”百足が単に、虫の名のみに使用されるようになったのは後世のことで 上古には、鉱物そのものが百足という語であったと思われる。 これは、毘沙門天の採物のホコが、山を掘るボーリングの棒で あれを逆手百足といったからである。 これは古くから奥羽地方に伝わる、しかも廃語になった古語のひとつである。
むかでは、百足とも、蜈蚣とも書く。何故、「呉公」なのか。 結論から言うと、銅の採掘技術・製錬技術は呉の国から来たと思われる。 百足は銅鉱石の精、銅鉱山の主である”
「世の中ままならぬものじゃな…資質と心を姉妹でバラバラに持たせるとは…」
名 あかぎごこう、と読む。 男と間違われそうな名前だが、本人は至って気に入っている様子。
容姿 外見は典型的なトキノミヤコの女性。平均より少し背が高い。 いつも眠たげな印象を与えそうな、うっすらと細められたタレ眼。瞳の色は黒。 衣服は和服。主に藍色の女袴に薄い蒼色の着物を着用。 髪は黒く、ストレートの髪を肩甲骨の後で一つに纏めている。 プロポーションはまあまあ。貧相ではないが豊満でもない。中ぐらい。 槍は概ね外出時に持ち歩いているが、先端にいい細工の施してある覆いを付けているので 武器丸出しの様な雰囲気はあまり無い…と思われる。
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生い立ち 代々続いてはいるが三番手ぐらいの位置づけ故、それほど 沽券だの跡取りだのに執着せずに済む良い蟲使いの家に生まれる。 2つ違いの妹が居り、幼少の頃から姉妹で蜈蚣使いの業を修めんと修練に励む。 しかし呉公は使役より槍の方が馴染んだらしく、妹が使役に 才を表したのも手伝って、使役より槍を重んずるようになった。 姉妹はお互い、己の道を平穏に―――歩いていた。
あの日が来る迄は
蜈蚣との接合。精神、魂を一時的に蜈蚣と等しく並べ 己が魂の内の蜈蚣を正しく自分の手足同様に動かす極意。 是を修めればまずは一人前、となる儀の中でそれは起こった。
妹の心には、蟲と完全に一つになることに対し 何の抵抗を持たない、という一番肝心な素養が抜けていたのだ。
寧ろそれは普通の事なのだが、特殊な業を修めようとするならば 特殊な素養が必要となるのが物の道理。その後も何度か挑むものの ことごとく失敗し、仕舞いには精神に破綻をきたしてしまう。 以降蜈蚣を見ると発作を起こし、文字通り「虫けらのように」殺すようになった。 故にどこかへ追いやるように嫁に出された。それから、妹には会ってない。
それが四年前の出来事。そして蟲使いとしてはトキノミヤコで 仕事が無くなってきた(三番手程度であることのデメリット)ので
頑張って共通語を覚えてヴェイドスにやってきた。 そこには跡継ぎがどうの、それに関わる仕来りがこうのと あるのだが、それはそれ、また別の話である。 ちなみに、家庭仲は悪くない(除く妹)
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能力など 槍術 読んで字の通りの槍術。100〜200cm程度の手持ち槍が得物である。 特に何派の槍術と言うことは無い。威力より速さ重視。自分で持っているのは、130cmの短槍。
使役 蜈蚣を呼び出して命令したりすることができる。 かつて家が最盛期であった頃は、鉱脈を探るなどと言う 地味ながらとても大きなことが出来たそうな。
しかし”接合”は修めたものの、根本的に使役者としての 錬度が低いのでまだ半人前を卒業できない。 まず蜈蚣をちゃんとした形で呼ぶことがもう一仕事なレベル。 それをクリアした上でさてきる事といえば失せ物探しぐらいである。
頼侯 接合の儀と共に結ばれる、人と蜈蚣の間の橋渡し。使役者の肉体 魂の一部を蜈蚣と変化させ、己の身に宿す。人間とほぼ同等の知恵を持ち 人語を解するが、本人以外とそのようにして意思疎通するのは、普段は不可能である。 尚、普段は実体化して居ないので、他人には見えない。 魔術、呪術的な心得があれば、何となくわかるかもしれない。 現在のレベルで頼候を具現化させようとすると「完全に呉公から離れるのは不可能」 「肉体の内部に近い所以外からだと難易度が更に上がる」と言う制約が増える。 しかもそうして頑張って具現化させても、今の所特に何か凄いことが出来るわけではない。
生活・財政など 実家からの仕送りが月5万+半人前の蟲使いで3万円。この八万円が基本的な収入。 生活費を除くと手元に残るのは、大体1.5万円程度。 居住区の安アパルタメント(今で言う八畳一間クラス)に一人暮らし。 勿論畳敷きのアパートである。
経験値 0 日常 6/7 戦闘 3/10
所持金 22万 |
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