あーそーぼーっ！



（紙面いっぱい、共通語で書きなぐって貼り付けた。）

（メモ用紙片手に掲示板チェックをしていると、
青年は自分の名宛てにメッセージを見つけた。
差出人の名に、しばし首を傾げるも「ライシェン」と
下の名で呼ぶ者は今や一人だけ…。
紙面いっぱいに書き殴られたメッセージを見ると共に
あの陽だまりのような笑顔を思い出して
クスリ、と穏やかな笑みがこぼれた。

青年は一枚、メモ紙を切り取って丁寧に紙面に返事を書き綴る。）

「イクスさんへ

お久しぶりです。お元気そうでなによりですね。
お名前変えられたのでしょうか…。
今夜お時間が空いてますので、宜しければ21時半以降、
好きな時間に私の家に遊びにいらっしゃってください。
お茶とお菓子を用意してお待ちいたしましょう…。

李　来香」

（書きおわれば<イクス>の紙を丁寧に取り、裾の小袋にしまう。
そうして貼り付けられていた同じ箇所に、青年はピンで自分のメッセージを貼り付ければ、楽しみにその場を去った。）