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タイトルルーザード邸宅の方々への通知
記事No2658
投稿日: 2006/03/18(Sat) 01:57
投稿者御者の男
それは屋敷に届いた一通の手紙。所々紙は涙でぬれていて、字も僅かに震えていた。

エニシス=クゥエル=ルーザード様、仕事のご依頼でクリスティアへ向かう道中、現れた野党によって落命。
ご遺体とともに、その場に残された金2万エンを返却。その後、事の次第をエニス様の本国、フェアリンに通達。
館の使用人一同は、本国からの使者ならびに返答を待って処遇をきめられたし、とのこと。

最後に、その場に居合わせたにもかかわらず、何もできなかった己の不甲斐なさを強く恥じる。

タイトル ・・・・・・  vir ・・・
記事No2659
投稿日: 2006/03/18(Sat) 10:30
投稿者ヘルン・ローレヌ”typeW”
(ヘルンはルーザード邸の庭を掃いていた。
  ざっ、ざっ。小気味良い音が巻き起こっては、風に流れて消える)

〔  … 今日 は    四月一日     
  冗談の  日
 でも、ちょっと    冗談が  過ぎ る〕

(無事の帰りを信じるように、掃いて、掃いて
  他の使用人が何を言ってきても、一言も返さず――――)



(現実を受け入れたのは
 
  夜になっても

 途絶えぬすすり泣きを耳にしたとき)

タイトルルーザード邸宅の使用人たちへの通知
記事No2660
投稿日: 2006/03/18(Sat) 11:36
投稿者ルーザード家の使者
それは、フェアリン本国からの手紙。当主の死を知って、ヴェイトスへとやってくるルーザード家の使者が、先駆けて書いた手紙。そこには、残された使用人たちへの処遇が書かれていた。

第一に、ルーザード家『元』当主エニシス=クゥエル=ルーザードの遺体は、生前の本人の希望により、ヴェイトスの墓地に埋葬するものとする。

第二に、主不在となった屋敷は3月末までに引き払い、ルーザード家はヴェイトスより完全撤退する。

第三に、使用人たちへの処遇は次の通りとする。
三級奴隷アルストロメリアは、奴隷ギルドに返却。
燦・リーベン・ヘルン・シェーラ他、屋敷の使用人たちには、それぞれ3ヶ月分の給与15万エンを与えた後、解雇処分とする。
なお、これらの発表ははすでに本国で決まったことであり、いかなる理由があっても変更は認められないことを了承すべし。

最後に、亡くなったエニシス侯爵夫人へ哀悼の意を表すると共に、先に死した旦那様、ご子息と安らかな眠りの中で幸あらんことを切に願う。

ルーザード家代表者より
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*エニスの私書籍は、死出の門通過後に破棄します。

タイトル(手紙を手にし…)
記事No2661
投稿日: 2006/03/18(Sat) 15:27
投稿者
(早く家に帰っていれば…)

(一緒に同行していれば…)


………護衛がッ……仕事を全う出来ぬとは………。


(主人の手紙に早く気づいていれば…防げたかも知れぬ。悔やむ心は深く…奥底へ。) 

(ギリッと噛み締めた唇から零れる鮮血を拭いもせずに…ただ立ち竦む。)

タイトル(庭木の上)
記事No2662
投稿日: 2006/03/20(Mon) 19:07
投稿者シェーラ
(目と耳の聡さを生かして、侵入者等の警戒に当たっていたモノの、指定位置。運び出される家具やらを眺める目)

…思っても先には立たないことですから。
私は、そのうち出来る事から始めたいような気もしますけど。

(からっぽになっていく家を振り返る顔は、誰も見ていないから。
 本当は溜息に誤魔化す必要も無かったのだけど。けど)


(出来なかった事を悔やむ茫洋と、まだ伝えられない言葉は喉の奥)

タイトル(檻の中)
記事No2663
投稿日: 2006/03/21(Tue) 00:56
投稿者アルストロメリア
(然したる文字も読めぬ)
(音と、空気を感じるしか出来ん)


………、えにすさまは、   こころのなか。

(冷たい鉄の箱の中、額のバンクル押さえる蒼が一人)
(其れは、もう、他の誰にも見えぬかもしれん、場所)

タイトル(細長く尾を引く啜り泣きが続いたか。)
記事No2666
投稿日: 2006/03/23(Thu) 20:57
投稿者リーベン
……神様……大嫌いだよ!
大嫌いだよ!


(幼さ故の言葉足りず。ただ神への罵りに変えて。)