タイトル | : ソファーの下に貼り付けた伝言 |
投稿日 | : 2008/08/14(Thu) 05:04 |
投稿者 | : エリス |
( 大ホールのエントランス。 品良く椅子やテーブルが配置された一角に、その絵は記憶と変わらず飾ってあった。 壁面に広がる、どこかの湖畔の風景。 その下に、ソファーが置かれている。
そのソファーの下、床との隙間。 ちょっと覗き込んだだけでは分からないが、触れてみれば裏側に、画鋲でいくつかに畳まれた紙片が貼り付けられていることに気づくだろう。
どこかで剥がしたらしい掲示物の裏に、シンプルな文字が綴られている。 )
追跡者は、私達を追跡できる。 だから別々に逃げていても、一人ずつ捕まると思う。 まとまればもっと見つかり易くなりそうだけど、殺せるなら、その方がいい。
まとまって、追跡者を殺したい。 私達が減る前に三人消せれば、多分、しばらくは安全になるから。
人のいないところで話したい。 どこかある?
エリス
( 急いで書いたらしい文章は、それにしても拙いが。 意図は伝わっただろう。
ここに来る人がいたとして、何を思って来たのか分からない。 ただ、逃げるだけなら一人でも良いはずだから、皆同じように考えるのではないかと思っていた。
が。 難しいかもしれない。
一日に二度も訪れて同じ場所に座るのは誰かの気に留まるかもしれないけども… 服は変えたから大丈夫だと言い聞かせて、偶然出会った逃亡仲間から聞いたことを書き加えに来た。 )
レピュナートが男女のランナーを見たって。
男は身長180cm、髪の色は黒で短髪。 女は身長150cm、髪は長めの銀髪。
男の方は、走るの早くて強そう。 女の方は、慎重みたい。
簡単には殺せないって、心配してる。