タイトル | : Re: リリル・クロウゼルに縁ある者達へ |
投稿日 | : 2008/04/06(Sun) 23:01 |
投稿者 | : ルジェ |
ルジェはそれを月の滴の宿屋で受け取った。
内容に目を通し、いつかの看護婦さんの居場所が判ったのは良かったけれど。
どうして。
それが正直な気持ち。
足を運んだことのないルジェでもVHGの事は少しずつ学んでいる最中だった。
彼女の死が近いことも、ルジェの足を震わせていく。
…でも。
ルジェは心から思った。あれから一度も会えなかった。
だから、ルジェも会いたい。
現実は厳しいのかもしれない。クランクとして前を見据えようと願っていても、まだ未熟な考えが頭を支配していく。
その簡潔にしかし、きれいに綴られた封書を手に初めてルジェはVHGへ足を運ぶ事となるだろう。
奥歯を、唇を噛みしめながら怯えにも似た感情と戦いながらも。