タイトル | : 【スレイブ・ランナー】の一場面 |
投稿日 | : 2008/08/11(Mon) 00:18 |
投稿者 | : エリス |
…読み書きできる?
( 主からの命を受けた後、逃げ出す前の僅かな時間。
とりあえず一見した限りでは主の眼が届かないところで、ハーフエルフが口を開いた。
少しでも速く、一歩でも遠くに逃げなければどんな目にあわされるか分からない状況。他の六人が無視して駆け出したとしても、止められない。
いずれにせよ時間はないから、誰かの耳に入っていればいいくらいの気持ちで一方的に続ける。 )
協力したい。 一週間後… 大ホールの入り口の、湖の絵の前にある椅子の下で、伝言。 私はエリス。
( 容姿が知られている以上、比較的目立つ者が多いような気がする自分達が集まるのは危険かもしれないけれど、行動を共にしないまでも何かしら協力できれば生存率は上がる気がする。
本当にそんな気がするだけで、具体的な策はないし、何を思ってそう口にしたのかきちんと説明することもできないが。
とりあえずは別々に逃げても、一週間捕まらなかったら連絡を取り合ってはどうかと言う。
場所が大ホールなのは、馴染みがあって、多くの人が出入りして、分かり易い場所をそこしか知らなかったから。
エントランスに飾られていた絵の一枚が気に入っていて、その前にソファが置かれていたのを思い出し、咄嗟に言う事ができたのがそこだった。 )
( 聞かなかったかもしれない話。
そのまま忘れられてしまうかもしれない話。 )