなると、姉妹っていうにはアレだし、養子にして親子って言うのが適当かなって。 一緒に暮らしてるのだって、色々と詮索されるのもアレでしょ?( これからは霧子も人の目に触れる事になる。芸能横丁に住む以上、私と暮らしている事も周知の事実になるだろう。それを憂えての事ではある まあ、意図は他にもあるけれど。 単にどんな顔をするのか見てみたかった、ってのも半分くらいはある。 ) ま、気が乗らないんなら良いわ。言ってみただけだから ( 言葉に詰まり、霧子には珍しく疑問符を口にするなんて思った以上の反応。それが嬉しいやらおかしいやらで笑いながらそんな風に言う。 霧子という畑にまく新たな種。 これがどんな花をつけるのか、なんて そんな悪趣味な。 ) [Fri 27 Apr 2007 02:43:28]
霧子 > 急にざばっと出てきても驚くと思ったから。 ( はぐらかすような回答である。 まあ実際は転んで落っこちて案外温くて気持ちよかった⇒暫らく沈んで楽しんだ後にゆっくり浮上したというだけ。 水母っぽく。 ) マギー、表現するということは形を作る事だわ。 形のある物は必ず目に触れるもので、いつか誰かの目に留まる筈。 私はマギーの音楽も歌も好きだもの。 ( 少なくとも、音楽に興味を持って始めるに至るくらいには影響を受けた筈。 マギーはもっと外側に自分を発散するべきだ。 )                        ( 暫し、間。 話が急過ぎて意図が掴めない。 ) どうして? ( 短く問い返した。 今の関係では駄目なのかと。 曖昧さはある種の救いだと、時々感じる。 形は必要なのだろうか? ) [Fri 27 Apr 2007 02:25:55]
エンジェル@洞窟 > あ、そうだわ。 ねえ、霧子 あたしの子供にならない?( 少し言葉が切れた後、明日のお昼何にする?位の調子で ぽろっ、と。 ) [Fri 27 Apr 2007 02:16:12]
エンジェル@洞窟 > ・・・ 案外、わざとやってるでしょ?霧子。もう脚捕まれて引きずり込まれなければ良しとするわ 死ぬにしたって裸のままじゃカッコつかないもの( はー、と溜息つきながら湯面をちゃぷちゃぷと弄び。 死んだ後まで裸見られるなんてご免被る。)( ン、と頷いて会話に一区切り。結局の所、何か主張を持つという事は何かと相反すると言う事だ誰ともぶつからずに仲良くできる者の正体は何も考えていないか、計算ずくの詐欺師かのどちらかだろう。それにしたってそれが気に入らないという者が出てくるが。 ) そっか。あたしはー・・・ 聴かせたいとは思ってないのかもしれないわ。むしろ、言葉にならないものを表現しようとしているのかもしれないし それは外よりは内に向いているの。身勝手なのね だから売れないんだわ。( 歩んできた道も初期衝動も違うのだから、私が教えたとしても別のものになるだろう。 問題の多い売れない楽師はそんな風に肩を竦める。 言葉は五月蝿過ぎるのだ。 むしろ、声も楽器くらいに考えている ) [Fri 27 Apr 2007 02:14:29]
霧子 > ゆっくりと徐々に? ( それはそれでホラーだが。 肩下までの所で腰掛けられそうなところを見つけて腰を下ろして一息。 顔を両手で拭いながら振り返って無表情な顔を向ける。 ) そうね、自覚の無い無知か無自覚が大抵のトラブルの元だわ。 ( マギーの言うとおりだ。 この話題は心身を休める目的にはあまり相応しくない。 短く切ってそれ以上はやめておく。 ) 思う事とか、感じた事とか、そういうもの。 私が人に聴かせたいと歌うのだから私が感じたとおりでなければ意味が無い。 …私は漠然としているより、意味とか形があった方が良いわ。 言葉も、嫌いじゃない。  [Fri 27 Apr 2007 01:58:37]
エンジェル@洞窟 > うわっ!?き、きr 霧子ッ で、出てくるにしてももっとこう・・・!何とかっ、何ていうかっ、何とぞっ?( 河童の如き風情でゆるっと出てくる癖っ毛に心配だとか安堵だとか一人になって実は怖かったとかもうちょっとどうにかならないかとか色んな物が混ざって混線気味に手をばたばたと。タオル一丁でランプもってもどかしそうに手をばたばたさせてる図は案外シュール。 開けた空洞にワンワン声が響くがあくまでマイペースな様子にかっくり。 湯の流れに現れてつるつると滑りやすい岩肌の上、足元を確かめながら徐々に湯に入っていく。 温度はさほど高くなく、ほんの少しぬるいくらいか、もっと奥の源泉に近くなればもっと熱いのかもしれないが ) あんまり遠くに行かないでね、一応管理されちゃいるけど何が居るかわかんないんだから。( 用心深く何度も確かめながら進み、壁際の座って胸元程度まで浸かる場所で腰を落ち着けた。 割と頻繁に利用されているようで安定のよさそうな場所にいくつか傘の突いたランプが置いてある。 近場のランプへと火を移せば 空洞の様子がある程度照らされる  いきなり開けた空洞は結構広いようで泳げそうだ。 ) うぅん・・・ まあ、要するに「知らない」って言うことが壁なんだと思うわ。正直、私も人間以外の事は良くわからないし―― あと、理解しようとするかも大事なポイントだと思うわ。誰でも知りたがりな訳じゃないし、そんな暇がある訳でもない。主張が噛み合わないことだってあるし、それをすり合わせる事がアイデンティティの崩壊を招く事だってある・・・・・・ って、バケーションには相応しくない会話ね( なかなか斬り子の思考は崩す事が出来なさそうだ。降参、とお手上げの体を見せ、つるつるした壁にもたれて湯に浸かる。 ランプの灯りを映しゆらゆら揺れる湯面はそれなりに風情がある。 ) ふぅん、私小説みたいな?お題目を歌うよりは実があるんじゃないかしら。 私は歌って実はあんまり得意じゃないのよね。 あたし、言葉が嫌いなの。 言葉には意味があるから。 [Fri 27 Apr 2007 01:45:14]
霧子 > ( 暫し沈黙の後、水面がゆるー、と揺れて波紋の中からぴんぴんと跳ねる黒髪が出てきた。 水を被っても跳ねるレベル。 足場を無くして滑り落ちたが、思ったほどは深くなかったようで、立ち上がれば肩までは出る。 ) …この辺り、高さがまちまち。 ちょうど良い所を探して見た方が良いみたい。 ( 相変わらずの顔で辺りを見渡し、肩まで出た癖毛がすぅっと移動を始める。 タオルびしょびしょ。 ) 私もマギーもそう。 でも、だからといってどうという事でもない。 「だからどう」という事は何も無い。 血と肉で「良く」も「悪く」も。 ( 多少羽が生えてようが色が違おうが別に大差ない、という話。 宗教、部族、国家のどれにも属さなかった娘には特に。 ) 自分で歌詞を考える方が上手く出来そう。 人が書いたものは気持ちが伴わないのね。 私は演奏より歌の方が好きかもしれない。 [Fri 27 Apr 2007 01:23:20]
エンジェル@洞窟 > うわぁ・・・ 凄い事言っちゃった。ンー、ンー、ン――― 流石にそれは一般的とは言いがたい価値観だわね。じゃあ、私も言葉を喋る血と肉?そうだ、って言われたら泣いちゃうけど( この手の価値観を霧子はよく口にする。それは余計な物を切り捨てて其処にある意味を解体し、無機質にしてしまう。けれど、彼女自身そうとは割り切れないものをもう持っている筈。我が身を餌に理解させられないかと試みる。要するに、霧子にとってのマギーと同じものの範囲が大きいか狭いかという話。大抵は文化や人種、宗教や部族や国なんかに分かれるのだろうけれど。 ) ちょっとだけね。盗み聞きは悪いと思ってちゃんと聞かなかったわ。割と良い線言ってると思う あとは実地経験だわね。( 自身持ってよ、と励まそうとしたら―― 「とぽんっ」 ) ・・・・・・ えっ? ちょ、ちょっと霧子!?( 足元を確かめながら霧子の姿のあった方へと近づく。深くなるって言ったのに―― いや、それ以外の理由も考えられるけど、こんな真っ暗な洞窟の中でその可能性は考えたくない。 っていうか、一人になりたくない。 ) っていうか溺れるにしてももっと自己主張してよ・・・ッ!とぽん、ってアンタ―― [Fri 27 Apr 2007 01:13:05]
霧子 > どれも言葉を喋る血と肉(・・・)よ。 もっとわけのわからないのは居るけれど。 ( 昔、役に立たない自称天使の奴隷を解体して食肉にした事があった。 興味深いと細切れになるまでバラしてみたが、フライヤーの類だろうという結論。 やっぱり血と肉の塊でしかない。 ) …聞こえてたのね。 旅の人達に頼まれたから、少しだけ。 難しかった。 ( 男とか性的な事にまるで関心が向かない。 先ず自分が子供を生むとか育てるとかに興味も関心も無いし、嫌悪感すら最近はある。 静かに過ぎる緩やかな暮らしには必要の無いものだ。 一番欲しいのは心の平穏。 ) ( とりあえず無造作にタオルを持って深いほうへ進み―――不意に「とぽんっ」と音を立てて姿が消えた。 ) [Fri 27 Apr 2007 00:56:26]
エンジェル@洞窟 > そりゃあ、そうなんだけどね。類似性って言うのは同じ生き物だって言うのの判りやすい証明じゃない。人種・宗教やらはさて置き、食べ物をフォークとナイフでいただくか、チョップスティックか、それとも手で頂くか。そんな事だって良い。同じって事は安心って事よ。あたしが言うのも何だけど、やっぱりチガウモノはチガウモノなんだと思う。( 人間のカテゴリーならまだ易い話だが、それ以外となると途端に違いがあからさまで抵抗がある。セックスを嫌うのもフェザリアンの子供を持ちたくないからだし、ましてやそれ以外、割と普通に居る獣人やフレイバーの仔を孕むなんて到底考えられない。縁のある吸血鬼だって未だにどう付き合って良いか判らない部分もある。 ) ン、そうね。ここに居ても仕方ないし。( 幾ら手を当てても兆しは無い。もう半年以上前の事だ 兆しが現れるのならもっと早い―― 男受けする体つきは望んだものではなかったが、楽師としては武器になるあたりが少々憂鬱だ。 下着も脱いで籠に投げ込めばタオルを当てて。 ) そうね、そういえば下の食堂で歌ってた?あんまりちゃんと聞けなかったけど―― 多分、もと来た道の奥の方だわ。深くなるみたいだから気をつけて。 [Fri 27 Apr 2007 00:46:16]
霧子 > 少し形が違うだけだわ。 本当はどうでもいい事を皆で騒いで。 ( 翼があるから誰にどう迷惑なわけでもなし。 違いがあるのを嫌がるのが大衆だというの、未だによく分からない感覚。 適当に脱いだ衣類を纏めて篭に放り込めば、抉り取ったような背中の奴隷印は相変わらず。そこだけ手触りも違う。 ) …寒いわ。 早く行こう。 ( 改めて羽根の同居人を見上げれば、10年後自分が同じような体型になるとは思えない。 下腹部に手を当てるさりげない仕草に少し、嫌な連想。 目を逸らすようにして先に浴槽は何処かと歩き出した。 ) …そろそろ芸能横丁でも歌ってみようと思う。 仕事、しないと。 [Fri 27 Apr 2007 00:31:34]
エンジェル@洞窟 > ( 押し込めても翼のボリューム感は隠せずに歪に盛り上がり、奇妙な印象は隠せない。見慣れている物ほど違和感は気づきやすいものだ。 自分の主義主張を曲げるのは心苦しいが、こうして隠した方が上手くいくこともある。フェザリアンは不味い、とバイトで隠した事も何回もあることだし―― ) うん?ん、ンー ちょっと、ね。 ほら、あたしってこういう生き物だからサ( 先ずは一刻も早く翼を開放したくて、上着を脱ぐ。下手に脱ぐと羽が折れてしまうのでゆっくり、慎重に。翼の形はフェザリアンの中でも比較的整った方で、色にも恵まれている。楽師として活動していれば、この翼は大きな武器 欠点が長所になるような世界だから。 けれど、ここは違う。フェザリアンは人間でも、フライヤーでも、ましてや天使でもない「出来損ない」でしかない。 低脂肪な霧子とは対照的な女性的なラインを露にしつつ、背中の羽を羽ばたかせ、背伸びをするよに目いっぱい広げ―― ) そうね、残念だけど流石に長居しすぎちゃった。ゆっくりしたい、って思ってたけど休みもあんまり続くと退屈になってくるわね。( 新しい部屋。そういえばそうだ 荷物を運び込んでそれっきり、2ヶ月もこっちに居るのなら荷物をほおりだされてもおかしくはない。 まあ、敷金分は取り置いてくれるとしても猶予はあと一ヶ月だ。 レースも何もない素っ気無い黒の下着になってしまえば、下腹に手を当てる。 こうして何度も確かめているが何の兆しも無い。 ) [Fri 27 Apr 2007 00:20:14]
霧子 > ( 翼の押し込められたマギーの背中、痛々しいと思う。 意地になって隠さないそれを今日に限っては窮屈そうに服の中に仕舞っている。 ) …マギー、クリスティアは窮屈? ( 脱衣所、ようやく手を離しておもむろに上着から脱ぎ始める。 16歳にしては発育不審な肩から胸のラインはこれでもここ数年、幾らか肉はついたほう。 単に食事の量が増えたのと幾らか筋肉をつけただけとも言うが。 ) …そうね。 ティエンが忙しいなら先に帰る方が良いかもしれない。 新しい部屋も放ったらかしだわ。  [Fri 27 Apr 2007 00:01:33]
エンジェル@洞窟 > ( クリスティアに付いて以来、晒され続ける好奇の目。イエロティアは仮想敵国の異人程度にしても、フェザリアンは忌避すべき奇形で"天使と交わった"とされる罪の象徴ですらある為風当たりが強い。今回は流石に断られて無駄足は避けたかったので致し方無く羽は服の中に隠してホワイティアの旅行者を装った。 普段自由にしているだけに圧迫感の上に殆ど動かせないのは違和感が強く、辛いものがある。 さっさと脱いで自由になりたい―― ) ・・・ オウケィ、最初っから私が転ぶ心配しかされてないって事ねー?よろしくねー。( 任せろとばかりにしっかと握られる手に軽薄に言いつつもがっくりと項垂れ。 ) ま、仕方ないんじゃない?無理言って付いて来たのはあたしだし・・・ でも、そろそろ帰んなきゃネー・・・ ( もう4月も終わり5月になろうとしている。 訪れたのが3月の初めだからそろそろ二月にもなる。 ちゃんと休む事は伝えたが、いい加減怒られそうだ。 ) さあ?案外兼用だったり、男はそこらで って区別かもしれないし。ま、さっさと入っちゃお?背中窮屈でさ あ、指輪は外した方が良いかも。( 簡単な戸になっている仕切りを開け、奥へ 仕切りがあるだけで、中は行き止まりの洞窟。ちょっとした棚があり其処に脱いだ物を入れろと言う事だろう。 ) [Thu 26 Apr 2007 23:53:27]
霧子 > ( ヴェイトス市を離れたのは正解だったと思う。 目を離すとマギーが何処かで大変な目にあっているなんて事は無いし、話したい時に傍に居る。 あの街に居れば毎日でも思い出すような嫌な気分も幾らか薄らいで、静かな生活も心地よかった。 相変わらずクリスティア人はイエロティアを見ると何かしらの反応を返してくるが、此方が必要以上に気にしなければそれだけ。 …「里帰り」も済ませた。 ) 大丈夫。 ちゃんと支えるから。 ( もう1度同じ事を言って、しっかりと手を握る。 ) うん。 ずっと見てないけど、忙しいのね。 ( もっとティエンと話す機会があるかと思っていたが、どうやらそれも怪しく―――いい加減、長居し過ぎている。 滞在費用がそう沢山あるわけでもなし。 脱衣所の傍まで来ると、膝の少し下くらいまで温いお湯に浸かっていた。 此処まで来るのにも時間はかかったし、とりあえずゆっくりしたい所だ。 ) …ちゃんと男女別なのね。 [Thu 26 Apr 2007 23:39:29]
エンジェル@洞窟 > おおッとォ―― ( はし、と捕まれた袖少々バランスを崩しかける。 剥き出しの岩肌も露な天然洞窟 足元は温めの温水の流れる水溜り 片手にはランプ。手を繋ぐには少々厳しいコンディションだが何とか転ぶのは避けた。 振り返り、捕まれた袖を見て何とも微妙な面。大丈夫、と返事は色よいが 何というか捕獲されてる感じ。 クリスティアに着てからと言うもの一緒に居る時間の殆どは殆ど手を繋いだり、こうして袖の端を捕まれたり。寝る時にも別にベッドが用意されているのに頑なに同衾希望で胸に顔を埋めて寝る密着具合。 求められてるのは嬉しいのだが、その、何というか 「逃がさない」的な意図が見え隠れして少し不安になる所もある。 ) ん、足元気をつけてねー。転んだらあたしも転んじゃうし逆もまた然り?っていうかあたしが転ぶ率の方が高いって言うか―― ( 両手が塞がってちゃそれも致し方なしだが、まあ良いか、と少々呆れつつも手を握り死なば諸共体制確立。 こんな雑談もわんわん反響して、大きく聞こえる。 ) 本当はギニィもつれてきたかったんだけど、ネー 残念だわ。( クリスティアについて以来、元より聖画家の仕事の都合で来ていたティエン・ギニーは忙しそうで殆ど別行動だ。 肩を竦めて、転ぶ覚悟を決めて脚を進める。 少しずつ、深度は増していき―― ) あ、女性用はこっちみたい。( 洞窟の入り口からまっすぐ続く大きな道から少し脇にそれた小道に、人為的な構造物。 石の上に立てられた衝立程度の脱衣所が見える。 ) [Thu 26 Apr 2007 23:28:28]
霧子 > 大丈夫。 ( ぽつ、と小さく呟くような声のつもりが思いのほか洞窟に反響した。 裾の長いスカートはたくし上げ、膝の辺りでかぼちゃみたいになっている。 ランプの灯りとその周辺くらいしか見えないから、自然と目は灯りばかり追っている。 足裏のサンダル越しに少し滑る感触に巧みにバランスを取って歩いた。 ) ( ヴェイトス市を出発する前からマギーが言っていたとおり、今日は温泉。 ティエン・ギニーとは全く会うタイミングも無く随分と長居してしまっているし、仕方なく二人で来た。 置手紙くらいは残しておいたが。 ) [Thu 26 Apr 2007 23:07:35]
お知らせ > 霧子さんが入室されました。 『 手を伸ばし、はし、とマギーの袖を掴んだ 』 [Thu 26 Apr 2007 23:01:59]
エンジェル@洞窟 > 霧子、大丈夫―― ?滑らないでね。( ざぶざぶと足元までつかる程の温水の中を進みながら同伴する少女に声をかけると、洞窟に声が反響して奥へと響いて行った。 旅行の序と訪れたこの天然洞窟の中は天井が高く圧迫感は感じないが湿度が高く、あまり快適な空間とは言いがたい。 観光旅行に来たってのに何でこんな場違いな所に居るかって言うと、この洞窟には温泉が沸いていて、ソレを目当てにわざわざクリスティア王都から数時間かけて出て来て、この洞窟を管理しているという村落でランプとサンダルを借りて、ざぶざぶと踏み入った訳だ。 ぽたぽたと雫の落ちる暗い洞窟の中は独特な匂いがする。 ) [Thu 26 Apr 2007 22:58:29]
お知らせ > エンジェル@洞窟さんが入室されました。 『 ランプを片手に洞窟を行く 』 [Thu 26 Apr 2007 22:58:01]
お知らせ > 霧子さんが帰りました。 『 小さな拍手に1つ、安堵の息を吐いた。 』 [Tue 24 Apr 2007 03:57:18]
霧子 > My whereabouts is ahead for each it because it isn't if you aren't...nn ...My sleep always shallowly has the dream. It's an absurd, occasionally cruel, scary dream without the meaning mostly. ( 歌は良い。 時が止まったように何も無かった私の部屋は、毎日のように流れるギターの音色と彼女の歌声で時間を取り戻し、私はそれを聴きながら独り占めするのが好きだった。 あの部屋は穢されざる場所だった。 今の部屋に引っ越すという話も最初は少し戸惑ったし、今でも少し、逃げ出したような、追い立てられたような、痛みが胸に残る。 ) Though that after a while understands it is a dream and it is a night now after it awakes.  There isn't getting warm of the bed. Coffee doesn't smell. And, you aren't in by my side. [Tue 24 Apr 2007 03:55:26]
霧子 > You died in yesterday's dream. No do matter of such a thing though why you died cannot be recalled. I lean against near the window in that room where you aren't.  It breathed, it leant there for a long time until discontinuing, and eyes were shut like the dying cactus. ( 数人の聴衆は食事の手を止めてアルコールを嗜みながら、今の所静かに歌を聴いている。 緊張しないわけが無い。 弦を弾く指が何度かもつれて音を外すのを歌の音程で矯正しながら何とか繋ぐ。 矢張り、注目が集まるのは嫌い。 )  [Tue 24 Apr 2007 03:45:39]
霧子 > ...My sleep always shallowly has the dream. It's an absurd, occasionally cruel, scary dream without the meaning mostly. ( 単純なギターのメロディに合わせて、静かに、ゆっくりと囁くように歌い始める。 相変わらず幾らか掠れた声だが、声量と発音はマシになったと思う。 小さなきっかけと共に、私は歌うコツを掴んだ。 ついでに言うと、曲も詞も自分で作ったもの。 本当に思う事を歌にするのが良いと思ったから。 ) Here understands at a while after it awakes and now doesn't understand some time somewhere.  Either can't judge which whether it is a reality and the dream. And, you aren't in by the side. [Tue 24 Apr 2007 03:39:20]
霧子 > ( 夜、小さなランプの灯り、旅人達の夜更かし。 宿の一階の小さな食堂にそんな静かな状景。 後から入ってきた、今日クリスティアに着いたところという一団に声をかけられ、最初は黙っていた。 そこで蘇るのは同居人の溜息。 そうして他人を拒絶していると芸能横丁では駄目だという話。 自分で勝手に演奏して勝手に歌うのではなく、聴く側が存在して初めて成立するのが音楽だ。 理に適っている。 慣れない雑談にいちいち返事を返し、自分の素性を語れば、何か演奏してくれないかという話。 勉強したばかりで上手くは無いと断りを入れた上で、今。 ) [Tue 24 Apr 2007 03:26:22]
お知らせ > 霧子さんが入室されました。 『 "Slumber" 』 [Tue 24 Apr 2007 03:20:22]
お知らせ > セレス@修道院地下さんが退室されました。 『 暗い天井を見上げた。 』 [Tue 27 Mar 2007 22:23:34]
セレス@修道院地下 > ( 鎖で繋がれて痛みに堪える日常がずっと続く事を望んでいるのだろうか。 痛みの後に来る、生きているという事の再確認。 存在証明。 “聖女認定”の肩書き。 それが天命であるという、存在定義を誰かに証明して貰う事で私はこの世界に在る。 人の目に触れる事が無くても、人知れずこのまま生きて死ぬにしても。 ) [Tue 27 Mar 2007 22:19:22]
セレス@修道院地下 > ( 整理すればするほど胸が悪くなるような嫌な夢だった。 突き詰めた先にはただ何事も無い、願わない、望まない、悲しみも無いが喜びも無い世界が横たわる。 それは、世界の死。 存在しているようで別に誰も気に掛けない、実質消滅。 全て叶えられた世界には、何も無かった。 それがとても恐ろしいと思ったし、恐ろしいと思う事が怖かった。 まるで自分を否定しているようだ。 自分のして居る事を否定しているようだ。 ) [Tue 27 Mar 2007 22:13:19]
セレス@修道院地下 > ( 自由を与えられる夢を見た。 私が望む幾つかの俗な願望が見せたのだろう。 ただ、とても怖い夢だった。 ) ( 「セレスティア、自由をあげよう。これから先は自分で決めたまえ。これから先は君が全てだ。これから先は君がルールだ。君が思ったとおりの世界であり、君が望んだままの形を得る。 全ては自由の名の下に許容された。」 ) ( 自由を与えられた私は先ず手始めにこの部屋を出てみた。 修道院を出てみた。 不自由な身体を治してみた。 ヴェイトス市に向かった。 会いたい人と会って好きなだけお話をして好きなだけ出歩いて好きなようにやってみた。 ) ( そうしてみると、あっという間にやりたい事が尽きて世界は真っ白になった。 全て思うままに叶う世界の中で私は別にやりたい事も無く、願う事も無く、立ち尽くし―――やがて何もすることが無くなって、永遠に眠る事にした。 ) [Tue 27 Mar 2007 22:06:28]
セレス@修道院地下 > ( 私は自分の意思でこの部屋を出る事が出来ない。 私は聖域から離れて長く生活できない。 私は聖教会の庇護無くして生きていく事が出来ない。 私は料理をすることが出来ない。 私は畑を耕す事が出来ない。 私は教会の意志に反する事は出来ない。 私は多分、とても沢山の「当たり前の事」を知らない。 この身を不自由というのならそうなのだろう。 けれど、それは別に私に限った話ではなく、誰もが多かれ少なかれそうだ。 私は祈り続ける代価として、一切の労働を免除され、衣食住を保障されている。 私が不幸であるならば、世界は不幸な人で埋め尽くされてしまうだろう。 ) [Tue 27 Mar 2007 21:58:41]
セレス@修道院地下 > ( 怖い夢を見た。 いや、あれは怖かったんだろうか。 悲しかったのかもしれない。不快だっただけかもしれない。 目覚めて暫らくの間、混線する記憶を整頓するように目を瞑って順番に思考を組み立てる。 此処はクリスティア城下町から南東、精霊の泉に程近い修道院の地下室。 外側から鍵がかけられた暗い部屋にはベッドと机、本棚には聖教会の許可が下りた本が100冊程度。 むき出しの石床。 部屋の反対側には水桶と手枷足枷、壁に据え付けられた拘束用の鎖。 此処が私の部屋。 私の名前はセレス。 クリスティア聖教会から認可された“聖女認定”セレスティア。 世俗から隠匿されたこの地下室で一年の半分以上を過ごす。 ) [Tue 27 Mar 2007 21:52:27]
お知らせ > セレス@修道院地下さんが来ました。 『 The permitted world. 』 [Tue 27 Mar 2007 21:45:12]
お知らせ > 霧子さんが退室されました。 『 今度そのうち、マギーのギターで歌ってみるのも良い。 』 [Mon 26 Mar 2007 03:15:32]
お知らせ > エンジェル@宿さんが退室されました。 『 そんな風にして一夜は過ぎ行く。 』 [Mon 26 Mar 2007 03:13:30]
エンジェル@宿 > ( 血腥い使命を帯びて産まれ育ち機能していた彼女の辿れる限りの事を識り、その上で慈しみを注ぐ事が証になると、そう考えている部分がある。 翼が生えているから、愛されない。 捨てられてしまう。 虐げられ、殴られ、犯されて、粗末に喰い散らかされる。 自分の辿ってきた道のりに対しての反抗。 運命に抗って、足掻く事が生きている事の証明になると。 そんな物に囚われずに欲求に忠実に振舞える少女を羨ましく思う。 ) 疑問を持たない人達も沢山居るわね。私は、そんなんでどうして息をしていられるのか疑問になっちゃうけれど――・・・ おこがましいもの。苦しくて死んじゃいそうだわ。( お国柄の強く現われた質素なベッドを軋ませて、寄り添ってくる少女に少々困りながらスペースを開け、したいようにさせて ) 楽しいお話?うぅん、それじゃあ ね―― ( 鳩尾の痛みも感じなくなった。狭いベッドの上身体をくっつけて 寝物語。全ての歯車がかみ合ったセッションの一体感を説明できたら、いいんだけど―― ) [Mon 26 Mar 2007 03:12:52]
霧子 > ( 結局の所―――自分が知りたいと思うのは、今現在のマーガレット・ストーンズの思うところだ。 マギーは私の昔の事とかどんな事をしてきたかを知りたがったが、同じようにマギーの足跡を辿る事にそんなに意味を感じなかった。 嫌な事なら特に、わざわざ思い出して欲しいとも思わない。 以前一度だけマギーと記憶と感情が混線した事があったが、それだけでも十二分に想像できた。 ) 誰でもそんなものか、それ以下かもしれないわ。 マギーは本当に欲しがり。 欲しいって言わないけれど。 ( もぞ、と靴を脱いでベッドの上に上がった。 あまり大きく無いしマットも薄いが、頑なに添い寝希望。 すっかり身についた習慣だ。 ) 楽しい話が聞きたい。 芸能横丁とか、酒場とかの。 マギーが少しでも楽しいと思ったこと。  [Mon 26 Mar 2007 02:53:21]
エンジェル@宿 >  エンジェル・マギーは疑り深く、弱い人間である。フェザリアンと言う人種について回る諸問題に肥大化した自意識や、周囲から孤立した状況下で育まれた絶望感。日々晒される暴力に刻まれた痕を暗がりで舐め癒す内に、厭うそれらは更に肉や骨に結びつき、身を守る為に強固な殻を形成した。 その柔らかい核を覆い隠す殻が誰かに心情を露呈する事すら阻んでいるのだから皮肉な話―― 無神経になるには繊細過ぎ、小賢しかった。 生きてゆく為に依存的な性格に相反する自立をせざるをなかった事で出来上がった人格は螺子くれて―― 繊細さという弱さは願望を口にする事すらおこがましさを感じさせる。 けれど、この旅行の話を聞いて私があの老婆の許を訪ねたいと言った時に霧子は私の事も聞かせて欲しい、と言った。 自分は識って、彼女は識らないというのはフェアじゃない。 長い時間をかけて何度も試し、確かめた上でそんな状況を作り出して漸く胸の内を口に出来る。 ) ・・・ かも、知れないわね。そんな方法しか、見つけられなかったって事なんでしょうけど。( そうして、自分の掌を見る。楽器を弾くために硬く、変形した指。左手の小指にはスライド演奏の為の溝すら刻まれている。鍵盤を叩く指先、爪は何度も割れて歪に変形し、綺麗な手とは言いがたい。 ) きっと、それを証明できた時に笑って死ねるんだと思ってたわ。( 「死なれたら困る」「どうしていいかわからない」 そんな言葉を聴きながら、掌を下ろし少女の顔を見る。 それでも生きていかざるを得ない。 失った物を取り戻そうとするかどうかは判らないけれど―― ) かも、しれないわね。何時だって期待しすぎなのよ。 痛い思いをした分だけ、見合うものがあるはずだ、って。( 溜息 ) [Mon 26 Mar 2007 02:32:11]
霧子 > ( マギーにしては心情を露呈した話をしている。 彼女はその場その場の感情を強く出しはするが、自分についてのこと、自分の思うところをあまり口にしない。 どういう意図があってとか、自分の弱味とかは特に。 黙って最後まで聞いて、空になったカップをサイドテーブルに置いた。 ) だからマギーは楽師なのね。 マギーは知って欲しいけど口で言うのは嫌なんだわ。 ( 此処に居るということを音楽に代弁させるみたいに。 マギーはよく喋るけれど、本当に思う事はあんまり口にしない。 これも最近分かった事だ。 ) マギーに死なれたら困る。 私はどうしたら良いか分からないもの。 ( 実際、どうなるか、自分がどうするかなんて考えたくも無いが―――どうだろう、また処刑人にでも戻るだろうか。 前とは同じではないのに。 ) …それは難しく考え過ぎ。 大抵の時は意識しないだけで、幸せな時間だわ。 [Mon 26 Mar 2007 01:46:36]
エンジェル@宿 > ( 切欠は本当に、金が無いのに区画整理で住処を追われたから。身に覚えた防衛意識に野宿は安心できず、さりとて酒場の隅で寝るのも憚られた。結果として安く家賃を上げる為のルームメイト探し。今現在の状況はその頃にしてみれば予想外。怪我をして蹲っていた所に通りがかって、病院に担ぎ込んだのが縁で、自分は奴隷であった、と事も無げに言って、寂しいという事がわからないと言ってのけた少女に我が身を重ねた。 結局の所は「やり直し」。 諦めの悪い復讐者の挑戦だった。 今は、如何だろう。 ) 私はね、そういう性質なのよ。 貴女も良く知っている通り、生きている事に意味なんて無い。単に生れ落ちただけに過ぎないし、それに意味付けするのは虚しい事よ。 でも、全部を全部を無価値と断じるのなら、生きている必要もないんじゃないかしら? 上手く言えないけれど、生存している事と、生きている事は違うと思うの。 私は、「私は生きてる」って大声で言ってみたい。 「生きている」事を証明する為には痛くて苦しい事だって必要なのよ。( 別に如何でもいいと、済ませられるのなら其れも良いだろう。でも自分のような人間には難しい。 解決できるかは、実の所余り問題ではない。 )・・・・・・ 痛々しいけれど、私は 私に生きている価値が在る事を証明したいだけなのだわ。( 言葉を一度切り、零す。羽根を持って産まれ、恐らくは其れが元で捨てられた事で、私は一度殺された。全ての価値を否定されて、今もそれを取り戻そうと足掻いているだけ。 この手の話はあまり、霧子には話さなかった事だ。 ) 実の所、私は幸せって、良く判らないわ。( そういう部分ならば、よっぽど霧子の方が感受性が高く、また、才能があるように思う。 ) [Mon 26 Mar 2007 01:29:34]
霧子 > ( マギーと出会った頃は、彼女が何を考えているのかよく分からなかった。 それ以前に他人の考えに興味が無かったし、表層の一番薄い部分で見る限り、「家賃が安いほうが便利」というただそれだけ読み取って同居を始めた覚えすらある。 2年経ち、ようやく少しは理解が出来るようになったとは思う。 愛されていると自覚しても良いと思うし、その上で何か、試されているような、観られているような感覚もそんなに嫌ではない。 自分に興味をもたれているという事自体、安心すらする。 その内容が何であれ。 ) また、何でも解決しようとしているわ。 「別にどうでもいい」でもそんなに変わることも無いのに。 ( それでも世界は勝手に回って、時間は流れて、それなりに安穏と生活はできるものだ。 知りたがる欲求は自分にもあるし分からなくは無いが、それが自分に向けられる事には軽く防衛本能が奔る。 ヴェイトス市で暮らす中、意図して誰にも語らなかった部分だ。 ) 幸せはこれぐらいで丁度良いと思う。 少し足りないから、もう少しだけ補おうと努力するんだわ。 それぐらいで良い。 ( ミルクを足せば少しはマシになるだろうか、と珈琲の水面を覗き込みながら。 庶民の珈琲にはやたら砂糖とミルクが入っているのはそういうことか、とか。 ) [Mon 26 Mar 2007 00:55:48]
エンジェル@宿 > ( その性質を理解した上で、私はこの少女を相手に自分の性能を試した。 絶え間なく注ぐもので、何処までその価値観に踏み込み、全くの他人である二人の間に何かを築き上げる事が出来るか。 それが実験。 その中で自分の価値を見出す試みでもあった。 繰り返す日常と幾つかの罠。 その結果、ある程度の結果は出ているが―― やはり、出来損ないの自分のやる事。果たして是で良かったのか、そんな事を考えている。 とするならば、自ら茨の道を見つけて靴を脱ぎ捨てるような行為も、彼女に対しての贖い―― 【識る痛み】という証を立て、言い訳を用意するための物か。 ずきり、と実害を伴う幻痛が苛む。 ) 今は今よ。 この瞬間だわ。( 並べられていく種類の違う「今」に肩を竦める。それら全部をひっくるめて今だと思う。実際には過去や未来というものは無く、「今」という範囲を考え、舌に乗せる今この瞬間しかない。 ) 在る事を知ってしまったもの、確かめずに居るのは苦しくて気持ちの悪い事だわ。 知らなければ、知らないままで居られたけれど―― 霧子も言っていたでしょう?「全部無理してる癖に、苦しい癖に、何でも解決しようとしすぎる」って( 少し楽になってきた痛みに息を吐き出して、天井を眺める。過去―― 過ぎ去った「今」なくして現在は無い。 それを知っていながら避けて、聞かなかった事。 知らずに居れば、道化を演じ、虚しさを覚えながらでも幸せな幻想を保っていられた。 でも、知ってしまった。 試すよに切欠を作ったのは私で、置かれた距離を詰めたのは彼女―― 言い訳か。 ) それでも、概ね幸せ? 珈琲は確かに美味しく無いわね。( ズ ) [Mon 26 Mar 2007 00:38:58]
霧子 > ( 我儘で気分屋なのは先天的な素養だろう。 その上で、他人の都合を意に介さないような教育を受けてきたというのもあるが。 「思いやり」とか「気遣い」を全く持たない、知らない方が拷問とか処刑には向いている。 ) 「今」が曖昧だわ。 今現在なら、珈琲が美味しくないと思ってる。 「ここ数日」なら、やっぱり連れて行くべきじゃなかったという後悔。 もっと大雑把になら、比較的幸せだと思うわ。 先の事は、分からないけれど。 ( そういう不安が無いということは無いが。 あのまま処刑人を続けていればそれでもよかったのだろう。 悩む事も無く、疑問に思う事も無く、ただ仕事をして、ただ生きて、死ぬのなら。 でももう今は無理だ。 知ってしまった事を忘れる事はできないし、忘れたいとも思わない。 ) [Mon 26 Mar 2007 00:14:28]
お知らせ > 霧子さんが入室されました。 『 (思案) 』 [Mon 26 Mar 2007 00:03:54]
エンジェル@宿 > ( 普段ミドルクラス以上の豆で淹れた物を口にしている以上は、矢張りこの液体は不味いと感じてしまう。ろくに食事も口に出来ず、食べれればそれで良いと言う時期もあったというのに贅沢になったものだと思う。 目を閉じて、脈打っては引いて行く痛みを味わいながら 何の期待もなく、突き放したような返事を聞く。 )――・・・   そうね。( 認識ってしまった上では、何とも言えない思いがする。同じ、斬り子であったというのに不確定要素の介入によって道は別たれた。 それもたかが2〜3年の事 ロクデナシのお人形遊びめいた、再教育で、だ。 どんなに取り繕ってもそれは一面の事実であり、複雑な思いがする。 理解し、納得し、実行していた唯一の価値観だったものも、上書きされたものに取って代わられ、理性と知識でコントロールされた殺人人形は感情を知り、役目を果さなくなった。 これは、本能に対しての理性の敗北か―― 。 獣臭い本能を嫌い、理性と意思の昇華を望む試みの中、自らの望んだ事であれ 重く圧し掛かるものが在る。 ) びっくりするぐらいにね。( もう十分、案外我が強く、我侭な同居人の言葉にちょっと笑った。もはや自分の予想を遥かに超えて少女は動いていて、戸惑う事が多くなった。 ) ねえ、霧子。 今、どんな気持ち?( 豆の古さと、質の悪さが如実に現われた液体に口をつけ、問う。 ) [Sun 25 Mar 2007 23:57:40]
霧子 > ( 手を離し、ベッドに腰掛けたまま自分も珈琲を含む。 味覚にはそう五月蝿くない方だが、言われてみればクリスティアの料理は全体的に質素で味も素っ気無い。 上等なものはきっと窓の向こうの城の辺りにでも集中しているんだろう。 ) ―――そう。 多分そう言うと思った。 ( 「老婆」「先生」背筋の伸びた黒衣の女は最後に見た時と変わらない物腰で、殆んど言葉を交わす事も無く分かれた。 何年もあの老婆以外の人間と接する事のない生活を送ったが、特別な感情は無い。 愛憎共に、何も。 それが当たり前、自分に与えられた世界、そう思って過ごしたからだろう。 ) もう十分好きなようにしているわ。 ( 酸味のきつい珈琲だ。豆が悪いのだろう。 ) [Sun 25 Mar 2007 23:37:45]
エンジェル@宿 >  ありがと ( 始めは悪い夢を見たとか何とか言って誤魔化していても、宿でも同室で、すっかり甘え癖がついて態々別に用意してあるのに自分のベッドに潜り込んで来る相手にそんな誤魔化しが何時までも通じる筈もなく、何か察している風な霧子に情けなく笑って見せて、差し出されるコーヒーカップを受け取る。 身分によって持てる者と持たざる者が明確に分かれ、貧富の差が激しいクリスティアの事 カップから立ち上る珈琲の香りも芳しくない。 それでも身についた習慣で無いと落ち着かない。 重ねた手を弄ばせさせたまま痛む鳩尾から手を離し、どうしても詰まりがちになる息を堪えてカップに口をつけて舌を刺すよな雑味を感じる液体で唇を潤す。 漸く人心地―― 印象が薄くなれば、痛みもじきに痕も残さず消えるだろう。 ヘッドボードに背中を預けて、まだ幻視の残滓が残っているのを感じ 俯いたままの霧子の前髪を見ながら少しぼんやり。 手持ち無沙汰な合間が暫し ) ・・・・・・ あなたの好きなようにすれば良い、幸せなら尚の事、だってさ。( どうせ、老婆と交わした会話の内容が判っているのなら打ち明けてしまった方が良い。情が通っていなかったとしても、老婆は彼女の師。 無意味であっても、そう在って良いのだと言われれば安心するものだろう そんな事を考えてそんな事を言った。 これも証だろう。 ) [Sun 25 Mar 2007 23:23:06]
霧子 > ( 「老婆」の館から帰ってきてここ数日、ずっとこの調子だ。 あそこへマギーを連れて行く事自体、最初からあまり乗り気ではなかったが、懸念していた通りだった。 マギーと「老婆」が何を話していたのかは知らないし、彼女が何を「視た」のかも知らない。 だがあそこでする話も視えてしまうものも分かりきっている。 分かりきっていたぶん、心配でもあり、やめておけばよかったと後悔するところもあり、同時に少し呆れるというか、なんというのだろう。 当たり前だ、と責めたい気持ちすらある。 ) …珈琲、貰ってきた。 飲めるなら。 ( 複雑な感情を胸に、暫し俯いて握った手をうねうねと弄る。 本当にやめておけば良かった。 奴隷ギルドで見せることを拒否したものを、結局見せてしまっただけだ。 ) [Sun 25 Mar 2007 23:03:46]
エンジェル@宿 > ン・・・ ふッ ・・・・・・ ふー・・・・・・ッ ( ぎりぎりと布団を噛み締めて声を殺す。あの地の果てのような館から戻って数日、繰り返し見る幻視。 私はあの館で何が行われていたのか、霧子が如何過ごしていたのかをどんな記録よりも、言葉よりもダイレクトな形で知り 許容量を超えた分不相応なチカラを使った代償と、尾を引く衝撃に苛まれ過ごしている。 何度も再生される幻視の終わりは何時も無慈悲な蹴り足が鳩尾を蹴り上げる瞬間。それがどの「斬り子」の物かは判らないが、あの地下室に残された記憶を追う内に、より強い意識へと引き摺られダミーの方へと接続してしまったのだろう。 確かに、これはキく。 あらゆる自由を奪われ、これに晒され続けるぐらいならば従っていた方がマシだと思わせるに十分な威力。 ズキン、ズキン 現在に引き戻される意識には弾ききれないノイズが走り、涙で滲んだ視界が揺れ―― 揺れる? ) ん  ンンっ・・・ ( そうして漸く、揺さぶられている事に気付いた。 急速に意識が引き戻され、モザイクめいたノイズが晴れて行く。 ) っ ふ・・・・・・ ふぅ・・・ ン  だいじょう ぶ。( 揺さぶる手に手を重ね、震えそうな声を誤魔化して 痛むハラにチカラを込めてのっそり、上体を起こす。 不安に焦された青い目に笑いかけても顔色の悪さと滲んだ脂汗、鳩尾に沿えた手は隠せまい。 ) [Sun 25 Mar 2007 22:48:46]
霧子 > ( 足音を忍ばせるような爪先立ちの歩き方は、宛がわれた宿泊先の宿でも変わらず。 眠りは浅く、短く、よく夢を見る。 一緒に眠ったマギーよりも幾らか早く眼を覚まして軽く顔を洗い、一階で二人分の珈琲を貰ってきた。 食事はまだだったが、そう食欲も無い。 とりあえず、そろそろマギーを起こして寝覚めの珈琲でも飲みながら過ごそうと思う。 今日は特別出かける予定もない。 ただ話をして、少しギターの練習をして、疲れたらまた眠るだけ。 そんな日も良いと思う。 ティエン・ギニーがここ数日どうしているか分からないが、顔を出すなら他になにかするのも良い。 ) …マギー? マギー、起きて。 ( 珈琲を乗せたトレーを片手に扉を開ければ、苦しげに呻く声。 未だベッドの上で一人眠っていた同居人に小走りに近付いて、肩にてをかけて揺さぶった。 ) [Sun 25 Mar 2007 22:37:17]
お知らせ > 霧子さんが来ました。 『(静かに扉を開いた)』 [Sun 25 Mar 2007 22:29:40]
エンジェル@宿 > ( 窓枠の四角に切り取られた代わり映えのしない風景 人を遠ざけるように暗い影を落す青々とした緑と、日の光を反射する湖面。 見慣れているのにどこか違和感を覚える鍵の掛かった誰も居ない部屋。 フィルターを通して見る現実感の無い世界。 植え付けられて行く使命と義務。 中庭の階段を抜けて辿り付く暗い部屋。 腐臭と、血と、便と匂い。 表情の無い人形めいた顔を映す磨き上げられた刃。 全ての自由を封じられ、無抵抗な生贄。 目隠しの下、迫りくる絶望に脅えた瞳。 無慈悲に振り下ろせば赤が咲く。 芽生えていく理解不能な衝動 「斬り子」 呼ぶ声に切り捨てる思考。 斬り子 斬り子 斬り子 ・・・・・・にた く  ・・・・・・けて 感情の無い ・・・くない  ・・・に・・・ くない 冷たく青い瞳 ・・・スケテ シ ニ タ ク ナ イ 尖った 靴先―― ) ッ――  く ゥ・・・・・・ッ――   ! ( 幻視を突き破り、横たわる身体を衝撃すら伴って激痛が貫いた。 滲む涙、詰まる息、込上げる吐き気 硬いベッドの上丸めた躯、布団を噛んで悲鳴を堪える ) [Sun 25 Mar 2007 22:26:01]
エンジェル@宿 > ( 未だかつてそれが満足に与えられた事はなく、絶えず模索し続けている。 それは言葉であったり、行為であったり、物であったりするのだろう。 ズキズキと今もこの身を苛む痛みも、そんな試みに過ぎない。 そんな事にまるで意味が無い事は重々承知している。 けれど、幻想では足りないのならば証が必要になる。 証と言えば聞こえは良いが、言い訳と言っても良い。 )( 鳩尾に響く鈍く重い痛みと、脈打つ度に苛む頭痛に細く震える吐息―― 現在を刻み続ける意識に割り込む幻視に時折眉間に皺が刻まれる。 「斬り子」「斬り子」「斬り子」 交錯する意識の中に割り込む声は冷たく、感情を感じさせない。 無機質な理解と共に振り下ろす無慈悲に赤が噴出し、悲鳴が混じる。 ) [Sun 25 Mar 2007 22:04:52]
エンジェル@宿 > ( 何時から、そんな物を欲しがるようになってしまったのか。 それは一体何の為の、そして誰に対しての証明なのか。 夢見るだけでいっぱいになって、あふれ出していた幼さには必要の無かった形在る嘘。 歳を重ね、虚しさを覚えるほどに手に触れる事の出来るものを望み、既に手にしているものを疑い尽くして台無しにして、生乾きの傷口を引き裂いて腕を差し込み、砂の中に頭を突っ込むようにして身中に宿したどろどろと濁った澱の中を掻き回して求め続ける一粒の真珠。 生きている事に意味は無く、この世の中に確かな物などありはしないサと嘯いてみても、血が滲むほどに欲しくて堪らないもの。 ) [Sun 25 Mar 2007 21:52:09]
お知らせ > エンジェル@宿さんが来ました。 『 証 』 [Sun 25 Mar 2007 21:51:21]
お知らせ > エンジェルさんが退室されました。 『 ハラに力を込めて、裏庭より地下に降り その先で見たもの は――・・・ 』 [Mon 19 Mar 2007 02:38:06]
お知らせ > 『老婆』さんが退室されました。 『 小さく後ろを一瞥し、「そう、ですか。」とだけ老婆は言った。 そして模擬処刑場へ 』 [Mon 19 Mar 2007 02:35:04]
エンジェル > ――・・・ 需要があるから供給する、拷問処刑人を生産する職人・・・ そんな所かしら?需要についてはあんまり知りたく無いわ。あるって薄々判ってても目を逸らしていたい事はある。あなたみたいな人でも判らなくは無いでしょう?( ヴラーチについて無意味な理解は深まる。本来は斬り子の教育に充てられる筈の時間なのだろう、けれど挨拶もそこそこに根掘り葉掘り質問ばかりをする不躾な異邦人の会話に応じて、希望に沿うてくれている事は、彼女にとってどういう事に当るのか。 聞かれたから答える、その程度の事か。 老婆が席を立つ。 そこでようやく、冷め切ったカップに手をつけ 薫りの失われた紅い液体を飲み干す。 )・・・・・・ あのね、あの娘は珈琲が好きでね。 貴女の作法を今でも守っているわ。( 何と無く、教えておきたかった。その事に対して、老婆が何か特別な感想を持つことが無くとも この老婆が生きていた事は何らかの形で誰かに継がれ 残っていく事を。 自分がこの老婆に出来る事はその程度の事。 何時か誰にも知られる事無く彼女の生が終わってしまう時、それがせめてもの手向けになる事を祈って。 カップを置いて、老婆に従い席を立つ。 ) [Mon 19 Mar 2007 02:27:31]
『老婆』 > 現役を退いた人間が己の技術を後進に伝える事は理に適っている。 私がそれであり、錬度の高い処刑人を必要とする人間は幾らでも居ます。 専属で何十でも、何百でも繰り返し殺し、解体し、時には解体しつつも殺さない技術。 心身に耐え難い激痛のみを的確に与え、発狂する手前で止める技術。 如何な大男でも確実に屈服させ、口を開かせる技術。 需要は多い。 ( そこで言葉を切り、椅子を引いて席を立つ。 促すように奥の扉を開けば其処は直ぐに裏庭。 冷たい風が吹き込み、暖炉の炎が揺れた。 ) [Mon 19 Mar 2007 02:07:02]
エンジェル > ( それも事象として許容するのか。そういう実例があり、そういうケースが想定できるのであれば、そういう事なのだと。「それだけ」の話か。老婆の言う事を聞きながら思う。 )・・・ 貴女は誰かに依頼されて彼女達を「斬り子」に仕立てるの?( 必要があるから。 確かに其れはそうだ。 今回の旅行の当事者であり、自分の友人である吸血鬼も彼女達の存在なくしては友好的な関係では居られなかっただろう。 けれど、需要がある事と、拷問処刑人を教育する者が居る事は直接は繋がらない。 預けられるという事は第三者の手が入るのだろうが―― ) いえ、必要ないわ。代わりといっては何だけど、霧子が使っていた部屋を見せて貰っても?あと、実技訓練に使っていた部屋も。 説明は必要ないわ。( 自分は直接「視る」事が出来る。自分が知るべきは、この屋敷で霧子がどのように過ごして、何を考えていたのかを知る事だ。それにあまり意味はない。ただの自己満足だ。 ) [Mon 19 Mar 2007 01:54:57]
『老婆』 > 此処に預けられる娘は事情は各々違えど、皆ただの人間の娘です。 幼い内に預けられ、下地を生成する。 それでも個体差は出るのでしょう。 私と全く同じではあり得ない。 ( 変調をきたす事もあるだろう、と。 他にも今現在「斬り子」として稼動している娘たちの中にもそういった変化を起こした者もあるかもしれない。 ) 森と、湖。 彼女達に宛がう部屋からはそれ以外は見えないからでしょう。 必要が無い時は部屋から出ないようにしています。 一日に3度の食事と、座学と実技、一般教養、あとは沐浴の後で室内で自習。 それ以上を尋ねるのなら、人体の解体方法や刃物の使い方、人間を怯えさせる方法、手早く動揺を抑える訓練、そういった専門的な話になりますが。 ( 全て説明するべきですか?と老婆は続けた。 それを自分が説明する事に意味はあるのかと。 ) 専門書を読むなり、娘当人に聞くなりしても同じ内容になるでしょう。 ただそれを毎日繰り返し、誰よりも正確に身体に覚えさせるだけの話です。 [Mon 19 Mar 2007 01:42:01]
エンジェル > ( 老婆の言っている事は理解できる。自分自身そう考える事もある。けれど、自分のような感情的な人間にとって意味や意図というのは大切な事だ。同じ行動であれ、その意図や意味が違えばまるっきり違う角度で物を見る事になる。 虚飾を省いた結果だけを見て、其れが全てだとは言い切れない。 ) 私は感情に振り回される類の人間だから、あの娘の完璧さを羨んだわ。 それでも納得できなかった。 だから、あの娘を普通の娘のように扱ったし、そうなるように仕組んできたわ。 教えられる事が無かったから塞がっていただけで、素養は在ったのだと思う。( 選択の結果、選び取られた―― その事実の再確認に報われる想いもある。だから、これは報告のようなもの。 それをこの老婆はどう思うのだろう、欠陥品と見るのか、教育の不備とみるのか。 ) 聞かなかったわ、聞きたくなかったから。 でも、窓から森と湖ばかりを眺めて過ごしたと。 ( それでも、聞かされてしまった。聞かされてしまったから此処に居るようなものだ。 知ってしまえば、あとは馬鹿みたいに突き詰めるしか自分は方法を知らない。 目の前に広がる茨の道を見て頭にきた挙句に靴を脱ぎ捨てるような、要領良くやり過ごす事が出来ない不器用な性格だ。 )――・・・ もっと具体的な事が知りたいわ。貴女にとってはどの斬り子も同じ、なのでしょうけど 私には違うの。 [Mon 19 Mar 2007 01:28:24]
『老婆』 > ( マーガレット・ストーンズは恐らく「意味」を見出そうとしている。 彼女の「斬り子」が「斬り子」として育てられた理由。 凡そ一般的とは言えない此処での教育。 此処まで問われるままに語った全ての意図の更に裏読みすべき部分。 実際、そんなものは無く、彼女は失望するだけだ。 言葉にした以上の物は何も無い。 ) そうですか。 ではそれがあの娘の「優先順位」なのでしょう。 私は常に物事に「順位」を付けるよう言いつけましたから。 迷うときは順位の低い方から切り捨てろと。 ( 処刑人である、という肩書きやそれまでの修練を捨てるだけの新しい価値を持ったのだろう。 そういう事も置きえるのかと、老婆は新しい認識を得る。 ) あの娘は話しませんでしたか? そう特別なことはありません。 此処に送られてくる娘は皆一様に同じ。 単独で生きるのに必要な知識と、拷問、処刑に必要なスキルを身に付けて出て行く。 それだけです。 [Mon 19 Mar 2007 01:07:43]
エンジェル > ( 自分の目の前には手のつけられない珈琲が熱を失いつつある。 予想通りと言うには、甘く見過ぎていた。もっと、何か思う所が在るのではないかと そう思っていた。 其れはきっと、2年以上もの月日をかけて、完璧に機能していた処刑人を変化させてきた自負のような物があったのだろう。自分の積み重ねてきた努力と、月日に見合うだけの見返りがある筈だと期待していたのだ。 けれど、そんな物は勝手な思い込みでしかない。 「回答は十分」 少々打ちのめされた気分だ。 額に手を当て、暫し熱を冷ます。 )――・・・ 貴女の事は大体理解できたわ。 でも、これだけは言わせて。 私は道筋は示したけれど、あの娘はもう自分で物を考えて自分の欲求に従って行動しているわ。 ( あの娘が私のお人形のように言われることは耐え難い。それを嫌がるという事はそれが事実だからに違いないのだけれど、自分の意図や欲求を直視させられる事は辛い事。 ) 此処に居た頃の彼女の事を聞かせてもらえる?どんな風に過ごしていたのか ( ヴラーチその人にも興味はあったが、元はと言えばこれを知りたくて来たのだ。 ) [Mon 19 Mar 2007 00:54:10]
『老婆』 > ( 目に映る全ての現実を直視し、肯定の過程から善悪を差し引く。 「これはそういうものだ」という事実だけを裸にすれば、感情の挟まる余地は無く。 最初から今に至るまでそうしてきた老婆には、ずっとそうだったという話だ。 疲れたような顔をして溜息を吐く来客の姿をじっと観察している。 ) ――――マギー、その問いの回答は十分でしょう。 ( 静かにもう1度珈琲を啜り、テーブルに置いた。 ) あの娘にはもう処刑人としての機能は損なわれつつあります。 後は貴女の好きなようにすれば良い。 [Mon 19 Mar 2007 00:37:06]
エンジェル > ( 自分の生に、他人の生に何の意味も無い、と強がりではなく心の其処から納得できている、と言うのか。何という達観―― 生きながらにしてその境地に達せる物なのか。 老婆は老婆となるまでに一体何人を解体したのか。 卓上の空論が真実になるまで直視し、分析し、理解してきたのか。 その人生は自分の想像を絶している。 およそ、人間らしさなど存在しない意識にリンクしていることが辛い。 最早読み取る事も必要とせず、チューニングはズラされる。 )―― はぁ・・・・・・  私は、あなたを理解できない。いえ・・・ 理解はできても、貴女のようにはなれないと思うわ。私はきっと、虚無を直視する事ができない。( 溜息とともに吐き出す感想。返事は求めない。 虚無に耐え切れないのは甘ったれているのだ。 何かに期待している。 自分に、他人に、何かに。 在るがままなんて、とても受け入れられない。 )・・・・・・ あの娘を見て、何を思うの。( 最早問う事にも意味が無いように感じる。けれど、かつて斬り子だった霧子を見て、この斬り子は何を思うのか。 ) [Mon 19 Mar 2007 00:23:20]
『老婆』 > 人間が存在する事に意味はありません。 草が生え、雨が降り、夜が訪れるのと同じ事。 ただの「事象」です。 息を吐き、肉を食い、森を拓き、産まれては殺す。 だからどうだという事も無い瑣末な「事象」。 其処に意味を求めるのも貴女や、あの娘の好きにすれば良い事だし、それを止める事にも意味は無い。 ( 感情も、理屈も、願望も、現実も、等しく肯定する。 だがそれだけ。 直視して理解して納得して、頭の中に留め置くだけ。 ) 私には最初からそれ以外は与えられていなかったし、私にはそういう感情を理解することが出来てもそれ自体が芽生える事は無かった。 私は「虚無」を恐れない。 [Mon 19 Mar 2007 00:04:59]
エンジェル > ( そして、絶える事なく繰り返し繰り返し積み重ねてきた月日は波紋を受けても揺らがない。常に思考は続いていても、歳を経たこの霧子に革命は訪れる事がないように思う。 ) 意味は無くとも必要とされているから貴女方は在り、必要とされている限りこれからも続けていくという訳? ( 「其処に意味を見出す必要は無い」先手を打たれている。既に問う事は無意味だが、問わずには居られなかった。 其れに対する答えももう説明されている。 けれど、だけど―― 確かに彼女の言う通りだ。一面の真実だが、確かな事。けれど、納得致しかねると疑問符を投げかけずには居られぬ。 己も見出した理想像だと言うのに。 )―――・・・ 虚しさを感じたことは?( そんな生に、そんな役割に何の意味があるのだろう。其処まで人は割り切れるものか。 ) 淋しいと感じたことは?( 僅か、視線を上げ 霧子にも聞いたことを、問う。 ) [Sun 18 Mar 2007 23:49:12]
『老婆』 > ( 老婆の言葉はほぼ思ったまま率直に語られている。 彼女に対して何か隠す事も無いし、歪めるべき部分も無い。 説明を求められた時はただ、相手が理解し納得できるよう整然と応えるべきだ。 ) 何処から由来し、いつ発生したものかは知りません。 私は唯、思想と技術を学び、その通りの機能を果たしているだけの、ただの人間です。 ( 此処まで、カップを持つ右手以外殆んど動かしていない老婆が、そう言った。 ) それは違う。 思考は絶え間なく続いている。 私も、恐らく貴女の「斬り子」も。 感情も其処には存在します。 ただ其処に意味を見出す必要は無いのです。 産まれ、生きて、殺し、死ぬ。 其処に理由も意味も無い。 特に私達「斬り子」にとってそれは「役割」であり「定義」でもある。 「斬り子」は奴隷を殺す物だと、誰かが決め、誰も咎めない。 私達が必要だからです。 ( この老婆には無かったのだろう。 幸か不幸か、この歳になるまで一切、感情に波紋を投げかけるような存在が。 ) [Sun 18 Mar 2007 23:33:10]
エンジェル > ( 感情の揺れは殆ど感じない。限りなくフラットで、言動と心情はリンクしている。ただ、口で言っているように興味がほんの少しある、程度か。この興味も無ければ口も開かなくなるのだろう。 )――・・・・・・ じゃあ 貴女にも「ヴラーチ」が?( 正直、驚いた。言っている事、考えている事を汲み取れば、霧子と同じ教育を受け、世に送り出されている人間は何人も居り、彼女自身も斬り子だと言う。このある種狂気の沙汰めいた生き方は何代も続いていると言うのか。 ヒトをモノと扱う奴隷制度の矛盾を埋める為の―― だれも罪悪感を感じる事のないように、誰にも見えない地下室で、誰にも知られること無く「ヒト」を腑分けて「モノ」にする為だけの装置、か。 眉根を寄せ、テーブルの上肘を突いた手を考え込むように口元に当て。 ) 何も考えず、何も感じる事無く、教えられた通りに?それに疑問を持ったことは?( なんだか、尋問染みて来た。でも、一切の疑問を感じない事など可能なのか。霧子と私の出会いのように、何かしらのターニングポイントが訪れることは無かったのか ) [Sun 18 Mar 2007 23:17:17]
『老婆』 > ( 館の中には先程マーガレット・ストーンズと共に訪れた何人目かの「斬り子」と、今現在預かっている一番新しい「斬り子」が居る。 二階に宛がった、廊下側から鍵をかける部屋に居るだろう。 村人達の目に触れる機会の無い「斬り子」達は存在しない事になっている。 接触させる意味が無いし、余分な要素が付随するだけだ。 それにかける時間も無駄だろう。 ) 特別には。 私は要求されるスペックを娘達に仕込み、送り出すだけです。 ( 表情は、変わらない。 ) 「私」は「斬り子」であり、娘らも皆「斬り子」。 罪悪を一身に請ける為、幾千の殺人に悼みを覚えぬように作られたものです。 「殺す」事を良しとするのではいけない。 悪しとするのでもいけない。 唯、求められた結果の矛盾を私達が埋めるのです。 「死」に意味は無く、「生」にも意味は無ありません。 [Sun 18 Mar 2007 22:59:08]
エンジェル > ( 先鋭化した感覚の矛先を老婆に向けて調整していく、一瞬拾った感覚は慣れた物が一つと、それ以外の幾つか。多分、霧子とそれ以外の住人だろう。 チューニングの仕方を覚えたのはつい最近の事。フィーリングでしかないけれど、要するに大勢の中から一つに焦点を当てる感じだ。 感じるものが少ないから、合わせられるだけ。 老婆らしきフィーリングにリンクすれば言葉そのままの心情が知れるか。 ゆっくり目を開け、細く溜息を一つ。 他人の意識を抱え込むというのはやっぱりキツい ) それに何も感じることも無い? でも、私は霧子の所有者じゃないわ。 沢山「お願い」はしてきたけどね。( 老婆のあの娘に対する態度というか、見方が一々気に障る。でも、此処では其れが当然の事なのだろう。あの娘はこの人の「作品」 ) 私はね、貴女が何を考えてあの娘をあんな風に教育したのか、それが知りたかったのよ。 あの娘は普通じゃなかったわ。 あの子に施された教育を見て、思う所もある。 それと・・・ あなた、何なの?( 知りたかった事。あの娘を見ていると、ある種の理想像が浮かんでくる。 それが、何か願いの形だったのか。 それとも言葉で言う通り、機能に不都合を起こさぬように、ただ其れだけを考えて教育されたのか。 それ一つで、このヴラーチに対する気持ちも変化する ) [Sun 18 Mar 2007 22:41:16]
『老婆』 > ――そうですか。 音楽というのは非常に面白い選択です。 矯正の時期を逃さぬのなら、今のうちでしょう。 ( 相変わらず変化の無い老婆の顔からは、極僅かな興味が窺える程度。 経験と知識を蓄える事は年老いて尚できる、数少ない成長だ。 ) マギー、私の仕事は此処で、連れてこられた娘を「処刑人」にする事だけです。 出荷したそれが所有者にどう扱われようと、どんな道を辿ろうと困ることは無い。 刃物をヴァイオリンとして扱う人が居てもそれは勝手です。 その上で、貴女もあの斬り子も幸せならばそれこそ。 ( 1つ、朗々とした語りを止めて音も無く珈琲を含む。 ) [Sun 18 Mar 2007 22:23:45]
エンジェル > ( 霧子との暮らしで少しは慣れているつもりだが、この老婆はまた異質だ。成熟した常識と、最低限ながらも社交性を備えている。精神的に未熟で、言動の影に幼さが垣間見える霧子とは違うものを感じる。 隙が無い。 )――・・・ ふうん、興味深い、ね。( 変質に、再教育ときたか。これでは、霧子が師弟関係以上の物を感じなかったのも無理はない。 手元を見れば、霧子と同じ作法。 これを見て覚えたのか、ちょっとした発見。 ) あの娘は処刑人を辞めたわ。私が辞めて欲しいと言って、彼女が了承したの。 今は音楽の勉強をしているわ。( 現状報告を続ける。興味深いと言っていた老婆は、それに何を感じるのだろうか。 幸い、此処は人里離れている 一度目を閉じて、深呼吸―― チューニングを始める。 意識に走るノイズに、極僅か眉間に皺が寄る。 ) あそこまで徹底した教育を施した貴女には悪いのだけど、私はあの娘が普通の娘のように生きてくれる事を望んでいる。( 霧子に施された教育は徹底した不必要の削ぎ落とし。処刑人として生きていくのに必要な事だけを詰め込まれていた。が、自分は其れを良しとしなかった ) [Sun 18 Mar 2007 22:05:02]
『老婆』 > ( 来訪者を真っ直ぐに見据えて静物のように聞きに入る老婆はただのホワイティアだが、村人は彼女をなにか人間ではないものではないかと噂する。 植物のような、磁器のような、善意も悪意も感じられないなにか。 ) 分かりました。 ではマギー、私から問いかける事はそう多くはありませんが、貴女とあの娘の来訪は興味深い。 ( 1つ、息継ぎ程度の間。 ) 私は今まで何人かをこの邸で教育し、解体処刑人として足るものとして外に出してきましたが、再び此処を訪れたのはあの娘が初めてです。 ヴェイトス市という環境が影響しているのか、それとも貴女が再教育を施したのか、随分変質しているようですが。 ( 音程は一定。 感情を廃したような、意図を測り難い声と口調。 そこまで言い切った所で、老婆は極少量の砂糖と、少し多目のミルクを珈琲に注いで綺麗に3回だけスプーンで掻き混ぜた。 ) [Sun 18 Mar 2007 21:41:26]
エンジェル > ( 明瞭で、切れ味のよい発音。老婆の洗練された態度は品の良さと知的さと、そして近寄りがたさを感じさせる。拒絶を露にする訳ではないのに、決して乗り越えられない壁が目の前にあるようだ。昔の霧子よりも、より完成された「完璧さ」が其処にある。 大陸の北に位置する大国の言葉を発し、握手に応じる手は硬く、ひんやりとしていた。 歳を経ているからか、世慣れを感じる。 ) あなたにそう呼ばれるのはちょっと想像できないんだけど、マギーでいいわ。 ヴェイトスで音楽家をやってる。 あの娘とはもう2年以上一緒に住んでいるわ。 あなたの事は少しだけだけど、聞いているわ。 あの娘は此処で何をしていたのかも、此処で覚えた技術を何に使っていたかも知ってる。( 村人はそう呼ぶ、という事は本当の名は別にあるのだろうけれど、口にしないのなら追求せず。自分にとってはこの人は霧子の先生。それで良い。 自己紹介の後、手を離して乗り出した身を引いて椅子に背を預けながら、続ける。 此方があちら知っていて、あちらが此方を知らないというのはフェアじゃない。 相手にとってみれば、それで?ってなモノだが、一旦言葉を切って反応をうかがう。 ) [Sun 18 Mar 2007 21:25:16]
『老婆』 > ( 白髪を頭の後ろで結った、皺枯れた細身の老婆は人形のように背筋を伸ばし、余分の無い動作で砂糖とミルクの瓶をテーブルのほぼ中央に置いて席に着いた。 黒い喪服のようなドレスは上質なもので、最初から老婆とセットで作られた物のように自然に着こなされている。 来客を迎える愛想笑いもないが、嫌を含んだものも無い無貌。 視線を真っ直ぐに来客に向け、自己紹介の言葉を黙って聞いている。 ) С приездом(ス プリイェースタム)(遠方よりようこそ)、ミス・マーガレット。 村人は皆、私をそう呼びます。 ( 抑揚無く低い声だが、はっきりとした音量で背筋を伸ばした老婆が返答する。 差し出された握手にも、年輪の刻まれた灰色がかったホワイティアの手が応える。 落ち着いた態度だ。 ) [Sun 18 Mar 2007 21:04:49]
エンジェル > ( 目の前の老婆は扉を叩いた私達を見て何も言わず、また無言のまま部屋へ招き入れ そしてリビングに案内した後、椅子を引いて奥にあるらしきキッチンへと入り、珈琲をいれて出てきた。 何も、喋らない。 要するに、用があるなら其方が喋れ、という事だろう。 )・・・ ええと、自己紹介。あたしはマーガレット・ストーンズ。今、あの娘と一緒に住んでいるわ。ええと、あなたがヴラーチ?よろしく( この手の反応に慣れては居るが、やはりこの沈黙は辛いものがある、とりあえず、会話の基点として軽く挙手して自己紹介。応じるかは判らないが、握手を求め手を差し出して見る。 ) [Sun 18 Mar 2007 20:54:40]
エンジェル > ( 聖画家の資料集めにくっ付いて訪れたクリスティア。街どころか地域全体を覆う封権的で排他的かつ堅苦しい空気は奔放なヴェイトス人には少々馴染み難いけれど、堅牢な町並みを眺めたり、一般住宅とは打って変わって壮麗な教会を見学したりして数日を過ごした。 背の翼を見て目を反らされたり、聞こえるような陰口を言われたり、時には石を投げられたり。そんな差別を受ける事も在ったが、懐かしいとすら感じる。 さて、この旅行の大きな目的、霧子の育った場所を尋ねた訳だが―― 辺鄙な所だとは聞いたが、ここまで地の果てだとは思わなかった。 「用途」を考えれば当然なのかもしれないが )――・・・   ( 初めて会ったヴラーチ、は極端に愛想を欠きながらも尋ねた私達を通してくれた。余計な物の全く無い質素なリビングのこれまた質素なテーブルの上には、白いだけのカップに注がれた珈琲が置かれ、私は表情の無い老婆とテーブル越しに向き合っている。 霧子は、何処かに行ってしまった。 老婆は居るだけで周囲に緊張を強いる しぃん、と静まった空間は酷く気まずい。 ) [Sun 18 Mar 2007 20:49:50]
お知らせ > エンジェルさんが来ました。 『 Stranger 』 [Sun 18 Mar 2007 20:49:16]
森の中の洋館 > ( 「ヴラーチ(врач)」の館は森の奥、場違いな程広く、しかし質素なもの。 使用人や奴隷の類が居る様子は無く、昔からずっと彼女は一人で其処に住んでいる。 何故こんな場所に? 普段は何をしているのか? 時折訪れる都会からの馬車は? 彼女の枯れ枝のような細身と、背筋を伸ばした無表情な物腰。 喪服のような黒いドレスと淡々とした口調。 そんな冷たいイメージも相俟って、村人は森には近付かなくなった。 そんなある日、馬車がまた洋館に向けて村を通り抜けた。 ) [Sun 18 Mar 2007 20:28:03]
森の中の洋館 > ( 特別用事もない限り訪れるものの無いような辺鄙な村が、クリスティア城下町から南に何キロか離れた所にあった。 何処にでもあるような目立たない農村で、教会よりも大きな建物は見当たらない平地。 東に進んでもただ湖畔に行き当たるだけ、南側を深い森に覆われた、終点のような村だ。 「洋館」はその村から森に向けてさらに馬車を走らせてようやく辿り着くような所にある。 稀にそういう馬車が村を抜けて洋館に向かう事があったが、村人達はあまり関わろうとはしない。 館の主は「医者(врач)」と呼ばれる老婆で、村で怪我人や病人が出れば勿論治療をしてくれたが、なんとも言えない雰囲気を纏っていた。 ) [Sun 18 Mar 2007 20:15:50]
お知らせ > 森の中の洋館さんが来ました。 『 クリスティア郊外、小さな村のさらにその外れ 』 [Sun 18 Mar 2007 20:06:11]
お知らせ > エンジェルさんが帰りました。 『  苛む痛みすらも愛しいと 仕様の無い事ばかり。』 [Thu 8 Mar 2007 00:48:35]
お知らせ > 霧子さんが帰りました。 『(「斬り子、3呼吸で感情をカットしなさい。客観、理解、直視です。」そんな言葉を思い出した)』 [Thu 8 Mar 2007 00:39:50]
エンジェル > ( 腕の中に収まる少女から発せられる刺々しい感情をこの身に受けるようにして、握られた掌から力が抜けてゆくのを待つ。本来感じる筈の無かった、こんな思いをさせてしまうのも全てが私のせい。戻さなければ、戻らなければ、選ばなければ、出会わなければ―― 産まれなければ、こんな事は。 けれど幾ら並べ立てたとて、今この瞬間にも記憶として過去に分類されていく現在は在る。 痛む肩、痛む胸 堪え、詰まる呼吸を吐き出して あちこち飛び跳ねた黒い癖っ毛に頬を寄せて、掴まえられた掌を握り返し。 ) ン――・・・ ごめんね、霧子。( 「嫌な気分にさせて」 そんな風に謝るのは、卑怯だと思う。誰も悪くないのに謝られても気持ちが悪いだけ それでも、口に出た。 目が乾く。 頬寄せた髪に口付けて、それを合図に手を引いて歩き出す。) [Thu 8 Mar 2007 00:32:54]
霧子 > ( 軽い足音だ。 それでいて走り易い履物で跳ぶように速く走る音。 この国の女性の靴ではこういう音はしないだろう。 犯人は子供か、小柄な人物。 やる事自体子供じみている。 追いついて、捉まえて、それでどうするのかと自問して答えに詰まった。 背後から回る腕と体温に、殺気立った感情をゆっくりと鎮めていく。 マギーは私の新しい価値観だ。彼女の存在を否定する事は根底を覆されるのと同じ。 表情を見せないよう振り向かず、ただその手を捉まえて感情を整えよう。 ) …寒いわ、マギー。 ティエンも待っているかもしれない。 ( もう帰ろう。 帰って暖かいベッドに潜り込んでしまおう。 自宅のクイーンサイズではないけれど、勿論一緒にだ。 ) [Thu 8 Mar 2007 00:18:02]
エンジェル > っ――    あ、ちょ  霧子  ッ ( 転がる礫を確認し、肩の辺りに響く鋭い痛みが引くのを堪える。 実害が如何のと話していれば、これだ―― 翼に当らなかっただけ良かったと思う。羽毛で見せかけたボリューム以上に華奢な物で、指の骨よりも折れやすい。折れた所で、支障が出る訳では無いけれど。 名前を呼んだ霧子が此方を伺い、直ぐ駆け出していく。 角を曲がる足が思った以上に早く吃驚した。 ズキン―― 響く痛みに笑い出しそうだ。 そうだ、そうだったっけ。 こんなの、子供の頃は日常茶飯事。 復讐のように晒す悪意にいい気になって、すっかり忘れていたけれど。 口元を歪めて、角を曲がった霧子を追う。 一人で歩くのは、多分危ない。 遠くへ行かない内に連れ戻さないと―― 心配も束の間、角を曲がれば不機嫌な黒衣が辺りを伺っている。 何と言葉をかけたら良いのか、思いつかなくて覆い被さるよに腕を回す。 )――・・・霧子、行こ?( 深く息を吸い 申し訳ないような、痛ましいような、そんな気持ちを吐き出して、促す。 馬鹿馬鹿しくとも、理不尽であっても、そんな物に縋らなければ誰も生きてはいけないのだと身に染みている。 自信の根拠など、驚くほど薄っぺらだ。 ) [Thu 8 Mar 2007 00:05:36]
霧子 > ( 「田舎」の人間程、隠したがる(・・・・・)ものだ。 話は直ぐに広まるし、極僅かな味方が去れば直ぐに孤立する。 故に思想は固まり、多様性は根を摘まれ、可能性は狭まっていく。 島の支配権を主張するこの国が酷く滑稽に感じられるのは、誰もその事に気付いていないからか。 未だにヴェイトス市を「汚らしい雑種の街」と哂っているのがこの国の支配階級だ。 ) ――――別に、なにも。 処刑人を辞めたって報告くらいはするわ。 多分、「そうですか」って答えると思う。 それだけ。 ( 7年ともに過ごした老婆は家族ではなかった。 彼女からそういう感情を感じた事は無いし、用事が無ければ一切言葉を交わすことも無く。 外側から鍵の掛けられた部屋で独り、本を読んだり窓の外を眺めたり、授業の復習をしたりしていた記憶の方が鮮明だ。 ) ――――マギー…!! ( 声を上げるマギー。 石畳に落ちる礫。 見上げ、大事には至らないのを確認して直ぐ足音のした方へ駆け出したが、角を曲がった先で人影を見失った。 「直接害が無ければ」なんて言った矢先のこと―――。 ) [Wed 7 Mar 2007 23:38:02]
エンジェル > ( そもそも、フェザリアンである事、そしてそれを隠さない時点で問題外といった所なのだろう。奇形の翼は秘められるべき物であり、「フェザリアンで何が悪い」と見せ付ける露骨さは毒。 ジェンダーフリー所か、倫理観まで崩壊したヴェイトス市では兎も角、クリスティアでは通用しない、そういった所か―― 宿場の子供が変な顔をして見ていたのを記憶している。 ) 害が無いとは言い切れないけど、ねー まあ、ここに住む訳じゃなし、ね。( フェザリアンとして虐げられて生きていた経験上から見れば霧子の言う直接、はあまりに直接的過ぎるような気はするが、現状、確かではある。突き詰めても仕様の無い話と流し笑って ) そう?面白いわよ。 まず発想の時点からネ。知ってしまった今としては、興味があるわ。霧子は言いたい事とか、聞きたい事とか、無いの?久しぶりなんでしょう?( 隔絶された環境と意識のコントロール、情を挟まぬ訓練を持って感情を削ぎ落とし、感情を持たぬ部品と化す。その発想自体が既に面白いと思う。 何故其処に至ったのか、それに込められた意味、それを成して何を思うのか―― 最早、感慨など無いのかもしれないけれど。 人体の構造を例に出す霧子に返すのは少し困ったような、淋しいような曖昧な微笑み。 恐らく、彼女に一番深く関わり、人生すら左右した人物であるのに、先生と生徒以外の接し方が判らない 問いつつも、そう受け取って―― その瞬間 風を切る、僅かな音 ) 痛 !? ッ――― ( ドッ、と 柔らかいモノに何かがぶつかり、石畳に何かが転がる。 背後には、駆けていく足音 ) [Wed 7 Mar 2007 23:19:46]
霧子 > ( 住民達からすれば、全く得体の知れない奇妙な姿をした連中に見えるのだろう。 装いといい、人種といい、恐らく喋り方や仕草に至るまで逐一。 特にヴェイトス人色の濃いマギーは目立つ。 抑えてみても自覚の無い部分で現地人には到底見えないような部分は隠せないだろう。 似たような話、ティアン人のアマウラ語はアマウラ人には直ぐ分かるらしい。 ) 直接害が無ければどうでも良い。 見ているだけなら困らないもの。 ( 視線が怯えていようが笑っていようが、別に誰が死ぬわけでなし。 真顔で見返せば直ぐ目を逸らす類のものだ。 ) そんなに面白い話は聞けないと思うけれど―――人体の構造とか、そういうのしか。 ( 実際は問われれば普通に言葉を返すのかもしれないが、生憎あそこで暮らす間、老婆に授業以外の質問をしたことはなかった。 彼女が必要とする事以外を喋る姿、想像できない。 少なくとも、必要な言葉を発した後は何時間でも無言で居るような老婆だ。 マギーの「聞きたい事」は気になるといえば気になるが、触れない方が良い気がして口を噤む。 ) [Wed 7 Mar 2007 22:57:34]
エンジェル > ( 人間以外の種族を見かけないのも特徴的な部分 ブロンド、赤毛、ブルネット等の違いはあれどホワイティアの王国といった風情。 たまに見かける住民の着ている物はどれも似たり寄ったりで、服を見ればその人物が何なのか直ぐに見当が付く。 ヴェイトスで進んでいるジェンダーフリーなど天地がひっくり返ってもありえない印象―― 男装どころか、短髪の女性の姿すら見えず、髪もスカートも一律して長い。 そんな中派手な風体のフェザリアンと、黒衣のイエロティア、それに白外套のアルビノイアは悪目立ち。 ) 霧子って、自分に都合の悪い事っていうか、興味の無い事はスッパリ切り落とせて便利よねー・・・ まあ、旅は恥の掻き捨て?( 何時もは窘めるけれど、この場合褒めている。自分はそうそう都合よく割り切れはしないから。 辺りを見回してみてもゆっくり休める場所は、部屋の中位の気がする。 ) 正直、興味は無かったんだけどね―― 知っちゃったんだもの、気になるじゃない。もし会えるんなら”ヴラーチ”に聞きたい事もあるしね。( 2年以上にもなる同居生活の中、自分は常に「今現在」を見る事を心がけてきたつもり 繋いだ手が、拷問処刑人として奴隷ギルドで通産100以上も奴隷を解体した手だとも知りたくは無かったし、そもそもこの少女が何者でも構わなかったつもり。 知らなくとも、親愛の情は育めると意地を張って。 それでも知ってしまったから―― 毒喰わば皿迄だ。 ) [Wed 7 Mar 2007 22:42:45]
霧子 > ( 羽根着きの女と黄色い肌の娘。 さぞかし目立つ事だろう。 ある意味夜間外出するのは正解かもしれない。昼間ならもっと多くの視線が集まる。 少なくとも、街に入ってから1度もフェザリアンやイエロティアの姿を見かけない。 それどころか、ホワイティア以外の姿自体が稀。 疎外感という意味ではアングリマーラの方がまだマシかもしれない。 今のところ直接的な害もないし、放っておくのが良いだろう。 ) 私達はゆっくり休む事を第一に考えれば良いと思う。 うるさくは無いし、知っている人が全然居ないのはそれはそれで気楽だわ。 ( 面倒臭い挨拶とか、しなくて良いもの。 そんな事を考えるマックロクロスケは日がな一日宿泊先の窓から外を見ている気かもしれない。 ギターでも弾きながら。 ) 私の方の里帰りは、何も無いけれど―――マギーが見たいなら別にいつでも。 [Wed 7 Mar 2007 22:24:51]
エンジェル > ( 見覚えの無い町並み、見覚えの無い白い肌の住民、けれど、我が身に降り注ぐ視線の意味だけは忘れもしない。 その彫りの不快顔付きに見え隠れするのは羽根付きを蔑み、忌避する色。 宿に居てすら、投げかけられるそれは「懐かしい」と言っても良いかも知れない。 何もかもが違うけれど、その瞳に宿るものは同じもの―― まるで違う場所なのに、あのスラムの饐えた空気を感じている。 寄り添う気配、僅かに預けられる重みと腕を掴まえ、手袋越しに手を握る温度に我に返る。 霧子も、この空気に何かを呼び起こされているような、そんな感じ。 それはほんの、些細な違いだけど。 ) まあ、こういうのも異国情緒と言えば、そうよね。 んっと――・・・ 何しにきたんだっけ。 そう、ギニィが資料集めと、里帰りを兼ねて、って。( ン、と頷いて 確認。元々、自分達には動機の無い旅行。次いでのように霧子の生まれ育った場所を見てみたい、と言い出したのは私だが。 自分に深く関わる事になった二人の人物の、原点を見たいとそんな我侭で。 ) [Wed 7 Mar 2007 22:13:39]
霧子 > ( 僻地に壁を築いて篭った、閉じた世界だ。 この街に変化というものが訪れる事はあるのだろうか? クリスティアで育ったといえばそうだが、残念ながら街の中を歩いた事は1度も無い。 僻地のさらに僻地、村の奥の森の奥。 そんな所で7年間1度も邸の敷地から出る事無く育った。 だから、この街を見て特に感じる事は無く、ただ身を切る寒さだけに覚えがあった。 寒いのは、嫌いだ。 ) そうね。 何も無いようなら戻っても良いし。 置手紙、してきたからティエンが追いかけてくるかもしれないけれど。 ( もふ、と音も無くマギーのコートに頬を寄せて腕を捉まえた。 手を繋ぐ癖、すっかり染み付いてしまったかもしれない。 ) [Wed 7 Mar 2007 21:57:48]
エンジェル > ( 同じ島の中、馬車でたった2日の距離なのに感じるのはストレンジ―― 重く垂れ込めた冬の雲がそう感じさせるのか、それとも感じる侭が事実なのかヴェイトス島支配の権利を主張しているクリスティア王国王都の町並みは色彩を欠く。 人通りも乏しく、町全体が息を潜めているような印象を受ける。 王都をぐるりとかこむ城壁もそうだが、建物の作り自体が堅牢だが質素だ。 たまに見かける住民も沈んだ色彩の似たような服を着て、没個性。 何より、誰もが此方を胡散臭い目で見るのがヴェイトス市とは大いに違う所。 )――・・・  ン?なぁに ( 淡い春色のニットコートから翼を露出させた背の高い方の視線が、呼ぶ声に斜め下。 サムい、の声に肩を竦めて ) ホント、おサムい所みたいね。 あたしも来るのは初めてだけど―― まあ、全部がこうだとは、限らない。 カモ?( 緯度としちゃあ然程換わらない筈だが、ヴェイトス市よりも格段に寒い。城壁の向こうに見える俗に大雪山と呼ばれる山脈は、ヴェイトス市ではとうとう降らなかった雪で真っ白だ。 ヴェイトス産まれには当然の事だけど、世界単位で見ればこれは異常な事らしい。 マフラーに顔をうずめるようにして表情を硬くした連れを見て、自分が悪い訳でもないのに弁解ちっく。 ) [Wed 7 Mar 2007 21:47:00]
お知らせ > エンジェルさんが入室されました。 『 異国、異郷、異邦人 』 [Wed 7 Mar 2007 21:43:41]
霧子 > ( 無事クリスティア到着後、何はともあれベッドで一休みして時間感覚の少し狂ったそんな夜。 先ずは軽く街を見て歩こうと宿泊先を出た。 通りに人の気配は少なく、何処に行ってもヴェイトス市のような喧騒にはぶつからない。 公園とか居住区とか、あの辺りの雰囲気に似ていなくも無いが、商店は道の両サイドに建ち並んでいる。 単に営業中の店が少ないという話。 ) ……マギー。 ( 黒尽くめの小さい方がぽつりと呟いた。 ) 寒いわ。 ( ついでに言うと、お腹も空いた。 外で何か食べようかと思えばこの調子。 屋台だの露店だのは勿論、無い。 表情の無い猫みたいな顔がマフラーに埋まって余計に硬くなった。 ) [Wed 7 Mar 2007 21:31:12]
お知らせ > 霧子さんが入室されました。 『 クリスティア城下街 』 [Wed 7 Mar 2007 21:24:44]
お知らせ > ルードヴィッヒ@サロンさんが退室されました。 『(嗚呼、弟は今頃どうしているのだろう―――と。)』 [Thu 1 Mar 2007 01:16:14]
ルードヴィッヒ@サロン > (―――ぼんやりと、サロンの窓から見える空を眺めて) [Thu 1 Mar 2007 01:15:57]
ルードヴィッヒ@サロン > (ふと思うのだ。) [Thu 1 Mar 2007 01:15:44]
ルードヴィッヒ@サロン > ―――…えぇ、近いうちには、ヴェイトスへ戻るつもりです。 (適当な相槌。)(何度かそんな心此処にあらずの返答で、会話が途切れた。気まずくなるのも、しばしば。其のたび見え透いたお世辞を唇に乗せて。) [Thu 1 Mar 2007 01:15:39]
ルードヴィッヒ@サロン > (微笑みの形、情愛に満ちた微笑の形。久方ぶりに戻った本邸で、耳に其れこそタコが出来よう程。早速教え込まれたのは、優雅に、美しく?貴族らしく?―――微笑む形から。微笑む声音から。)    ははは。 …私は―――…、 まだまだ若輩者ですから、 然したることも。 (謙虚さ等、所詮其の裏返し、否定してくれるのを待っている言葉。―――適当に褒めてやれば、己が素晴らしいのだと勝手に調子に乗って、いい気になってくれる、上機嫌になってくれる『 鳥篭の鳥 』達の相手は楽だが、酷く退屈だ。)              ………、え? (口にしたワインの泥水のような味に顔を顰めた。)  ……え、えぇ、 ……―――とても、美味、   。 (其のワインを美味だと飲むのだから―――、嗚呼、もしやすると、この場所、この人とでなければ、さぞかし美味いのかも知れぬ、そう思う。)(微笑みの形に似せて、細めた瞼の裏には、―――今の庭園とは違う、嘗てのバラが咲き誇り、芳しい香り漂う箱庭の景色。月下で、気心知れた。心許した友人達とたわいもない会話をする時間。)     ………、 (交わす会話の内容も、幾夜経とうと思い出せる貴重な時間。)    ……間逆。 (其れに相反する。どれだけ言葉を並べられようと、並列するだけ。古い言葉から抜けていく、時間の浪費。今、この時。) [Thu 1 Mar 2007 01:01:54]
ルードヴィッヒ@サロン > 素晴らしくて、いらっしゃる。 (無理矢理に取って付けたよな、愛想笑い。薄く唇の端をあげてやるだけで、この場に居る輩には十分だと思い乍も。―――遠巻きに、己を監視する視線がちらほら。) [Thu 1 Mar 2007 00:50:26]
ルードヴィッヒ@サロン > ―――………、   ほぅ ……。 其れは …、     さすがアイゼンバーグ家の御息女。 [Thu 1 Mar 2007 00:49:19]
お知らせ > ルードヴィッヒ@サロンさんが入室されました。 『( ―――結局のところ。)』 [Thu 1 Mar 2007 00:48:32]
お知らせ > セレスさんが退室されました。 『 その日を境に、「問いかける老人」の噂は上らなくなった。 』 [Thu 15 Feb 2007 00:30:17]
セレス > …生まれてから死ぬまでを一生夢の中というのも、悪くはないのかもしれませんね。 なかなか思うようになど、生きられませんから。 ( 老人が立ち去ったベンチに司祭と助祭が数人歩み寄り、呟く“聖女認定”の手を取った。 此処の所この通りを騒がせていた「問いかける老人」の除霊が終わるのを待って待機していた一団だ。 わざわざ聖女を引っ張り出すような事ではなかったが、久しぶりに聖教会を訪れていた聖女自身が興味を持って足を運んだという話。 ) [Thu 15 Feb 2007 00:28:19]
セレス > 大丈夫、恐ろしい事なんてありやしませんよ。 ただ痛みから解放されるだけです。 心細かったら、貴方が眠るまで私が此処に居ますから。 ( 小さな静寂の後、老人は帽子を手で押さえながら杖を突いて立ち上がり、首を横に振った。 そして小さく会釈をして、ありがとう、さようなら、と短く呟くと、優雅な足取りで石畳の通りを歩いてゆく。 彼なりの、旅立ちの仕方があるのだろう。 ) ええ、さようなら。 いつか神の座の下でお会いしましょう。 [Thu 15 Feb 2007 00:21:19]
セレス > …ではもうおやすみなさい。 全て終わってしまった事ですよ。 ええ、貴方が迷惑を書けた人達にとってはまだ終わっては居ないかもしれませんけれど、既に貴方にとっては関係のない事です。 だってそうでしょう? 死してなお責務を負うなら、何処に行けば安らかに眠れるでしょう。 ( 老人はあまり表情のない、痩せ細った顔を星から地面に向け、やがて此方を向いた。 つばの広い帽子の隙間から、白い瞳が覗いている。 ) おやすみなさい。 その為に貴方は死んだのだから。 死してなお人の世に留まり悩み苦しむなど、拷問です。 [Thu 15 Feb 2007 00:09:57]
セレス > ( 老人はペテン師だった。 絵空事のような夢想を楽しみ、毎日をそんな風に生き、夢と現実の境目の曖昧な男。 無自覚に妄言を吐き続け、結果として多くの人を騙しては悲しませて一生を終えた。 今際の際でようやくその事に気付いた老人は目が覚めたように正気を取り戻し、だが生涯だれにも裁かれる事なく、報復を受ける事もなく、静かに息を引き取った。 そして、幾つ物ひっかかりを残したまま死んだ老人は、幽霊になって自問自答を繰り返していた。 ) では、やり直したいと思いますか? もう1度、今度は真っ当に現実に目を向けて。 ( 「わからない」と彼は答えた。 ) [Thu 15 Feb 2007 00:04:22]
セレス > ――――それで、貴方は後悔しているんですか? ( 「わからない」と彼は答えた。 立派な貴族のようなコートを着た老紳士と二人、ベンチに腰掛けて星空を見上げる。 今日もクリスティア城下町は寒く、カソックの上に聖教会の白マントを羽織ってもなお冷え込んだ。 ) でも、既に過ぎてしまった事です。 変えることの出来ない事実ですし、貴方にはもう償う術もない。 ( 老紳士は黙っている。 しわしわの両手で石畳に杖を突いて、ぼんやりと星空を見上げていた。 ) 最後ですから、もう少しだけ話してみて下さいな。 もうこの先、貴方の話を聞いてくれる人は居ないかもしれません。 ( 寒い冬の夜、ベンチの上。 しわがれた老紳士のような姿をした、幽霊と出逢った。 ) [Wed 14 Feb 2007 23:49:46]
お知らせ > セレスさんが来ました。 『 DEADMAN'S QUESTIONS  』 [Wed 14 Feb 2007 23:42:59]
お知らせ > ヴィルさんが退室されました。 『(応じてその手を取れば――灯火の洪水に、飲み込まれた。)』 [Tue 6 Feb 2007 01:29:35]
お知らせ > ルードヴィッヒ@馬車さんが帰りました。 『(―――今宵名も無い兄弟ごっこの舞台に。)』 [Tue 6 Feb 2007 01:27:56]
ルードヴィッヒ@馬車 > ―――…嗚呼、任せておけ。(態と粗暴な口調で返して、貴方の頬が先程の薔薇のよになるのを視て、差し出して重ねる指先に思わず力が篭る。)   さあ、行こう。  [Tue 6 Feb 2007 01:27:28]
ヴィル > 肝に銘じておきましょう。 (言葉に躊躇が見えた時間が、なにやら要らない想像をしていた時間に等しいと考えて貰って良い。話に聞くかの方達は随分と魅力的で、早くお会いしなければ妙な妄想ばかり広がりそうな予感。道楽、酔狂、死に至るまでの時を磨耗するばかりの暮らしが――己らに与えられた役目だとは、思いたくない。言葉に彼が潜ませた意志を、虚ろながら読み取る。誇り高くあれとは、言うのは簡単なれど体感するのは酷く難しい。具体的な道しるべなど、何一つ見えない。 ―― ならばと、脆い子供は快楽へと逃げそうになる、ましてや、こうも魅力的な誘いが目前にあるわけなのだから。) 己の闇、ですか。 ―…鏡を見ているとき、僕は果たして自分を見ているのか、自分に見られているのか、それすらも分からないときがございます。 (独白の呟きを落とし、指先に絡む布地の繊維を軽く擦る。刺激的な遊戯になるに違いない。――いつも、驚く演出を用意してくれるのだ。) 実は、以前からあこがれていました。 僕を知らない人々と接することに。 (あの鳥篭の家の窓から、眺めていた町の景色が――とうとう手に触れられる場所に来たのだ。リズミカルな揺れが止む。馬車の外は、よく知っているようで、全く知らない己の故郷。 開かれる扉、飛び込む冷風。 ―― そして、指先。心躍らんばかりの期待をくれる、魔法の。) ええ、店はお任せしましょう。 ―… 兄さん。 (『兄上』と呼びそうになったのを歪め、慣れぬスラングを一つ混ぜた。瞬時、頬を僅か紅が染めたのは、冷たい夜風のせいだと思うことにしよう。壮大なごっこ遊びのかさを着て、今宵ばかり、舞台は僕等のために開かない。 ―― そうして、背景となる町へと、誘われよう。) [Tue 6 Feb 2007 01:21:22]
ルードヴィッヒ@馬車 > ―――其方に傾倒しすぎぬようだけ気をつけ…て。 (何ぞ意味ありげに伸ばす語尾は、己のようにならぬように、との意を含めた目配せと共に。落ち着かぬ天秤のような情緒を保つ平素では得られぬ高揚を、外の人の声に感じながら)   其れが勇気か、只の恥知らずかは、実物を見て君が判断するといい。 (酷い言い様。―――或る種、貴族と言うものは皆演者なのだろう。如何にも、という素振りで振舞うてみたり、厭われぬよう温厚に振舞うてみたり。其れが面倒になり出せば、今貴方の眼前に居る落ちぶれた貴族になる。どちらが自由でどちらが誇り高いか等、既に平常な判断も出来ぬようになる。其れは其れで、日々微温湯で楽に生きられる。)   ―――己の闇より恐ろしいものは無いと聞くから   …、鏡の中の自分に見入らぬようだけ気をつけて。 (もう一つ、指を立てて貴方に。―――さて、どんな返答が返ってこようと、今宵はこうするつもりだったというのは、無論秘密の算段。こっそりと今はヴェイトスの邸に取り残された執事に用意させた、『 衣装 』。)    …よかった。 君ならそういってくれると、信じていた。 (零れる笑みに、安堵したように、なれど、分かっていたとでも言うよに。こくりと一つ頭を振って。―――指先が静かに、馬車の壁を、こつ、こつ、と一度、二度、叩けば、やがて緩やかに四頭馬車は止まる)     さあ、 これから、明日の昼か、夜―――互いの邸に戻るまでの、束の間。 何者でもない 僕達は、体裁も、名も憚ることなく、何をしよう。 (馬車が止まれば、悪戯に瞳を輝かせる悪童のよに、にんまりと口角を上げて、馬車の扉を開け、貴方に手を差し伸べよう)―――先ずは、腹ごしらえ。 そうだろう? 『 弟 』。 (幸い、年も然程離れていない、瞳の色は違えど、暗闇の中なれば、髪の色の違い等、気付くまい。何処かの喧しい兄もどきのように、貴方を『 弟 』と呼び束の間の『 兄弟ごっこ 』でも。) [Tue 6 Feb 2007 01:04:40]
ヴィル > なるほど、良い心がけです。私も真似ましょう。 (不思議だ、こうも穏やかに話しができる。強張ることの多い肩が、この度の間中実に穏やかであった。――さてしも朋友の効果であろう。) なに、はみ出し者だという点では、僕もそう違うところではございません。足らぬは、それを誰かに晒す勇気ばかり、というところでしょうか。 (何かを演じることだけが、妙に上手くなって行く。自分の周りに立てたその壁を壊す覚悟が、もらえそうな気がした。 ―― 窓から飛び込む光の渦。かつて近くにありながら、断じて触れることの出来なかった世界。それが今、薄皮一枚を経たてて、手が届く範疇にある。その感覚は斬新で、心拍が昂ぶることすら感じられた。) いいえ、考えるきっかけをありがとうございました。僕がすべきことはまず――…自分と向かい合うことでしょう。 (波風もなく、虚勢もなく、ただ静かに穏やかに。この兄のような友は、何時とてこんなさり気無いきっかけをくれる。そしてそれは、時として大きな切り口になりえる。) えっ…? (不規則に揺れる光に暴かれて、彼の動作が視界の隅に見えたが――気づけば髪に何かの感触。不思議そうに指先を添えて、なれぬ布地を摩る。渡される衣服を受け取り、面食らったようにしばし落ち着き無く棗は彷徨い、やがてふと笑う。――趣旨を悟った。) なるほど、面白いですね。 (――ハーグリーヴ家の当主の誘いによるものであると、いつも煩わしく付きまとう老僕も退けた。貴重な一夜限りの自由。ましてや明日には本家の応答に追われると知れば、ますます持って感慨深い。そんな魔法じみた夜。――楽しまぬ術はあるまい。) [Tue 6 Feb 2007 00:48:41]
ルードヴィッヒ@馬車 > ………楽しみは日々増やしておかなくては、ね。 一つ消費したら、一つ楽しみを作る。 (くつりと喉の奥を鳴らして、返答に大仰に頷いて、刹那、)  まあ、…一つの楽しみにしておくには、聊か大きすぎる出来事になるやも知れぬけれど。世の中には『 変人 』と呼べる人間は山ほどいるのだと言う社会勉強にはなろうよ。 (呆気羅漢とそんな事を言うてみる始末。がたがたと窓の外に揺れる景色が、ややもヒトの気配を先刻よりも含み始める。)(薔薇の砂糖漬けの小さなボトルを鞄へ仕舞い、向かいの席へ置いた鞄をごそりと引き寄せ)      まあ、今の話は全て僕の戯言。 君が縛り付けているのか、そう思う周りが縛り付けられているのか、其れは君自身が結論を出すことで、あって。 ―――縛り付けられていると思うて楽しめるなら、其れでも良いのだけれど。 そういう人種は生憎、ちょっとした変人扱い故。 君がそうでないことを祈るよ。 (投げられる疑問形のニュアンスには、無責任な言葉を放り投げる。『 此処から出たい 』其の言葉を確かに聴いて、引き寄せた鞄から、一塊、布を貴方の膝へ載せようと其れを抱え) ―――なれば、 (抱えた布の塊から何ぞ取り出し、細い指と共に弄う髪に、其れをすぽりと被せる。―――其れは、然して良い仕立でも、洒落たデザインでもないキャスケット)  今宵、君が、そして僕が恐れている 『 何者でもない 』 モノになろうじゃないか。 此処から出て。 あえて、己の恐れるものに、飛び込んでいるのも、一興。 (近づけた極近しい距離で、くすりと笑うて、貴方の膝の上か、腕へ、抱えた布の塊―――貴方が受け取れば、其れは庶民が着るには少々仕立がよく、貴族が着るには少々程度の低い、    『 普通 』 の服が一通り。勿論、貴方のサイズに合わせてある―――を手渡そうと。) [Tue 6 Feb 2007 00:34:41]
ヴィル > それは――…ますます持って、楽しみな。 (沈黙が些か長かったのは、唖然としたせいだと思っていただきたい。珍客の香りがぷんぷんします。 『――帰ったら――』 その言葉が、何か僅かな違和感を持って、胸を擽ったのは恐らく共通した思い。あの町は――思い出せる限り灰色の空をしたあの町では、自分はもう少し、人間らしく生きれた気がしていた。カエルベキバショに選ぶのは、からんとうの風が吹くこの王都か、強弱入り混じる坩堝の仮初の故郷か。) それもまた一興となりましょう。――楽しい浪費を、もっとしてみたいものです。 (夜会などといは久しく聞かなかった言葉。あの下卑た熱気もでさえも、今は何故か酷く恋しい。 ―― 嗚呼、薄い感慨と冥い決意を混ぜ込んだ瞳の色が、いとおしげに彼を見つめ、その言葉を聴いた。『指定席』――与えられていなかったから焦がれた己と、約束させていたから厭うた彼。なんとも皮肉な対比に、なりえるか。) 私は…、自分を縛り付けている、と? (語尾には疑問の気配。自覚は薄い。愚かだと同輩を見下す一方、己は名の下に清く正しくあろうと願うた思い上がり。――それ故、己のうちに潜む愚には、気づかぬ。) なれば私は、此処から出たいと、そう願います。 ―…しかし結局、僕は恐れているのでしょう。 自分が何者でもないと、そう思い知ることが。 (特別な人間なんかじゃないと、その事実を突きつけられたとき――脆い己は、きっと砕ける。いつの間にか、自称が変わったことすら気づかずに。) 我が儘を聞いていただけるのでしたら、 (温和に、己の髪へと伸ばされる指を甘受して。) 今宵は――、この町のどこぞに紛れたい気分にございます。 (家へと帰れば小言と、ほの暗い打算に巻き込まれることは己も同じ。その疲労の前に――この良い気分のまま、どこかに安らかなやどを、と願うた。) [Tue 6 Feb 2007 00:22:32]
ルードヴィッヒ@馬車 > そして、其のどちらにも当てはまらず、生れ落ちた時から、『 在る 』 意味を 『 みつける 』 『 作り上げる 』のが、生き生きしている、そう感じる人々)    まだ君も、僕も、バードケイジの中さ。 (途切れる言葉に、一つ結論をつける。勝手に言い切る結論を。)(髪を弄う仕草を横目で一瞥して、) ―――…そうさな。 余り何も考えて居なかった。 邸に赴いて、叔父上達に諂うか、僅かな安眠を求めて何処ぞ小マシな宿を取るか。 ―――何せ、クリスティアの夜等久方ぶりすぎて、何があったものか。 (がたりごとりと揺れる馬車の中、そういえば。何時何処でこの揺れを終わらせるのか、定めていなかったと。眉を寄せて、暫し考え) ―――ヴィル、 (貴方が何気なく弄う髪へ、真似るように指先を伸ばして)       君は如何したい? (僅かに、口元を寄せて、囁くように問うてみよう) [Tue 6 Feb 2007 00:07:56]
ルードヴィッヒ@馬車 > ―――食事どころでは無くなることも屡。 まあ…ヴェイトスに帰ったら…(呟いて、思わず、少し己に笑う。『 帰ったら、 』まるで、ヴェイトスが帰る場所だとすっかり思っているのだと、ふと気付いて。)…ヴェイトスに、帰ったら、(もう一度繰り返して)其の時は、共に夜会に行くのもいいだろう。 夜会は僕達とは間逆に、如何にも貴族らしい振る舞いをする二人が視れて愉快ゆえ。 (ギルは兎も角、恐らくバルトは、貴方にとって『 みたこともない生き物 』になるかも知れぬと、思い乍。軽口が飛び出すのを聞いて、唇が緩く弧を描く)   僕らしい、というよりも―――然したる感慨も無く、継承 し て し ま っ た 当主はそう思っているんじゃなかろうか。 思い入れも何も無いもの。 生れ落ちた瞬間から定められていた『 指定席 』なれば、得たところで、其れが当然。 何とも思わないものよ。 (しがみつくのは見っとも無いといえ、実際に醜い継承争いのある家系も絶えぬのだから、ゆるゆると首を振るうて。)     ……其れは命題だね。 ヒトの生きる。 誰しもそれを探して、見付からずに、名で安泰と思うのが、僕のようなニンゲン―――其れを探し続けて、自分を羽交い絞めにするのが、ヴィル、 君のようなヒトだろう。 (そして、其のどちらにも当てはまらず、生れ落ちた時から、『 在る 』 意味を [Tue 6 Feb 2007 00:03:24]
ヴィル > (かすかな揺らぎが意味するところを悟れるまで、流石に感は鋭くない。先ほどの朱と色違いの花弁から撒かれた砂糖の粒を、舌が弄んで、少しずつ溶かす。味わいとともに立ち上る上品な香りは、虚ろな王都の演出に最適か。) それはそれは、楽しみですね。 (面食らったように、瞬きが数回続いて、ついてくすりと笑む吐息に紛れて叩く軽口。にぎやかな食卓――、想像しようとしても中々容易くは無い。本当に己には心分かち合える人物が少なかったのだなと、今更のように思い知る。困惑でも呆れの念でも、似つかわしい笑みでもいい。何か率直に、偽ることなく感じさせてくれるような出会いならば、願ってもいない。) ええ。 (繰り返された言葉に、小さく頷いた。口上。違いない。――何度も何度も、誰かに言い聞かせるために自分の中で繰り返してきた文句。言い聞かせる相手は、もしかする自分自身かもしれない。) ――…ルーイ様らしいですね。 (その返答を黙して聞き、楽しげに呟く。あっけらかんとして明かしてくれるその思いは、恐らく数多くの貴族子弟に共通するもの。) この名より確かに自分を証明してくれるものを、私は探しているのかもしれません。 ――そうなればきっと、この恩恵が無くとも、生き生きいけていける人たちの仲間になれることでしょう。 (そこで途切れる言葉は、即ち未だそれを探し当てていないということ。何気ない仕草で自分の髪を弄んで、背中を馬車の壁に預けた。) して、ルーイ様はこれからいかがなさいますか? (――娯楽のための施設も、己らの本家もあるこの町の、どこへと向かおうか。) [Mon 5 Feb 2007 23:52:28]
ルードヴィッヒ@馬車 > (微か触れる髪の柔らかな感触に、押し当てた花弁を持つ指先が少し震える。雛鳥のように花弁を食む姿を眺めて、甲を擽った感触と、其の表情にふす、と笑いに似た吐息が漏れる。薔薇の香りがするのだろうか。―――馬車の中は、一片、また一片と二人で口にする薔薇の砂糖漬け、其の甘い香に満ちる。其処彼処に、雪の結晶にも似た白い砂糖が散るのはご愛嬌。)   しかし、少々騒がしい食卓になるだろうから―――食事がなかなか思うよに進まぬよ。 其れだけは我慢いただくことになる。 (溜息を態とらしく漏らして、片目を瞑る。―――返答に、そんな愛想を乗せて返せるように己がなったのも、件の兄もどきや、隣の貴方のお陰だろう。少なくとも、貴族らしい立ち居振る舞いはすれど、脳内がやや飛んでいらっしゃる兄もどきの貴族は、貴方に 戸惑い か 微笑み どちらかを与えるだろう。微笑であることを今は願うだけ。)  ―――……憧憬、 (つらつらと何かの口上のように漏らされる言葉に、曖昧に頷き乍、舌先に残る砂糖の感触を口内でまろばせて。)   ……ん? (名を呼ばれ、顔を向ければ、口篭る仕草が刹那。)(首を傾げ) ―――………名に? ハーグリーヴの?    …特別な思い。 そうだな、 ぼんやりとしていても、数日程度なら困らぬ体で要られるのも、贅沢が出来るのも、名の恩恵だとは思っているよ。 けれど、其れが特別必要なのかと言われれば、そんなものは無くても、生き生きと生きている人もいる。 (薄ら笑いを浮かべ、乍、もう一片花弁を食んで) ―――なれど、矢張りこの微温湯は甚く楽で、心地良いものなのは確か。 要らぬと手放す程でもない、けれど、死に物狂いで守りたいものでもない。 そんなところ。  [Mon 5 Feb 2007 23:38:46]
ヴィル > (甘味の最後の一滴が、舌根にまかれて消えた直後。口元に押し付けられるものに、小さく揺り動いた栗色の髪の端が、彼の手の甲を擽るか。ついて、その所作の意思に気づくと、頬を弛緩させて、餌付けられる小鳥のように、白色の花弁を食んだ。) ええ、是非とも。 (己を包んでいた警戒の鎧が、その飾り気の無い言葉の前に、一つ一つ解けて行く。かしずくこともおもねることもなく付き合える朋輩が、さらに増えると願っても良いのだろうか。本心を打ち解けられる相手が余りにも少なかったから、生きていたのが余りにも装いを必要とする世界だったから――接触を拒んでいたようにみえたのかもしれない。) 私は、此処を出て、ようやく此処が見えたのです。 (彼の言葉を聴きとめて、同意を示すように。棗の瞳を窓から逸らした。) かつては私も、この偽りの華やかさに彩られたマリオネットに過ぎなかったのでしょう、と。 ―…それでも、この名に輝く栄光ばかりは、今でも確かな憧憬なのです。 (ただただ誉れ高く、己の家名に恥らぬ人物となれと、そう育まれその通りに成長した。 ―― この名を下らぬと捨てられるまで、達観していない。) ルーイ様は…、 (躊躇は一瞬。) その御名に、特別な思いは抱いていないのですか? (祖や父や、数知れぬ前人が護り誇った名は――貴方にとって呪縛か、祝福か?) [Mon 5 Feb 2007 23:24:46]
ルードヴィッヒ@馬車 > (まるで其の仕草が、甘えて何かを強請る幼子のよに見えたものだから、もう一片。今度は白薔薇の花弁を貴方の唇へ近づけ、開けとでも言うように押し当てて、無言の命令の如く。) ―――…今度、君も一緒に食事でもしよう。 三人で。 嗚呼、ノーチェス家のご子息も交えて四人でも。 (曖昧に暈すような語尾に、知らぬのなれば、知ればいいと、やんわり誘う言葉。勿論、否と言うならば、無理強いはせねど。――只、大人びた素振りを見せはするけれど、この道中で分かったのは、意外と人と触れ合うのは嫌いでないのだろうと。勝手に思ったから。楽しそうな姿をもっと見たいと思ったから。)  ……そうかい? そう言ってくれると、随分と僕も気が楽だけれど。 ―――けれど、一つだけ言っていいか? (ビロゥドのカァテンを指先で捲って、空寒い夜の街がぼんやりと流れる視界。) ―――………、   嗚呼、 (自棄に小さな筈の声が、確りと聞こえて)   そういう街だと、僕も思っている。 行儀、礼儀、礼節、見栄とプライド、 狭い価値観で生きる人ばかり見ていた所為もあるだろう。 (箱庭育ちなのだから。互いに。きっと、昼の下町は違う筈だと。其れは贅沢な憧れなのかも知れぬが。) [Mon 5 Feb 2007 23:11:27]
ヴィル > (知れずに己の口元に、指先を差たるままは、口元に消えた甘味を無意識に惜しむ仕草か。屈託なく笑むのが不慣れな故、安い感傷が浮かぶように見えるかもしれぬが、道中窓から見える景色に随分とはしゃいでいたのは相手に知れる道理。この旅は、望んだ効果をもたせてくれた。) 良いではございませぬか。少々煩わしい程のお方こそ、真摯な思いを抱かれているのでしょう――。 (語尾が少し有耶無耶な伸びなのは、知らぬ相手を推測するのに、少し危惧を抱いたから。) いいえ、連れ添いをねだったのは私でございます。帰らねばと願いながら、―…なんとなく恐れて先延ばしにしてきたのです。 (父や兄からの催促は以前から頂戴していた。遊学の名を借りて、放蕩同然に飛び出した次男の身を案じたのか。それともなんらかの打算か。) 年末年始の動乱もおわり、落ち着いている時期でございましょう。 ―― これは私の個人的な感覚ですが…、 (唇から、漸く指が離れる。カーテンの隙間をさりげなく広げて、) この町は元来、人々の間の距離が遠いように思えます。 (そう、嘯く。) [Mon 5 Feb 2007 23:01:05]
ルードヴィッヒ@馬車 > (貴方に花弁を移した指先で、もう一片、今度は己の唇へ。小さく食み乍、淡く儚げとも言える間近の笑みに、慣れぬから頬が僅か震える程度の笑みを返し) ―――…別に朋友と僕が思っているわけ、でも。  あちらが一方的に、兄を、兄だ、兄が、と喧しいだけ…。(そう素っ気無い返答を一つ、しぱり、と瞼を瞬かせ)―――…けれど、其れはこうして、自分の里帰りに君を連れている僕にも言えることか。 (付け加えるように、語散て、苦笑いを載せる)(王都である筈の街は、聊か賑わうヴェイトスという街を見た所為か、其方に慣れた所為か―――寂しい風情にすら見えるから、)     ………本当に。 …はてさて、そんなに長く離れたつもりもなかった、が。 こんなに廃れた風だっただろうか、我が故郷は。 (僅かにくい、と上がる口角は、苦い色。) [Mon 5 Feb 2007 22:51:36]
ヴィル > (惜しむように、やわらかく食む仕草。少年の口元へと消えた朱の一片、僅かな動作で咀嚼した。唇に残る砂糖粒の一つ、己の指先で探り当てて、舌で拭うた。――仄か広がる甘い味わいと芳香漂うエッセンス。) 美味しゅうございます。 (幾分か子供らしい表情を取り戻して、変わらずの印象淡い笑み。) ルーイ様には随分と、良き朋友の方々がいらっしゃるのですね。 (実際、この逃避行は遠足じみたもの。しらがみを放棄したく逃れた町へと、同じ理由で戻ってくるとは、いやはや皮肉。) ―…ついてしまいましたね。 (窓辺のカーテン揺らし、夜闇に瞬く景色。賑々しくもどこか空虚――そんな印象の街角。) [Mon 5 Feb 2007 22:44:36]
ルードヴィッヒ@馬車 > (自分を弟のように猫可愛がりをする貴族から聖誕祭に戴いた、薔薇の砂糖漬け。遠足のお菓子のよに、そっと忍ばせていた。) [Mon 5 Feb 2007 22:38:35]
ルードヴィッヒ@馬車 > (赤薔薇の花弁は、薄桜色の開いた薄い花弁にそぅ、と。)    ニコニコ兄上がくれたんだ。 如何? (―――其れは、舌の上に載ればそぅ、と花弁に沁み込む砂糖が溶けるだろう。其れから、薔薇本来の香りと、甘み。)(其の味は、去年の聖誕祭から飽きる程口にしていた己はよく分かっていたけれど、隣の貴方が御気に召すかどうか。分からず、僅かに首を傾げて問う。) [Mon 5 Feb 2007 22:37:22]
ヴィル > (棗の色彩をした双眸を、ゆっくりと瞬かせて、悪戯に口角を吊り上げた。そして、存外とも言うべきかの素直。薄い唇が、時間を掛けてその細い指先へと寄せられて――。) [Mon 5 Feb 2007 22:32:08]
お知らせ > ヴィルさんが来ました。 『( 隣の、少年風貌は。 )』 [Mon 5 Feb 2007 22:29:37]
ルードヴィッヒ@馬車 > (馬車の小窓にはビロゥドのカァテン。其のカァテンの僅かな隙間から、白い国に辿り着いたことを知る。―――隣に掛けるヒトへ、そぅ、と何やら指先を突き出して)    お食べ。 (指先には、赤薔薇の花弁が一枚)(ただ、普通の赤薔薇ではないのだけれど) [Mon 5 Feb 2007 22:26:12]
お知らせ > ルードヴィッヒ@馬車さんが来ました。 『    ほら。』 [Mon 5 Feb 2007 22:24:18]
馬車 > (馬車は静かに、緩やかに行く―――つい先刻、馬車はクリスティア、と呼ばれる地に前輪を乗せたところ。)(白馬と黒馬二頭ずつの4頭馬車は、ごとごと、ごと。静かに間も無く度の片道の終着が訪れる兆し) [Mon 5 Feb 2007 22:23:25]
お知らせ > 馬車さんが来ました。 『( 大通りの真ん中を )』 [Mon 5 Feb 2007 22:21:36]
お知らせ > セレス@修道院地下さんが帰りました。 『あの、いえ。ちゃんと自粛してます、よ…?回数を、こぅ(以下略』 [Wed 20 Dec 2006 02:58:27]
セレス@修道院地下 > ( 格好よくって可愛くって強くて優しくて。当人が聞いたら悲鳴を上げそうなそんなイメージは日々膨らむ。 この地下室で出来る事といったら精々読書と書き物、簡単な内職と、狭いスペースでの柔軟運動くらいのもので。 あとはお祈りをして食事をして眠る、単調な日々だ。 そんな中でひっそりとウェイトを占めるのは、自慰道具要らず、動く必要もなし、いわゆる空想、想像、考え事の類。 特に調子が悪化して手足や目や口を封印されている状態で出来る事なんてそれだけだ。 自然、毎日のように繰り返しているのは、ほんの僅かな自由を得た、ヴェイトス市での日々の思い出。 ) [Wed 20 Dec 2006 02:52:11]
セレス@修道院地下 > ――――贈り物届いた、かな。 ( ふと、視線を宙に彷徨わせても映るのは石の天井だけ。 遠く離れた街を想い、少し口元がにやけた。 ちゃんと届いただろうか。 気に入って貰えるだろうか。 それとも全然駄目、だろうか。 短い時間の間に一喜一憂を繰り返し、最後に見た彼女の横顔を思い出して浸る。 話したい事が沢山あったけれど、殆んど検閲削除されてしまった手紙。 王宮でのこと、クリスティアのこと、身の回りの些細な出来事。 全部駄目。 結局残ったのは、自分は元気だと言う事と、クリスティアでは雪が積もって寒いということ。 それから、贈り物を自分で選んだという事くらいだ。 ) [Wed 20 Dec 2006 02:41:26]
セレス@修道院地下 > ( 新しい本はどれも相変わらず聖教会の検閲を受けて許可が下りたものだけ。 パプテス以外の信仰や俗悪なもの、異文化的なもの、娯楽文学。 そういった類は全て排除され、結局棚に並ぶのは似たような本ばかりだ。 それでも聖女認定にとっては新しい活字である事には変わりなく、変化というもののまるで無い暮らしの潤いになっていた。 ) [Wed 20 Dec 2006 02:32:56]
セレス@修道院地下 > ( クリスティア城下町から南下しておよそ70km。南側を精霊の泉、西側を永世の森、東はヴィジランジャ川という僻地に修道院はある。 人里離れた所に建てるものだし、訪れるものが無いのは当たり前の事――――そんな、一見普通の修道院の地下、隠匿されるように聖女認定は暮らしている。 聖域結界を張られ、外側から鍵のかかった地下室に1人、悪意に憎悪に犯され易い身体を鎮めるよう。 ) [Wed 20 Dec 2006 02:23:03]
セレス@修道院地下 > ( 聖教会、クリスティア王宮での御勤めも終わり、久しぶりに帰ってきた修道院。 相変わらず静かで何も無く、精霊の泉の畔には雪が積もっていた。 いつものように服を脱いで持ち物を調べ、地下室に余計なものを持ち込まない事を確認した上で世話係のシスター達は立ち去った。 1人暗い地下室に蝋燭の灯りを灯し、持ち込む事が許可された新しい本を数冊、机の上に積んだ。 暫らくはこれで新鮮な読書を楽しむ事が出来そうだ。 ) [Wed 20 Dec 2006 02:05:11]
お知らせ > セレス@修道院地下さんが来ました。 『 今日も1人、静かに 』 [Wed 20 Dec 2006 01:59:36]
お知らせ > カール@城下町さんが退室されました。 『(外套姿は門の向こうへ。)』 [Sat 16 Dec 2006 18:42:07]
カール@城下町 > (仕事を終えた身は軽い。後はギルドに戻って完了報告をすればひと段落だ。)     (けれども足はゆっくりとしていた。夜の森に入るのが嫌だ。慣れていると云ってもやっぱり嫌だ。 危険は街中の非では無いのだから。) 安宿に泊まろうかな…。 (城壁の外になるが、其処なら遅くに入っても大丈夫であろうし。) [Sat 16 Dec 2006 18:36:50]
カール@城下町 > (一分の隙なく敷き詰められた石畳の通り。一定の間隔で佇む街灯が照らしている風景は、町と云う人工物を強く意識させる。 普段は森の中のギルドで過ごしている少年には、どうしてもこの白い町が箱庭のように思えてならなかった。) …。 (そして、そんなものを造ってしまう人間のスゴさにも内心舌を巻く。…此処は、獣に襲われる事はないのだ。) [Sat 16 Dec 2006 18:25:48]
カール@城下町 > (すっかり日の沈んだこんな時間に、通りを歩いている者はそうそう無い。規則正しい生活をしているクリスティア人なら、今頃は家族と食卓を囲んでいる事だろう。 時々すれ違う人の大体は、コートや外套の前を掻き寄せて足早に過ぎる男性だった。…仕事帰りのお父さん達だろう。) (ちらりちらり と横目に見ながら、少年は何人に抜かされたか数えていた。)      (今ので六人目。) [Sat 16 Dec 2006 18:17:11]
お知らせ > カール@城下町さんが入室されました。 『( 人通りが少ない。 )』 [Sat 16 Dec 2006 18:08:30]
お知らせ > セレス@城下町さんが帰りました。 『 それはもう、とても。 』 [Wed 6 Dec 2006 13:04:41]
セレス@城下町 > ( ようやく表に出ればとっくにお昼を過ぎていて。 皆で昼食をとって帰りましょう、と―――やっぱり場所は二人にお任せだけれど。 クリスティアの冬は冷たく、渇く。 何か暖かいものでも食べに行こうか。 ) ( 不意に、昨日の謁見の最後に国王陛下に向けられた問いかけを思い出した。 「貴女は幸せですか?“聖女認定”」 散々楽しく笑った後、カザン様は真面目な顔をしてそんな事を言ったのだった。 ) [Wed 6 Dec 2006 12:59:53]
セレス@城下町 > ( 其処から先はなんだかもう、シスター達と小奇麗な店主に囲まれての質問攻めにぐるぐるしていた記憶しかない。 彼女のおおよその背丈だとか、雰囲気だとか、これとこれならどっちが良いかとか、次々に向けられる問いかけに真剣に返答を返し返し。 そして最終的に決まったのは―――――。 ) …すごい、ひらひら。 ( これでもか、と言わんばかりにレースとフリルのついた黒のゴシックドレス。 お人形のようなひらひらの袖とコルセット、ひらひらの長いスカートと黒いオーバーニーソックス、パンプス。 確かに これを着せたら 問答無用で ) 可愛いかもしれない。 ( 「「セレスさま、承認!」」 決定しました。 ) [Wed 6 Dec 2006 12:48:29]
セレス@城下町 > ……服、ですか? えっと…確かに、ええ。 ( 「いつも同じような格好をしている」が引っかかったらしく。 二人はその方向に目星をつけたようで。 それを言ったら自分も私服らしい私服を持っていないのだけれど。 そうこうする間にいつの間にかシスター二人に引き連れられるような状況で衣料品店の並ぶ界隈に。 どちらかというと大衆向けではなく、きちっとした正装をオーダーメイドするような所が多い。 )  [Wed 6 Dec 2006 12:37:05]
セレス@城下町 > ええと、あの、は、はい、女性です。 こぅ…長い髪を黒く染めていて、小柄で、ええっと…かっこ、かわ、かっこかわいい?( 期せずしてギャル語。 二人のシスターが交互に質問を突きつけてくるのに一生懸命頭を働かせて、どういう方なのかと説明を。 次第に妙な気合が二人に入って来た気がしなくもない。 なにか、こぅ、ちょっとした実用的なものでも良いかな、とか思っているのだけれど――――。 ) あ、あの…毛染め液とか。 ( 「「駄目です」」 ) ひぃ。 ( 怖い。 ) [Wed 6 Dec 2006 12:28:40]
セレス@城下町 > それで―――――( 遠く青い空を見上げてひたと脚を止める。 聖教会からあまり離れるようなら、と付き添いをして貰っている二人のシスターに振り返った。 ) 何処で何を買えば良いんでしょう? ( 本当に。心の底から。「贈り物」という感覚は分かるのだが、自分でした事もなければそのやり方を本で読んだこともない。 資金の方は幾らか予算から都合して頂けるとかで、その範疇で。 その範疇もよくわからないのだけれど。 ) …幾らでしたっけ。 10万エンってどれくらいですか? ( 10万という数字は理解できるけれど。とても多いような、そうでもないような。 べたべたのいちごだいふくにして幾つ分くらいだろう、とかそんな感覚。 ) [Wed 6 Dec 2006 12:09:17]
セレス@城下町 > ( 昨晩のカザン国王陛下との謁見で、陛下から頂いたアドバイスのとおりに。 そう思い立って、聖教会に帰るなり先ず思う様手紙を書いた。 そして教会のチェックが入る度に書き直し、削除し、を繰り返し――――結局書きたかったことの半分以上を削られて、酷く事務的で無難な文面が出来上がった。 その事を思い出す度にぷくぅと頬を膨らましてむくれるが、全く音沙汰内よりずっと良いと思いなおす。 様々な商店の並ぶ静かな通りを見渡しながら、気を取り直して贈り物探し。 自分の目で見て誰かにプレゼントを贈るなんて今まで一度もした事がなかったし、それはそれで心躍るものだ。 ) [Wed 6 Dec 2006 11:56:47]
お知らせ > セレス@城下町さんが入室されました。 『 そうだ、贈り物をしよう。 』 [Wed 6 Dec 2006 11:47:56]
お知らせ > セレス@城下町さんが退室されました。 [Sat 25 Nov 2006 14:45:44]
セレス@城下町 > ( 薄く小さく呼吸を繰り返し、目を閉じた。 無い物強請りなどするべきでは無いし、自分には他の誰にも代われない「役」が与えられている。 その為に皆が支え、生きる力の足りないこの身を守ってくれている。 それはとても幸せな事で、既に生まれてきた意味を全うしているという幸福だ。 1つ呪いを解く度に、1つ悪魔を祓う度に、地上に善なるを広げているという事実がこの身を支えている。 だから、それしか出来ないのだから、せめて誇らしく胸を張ってみせなければならない。 寂しいと、思っても。 ) [Sat 25 Nov 2006 14:35:09]
セレス@城下町 > ( お金を持ち歩いているわけでもなし、少し歩いて周って疲れを感じると通りのベンチに腰を下ろし、ぼんやりと道行く人たちを眺めた。 この景色の中に馴染む事も無い、彼らと共有する感覚も無い、地下に棲むアルビノイア。黒いレザーで身を包まなければ表も歩けない、人肌を直に感じる事も出来ない壊れた器。 ただ祈り清める為だけに生まれた神の僕。 いっそ肉体を与えられず、誰の目にも映らなければもっと客観的にこの景色を見られただろうか。 ) ( 羨ましいと、思ってしまった。 ) [Sat 25 Nov 2006 14:28:01]
セレス@城下町 > ( 見上げる空は薄く青く晴れ渡り、遠くの雲がゆっくりと流れている。 空気は冷たいが風は穏やかで、通りの木々h葉を落として静かに佇む。 静かに、厳粛に、クリスティアの冬が訪れていた。 帰郷から2ヶ月程過ぎただろうか?地下の暮らしは時間の感覚を狂わせ、実感を損なわせる。 19という自分の歳さえ、稀に見聞きする周りの同年代とはズレている気もする。 ) 手紙、書いてみようか。 ( 不意に思いついた言葉を後から追って、ああ、それは良いなと頷いた。 受け取り主からすればたったの2ヶ月程度で、かもしれないけれど。 色々と思う事、感じる事、聞いてもらいたい事があった。 聖教会の検閲を経て大聖堂所属の方に手紙を出すとなると色々と手間がかかるか、そもそも却下されるかもしれないけれど。 ) [Sat 25 Nov 2006 14:19:04]
セレス@城下町 > ( 昼間の割に思ったより人の通りが少ないと感じるのは、相変わらずあの街のことばかり考えてしまうからだろう。行ったら行ったで道に迷ったり変な人に声をかけられたり周りに迷惑をかけたりするばかりだけれど、過ごしたほんの数ヶ月間の記憶がまだ強く残っている。 特に最後の、一夜。 そっとポケットの中を探り、花模様のレースを確かめた。 常につけている手袋越しではその感触はわからないから、取り出して頬に寄せる。 たったそれだけでじんわりと胸に染みて瞳が潤んだ。 ) [Sat 25 Nov 2006 14:09:47]
セレス@城下町 > ( 先日からとある大変な事情で聖教会に厄介になっている。もう暫らくは滞在する予定もあり、久しぶりに訪れた街を散策する時間を得た。 お昼前までお城の構造を覚えたり、国王陛下とその周辺の事情を覚えたり、最低限の礼儀作法(という名の物凄い量のあれこれ)を覚えたり。 そんな長い苦行から一先ず開放されて一人ようやく外出。 聖教会が見える範囲から離れぬよう、という条件付で、治安の良い静かな街並をゆっくりと歩いて行く。 極一般的な聖教会のカソック姿の娘は、アルビノイアである事を除けばそう目立ちはしないだろう。 “聖女認定”の名は4月頃ヴェイトス市で行われた「聖剣戦争」の際広まりはしたが、その容貌や素性は相変わらず一般には知れ渡っていない。 ) [Sat 25 Nov 2006 13:57:41]
お知らせ > セレス@城下町さんが入室されました。 『 久しぶりの来訪。 』 [Sat 25 Nov 2006 13:50:27]
お知らせ > セレス@修道院地下さんが退室されました。 『 暗闇の中、以前とは違う苦しさに声を上げる。 』 [Sat 18 Nov 2006 03:08:15]
セレス@修道院地下 > ( これを辛いと感じるのは罪だ。 与えられた天命に背く事であり、神の家で養われる恩を忘れる事だ。 “聖女認定”と呼ばれる限り逃れ得ぬ責務であり、此処を放り出されても今更行く先の無い身の上に選択肢は他に無く。 ) ……ん ん ンふゥ…… ( こんな淫らな姿を見られたくないと、思うようになってしまった事実が苦しく。 ) [Sat 18 Nov 2006 03:07:34]
セレス@修道院地下 > ( ずっとこうだったじゃないか。 今更特別どう思う事もない。 ただ痛みに耐えて、責め苦の時間が終わるまでやり過ごすだけだ。 どうせ終わる前に思考する事も出来なくなって、気絶してしまうのだし。 卑猥な声を上げるのも、たまらず失禁してしまうのも、いつもの事だ。 世話係の修道女達だって、今更それを見て何とも思わないだろう。 ) [Sat 18 Nov 2006 02:59:50]
セレス@修道院地下 > ( 右腕と左足、左腕と右足を繋ぐように金属の拘束具が嵌められている。小さな口にも枷が嵌められ、息苦しそうに鼻で息をしている。 どう見ても受刑囚、若しくは拷問中の捕虜。 贔屓目に見ても特殊なプレイ中の娼婦の姿だ。 拘束具――――呪いの力を弱めるべく聖女の為に作られた黒い聖衣を持ってしても聖女の日常生活は不安定で、今日もそんな周期だった。 これが、この地下では日常の風景である。 ) [Sat 18 Nov 2006 02:54:47]
セレス@修道院地下 > ( 暖炉に火の入った地下室でもまだ寒いのか、吐く息は白く石床が冷たい。金色の鎖は4本。5つある壁のフックには1つだけ空きがあった。 其処にかかるはずの鎖は今、手元には無い。 時間の感覚が麻痺する程の間石床にに座って過ごし、ぼんやりとその鎖の鳴る音を聞いていた。 ) [Sat 18 Nov 2006 02:48:20]
お知らせ > セレス@修道院地下さんが入室されました。 『 じゃら、と鎖が鳴った。 』 [Sat 18 Nov 2006 02:41:47]
お知らせ > カール@城下町さんが帰りました。 『そろそろ戻ろう。 (少年は宿へと向かう。)』 [Wed 15 Nov 2006 17:56:33]
カール@城下町 > 竜洞で卵を貰うか、…仔竜を見つけて協力してもらうか、だなあ。 (騎乗する者は人馬一体でこそ。…この場合は馬じゃなく竜だけれども。 一緒に暮らし、心を通わせる過程が必要なのだ。) …。見回りの間に竜に出会えれば、良いンだけど、 (そして説得して仔を預けてくれたら良いのだけれど。) ――…そンなに上手く行く筈ないよなあ。 (日はとっくに暮れてしまった。) [Wed 15 Nov 2006 17:55:45]
カール@城下町 > (明日からまたいつもの日常だ。特に変わった事が無ければ森の中でずっとうろうろしている仕事。) ――…そう云えば、 (閉店準備を始める商店街は静かな喧騒に満ちている。何処か物悲しい通りを歩きながら、少年は城壁の向こうの森を思った。) …。俺、騎竜どうしよう。 (まだまだ見習いの身、免許を取るのは遠いが、…むしろ、遠いからこそか、) (自分の乗る竜の事を考えなければならないと思っていた。) [Wed 15 Nov 2006 17:42:09]
カール@城下町 > 足痛ッてー…。 (馴染みの町にまで戻ってきた。その安心感が気を緩める。 痛みまで思い出してしまった。) 噛まれた傷ッて響くなあ…。ちくしょう。 (やわらかいところを噛まれた。失態だ。 毒が無かったから良かったようなものの。) [Wed 15 Nov 2006 17:29:13]
カール@城下町 > (文句の、と云うよりは、安堵の。) 人心地付いたあ。 やれやれだよな、全く。 (今頃、町の宿の方ではお土産を分け合っているのだろう先輩達。彼らから離れられたのにホッとしているなンて、知れたらきっとぶいぶいと文句を云われるだろうか。…口に出さなきゃバレはすまい。) (報告の仕事はギルドに戻って初めて終了だが、今日一日はゆっくりして良いと上から許しを貰っている。ちょうど兵士達の休養日になったようだ。) [Wed 15 Nov 2006 17:12:10]
お知らせ > カール@城下町さんが来ました。 『( ――…溜息。 )』 [Wed 15 Nov 2006 17:05:41]
お知らせ > セレス@修道院地下さんが退室されました。 『…私は、何なんだろう (小さなうわ言は誰の耳にも入らず、闇に消えた。)』 [Sat 11 Nov 2006 04:00:59]
セレス@修道院地下 > ( 熱が下がったらその次は御小言だ。分かっている、ほんの1km程度とはいえ、皆の目を離れて遠くまで一人で歩いていってしまった結果がこれだ。 あの時はただ、もっと遠くまで、遠くまで、歩いていける身体が欲しいと願っただけだった。 それで、もう一歩先へ、もっと先へと南に向かった。 別にそれで、遠い街へ辿り着けるわけでもないのに。 ) [Sat 11 Nov 2006 03:43:05]
セレス@修道院地下 > ( 不甲斐無い。それこそ、ああいうものを撃ち滅ぼす為に教会に守られ、養ってもらっているのではないのか。 それすら儘ならないのなら、自分はいったい何なのだ。 ただの病弱な――――足手まといの金くい虫じゃないか。 高熱に頭はきりきりと痛み、身体の末端が酷く冷える。 ぐるぐると停滞して前進しない思考を繰り返しては意識を失い、ほんの数十分でまた目を覚まして同じ事を考えるという悪循環に見舞われる。 ) [Sat 11 Nov 2006 03:32:40]
セレス@修道院地下 > ( あの怪物は何処へ逃げただろう。 湖畔で遭遇した蟲使いの怪人は聖句に焼かれて水の中に逃げ、そこで姿を見失った。 南を精霊の泉、西側に永世の森、東の果てにヴィジランジャ河、そして北に向かえば王都クリスティア。 ひっそりと湖畔に佇む修道院は人里離れ、来訪者は少ない。 修道院というのは元々そういうところだし、基本的には自給自足で成り立った施設だ。 あの怪人がまだそう遠くに行っていなければ、皆で戦わなければならない。 数こそ何十人と居るものの、多くは戦いとは無縁のシスター達だ。 まともにやりあったら必ず犠牲者が出るだろう。 ) [Sat 11 Nov 2006 03:12:05]
セレス@修道院地下 > ( 無茶な外出を諌められる暇も無く担ぎ込まれ、ベッドに横たわっている。 首筋に流れ込んだ毒は猛毒というほど恐ろしいものではなかったが、脳の近くという場所が悪い。 酷い熱と吐き気を催して倒れ、未だ体調を崩していた。 普通の人間ならここまで悪化しないのかもしれないが、生憎身体は弱い。 世話係の2人の修道女がつきっきりで額のタオルを替え、ろくに休まず見守っているのが申し訳なかった。 ) [Sat 11 Nov 2006 03:03:25]
お知らせ > セレス@修道院地下さんが入室されました。 『 薬缶がしゅんしゅんと音を立てている。 』 [Sat 11 Nov 2006 03:00:05]
お知らせ > カール@城下町さんが退室されました。 [Thu 2 Nov 2006 19:19:07]
カール@城下町 > (大雪山からの風が来れば、この辺りなど真っ白にされるのだろう。宗教は関係ないけれど、聖夜の頃にはこの白い街に来てみたいと思う。 きっと、いつもよりちょっとだけ明るく見えるに違いない。) ――…さてと。 (道行く人がますます減ってきた。のろのろしていると、店はきっかりそれぞれの定時で閉まってしまう。) 明日の朝一で出られるようにしないと…! (少年は大通りを駆けて行った。) [Thu 2 Nov 2006 19:19:06]
カール@城下町 > (少し閉鎖的な雰囲気が少年は苦手だった。…けれども少年はホワイティアだったので、実際のところは街の人々に特別差別されるような事はなかったのだが。 たまに、ごくり、と息を呑む。息苦しいと思った。) 帰りは重くなるぞう。…頑張らなきゃなあ。 (荷の重さを考えると、) …。 (連れてきた馬の心配をした。「あいつ、大丈夫かな」。 今は城壁の、門番の厩を借りて置かせてもらっている。)     (はああ。手に息を吹きかけた。 クリスティアはもう、初雪は見れたのだったか。) [Thu 2 Nov 2006 19:11:36]
カール@城下町 > (待ち人。町人。ちょうにんと入れるべきだった ともあれ。…。) ええっと。修理に出した武器と新しい蹄鉄の受け取り、配達される食料の内容チェック、…うーん…。 (がりがりと後ろ頭を掻きながら、少年は大通りから外れて街灯の下へ。歩きながらではメモも読みにくい。) (竜の紋章が小さく入った外套が少年の身分を示していた。ただ今おつかい真っ最中、である。)     (クリスティアはギルドのある竜洞から最も近い。) [Thu 2 Nov 2006 18:53:10]
カール@城下町 > (晩飯時の城下町。整然と敷き詰められている(ように見える)住宅からは、あたたかい色の灯りが零れていた。晩飯の良い匂いも。 不思議な事に、各家庭の味が混ざって酷いニオイになったりしない。どの家がどンなメニューなのか、鼻で嗅ぎ分けられた。 何の訓練だ。) (家庭のある人々の大体は家に入ってしまっている。スケジュール通りに生きているようなクリスティアの人は、用事もないのに外をブラ付かないイメージ。)     (多分、今こうして城下町を彷徨うように歩いているのは、待ち人より余所者の方が多いだろう。) [Thu 2 Nov 2006 18:42:43]
お知らせ > カール@城下町さんが入室されました。 [Thu 2 Nov 2006 18:35:37]
お知らせ > セレス@修道院地下さんが帰りました。 『 遠く遠く、記憶する世界を細密に思い浮かべる。 』 [Thu 26 Oct 2006 14:52:19]
セレス@修道院地下 > ( 「自己」を身体の外まで伸ばすのだ。 肉体の外まで心を広げ響かせ、世界に触れて浸透する。 そのイメージを掴むのが難しく、試行錯誤して不意に目を開く。 ふぅ、と溜息を吐いて低い天井を見上げ――――それがどういう事なのか、もう一度イメージを練ってみる事にした。 遠く遠く、何処までも自分を繋げる為。 届かせる為。 ) [Thu 26 Oct 2006 14:49:41]
セレス@修道院地下 > ( 身体の中を巡る命の熱量は巡り廻る。その流動を感じ取り、そして末端部から認識を外へ。 存在するという影響力を身体と世界の境界線を越えて奔らせるという概念。 座したまま緩く開いた掌、指先、爪の先から外へと向かうイメージ。 ) [Thu 26 Oct 2006 14:39:22]
セレス@修道院地下 > ( 全てが1であるという捕え方。 流動する大きな流れの中の、時と、空間と、発生する熱量。 大地と空と芽吹く生命と、光と闇と生と死と、其処に境目は無く。 全てが1つで「世界」となる。 そのごく一部であるセレスティアルの中に細分化された「意思」の断片が発生して、世界全体に対して微量の影響力、熱と重さと質量を持つ。 ) [Thu 26 Oct 2006 14:08:51]
セレス@修道院地下 > ( 修道院地下、心身の安定の為に改めて本を読み漁った魔術概念。 この地に縛り付けられた身体、この身体に縛り付けられた心、ただ待つだけでは解き放つ事も侭為らないのだ。 少しでも何か、自分で出来る事を考えなければ。 ) ――――――――。 ( すぅ、と息を吸い込んで目を瞑る。 概念は理解できる。 それがあまりに浮世離れして、人間の身に馴染まない、人間の感覚から遠いイメージであれ。 もともと浮世離れしている自分だ。 それくらいでちょうど良いだろう。 ) [Thu 26 Oct 2006 13:46:58]
セレス@修道院地下 > ( この肉体が世界から発生したその一部であるということ。 「これは私である」という境界線について。 熱や重さや感情、目に見えない影響力を視るということ。 境界を越えて自己を拡大するという発想。 常に不安定なバランスの上に成り立つ私、セレスティアと名付けられた私について。 ) [Thu 26 Oct 2006 13:27:48]
お知らせ > セレス@修道院地下さんが来ました。 『 手繰り寄せるように、存在を拡大するように、繋げることだ 』 [Thu 26 Oct 2006 13:21:15]
お知らせ > バラエ@郊外さんが退室されました。 [Mon 23 Oct 2006 21:13:48]
バラエ@郊外 > (なるべく賑やかで、そうだ、酒場と一緒になってるトコが良い。) [Mon 23 Oct 2006 21:13:47]
バラエ@郊外 > まア良いや。次に目指せば。 …全く俺も、北へ南へと落ち着きが無エ。 (苦笑。) (今日は適当に、安そうな宿へ行こう。…くる、と角を曲がる。) [Mon 23 Oct 2006 21:11:08]
バラエ@郊外 > 綺麗好きのくせに、直ぐに見つからねえンだからヨ。…ヴェイトスくらいオープンな街じゃねーと気楽に入れネエのかネエ…。 (うろうろ。酒場は結構見掛けるのに。) [Mon 23 Oct 2006 21:06:03]
バラエ@郊外 > それにしたって何処ぞの宿は借りネエと、ヨ。あと風呂だ。 (安いところが良い。当然だが。) [Mon 23 Oct 2006 20:55:32]
バラエ@郊外 > 自分じゃ解ンねエッてか。…道理だ。 (自分に関してはとっくに麻痺してる。身体って上手いこと出来てンな、と呟いた。) [Mon 23 Oct 2006 20:50:55]
バラエ@郊外 > (ぱすぱす と粗末な服を叩いて、気持ちばかりは埃を落とそうとしてみる。元は白っぽい色だったはずだが、今は大分黄ばんでいた。) (城壁の外の地区で暮す人達は同業やその系統の客に慣れて居るハズだが、それでも男の傍は器用に避けていく。) そンなに臭いかネエ。 (くんくん。袖口の辺りを嗅いでみた。) [Mon 23 Oct 2006 20:48:11]
バラエ@郊外 > (白い城壁の外の区域。小汚い男はまず此処でストップした。) はあ、やっとこヒトの気配がすらア。 [Mon 23 Oct 2006 20:41:39]
お知らせ > バラエ@郊外さんが入室されました。 [Mon 23 Oct 2006 20:39:41]
お知らせ > セレス@修道院地下さんが退室されました。 『 ……続き、書かないと。(大きく息を吸って、吐き気を堪えた。) 』 [Mon 23 Oct 2006 13:15:16]
セレス@修道院地下 > ( 正体不明の恐怖が其処にある。 焦りのような、もどかしさのような、この部屋が酷く狭いと感じるような不安感。 今まで感じた事の無かった感覚ばかりがこの数ヶ月で押し寄せて、ずっと混乱している。 根底から覆すような、考えてはいけないような、拒否反応。 「なにか根底から間違っているのではないのか」。 考えるだけで血の気がひて、今のこの状態をどうにか変化させなければと焦る。 それで結局、何をどうしたら良いか見当もつかずに途方に暮れ―――――。 ) [Mon 23 Oct 2006 13:14:26]
セレス@修道院地下 > ( ただ在るだけで痛むこの身体が枷である限り、思う侭振舞う事はできないだろう。 一生をこの地下に繋がれて過ごすのかもしれない。 今までそれを特別どうだとも思わなかった。 自分が周りの誰とも違う境遇にあっても、それは天に選ばれるという栄誉と共にこの身に課せられたものだと。 だから別に、それで良いと思っていた。 尽きるまで祈り捧げ、静かに朽ちるものだと。 それで生涯にどれだけの不幸を地上から消し去る事が出来るか、それだけが存在意義だと。 ) [Mon 23 Oct 2006 13:08:42]
セレス@修道院地下 > ( 色々な事があった。 色んな人と出逢った。 沢山の事を知った。 それでも矢張り一番最初に想うのはいつも、黒い牧師服を纏った彼女の事。 大きく感情が揺れる時は決まって彼女が其処に居た。 こうしてその顔を思い出そうと目を閉じる間、酷く悲しくなるということ、最近知ったばかりだ。 顔を見たい人と、もっと話をしたい人とどうしても会えないという事がどういうことか19歳になる今になってようやく知った。 遠く深く、人の目の届かない地下にあって、唯一揃いの黒いリボンだけが存在を繋いでいる。 ) [Mon 23 Oct 2006 12:59:43]
セレス@修道院地下 > ( 夏の始まりから終りまでを過ごした、ヴェイトス市での経緯。 空を覆った赤い瘴気のこと。 聖女自身の思うところについて。 書くべき事、書きたい事が多過ぎてとたも長くまとまりの無いものになってしまいそうだが、苦痛ではない。 むしろこうして文字にしておく事が、薄れて行く思い出と感情を繋ぎ止める事になっている気がした。 嬉しくてはしゃぎまわった事も、恥ずかしくてぼろぼろに取り乱した事も、悲しくてわんわん泣いた事も、酷く遠く感じる。 まだ1月2月程度なのに、もうずっと昔の事のようだ。 記憶を確かめるように目を閉じて顔を上げ、頭の後ろで髪を纏める黒いベルベットのリボンに触れた。 日常的に掌を覆う黒い皮の手袋越しではその感触を楽しめないから、それを解いて長い髪を下ろし、頬に当てて暫し物思いに耽る。 ) [Mon 23 Oct 2006 12:47:39]
セレス@修道院地下 > ( 時間は緩やかに過ぎてゆく。 優しく緩やかに、どろりと緩慢に、感覚を麻痺させながら。 精霊の泉の畔、城下町から南に遠く離れた修道院がある。その地下にひっそりと一人、蝋燭の灯りに照らされて娘がペンを走らせる。 “聖女認定”と呼ばれる娘はそうして時間の感覚を鈍磨させながら外側から鍵の掛けられた部屋に篭り、クリスティア聖教会に提出する文書を書いていた。 体調は、比較的良い。 少し脚が筋肉痛になった程度だ。 ) [Mon 23 Oct 2006 12:40:07]
お知らせ > セレス@修道院地下さんが入室されました。 『 じじ、と蝋燭が音を立てた。 』 [Mon 23 Oct 2006 12:34:55]
お知らせ > セレス@修道院外さんが帰りました。 [Sat 21 Oct 2006 03:14:56]
セレス@修道院外 > ( 時折過る風が冷たい。 遠くでさらさらと鳴る森の木々の向こうに闇が続いている。 そろそろ修道院に戻らないと皆が心配するだろうか。 焦らないでゆっくりと歩いてみよう。 そしてクリスティアの長い冬が明ける頃、また大好きな彼女に会いに行けると良い。 その時恥ずかしくないよう、毎日を精一杯過ごそうと、思う。 ) [Sat 21 Oct 2006 03:14:33]
セレス@修道院外 > ( もっと動けるようになりたい。 一人で遠くまで、遠くまで、自分の思うとおりに歩きたい。 今度の滞在で切に感じた力不足はそう思い至らせた。 そして、自発的に何かをするという極当たり前の事を自分が殆んどしていなかった事実に気付く。 与えられた役割。 与えられた衣食住。 与えられた世界。 未だそれは続いていて、自立する事など到底できないまま19年。 子供でも知っているような常識が悉く欠落したままだ。 そんな自分のままではいけないと思う。 ) …思ったら、次は動き出さないと。 [Sat 21 Oct 2006 03:06:13]
セレス@修道院外 > ( 暫らくこっちの環境に調子を戻すのも大変だった。 料理の味付けはヴェイトス市に比べて薄いし、皆静かで素朴な顔をしている気がする。 なるほど、これは質素な暮らしなんだと修道女達の姿を見てようやく納得すると共に、やっぱり「どちらが良い事なのか」と考えてしまった。 慣れている筈の地下室での暮らしが酷く息苦しく狭く寝付けない。 最近ようやくそういうズレが幾らか直ってきたところ。 当然、聖教会からは長すぎる滞在について根掘り葉掘り聞かれたし、それは良くない事だと諌められもした。 唯一の救いは、幾らか我儘を赦してもらえた事か。 頭の後ろで銀色の髪を束ねる黒いベルベットのリボンだとか、こうして外を歩いて積極的に運動することとか。 ) [Sat 21 Oct 2006 02:55:39]
セレス@修道院外 > ( 長かったヴェイトス市滞在から帰って幾許か。 ここは相変わらず時間がループしているかのように同じ景色が繰り返していて、どちらが自分にとって正常なのか暫らく混乱してしまった。 だから、風が冷たくなって遠くの山肌が白くなりはじめたのをみて、どちらかというと安心したのだ。 世界はちゃんと繋がっていて、同じ時間が流れている。 次にヴェイトス市を訪れた時、全て変わってしまったりはしないのだ。 ) [Sat 21 Oct 2006 02:47:24]
セレス@修道院外 > ( クリスティア城下町から南へ抜けた人気のない静かな場所。永世の森と精霊の泉に囲まれた辺境の其処に、その修道院はある。 風が木々を揺らす音だけがさらさらと静かに流れ、湖畔が静かにたゆたう。 10月も半ばを過ぎて、北の果てクリスティア領の冬は近い。 そんな夜の風景を暫し眺めて小さく震え、少し厚着をした聖女は手袋をした両手で頬を覆った。 空は蒼く黒く、遠くまでずっとそんな色をしている。 僅かな赤みが差すことも無い。 ) [Sat 21 Oct 2006 02:39:44]
お知らせ > セレス@修道院外さんが来ました。 『 寒くなって来た。 』 [Sat 21 Oct 2006 02:27:56]
お知らせ > ユディトさんが帰りました。 『(最後に響いた言葉に、精神ダメージ。然し笑っていられる辺り、慣れとは怖い)』 [Mon 25 Sep 2006 22:43:04]
ユディト > 昔から、結構本気の積もりなのに。 (… 肩を竦め。残るワインを一気に飲み干す。 そして綺麗に空いた皿を重ねては、手に持ち席を立ち) [Mon 25 Sep 2006 22:42:00]
ユディト > 先に昔話持ち出したのはシェバトの方!! よってイーブンだ!! (主張! だが然し、其の間にも己の鶏は食べられてゆく。決して劣勢では無い、筈、なのに、何故こんなにも悔しく、負けた気分なのだろうか…!) … 仕方ないなあ。早く寝るよう、尽力はするよ。何ならシェバトが寝物語でもしてくれれば、嗚呼いや済みません御免なさい冗談です。 (睨まれる前に軽口は止め。 先に食堂を後にする、其の姿を眼で追っては) … 本当、酷いなあ。 (『昔っから、そんな冗句ばっかり』――) [Mon 25 Sep 2006 22:40:51]
お知らせ > シェバト@宿屋さんが退室されました。 『 馬鹿だ 馬鹿馬鹿馬鹿阿呆ッッ!! 腐れホモ!!! (非道かった。)』 [Mon 25 Sep 2006 22:38:42]
シェバト@宿屋 > …………あ、明日も早いんですから貴方も就寝準備! 歯は磨きなさいね!! ( …そんな、妙な捨て台詞と一緒に。) [Mon 25 Sep 2006 22:37:50]
シェバト@宿屋 > ッな!!?その話を持ち出す方が卑怯なんじゃないですか!?禁止!! 第一ッ、!! (鶏をフォークにブッ刺し、そのまま己の口に次々運びながら! ぐもぐもぐもぐもぐもぐも(中略)…ぐもぐも ごっくん!呑み込む!) …ッぶは、 …………昔っから、そんな冗句ばっかり、ッし、信じてませんから!! (――あの薬は、精神にも影響があるのだろうか。「男」だった頃より、嫌悪よりも羞恥が主張するのは何故なのか。手の甲で乱暴に口を拭い、食器をがちゃがちゃと重ねて手を合わす!合掌!) ……御馳走様でした今日の糧に感謝します! (足早に、食堂を後にせん。) [Mon 25 Sep 2006 22:35:45]
ユディト > (細腕を叩く様を、何所か眩しそうに見遣り。 浮かせた腰を戻し、改めて座り直す。) 其れを言われちゃお終いだなあ、ッて言うかシェバト、昔の失態を出すのは酷いよ! それを言ったらシェバトだって、掃除を頼まれた時に箒の柄で――… (酷いと彼女を非難する割には、愉しそうに、男は言葉を交わし。頬杖を付いては、彼女の過去を明かして行く。) 其の言葉を其の侭返すよ。『こういう言葉は好きなひとに言うもの』だろう?     ッて   あ、 ちょ、シェバト!! 俺の鶏…!! (皿が奪われた!!) [Mon 25 Sep 2006 22:30:02]
シェバト@宿屋 > ……言って要りません!何度も云わせて頂きますけど、そう言う台詞は好いた女子に言いなさい心臓に悪い、  あ、鶏要らないんなら貰いますよ! (フォークを勝手に彼の皿に伸ばして、ソテーを奪おうと!) [Mon 25 Sep 2006 22:25:20]
シェバト@宿屋 > 財力でなく腕力で勝つ努力をして下さいな、……まあ未だ先は遠そうですけど。 (そうして得意げに自身の細腕を叩いてみせる様を見ていると、どうやらまだ気持ちは半分くらい男同士のままらしい。幼い頃からずっとこうした遣り取りをしてきたのだ、…それこそ、彼がいつも言っていた戯れ言のよう これが自分の好意なのに。) …、? (目の前に、身を乗り出しやって来る銀糸 に) ――――…。 (ふと、ことばに詰まって 黒眼がちの眼を丸く見開き。) …な、 (声を出そうにも、音にならない。言葉にならない。) ッバ、馬鹿言ってんじゃねえですよ!!お養父さんに叱られて私の背中でピーピー泣いてた癖に、よくもまあそんな大風呂敷、 (褐色ゆえに解り難いが、頬に僅か朱を雑じらせて早口に反撃…!) [Mon 25 Sep 2006 22:23:12]
ユディト > いつか俺がシェバトを守ってみせるよ。 (戯言遣いの道化と思われていても、又、実際に其の道化を日頃演じて居るのだとしても。理解の上で尚、囁く。) 酷いなあ、結構痛いんだよシェバトに殴られるの! … 冗句よりこっちがお好みなら、幾らでも言ってあげるのに。 冗句より本音の方が、言うのは容易い。 (…さても、何所まで本心だか) [Mon 25 Sep 2006 22:15:52]
ユディト > 吝嗇も何も無いよ!! そんな時ばっかり俺を頼るのは無しだ…!! (よよよ、と嘆く仕草等を見せ。) まあ、未だ勝てる日は遠そうだけどねえ。……それこそ小さかった頃から、いつか勝ってみせると頑張っては居るんだ、俺も。 だから、 (未だ先は遠いけれど、と繰り返し乍ら。 少しばかり身を乗り出して、彼女にだけ届くよう、小声。) [Mon 25 Sep 2006 22:13:15]
シェバト@宿屋 > 本音もクソも、あるかッ。大体、ある筈のものが無くなって無い筈のものが増えてみなさい、客観的に自分の容姿なんぞ見られる訳が無い! (全ては戯れ言だ。彼がそうなら自分もそう返す。偶にキレる。それが幼い頃からの決まり事。) ……褒め言葉だと言うなら、そう受け取ってあげます。 私はてっきり、また頭の湧いた冗句に繋がるのかと思って殴る準備してたんですけど。 (ついと視線を逸らして呟いた。鶏肉頬張りながら。) [Mon 25 Sep 2006 22:09:15]
シェバト@宿屋 > あ、ケチ!! (フォークでテーブルを指してブーイング!ブー!) 主も何も何らかの磁場が歪んでこうなったとしか。…まあ良いです。 (頼られて悪い気はしない。鶏肉を弄って細かく切り、細々と啄みながら。) ……まだ、アームレスリングじゃ負けませんね。 (くふ、と嬉しそうに笑った。幼い頃から連戦連勝なのだ。以前より、自分の腕もずっと細く華奢にはなったが――まだ負けはせんよ!) [Mon 25 Sep 2006 22:06:51]
ユディト > 酷いなあ。俺は正直に自分の本音を言ってるだけなのに! (けたけたと笑えば、其れは戯れにしか聞こえなく 『為る』 が、) …… 冗談に聞こえる? まあ今のシェバトに取って、可愛いと云う言葉が如何届くかは、俺には推し量れないけれど。 (彼、もとい彼女は数奇な境遇を辿った。其の戸惑いや苦悩等は同じ経験をしない限り決して分からぬだろうが) でも、褒め言葉の積もり。だからあんまり自分を卑下しないでよ。シェバトを可愛いッて思ってる俺まで哀しくなっちゃう。 [Mon 25 Sep 2006 22:03:41]
ユディト > 割れた食器代の弁償はしないよ…!! (主張! 裕福に見えてとんだ守銭奴だ!)    … 御免なさい俺が悪かったので如何か殺さないで下さい。(あ、折れた。 何時になってもこの幼馴染には敵わない。) まあね、此処で出会えたのも神のお導き、と。 … 土地も知らぬ、ろくに知人も居らぬ。如何せなら気心知れた相手が傍に居た方が嬉しいじゃない。 (掛け合う積もり、には楽しそうにそう返し。) 今ならもうちょっと、良い所も見せられる、……と、思いたいのだけれど。ね。 (腕力でこそ敵わぬが、…己の手元に視線を落とし。筋肉の薄い、自らの腕を眺める。) [Mon 25 Sep 2006 22:00:51]
シェバト@宿屋 >  ……、 (その、昔話の延長か。宿の客はあまり居ないのか、疎らに人が居るだけの此処で 彼の声はよく聞こえた。) ……… 昔から、そう言うタチの悪い冗談ばかり言う。貴方のそう言う所は悪い癖だと思いますよ。 (諭すように呟いて、ワインを一口。) [Mon 25 Sep 2006 21:55:51]
シェバト@宿屋 > いっそアレだ、試してみましょうか、パーティ芸。テーブルクロス抜き。 (どう転んでも凄惨な現場になりそうだ。) 何アンタそれ私の真似ですかねえちょっと不愉快極まりないんで刺していいですか。 (言いながら片手にはしっかりフォークが握られて居た訳だが。よーしトバルカイン頑張っちゃうぞー、主に斜め上の方向に。) …まあそれは半分くらい冗談として。ほら見なさい、どうせ掛け合う積もりで居たんでしょうが。私が此処で見放そうが見捨てようが。 (じろりと不遜に彼を睨め、しかしそれも直ぐに笑うような息と一緒に破顔した。) …でも結局二人で余計に迷って、先方の司祭様が見付けて下さったんですよね。全く、男の二人連れで情け無いったら。 [Mon 25 Sep 2006 21:53:30]
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