象軍演習所 参加者 なし ROM 1人
お知らせ > 危娘さんが帰りました。 『( ………眼の焦点の合わぬ下帯姿の男が、警邏の前に置き去りにされたのは、翌日の事だった。)』 [Sun 1 Mar 2009 00:16:59]
危娘 > (青年の悲願など、如何でも良い。唯、其の布石の過程だけが、奇しくも、小娘の黒い望みと相容れる。壁の影に腕を寄せ、猫の様に瞳を眇み、視界を凝らす。)(教えてくれないか、戦闘士。宣言して、欲しいんだ。 其の刃で、其の武で。本当は、大志も忠義も、如何でも良いと。国と言う誇大で朧気な、顔無き存在如きに、本心では左右などされぬと。其の完成された精神(こころ)も、其の孤高も、其の誇りも、内に秘めた其の優しさも、全て『まがいもの』だと叫んでくれ。音に聞こえたサンナ=マドゥーとて、本音の場所では、冷たい絶望に何より浸され支配される、唯の男だと宣言してくれ。憎悪のままに。悔恨のままに。さぁ、『彼』を、安らぎの場所に導いて。―――あたしが、とても、幸福に満ちて、そうする様に。 彼が、彼が、唯、純粋なる死を求め、涅の粉を振り撒く姿が、視たい―――。   視たい―――――。)      (       この せかいで    ひとりは   いやだ      )         ( だけど、もう。 ) (大いなるせかいの熱気に煽られる髪とサリーに、此の夜の舞台で唯一対の、冷たい手が添えられる。 糸繰り人形の糸が切れた様に、こくん。細い首が項垂れて、伏せられる、小さな白面。)     ―――――………だけど、もう、    時間切れ、だよ ―――――………、 マドゥー、さん ―――――………、 (あなたは、少しだけ、遅かった。 投げられた債は、もう戻らぬ。―――あたしは、新たな死出の導きにのみ、惹かれ行こう。微かな吐息だけが、小娘の、存在の名残り。せかいに背を向け、慕わしき涅槃色の夜の奥へと、歩み去らん。) [Sun 1 Mar 2009 00:16:33]
危娘 > (寒気にでも襲われたかの動作で、袖を引き寄せる青年の表情の中、高慢さだけでは、隠し切れない慄きがちらついて見えて居る。 若い娘の其れとして、余りに不似合いな、硬く、冷たい指の先と先を、衣の名残を惜しむ風情に、そっと微か擦り合わせん。) ………―――――聡明、だ、と ………、言った、ろう ………―――――…? ………………あの、人、が………、此の………情報を得た………なら………、その………時点、で………、何も、警戒、を………して…、来ない、と、思う、か………?(かくん。闇の中、燐光を放つかに白く仄光る頸椎が、青年の瞳孔の中で、横手に折れる。) 罠を張る、には………―――――、  あんた、じゃぁ、 荷が、勝ち過ぎた………、かも、な………―――――。(何を語られたか、青年が理解するにたっぷり1秒。直ぐに、ぐぅっと膨れる敵意を背な越し受けて、小娘は、来た時の足取り其のまま、ふらふら何処ぞへ離れ行く。其れが、今宵の、刹那の、関わり。) (小娘は、雲踏む如き足取りで、象舎の段差を上り詰め、象使い詰所か何かの建物の影に身を寄せる。少しは人気の無い高みから暫し、この悪すべきせかいを睥睨せん。) (真鍮飾りを散りばめて結い上げた髪の毛が、闇藻の様に背後に流るる。黒い鏡面体めいた瞳を、半分降ろす瞼で隠蔽。長い睫が瞳を一層、黒に染める。 ―――あなたは、此処へ。 ―――ほんとうに、来るのか? 尽くる事無き憎悪を連れて。) [Sat 28 Feb 2009 23:02:39]
危娘 >  (交錯する人いきれを縫って。不意に横手からすぅ、と伸びた蒼白い指先が、絹紗のヴェールの端を捉えん。) (振り返る穏やかな半顔を、瞬きの少ない黒い光彩が見詰め返した。 ―――否? 視線の収縮する点は、彼では無く、その背後に? それとも上部に? ――何処を、見ている? そのガルーダの様な、無感情の昏い瞳。 罅だらけの面差しを、冷水を浴びたかの様に強張らせ、周囲を一瞥する青年を前に、すぅ、と細くなる、小娘の瞳孔。) ―――――簡単、に 、 (皮の薄い唇から、零れ落ちる、淡い響き。)  ………―――――簡単に………、彼…、を………、 “誘き出せる”、と、思うな、よ………、………、………、(低く、幼い声音の一句切り毎に、ヴェールから伝わる痙攣の波動。現地のジプシーの如き、黒紗のサリーを身に纏った小娘の、背丈こそ青年の胸程も届かぬのに、見上げる眼差しの其れだけで、不可視の重力が互いを繋ぐ。ふらり、人混みを擦り抜け、邪魔になる段差から飛び降りて、青年の傍らへ降り立たん。距離が詰まれば、一層、舞台の重圧は増す。落ち着かなく空を漂っていた目線がふっと交われば、隧道色の双眸は、反対にすぅと逸れる風情。薄布の袖を翻し、薄い背を向け、たわめる指先から袖を逃がす。するり、陶器の合間を滑る様な感触を残して、抜けて行く、衣の影。) [Sat 28 Feb 2009 22:47:11]
花崗岩のバンクル >              (      その、袖を、) [Sat 28 Feb 2009 22:28:06]
花崗岩のバンクル > ( ―――容易い、ものだ。花崗岩の青年は、四方へ油断無く眼を配らせながら、主君パウロから収買した『幹部』達と、密か頷き合わん。節くれ立った五指を、静かに握り締めると、零れ落ちる白い石片。 ――この日の。この日の為に。私は偽りの忠誠を装い、屈しがたき隷属に身を任せて来たのだ。彼奴めの利益の為に地を這い廻り、彼奴めの成功の為に屎水を飲んだ。パウロめが再立した後、主立った商鞭を取って居たのはこの私だ。 穏やかだと? 虫も殺さぬ様な、と? ―――嗤わせる!) (凄まじい憎悪を秘めた眼差しだけを、だらしなく輿に掛けたままの主君に向けて、振り返る。 何一つ知らず、最期まで其処で見ているが良い。私の蒙昧と愚直を信じ込み、地位を与えた浅はかなるパウロめ。父の、母の、兄の、妹達の無念を、貴様の全財産で買い取ってくれん。 さすれば、今度は私が暴君となる番だ。あまつ生者共に不遇を与え、この不平等な世に見せしめてやる。)(すっとヴェールの端で覆う貌半分。“あの”娘が良くする様に、人目に付き難い、壁際の暗がりを選び背を預けん。 ――さぁ。この、怨嗟の念を感じ取り、「よもや来れるものなら」、と、胸の内で呟き置く。) …―――来るが好い。――嗅ぎ付けて居よう? 否、既に何処かで見て居ようか? ( ――サンナ=マドゥーとやら。今、こうしてこれ見よがしに。言葉を交わしていた、この若い兵士に、手ずから朱酒を注いでくれん。) [Sat 28 Feb 2009 22:27:31]
花崗岩のバンクル > (紫紺のヴェールの内側で、瘡蓋だらけの唇に、浮かぶ嘲笑。深い闇紫色の双眸が、つう、と愉快気に吊り上がる。) (アブジャル=パウロ第一配下。顔立ちのパーツの秀麗さなど、罅と石くれの破片に覆われて見る影も無い、ハヌマ―ン=サビトリ――通称『疵入り』サビトリは、己が手配の辣腕に、この時ばかりと酔い痴れん。 ―――正に、完璧だ。財産も権利書も不正取引の印書も移行させた。手抜かりなど無い。今更、合ってなるものか。青年は、今宵の正念場に至って愚かな程、己の成功を信じている。) ―――――…失敗など、有り得ぬよ。 (くぐもる呟きは、傲慢に。 だが、それを真実とする証拠に、見よ。 定時より早めに始まった商いの様子は盛況で、演習所前に張り巡らされた、夥しいテントの内側では、槍や、円月刀シミタ―や、獅子尾剣シャムシール。そして幾多の軍用馬と、一際、巨大な雄象達の影共が、何度となくと重なり離れ、暗闇に濃淡を敷いて蠢き合う。揺れる篝火の織り成す幽玄の舞台。子飼いの踊り子や娼婦の嬌声。ずしん、ずしん、と象の足踏みの重圧音。絶えぬ獣臭。象使いや下級兵士の訝しげな表情も、巧みな口術と酒気に翻弄され、次第に精彩を欠いて行く。素焼きの瓶から注ぐ朱酒。真鍮色に煌く貨幣。どっと熱気に解ける嗤い声。アングリマーラたる国を象徴するかの如く、夜気は、どろりと濃く、重たい。) [Sat 28 Feb 2009 22:13:36]
お知らせ > 花崗岩のバンクルさんが来ました。 『( ――――― 完璧だ。 )』 [Sat 28 Feb 2009 22:06:00]
お知らせ > マドゥーさんが帰りました。 『そして、その者の繋がりを可及的に調べるために…』 [Fri 27 Feb 2009 22:54:01]
マドゥー > (それは警鐘としか言いようの無い感覚だった。反射的に象使いにつめ寄る自分がある。)その商人の名前…直ぐに調べてくれぬか?(戸惑いつつも、硬貨を握らせればそれくらいなら…と頷きを返す象使い。“ハヌマーン=サビトリ”という軍用象を扱う商人だという事が直ぐに伝えられる事となる。その名を書きとめ、治安維持隊の本部へと走った。) [Fri 27 Feb 2009 22:53:09]
マドゥー > “明日がちょうどこいつの代わりが納入される日なんですよ。”(なるほど、と頷きつつもふと引っかかる物を感じた。)…そのいつも納入する商人とは誰なのだ?(商人、という言葉にかなり敏感になっているらしい。まぁ、今の己の立ち振る舞いを考えれば無理からぬことなのだが…)“…いつも一緒なんて誰が言いました?毎度売込みが来るんですよ。勿論、信用ある常連が多いですけど…今回は違ったかな??” [Fri 27 Feb 2009 22:46:23]
マドゥー > 外から??(鸚鵡返しに問う。軍用の象を外部から買い付けるという話は純粋に意外だったのだ。)“キュレル様がお気に入りの何匹かは小象の頃から育ててるのも居ますけど…もし全部が全部自前で調達してたらどれだけの費用と土地が必要になると思います?我等が象部隊は31師団各24象ですからね!”(象使いは誇らしげに胸を張って言う。なるほど、言われてみればその通りだ。おそらくは軍御用達の商人が居るのだろう。) [Fri 27 Feb 2009 22:39:51]
マドゥー > “一応訓練済みの若象がいればそいつで補充にしますけど…何せキュレル様はどんな象でも直ぐに手なずけちまいますからね?”(なるほど、と思った。一部では大臣よりも発言権があるといわれる象使い部隊長シンガプラ・キュレルは言葉そのままの意味で象と意思の疎通が出来ると言う。その特殊能力が、大量の象の維持を可能にしている一因というわけか。)“まぁ、それでも予備がいつもあるわけじゃないですからね。結構、外から仕入れる事もあるんですよ。” [Fri 27 Feb 2009 22:29:57]
マドゥー > (声をかけられた象使いは見知らぬ男だった。こちらを見るや、怪訝そうな顔をするも必然的にこちらが王宮付きだと思ったのか、直ぐに笑みを返してくる。)“こいつはもう歳でしてね…今日付けで退役でさぁ…”(なるほどと、頷くも、当然一つの疑問が浮かぶ)…確か…我が軍は一師団象は24匹という決まりだったな?欠番はどうするのだ?? [Fri 27 Feb 2009 22:21:37]
マドゥー > (そういえば…と思う。正確に言えば自分は軍属ではないのであって、あまり主力の象軍がどのように維持管理されているのかなどはあまり興味を持った事が無かった。しかし聞くところによると象という動物はその一日の草を摂取する量からして常識外れらしい。象軍を維持するということはそれらの飼料の調達から象一匹一匹の健康管理まで、何か綿密なシステムが構築されているに違いないのだ。)………その象は…?(そのようなことを考えていると、少し普段は首をもたげない興味が姿を現し、象を引いていた象使いに声をかけていた) [Fri 27 Feb 2009 22:11:42]
マドゥー > (王宮への帰途、本日は象軍演習場の前を通った。別段特別な理由など無い。アングリマーラの誇る象軍…当然それが占拠する区画は広大な物となる。迂回して帰ることも出来るが、何も考えなければ自然とどこか横切っていく形となる。)………(風景の一部として馴染みきったものであったが、象使いの男に引かれる老象の歩みにふと目線を奪われた) [Fri 27 Feb 2009 21:58:43]
お知らせ > マドゥーさんが来ました。 『年老いた像が引かれていった…』 [Fri 27 Feb 2009 21:52:14]
お知らせ > 危娘@崖上さんが退室されました。 『 ―――さぁ、みんな。 安らごう。    (そう残して、鞭が、唸りを上げた。)』 [Wed 25 Feb 2009 23:10:27]
危娘@崖上 > (果たして、唄う様な声音が、風に乗って答えよう。) (「―――つまらない事で、計画に、支障を来したくはあるまい」) …………… …………… …………… …………… ……………解……、た …………… ……………、 (かくん。人形めいた動きで縦に頷いて。其れから、今宵、初めて、小娘の薄い唇にも笑みが刻まれよう。恰も、想いを寄せる男に慕情を告げられた娘の様に、そっと僅か首を竦めた、嬉しそうな、はにかみの微笑。陶器じみた頬に指す、極、僅かな紅の色。安堵した風に胸元を抑える仕草も、まるで恋慕の其の物だ。)     (        ―――――不似合いなのは、) (ふわり、踵を軽やか返して向かう先の、崖の奥。ずらり並べて縛り挙げられ、傷だらけ、血深泥で放られて呻いて居るのは、去年に入ってから今日までに新規で雇われた、日雇い傭兵や娼婦、そして商人と奉公人の群れ。 主君パウロの肩を持つ側だとか、王宮や警邏に通じて居る風な挙動の怪しい者だとか。花崗岩の青年に取って、信用が薄いと言う其れだけの理由で、運命を定められた彼等の、どの瞳にも、恐怖と慄きの色彩が寸断無く瞬いて居る。 昨日までは、味方だった筈なのに。着いて行けば豊かになれると、信じて居たのに。 ―――御願い、助けて。死にたく無い。折角、今日まで生き残って来たのに。)        ( ―――だいじょうぶ。)(紛れも無い親しみを込めて、小娘は、彼等の傍に跪かん。先頭のホワイティアの震える耳元に、緩やかに唇を寄せる。 ―――心配ないよ。もう絶対。) [Wed 25 Feb 2009 23:08:53]
危娘@崖上 > (――彼は、独りぼっちなんだ。 小娘は、強い夜風にぼんやり衣を任せながら、青年の、長い、痩せた背を眺める。 こんなに力を示して居ても、こんなに味方を増やして居ても、大切な人は、もう、居ない。手に入れたい富も権力も、手にした時には、誰も無い。財産乗り取りの復讐を果たしたとて、何一言も、言祝いではくれぬ。家族も友人も、喪われる。冥府の住人の声無き声は、――――冥府に行かねば、聞こえない。 ――だけど、どんな風でも、生命の鳴動を誇示されば示される程、小娘に取って異質でしか成り得ぬのに。 どんなに血塗られた道程とて、明日と言うモノを約束するなら、彼の仲間には、成って挙げられぬのに。) (静かな拒絶を重ねる脳裏の奥で、形成されるのは、淡いヒトカゲ。 紅い眼の吸血鬼。邪気の無い笑顔の堕天使。首を括った武器商の老人。ひょっとして隻眼の父までも、既に踏み行った涅槃の後塵。 ―――もう、このせかいの事など、沢山だ。想いも、影も、消えて行く。 唯一つ、行く末の死だけが、善人だろうが悪人だろうが、誰にも平等な絶対安堵。 ―――直ぐに、行くからね。待っていてね。ずっとずっと、永劫の其処で。もう、離れやしないから。だから、もう、) …………… …………… …………… …………… ……………―――――もう、いい ……………。(小娘の枯れた声は、漸くの様に絞り出た。ぴたりと自己陶酔の台詞を止め、振り向いた眼差しから逃れる為か、闇色の其れが彷徨って、そっと大地に向けて瞼を閉じる。 痩せた拳を握り締めると、指の中、瓢の切っ先が食い込む既視感。遣る瀬無さを彷彿感じるつど、同じ動作を幾度もするから、小娘の薄い掌は、傷だらけだ。 細々と長い息を吐き、やっと青年に向き直らん。) …………… …………… …………… ……………“其れ”は……………、(つぃ、と襟深の顎で、薄暗い崖の奥を指す。) どう、す……、る………? [Wed 25 Feb 2009 22:55:46]
危娘@崖上 > ……………―――――、―――――、―――――、 (ゆっくりと背後を見やると、蟠る闇が同色の双眸を包み込んだ。見渡すせかいに、一切の色は存在しない。 濃緑の外套も、誘蛾灯の瞳も、其処に無い。 誰かの影を追う時に、小娘は、いつも、いつも独りだ。 ――行ってしまうのか。あのひと、も。) …………… …………… ……………―――――、―――――、―――――、 (喪失の予感は、いつも、水の様な寂債感。緩慢な動作で頸椎を振る動きに合わせ、黒紗の髪が海藻の様に揺れるのを、青年の微笑みが受け取った。 「 ―――居ない、か。 奴にも動いて貰いたい仕事が合ったのだがな。―――まぁ、良い ―――見ろ」) (ふわり、ケープが翻る先を指差すに、小娘も焦点を合わせる。眼下では、ちろちろとした炎の照り返しに蠢く、大小の人影達。 月末――この週末、零時に行われる取引の為、演習所の前方に設営されつつあるテントの内部には、既に、紅酒の芳醇な薫りが充満している筈である。「―― 今、に」 落ち着いた声音の、ふと語尾が途切れて上ずった。石質めいた眼差しが、篝火を受けて、膂力の熱をじわじわ帯びる。 「――今に、あの男から、全てを奪い取ってやるぞ。 ――私を蹂躙し、全てを奪い取った運命を、今度は私が誰かに与える番だ。この一件を以て、私はアブジャル=パウロを乗っ取る」) (声には、拭え得ぬ亡執が色が刷かれて居た。隷属の屈辱と絶望は数十年を閲して直、恨み、憎しみ共々、潰えて居らぬと言っている。底冷えた感情にも、未だ錆も吹かぬと叫んで居る。 いのちに向く、『許さない』と、こころの熱さ。 ――青年も矢張り、己とは異なるイキモノだ。生命力のある誰かに、近親感には程遠い。) (青年の両手が、棚引く紫色の裾を連れ、ゆったり宙を掻いて暗穹に開く振り付けは、太古の教えを説き解く、老教祖の佇まいさえ象る威圧を生じさせる。だが平素の様に、密やかに青年自身の取り巻きを増やす為、幹部や側近の大衆に向けて言うでは無い。今は、たった独りの観客に対し、存在感の誇張の理由は、知っていた。 その懇願。 ―――『お前は、仲間になってくれるよな。私と同じく、いつも果てしか与えられぬ、いのちが嫌いなお前なら』) [Wed 25 Feb 2009 22:43:42]
危娘@崖上 > ( 「――それもまた、情報を得られたら、の話だ」 ) (ふらり、小さく頭を振って現実世界に戻る意識に、朗々たる声音が届く。視線の位置を上部に戻せば、小娘より余程高い位置で、花崗岩の瞳が笑う。仰け反る様に首を捻った体勢のまま、昏い瞳が、今一度、すぅと剣呑に収縮せん。平素から無機質的な殺気を纏う小娘の視線を、真向いから受けて怯まぬ幹部は、今はもう青年ぐらいのものだ。迎え撃つに揺らぎが無い。問い詰めんとする今も、また。其れで、余裕の理由が知れた。ばさり、裾を払って蝙蝠の形で背なの回転。青年と向かい合わん。) ……………、……………、……………、あんた……………、情報操作を、した、な……………? ……………、この上、で………、彼の耳、に………、この一件が………、届かない、様、に………、 (青年の笑みが深くなる。さて、と曖昧に言葉を濁し、再び演習所に戻す双眸に、謀り事をする者独特の凄愴さは矢張り見当たらぬ。花崗岩の瞳は老成に支配された、ひかりの無い乾いた色。)( ―――似てなど、居ない。小娘は顔を背け、微か眉根を寄せて瞑目する。『あの人』は、こんな表情で、眼差しで、黒い謀略を謀りはしない。虫も殺さぬ様な顔をして、穏やかな若さを湛えたまま、この男は付け火押し込みの指揮を執る。立ち昇る紅い炎の中、豪炎に焼かれ、安らいで行くいのち達が、涅の国へ旅立つのを間近で見ている。 安寧の場所を得られる名も知らぬ誰か達を、羨望と嫉妬の思いで立ち尽くし、見上げた光景を、覚えている。 ――温かい記憶の群れが、涅槃の映像に糊塗されて行く。――誰も、誰も、死んで行く。ささやか愛したひとにすら、永遠をけして約束しない、不完全な、不平等な、忌まわしき現世。) (瞼を開き、焦点を横目に合わせると、黒々とした視界の中、青年の微笑が「楽しみだな」と語りかける。「私と同じ境遇の、人間が増えるな」と、心底嬉しそうに、穏やかに言う。 ――彼のこころも、もう戻らぬ。 隧道色の双眸が一度閉じて、地面に落ちる。吹き上がる風に、フードからほつれ落ちた髪の筋が数束踊る。他に何の動作が相応しかろう。小娘はもう、正面を向いてせかいを見た記憶が、定かではない。) ( 「―――ところで、『墓守』は如何した? 最近、姿が見えんな」 ) [Wed 25 Feb 2009 22:30:59]
危娘@崖上 > ――――― あの(ひと)は、血の通った人間だ。 ――― 己を慕う人間を殺めた者を許しは、しない。 ―――――…あの男、は、 ………誇り高い。………思慮深い。………私情に流される事は、無い。………だが、何よりも、戦士、だ。 ―――………来るさ。 策謀を知れば、必ず。 あの男の、血は、ちゃんと………、―――熱い。 (―――あたしと、違って。) (縷々と掠れ、流れ出る声音の、結びの言葉を喉の奥で留めて。藍色ずくめの細い影は、傍らに佇む男と同様、下方に視線をゆらり、下げる。足元から染め上げる柑子色の灯火が、深遠色の瞳に陰影を付ける。 象軍演習所の建物を見下ろす崖の上、幹部の青年と小娘は、一定の距離間と薄膜じみた覚束ぬ心の隔たりを持って、顔も突き合わせず相対する。闇に塗り込められた二対のヒトガタの輪郭を、薄ぼんやりとした月明りだけが、存在感を縁取る舞台。吹き上げ付ける砂埃さえ、紫色と濃紺色のケープと外套に同化して、どんな色取りも添えはせぬ。) (相変わらず刹那しか交わらぬ無愛想の視線に、青年が薄ら微笑する気配。窘めの様な温かみを含んだ苦笑に、ふと招聘される思い出の風景。――誰かに似ていると思ったけれど、誰に似ていたのか良く判らぬ。俯いた小娘の、風化し行く追憶の彼方。この篝火と良く似た柑子色の髪の誰かの笑顔が、浮かび上がり、重なり掛けて、 ――ふぅ、と遠く消えて行く。 ゆらりと鈍い瞬き。虚無を宿した眼差しの奥で、記憶の湖面にゆっくりと、伝わる、波紋。  ――― 「また、泣いているのかい? 危娘?」) (柔らかい声音。責める事を知らぬ色違いの双眸のひかり。指の温かさ。涼やかな夏の太陽の様な人。 ――もう、会えぬ。温もりを知る、誰も、誰にも。 そう、いつか。恋焦がれるその場所――絶対の涅槃に、至るまで、は。) [Wed 25 Feb 2009 22:15:21]
危娘@崖上 > ―――――来る。 (唄う様な男の響きに対し、小娘の幼い声は断片的に、低く深く、宵に沈む。すっと猫の様に細まる光彩に、男の穏やかな眼差しが重なる。 対面鏡に似た瞳と瞳に挟撃されて、塗り潰される、僅かな、ひかり。) [Wed 25 Feb 2009 22:01:25]
お知らせ > 危娘@崖上さんが入室されました。 『( 「 ―― サンナ=マドゥーは、来ると思うか?」 )』 [Wed 25 Feb 2009 21:59:20]
お知らせ > 外套の娘@象舎さんが退室されました。 『(娘は安堵させるように象の耳を叩いて、槍をその場で突き出した。)』 [Fri 23 Mar 2007 22:48:42]
外套の娘@象舎 > 殿、ほら――、 これ以上働かせるより、死んだほうが、この子にぜったいシアワセだから―――。  [Fri 23 Mar 2007 22:45:50]
老象@象舎 > (首の縄が、解かれた。) (商人が渋い顔で首を振り、世話係が肩を落とした。足に引っ掛かっていた縄が外れ、黒い男達が離れて行く。 我輩が膝を折ると、ずうん、と地響きがした。誰も我輩を捕らえようとしなかった。 あの娘が、外套の下でほっとしたように笑うのが見えた。此方へとことこと走り寄って来るのも見えた。) (我輩には、解る。あの娘が助けてくれたのだ。我輩は娘に向かって懸命に鼻を振った。 ありがとう、娘よ。我輩はお前の懇願で助かったのだ。さあ、次の職場で連れて行っておくれ。我輩はお前になら、きちんと連れて行かれよう。絶対に暴れないと誓う。 さぁ、娘。我輩の首に縄をお掛け。何処の家に連れてくれるのかな?) [Fri 23 Mar 2007 22:43:28]
老象@象舎 > (「待ッテ――、」)  (首に振り掛かってきた縄を頭を振り回して振り解くと、視界の隅にあの娘が商人の袖を引いているのが、ふと見えた。 彼の腕を引き、か細い声が、何度も何度も弱々しいニンゲン語を紡いでいる。) PaoOOM! (我輩は「娘よ、助けてくれ」と叫んだ。今、我輩の味方には、あの小さな娘しか居ないのだ。彼らに取り成しておくれ、娘よ。我輩はまだ働けると。処分の必要は無いだろうと。 何処か上等な水のある場所で無くてもいい。奴隷小屋の死体搬送をしてもいい。我輩は良く働く良い象だ。 助けてくれ、年老いたと言うだけで死にたく無い。我輩は我輩の天命を全うしたいんだ!) [Fri 23 Mar 2007 22:35:42]
老象@象舎 > (世話係の男が顎を回し、白い布の商人が顔に喜悦を浮かべた。 ばたばたと足音がして、あの黒い男達が兵舎のほうからやって来るのが見える。彼等の手には縄が握られて居るのが、我輩には解る。我輩の首に掛けられる縄だ。処分が決まったのか。我輩は、これで死ぬのか。同胞達の後を追って、焼場で灰にならねば行けないのか。 嫌だ、助けてくれ。助けてくれ――。まだ死にたくないんだ――。) (我輩は必死で暴れてやった。足をどすどす踏み鳴らしてやる。振り絞って思い切り嘶いた。最後の抵抗だ。 もたれていた娘がさっと飛び退いて、黒い男達が次々に縄を飛ばして来る。足元を救って来る。嫌だ、助けてくれ――、)  PaooooOOM!! [Fri 23 Mar 2007 22:27:35]
老象@象舎 > (その時、我輩にもたれる様にしてぴったり寄り添っている小さな娘が、我輩の耳をあやすように叩いた。 そう、濃い色彩の外套ですっぽりと姿を覆っては居るが、それは確かに若い娘だ。我輩の鼻には解る。白膜で濁る視界を真横へずらすと、調度耳の辺りに居る彼女と目が合った。) (彼女は、我輩を見てにっこりと微笑んだ。フードから覗く頬の部分だけでも解る、酷く色の白い顔の娘である。微笑み方もとてもか弱かったが、我輩を安心させようとする心遣いが見て取れた。 その笑顔が、まるで「大丈夫。良い商家に引き取って貰えるように、とり計らって貰うから」と言っていそうで、我輩は少し安堵した。 そうだ、処分などされたくない。我輩はこれまで戦象として何年も勤めて来た。戦歴はある。力もまだ少しだがある。荷馬車を引くぐらいは出来るのだ。 助けてくれ。我輩を助けてくれ。まだ働けるんだ――。) [Fri 23 Mar 2007 22:19:36]
老象@象舎 > (嫌だ。死にたくない。) (そう思って「うおおん」と吼えては見たが、我輩の必死な気持ちとは裏腹に、弱々しい嘶きしか出て来なかった。足を踏み鳴らしても見たが、どすどすと言う足踏みのような地団駄にしかならなかった。昔は千人の楽隊の奏でるトランペットにも負けない咆哮が出たのに。大地も揺るがさんとする地響きを轟かす事が出来たのに。我輩を見る世話係の目が哀れむような蔑むような視線に変わった。) [Fri 23 Mar 2007 22:08:39]
老象@象舎 > (今、我輩の横には、頭に白い布を巻いた男が我輩にはあまり良く解らない言葉で、我らの世話係に盛んに弁を奮っている。 『コノ象ハモウ戦エナイ』だの、『若イノヲ何頭カ揃エ直シタ方ガ効率ガイイ』だの、『始末ノ際モオ任セ下サイ』だの、断片的なニンゲン語が我輩の耳を掠める。白い布の男は商人か何かだろうか。 つまるところ、ここ半年ほど碌に演習に出られもしない我輩を処分して、新たな同胞を雇い変えようと言う腹なのだろう。) ( ―――処分。我輩は死ぬだろうか。 黒い男達に首や胴に縄を掛けられ、哀しい声を上げながら焼場へ連れて行かれるのだろうか。 不安と怖ろしさと諦めが、我輩のもう良く動かぬ足の関節を更に固まらせた。我輩の気持ちを余所に、世話係と白い布の男は商談を薦めて行く。) (白い男が、今、指を広げて三本突き出して見せた。値を交渉しているのだろう。世話係の気の進まない渋い顔が、例え値段の高さに対する不満からだとしても、今の我輩のたった一つの掬いである。 この商談が成立してしまえば、我輩は――、) [Fri 23 Mar 2007 21:57:26]
老象@象舎 > (――と、言うか、この先どれほど年月が立とうと、我輩に名が付く機会は、多分永久に無い。) (何故なら10何頭何単位で取引される兵士用戦象に、いちいち個を表すための名前は必要無いし、我輩に『これからの年月』が在り得るかどうかも怪しいからだ。 年老いた兵象の運命は我輩とて解る。幾頭もの同胞が同じ運命を辿ったからだ。何人もの黒い肌の男達に縄を掛けられ、引きずって連れ行かれる仲間の悲痛な声は舎の中まで届いて来た。次は我輩の番なのだろう。 薄々と感じては居た。) [Fri 23 Mar 2007 21:41:44]
お知らせ > 老象@象舎さんが入室されました。 『(我輩は象である。名前はまだ、無い。)』 [Fri 23 Mar 2007 21:33:55]
お知らせ > カロンさんが帰りました。 『(暑さのせいではない。)』 [Fri 22 Jul 2005 14:32:52]
カロン > 暑さのせいかな…(コツコツ頭叩きつつ、とぼとぼ辿る帰り道。) [Fri 22 Jul 2005 14:32:26]
カロン > …(これ以上言うのはいけない気がしたので、手を離し、ストンと演習所外壁に下りた。 いや、もう言ってしまっているのだが。) [Fri 22 Jul 2005 14:29:21]
カロン > (ええい、これでも喰らえ。)象って暢気そうに見えて、案外おっかねーなー。ゾーっと… [Fri 22 Jul 2005 14:27:36]
カロン > (巨体はゆっくり四足を動かしているように見えるが、その実長い足からはかなりのスピードが出る。骨のトップスピードでも敵うかどうか…恐らくは、予想以上の機動力も象の強みと思われる。 演習に必死の乗り手や兵士は、兵に朝日が如くせり出した骨に気付かないよう。別にコレを見られても、大した損害にならないのだろうか。ここに昇るまでに、三角跳びまで繰り出したのに。…別に嫌がらせに来た訳では無いが、何かシャクだ。) [Fri 22 Jul 2005 14:20:26]
カロン > (通常、象軍演習場は開放されているようである。大まかな象の数や、外見から推測される象の長所短所を衆目に晒して尚…アングリマーラ象軍は、余裕なのだろう。そういう意味では、演習場の開放は示威行動とも思える。 でも流石に、演習の様子は見せて貰えない。貰えないなら貰うまでよ!旅先でテンション高目の骨は、強行。)…うお、象って速ぇな。結構。 [Fri 22 Jul 2005 14:13:09]
カロン > (演習場を囲む塀を捕らえる骨の指。シャム猫マークの丈夫な靴。ぐっと顔出すのは、しゃれこうべである。)おー、これが象か。でっけーなー!(誰もが口にするであろう台詞を、憚りも無く。…と、と口を塞いで辺りを窺った。バレたら事だ。ほっかむりの骨が挙動不審。) [Fri 22 Jul 2005 14:10:07]
お知らせ > カロンさんが来ました。 『(よっこらせ…)』 [Fri 22 Jul 2005 14:06:38]
お知らせ > 七星さんが退室されました。 『むー…ティアンで修行か。其の前にまたヴェイトスに寄って行こう!』 [Sat 18 Jun 2005 00:06:42]
七星 > ふーんだ!今はまだムリだけど、そのうち絶対勝って見せるんだからなー! (チビ龍の宣戦布告をどう受け取ったか。衛兵は更に睨みつけると威嚇するように槍を振り上げた…ので、とりあえず退散) むぅ…ケチ…! [Sat 18 Jun 2005 00:05:12]
七星 > (「Σ喰うつもりか!?」みたいに驚いた様子で、次の瞬間首根っこ摘み上げられてそのまま柵から引き剥がされた) こ、コラー!何するっ!はーなーせー! (どさっ。離された。というか放り投げられた。むぅ…と口尖らせつつ土をぱんぱんと払う) [Sat 18 Jun 2005 00:01:06]
七星 > (とりあえずこうして数十分。それこそ動物園に来たコドモのように柵にしがみついて眼を輝かせてたもんだから、衛兵っぽいひとがジロジロこっちを見てる。スパイには見えないだろうケド、念のため警戒してる、みたいな) ぅー…まだナナじゃ倒せないナー…重そうだし、強そうだしー… (そこでそんな物騒な言葉。ちゃきっと衛兵が槍先をこっちに向けて睨んできた) む…別に取って喰うわけじゃないぞ! [Fri 17 Jun 2005 23:55:50]
七星 > (演習場。国にとって大事な動物で、重要な戦力。高くて丈夫な檻が距離を隔ててて、その間に顔を突っ込むようにしてた) んむむ、スゴイなぁー…革も鎧みたいに硬そうだ! (自分のこの革服もお気に入りで丈夫だけど。アレはもっと分厚くて、叩いたらきっとこっちが痛そうだ。ぅーむぅー…) [Fri 17 Jun 2005 23:49:07]
七星 > (これが、これが…「象」か!旅人の話を聞いて、ようやくココに辿りついた。んで、早速実物を見てみたら) …ほぇー… (ぽかぁん、と口を開けたままゆったりと鼻を揺らしている生物を見上げていた。首が痛くなるのを忘れるくらい) [Fri 17 Jun 2005 23:42:35]
お知らせ > 七星さんが入室されました。 『…デカー!?』 [Fri 17 Jun 2005 23:40:13]
お知らせ > MJさんが退室されました。 『暫く、時も忘れて―――そして職員さんに捕まって摘みだされましたとさ。』 [Mon 16 May 2005 21:37:46]
MJ > (誰でも無い、此のカァドの未来の持ち主の為に何遍も鮮やかな赤をカァドになぞって……。文字に籠める魔力、KIAIだなんてこの間云ったけども強ち的外れでも無い、文字通り魂を込めて。) [Mon 16 May 2005 21:37:17]
MJ > (己の伸びた犬歯、口元に親指を寄せれば指の腹に牙を食い込ませ―――プツ、と弾力ある皮膚を貫いて切っ先が食い込む。 穿たれた指先から膨れ出る赤色。 朱の意味は侵略、勝利、始まり―――剣に彩るのは相応しい色。) [Mon 16 May 2005 21:28:00]
MJ > ルーン文字とは、紙にでは無く石版や石碑…木片などに刻まれる為の文字であり。 直線や水平線などで表し曲線などは余り使われる事が無かった文字である。 (そして何事も無かったかのように作業を初めて、誰に言われる迄も無く解説を。 今回刻むのは『剣』を表すルーン、複雑な文字や呪文など要らない。 古来より、真に力のある文字は一文字でも力を発揮したと言うルーン。 あの子にお誂え向きな「剣」のルーン、前回大元の力となる文字は込めた。) [Mon 16 May 2005 21:10:27]
MJ > まっ良いカァ―――(前向きに、では無く前にしか進まない餓鬼はあっさり思考を放棄して。 空の向こうで誰かが泣いてる気が…しないでも無かったが。 腕を組んだ姿勢の侭、ごろり転がって。 レッツポジティブシンキング。) やっぱりお腹空いたなァ―――宿に戻ってハッちゃんのお土産でも食べちゃおうかなァ。 (と、懐かしいヴァイトスを思い浮かべながら、目を細め―――。) アッレ? (漸く何か思い出したらしいぞ餓鬼、急に起きあがるとカードを拾い上げて。) [Mon 16 May 2005 20:56:57]
MJ > (飴位はなかったかな?と漁る懐から一枚のカァドが灰色の象の肌に落ちる、淡く光る紙片。) 何だろコレ? (数秒ほど逡巡、頭の隅に何かひっかかる「う゛ーん」と腕を組んでカァドと睨めっこ。) [Mon 16 May 2005 20:44:32]
MJ > (思考する事数秒、宿屋にいる褐色の髭の事は直ぐに忘れると。 懐に手を、何か食べ物を探して――何となく口寂しい。) 何もないネ……、ここでジュースの差し入れサーヴィスとかナイの?ここの牧場ってばさァ (悪態と共に溜息をついても残念ながらサーヴィスは無かった。 下手すれば捕まるやも知れぬ状況で、不貞不貞しくもゴロ寝を初め。) [Mon 16 May 2005 20:31:54]
MJ > ぎしゅたーう゛、暇ならさ――アレやってよ? あの、鼻で水吸ってシャワーみたく吐くヤツ。 (大きな耳をぐいぐいと引っ張るけど、反応は無し。 何か言うのも五月蠅いとばかり巨像はゆっくりと瞳を閉じて。) 芸人根性無いなァぎしゅたーう゛、其れじゃカレイドスターになれないよ? (「もしもーし」って瞳を閉じた巨像の耳を引っ張る餓鬼、当然ながら反応は無い) ちぇ―――。 (今頃宿屋で旅の道連れは、大慌てになってるだろうか? 当然何も告げずに宿を抜けだした。 ) [Mon 16 May 2005 20:22:37]
MJ > (象の背から見る世界は高かった、初めは歩く度に揺れるのが面白くて象を走らせたりして、残念ながら玉乗りをさせたかったのだが玉が無いので断念。 今は満足したのか象の背で、ゆったりとくつろいで。) ぎしゅたーう゛、お腹空いたなら御飯でもお食べ? (ぎしゅたーう゛は微妙に嫌がってるのか耳を大きく震わすと勝手気儘に灰色の躯をのっそりと地に降ろして、其れでも降りる気は無いらしい餓鬼。) [Mon 16 May 2005 20:15:21]
MJ > (「降りてこい糞餓鬼ィィ!!」とか下で声がするけど、気にしちゃイケマセン――何故だって言えば。) 良いジャン、マ○ー牧場だとポニーとか馬に乗れたじゃんか。 (軍象と呼ばれる、アングリマァラ独自の風習。 聞いた時から決めていた、象に乗りたいと切に。 そんなワケで餓鬼は象を無断で拝借してあまつさえ勝手に背に乗ると公舎内を象さんと一緒に散歩中。) ぎしゅたーう゛も散歩したいよねェ? (たしーん、たしーんと象の肌を叩いて、進めぎしゅたーう゛!って勢いだ。) [Mon 16 May 2005 20:07:24]
MJ > (故郷より離れた別の場所で見上げる夜空、例え違って見えるとしても此の空は繋がっている。 不思議な感覚、異国で見る空――――ぼんやりと揺られながら、ちょっと贅沢な星空のハンモックを満喫中の餓鬼。) [Mon 16 May 2005 20:01:08]
お知らせ > MJさんが入室されました。 『曇天模様の空の下で』 [Mon 16 May 2005 19:56:46]
お知らせ > マド@渡り鳥調査さんが退室されました。 [Tue 7 Dec 2004 22:33:05]
マド@渡り鳥調査 > (何も起こって無いのに戦争みたいな空気ってどう云う事だ。普段の倍は疲れたと心持ち痩せた気分で、――…進まぬペンを進めるのだった。) [Tue 7 Dec 2004 22:33:04]
マド@渡り鳥調査 > (多分「象に馴れ馴れしく口をきくな」とかそンな感じだろう。一体何様だ、――象様か。 悠々と此方を見下ろしてくる象の視線が憎ッたらしい! …努めて表情を殺して、其れ以上不満を買うわけにはいかん。) ………、 (黙っていれば、黒い影は音も無く去っていった。拘束具から解き放たれた気分だった。 …ぶはァ、と詰まった息を吐いて。)    … ツルどころじゃねェや…。 (やれやれ、と項を掻くのだった。 ――相変わらず視線が背中を苛む。むず痒い程だ。) [Tue 7 Dec 2004 22:27:47]
マド@渡り鳥調査 > (トキノミヤコの忍者を思わせる。彼らは彼らで(いや彼女かも知れんが)、独自の隠形があるのだろうけれども。…いやはや、見事なものである。 他が迂闊に口を出せないのも無理は無い、先ほどの男のように。挙動の一つ一つが監視され、隙あらば――と云った所だ。怖い怖い。鳥肌が背を走った。) (黒尽くめなのか、肌に直接色をつけているのか知らないけれど…松明があるのに、間近なのに闇に解ける姿。男は きょろ と瞳を動かして。) ――…や、悪かった。 (恐る恐る両手を肩まで挙げ。) [Tue 7 Dec 2004 22:22:41]
マド@渡り鳥調査 > (動物と意思疎通の出来る男であったが、其れは裏路地の野良猫とスラングで会話するようなもの。…人も顔負けな訓練を乗り越えて此処に立つ象は、云わばエリート。余所者の、しかも見ただけで下賎の者と解るような男に口を開いてくれる筈も無い。男には、やっぱり小山か石像のようにみえるのだった。 いけすかねェ、とは思っても口に出せないけれど。) ――なァアッ、ちょっと背中の降ろしてくンねェかァアッ?! (返答は無し、と解っていても云わずには居られない。そして象はサラリと無視って、「…やっぱり、」と男が溜息を付く前に、)     …う。 (咽喉元に突きつけられる棒が四本。何処から、いつの間に出てきたのか。 男を取り囲む調教師。) [Tue 7 Dec 2004 22:06:29]
マド@渡り鳥調査 > (松明が濃いオレンジの陰影を作っている。切り絵のよう景色だと思った、ただし生き物のように舐める炎の揺れは二次元を三次元に見せるのだけれど。奇妙な気分になる。まるでコレは演劇で、客だったはずの己は何時の間にか舞台の上に立っているような。…其れも、神の前にある贄の役で。 ぞっとしねェな、と溜息混じりに首を振った。) ――ッ糞、コレじゃァ象の観察日記だぜ…、 (小さく舌打ち。ツルを入れようと帳面に描こうとするのだが、象がどう見ても前面に出ている。 秋の写生大会じゃ無いのにと、表情は苦く。…元々絵が得意で無いのも手伝って、苛々は小さく募って行った。) …降りて来いよお前ェさんらもよォ…。 (げんなりした声は、でも象と云う玉座の上のツルには届かんのだろう。精々人間を見下ろしてゆっくり寛ぐと良い。) [Tue 7 Dec 2004 21:59:29]
マド@渡り鳥調査 > (六日目。折り返し地点か。ツルはまだまだヴェイトス市に帰る様子を見せない。コレは十日コースだろうかと男は思うのだった。) (そして、目的のツルはと云えば…象さんの背中で休憩しているのだから大したものだ。聞いたところに依れば、人間がちょっとでも生意気に 乗ってやろう とか云うような素振りを見せたらあっさり踏み潰されてしまうらしいが。鳥なら良いのだろうか、と云うよりお互いにそう気にしても居ないように見えるのだが。) …首が痛ェや。 (視線はずっと上を見ているから。) …視線も、痛ェけどな。 (――毎年、ツルの調査が来ることは向こうも承知なのだろう。演習所に踏み込んで居られるのも、ひとえに、此方の市の獣使いギルドから許可証を貰っているからなのだが。 …彼方此方から、象を操る軍人と付き人、後は恐らく見張り?の視線が吹き矢のように。) ……ただでさえ丸腰なのに、勘弁してもらいたいもんだ。 [Tue 7 Dec 2004 21:53:03]
マド@渡り鳥調査 > (――夜に小山が幾つも聳えている様だ。) [Tue 7 Dec 2004 21:43:36]
お知らせ > マド@渡り鳥調査さんが来ました。 [Tue 7 Dec 2004 21:43:22]
お知らせ > ドーラさんが退室されました。 [Thu 2 Sep 2004 14:03:43]
ドーラ > へへへ (意味の無い笑みを軍人さんに送る。ここで逃げては逆効果だろう) あれ、どこに連れてかれるのかな?俺 (そのまま億へと引きずっていかれ、シャムが引き受けに来るまで尋問を受ける破目に……」) [Thu 2 Sep 2004 14:03:35]
ドーラ > (しばらくはそのままのんびりと演習を見学していたが、向こうの方から険しい顔をした軍人さんが近づいてくるのに気付く) あー、スパイと間違われてるとか? [Thu 2 Sep 2004 13:59:03]
ドーラ > にしても、あちー (ばたばたと戦闘服のすそを仰ぐ。それでもマントを着込んでいるのは何かのポリシーだろうか) 砂漠にもあんなのが出るのかねえ……レナの旦那でも荷が重そうだ (戦闘になったら俺は前衛に入るのかな?などと考えつつ) [Thu 2 Sep 2004 13:54:47]
ドーラ > んー……あれ一頭飼うのにどれくらい餌いるんだろうな……あ (随伴歩兵が、荒れた象に鼻で吹き飛ばされた) これは練習も命がけだな、おい [Thu 2 Sep 2004 13:47:38]
ドーラ > うわーすげー、でけー  (ドーラは唖然として眼前に広がる景色を眺めた) ……これが象か……なんつう化けもんだ。こら戦争したら勝てんわ (ソフトドリンクをすすりながら、演習の様子を見学する) [Thu 2 Sep 2004 13:44:06]
お知らせ > ドーラさんが来ました。 『象さん大行進』 [Thu 2 Sep 2004 13:34:37]
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